LTV向上に役立つキックオフ資料の作り方・使い方
キックオフミーティングとは、社内外問わず新しいプロジェクトを成功させるために一番最初に行う打ち合わせのこと。社外の取引先とのキックオフミーティングは、認識をすり合わせて顧客の成功の確度を上げるために重要な役割を果たします。
今回はそんなキックオフミーティングを進めるための土台となる資料の構成と作り方をご紹介します。
SaaS企業のカスタマーサクセス部やコンサルティング企業のディレクターの方はぜひ参考にしてみてください。
本メディア運営元の資料作成代行サービス「c-slide」では、デザイン面だけでなく成果の上がる構成の作成などビジネス面から資料作成を支援しています。(c-slideサービスサイト)
キックオフミーティングはなぜ重要なのか
冒頭で、社外の取引先とのキックオフミーティングは、顧客の成功確度を上げるために重要だと説明しました。より具体的にキックオフミーティングが重要な理由を3つに分けて説明します。
- 認識のすり合わせ
- 期待値の調整
- コミットメント向上
キックオフミーティングでこの3つを解消できれば、顧客の成功確度を高めれます。成果を出せば、単発商材ではリピート獲得、月額商材では解約率低下につながります。
よって、自社サービスのLTV(顧客生涯価値)を向上させるので、必ず確認しましょう。
認識のすり合わせ
比較的リードタイムの長いBtoBビジネスでは、導入前後で担当者が異なる場合があるため、導入後に認識の「ズレ」が生じる可能性があります。
例えば、以下のようなケースが考えられますね。
Aさん(導入意思決定者)が業務効率化を目的として導入を決定
↓
導入後に関わるBさん(業務担当者)に目的が共有されていない
↓
認識のズレが生じ、成果が想定を大きく下回る結果に(顧客満足度低下)
キックオフミーティングには、この「ズレ」を解消し、導入後に関わるメンバー同士の認識のすり合わせを行う役割があります。
期待値の調整
導入時は、顧客の目的達成の期待値が非常に高くなってしまうことがあります。キックオフミーティングには、この期待値を調整する効果があります。
期待されること自体は問題ではありませんが、期待値が「高すぎ」てしまい、その期待に答えられず、顧客に満足してもらえない事態を引き起こす可能性があるんですね。
これは、導入前の顧客がサービスを熟知していないために起こる現象ですので、ミーティングで自社サービスの「できること」と「できないこと」を明確に伝える必要があります。
コミットメント向上
上記2つを適切にこなしていたとしても、顧客満足度の低下や早期解約を引き起こすケースがあります。それは「顧客側のコミットメントが不足していた」場合です。
一般的に、顧客側は受け身の姿勢であることが多いです。この姿勢が強いと、サプライヤー側がどれだけコミットしても顧客に応じてもらえず、成果につながらないといった事態が生じます。
この事態を避けるために、キックオフミーティングで自分と相手が果たすべき役割を明確に伝え、同じスタートラインに立たせる必要があります。
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キックオフミーティングの進め方
繰り返しにはなりますが、キックオフミーティングの目的は「顧客と認識をすり合わせ、成功に導くことでLTVを向上させる」ことでした。
ですので、キックオフミーティングの内容を各人に任せるのではなく、あらかじめ定型のやり方を決めておくことで無駄なくスムーズにミーティングを進めることが重要になります。
キックオフミーティングの具体的な進め方は以下になります。
- 挨拶(顔合わせ)→ 認識のすり合わせ
- サービスの概要の説明 → 認識のすり合わせ
- 提供するプランの詳細説明 → 期待値の調整
- 導入の目的と現状の乖離から施策の決定 → 期待値の調整
- 各人の役割・責任を決定 → コミットメント向上
- MTG実施後のスケジューリング → コミットメント向上
キックオフミーティング資料の構成・使い方
キックオフミーティングを進める際には、誰が進行を担当しても問題ないように、キックオフ資料を活用することをおすすめします。
その土台となる資料の構成と使い方をページごとに解説していきます。構成は以下になります。
・表紙(タイトル)
・本ミーティングの目的
・提供内容
・導入の目的と現状について
・推進体制の重要性
・スケジュール
・本ミーティングの目的(再確認)
・ネクストアクション
表紙(タイトル)
表紙はできるだけ他の資料とデザインを統一し、ブランドイメージを損なわないようにしましょう。
粗雑なデザインだと「契約したら後はぞんざいに扱われるのかな」など顧客の信頼を失う可能性があります。
本ミーティングの目的
ミーティングの目的を示すページになります。
最初に目的を伝え、ミーティングが終わる頃に各項目が伝わっている状態や決めるべきことを顧客と共有しましょう。
提供内容
受注段階で決定した提供内容やプラン内容を示します。
サービス紹介資料等で記載している不特定多数に向けたサービス概要ではなく、目の前の顧客に提供するサービス内容やプラン内容を記載します。
導入の目的と現状について
意思決定者が想定している導入目的と、その目的を達成するために自社が行う施策の整理をするページになります。
導入目的は商談時にヒアリングした内容を記載しておき、キックオフミーティングではより具体的な現状の課題をヒアリングし、その課題を解決するために行う施策のディスカッションを行い、空欄に記載していきます。
推進体制の重要性
推進メンバーを決める必要性を説明するページになります。
顧客のコミットメントを高めるためにも、関わるメンバーとその役割を決めることの重要性を記載しましょう。
推進体制の構築
導入後に関わるメンバーがだれなのか、各人の役割や責任はなんなのかをすり合わせ、決定するためのページです。
キックオフミーティングでメンバーを決定し、今後コミュニケーションを密に取る人を確認しましょう。
スケジュール
実際に導入後に進めていく業務のスケジュールを確認するページです。
期日と担当者を決定し、責任の所在を明確にしましょう。キックオフミーティング後はこのスケジュールに沿って、進行していきましょう。
本ミーティングの目的(再確認)
キックオフミーティングの最初に伝えた、このミーティングの目的を再確認するページになります。
顧客と一緒に各項目を確認し、もし決まりきっていないことや伝えきれていないことがある場合は再度議論をし、決めきりましょう。
ネクストアクション
最後に、キックオフミーティングを終えたあとすぐに取り組むべきことを記載します。
それが自社にボールがある場合は自社メンバーがすぐに取り組めますが、顧客側のボールの場合は、ミーティングに満足してしまい次の行動に移れないことがあるため、最後にネクストアクションを再確認してキックオフミーティングを締めくくります。
ミーティングが終わり次第、この資料を顧客に共有しましょう。
まとめ
今回は、キックオフミーティングを遂行するための資料の構成と使い方について解説しました。
キックオフミーティングは顧客の成功の確度を上げ、自社のLTVを向上させるための効果的な施策のひとつです。MAツールやSFA/CRM, CSツールなど難しい運用不要でLTVを向上させることができる可能性があるので、もしキックオフミーティングを実施しておらず、必要だと感じた企業の方は、本記事を参考にキックオフ資料を作成し実施してみてください。
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