会社紹介資料の作り方!3つの目的別の構成の調整方法も(テンプレート付) | Coneのコンテンツ制作所

会社紹介資料の作り方!3つの目的別の構成の調整方法も(テンプレート付)

代表 / マーケター / デザイナー 佐藤 立樹
会社紹介資料の作り方

会社紹介資料は、企業の概要や魅力を伝えるための基本的なツールであり、「営業」「採用」「資金調達」など、さまざまなシーンで活用されます。

なかでも最も一般的なのが営業用途で、アウトバウンド営業や紹介経由の初回商談などにおいて、相手に自社を正しく理解してもらうための重要な役割を担います。

本記事では、効果的な会社紹介資料の構成や盛り込むべき要素を詳しく解説。

すぐに使えるテンプレートもご用意しているため、「とりあえず会社紹介資料を作りたい」「何から手をつけていいかわからない」といった方にもおすすめです。

また、記事の後半では「採用」「資金調達」といった他の目的で資料を活用する際の構成の違いや工夫点についても解説します。

会社紹介資料の作成やアップデートを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

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会社紹介資料のテンプレート

以下はこの記事で解説する会社紹介資料のテンプレートです。ざっと目を通してから構成の解説を読むと理解しやすいかと思います。

下記リンクよりpptx形式でダウンロードができますので、そのまま編集してご利用ください。テキストリンクをクリックするとダウンロードが開始されます。

会社紹介資料のテンプレート(pptx)

資料作成代行サービス「c-slide」のサービス資料をダウンロードする

会社紹介資料の作り方・構成

それでは実際に会社紹介資料の具体的な構成についてご紹介します。
今回は初回商談の営業ツールとして使う目的の内容になっております。(採用・資金調達目的の資料構成については「目的に合わせた構成の調整が重要」の章で詳しく解説しています)

  1. 表紙
  2. 会社概要
  3. MVVの提示
  4. 会社沿革
  5. 会社の実績
  6. 代表紹介・代表メッセージ
  7. メンバー紹介
  8. 組織体制
  9. 事業概要
  10. 事業紹介
  11. 各事業の詳細説明
  12. 各事業の強み
  13. 各事業の実績
  14. 会社の想い
  15. 問い合わせ先

1. 表紙

どんな内容を伝える資料なのか、を表紙で伝えます。

効果的な表紙の作成方法は以下の記事で解説しているので、参考にしてください。

2. 会社概要

冒頭で「どんな会社なのか?」を知ってもらうために、会社の基本情報を示します。

3. MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の提示

「どんな想いを持っている会社なのか?」を伝えるためにMVVを提示します。

叶えたい世界観や想いに共感してもらうことができれば、興味を持ってもらいやすいので、冒頭部分の中で一番重要なページとなります。

バリューは社内向けのメッセージの場合が多いため、ビジョンもしくはミッションを示すことが多いです。「背景に静止画やあしらいを挿入」「このスライドのみ明朝体のフォントを使用」などにより、インパクトを残すことが出来ます。

4.会社沿革

創業〜現在または直近5~10年程度の会社の歩みを説明します。

前頁で示したMVVに説得力を持たせるためにも、MVVに沿った歩みを進めていることが示せるとベターです。

オフィスの写真や過去に参加したイベントの様子が伝わる写真などを挿入することで、社風や会社の雰囲気が伝わりやすくなります。

5.会社の実績

「信頼に足る会社なのか」を示すため、会社の実績を説明します。

ここで紹介する会社の実績は、「会社に対する信頼感の醸成」が目的なので、取引実績の他に、「メディア出演歴」「受賞歴」等も有効です。

6.代表紹介・代表メッセージ

代表紹介・代表メッセージのスライドは、会社を率いる人物の想いや価値観を、自身の言葉で伝えるためのスライドです。
企業が掲げるMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは異なり、より個人的でストーリー性のある内容を通じて、見る人の共感や信頼を生み出すことを目的としています。

7.メンバー紹介

メンバー紹介スライドは、実際に事業を担うチームの顔ぶれや専門性を伝えるスライドです。代表や経営陣だけでなく、主要メンバーや各部門のリーダーなど、現場を支える人物を紹介することで、企業としての「中身の信頼感」を高めることができます。

職種や肩書だけでなく、過去の経験や得意分野を簡単に記載することで、何ができるのか、どんな強みを持っているのかが伝わりやすくなります

8.組織体制

会社の組織体制や部署の役割分担を視覚的に示すスライドです。

たとえば、顧客対応や開発などの運営体制を示すことで、対応力や信頼性のアピールになります。

9. 事業概要

ビジョンやミッションに基づいた、事業展開を紹介します。

事業の詳細は次項以降で説明を行うため、事業についての理解を促進するために事業領域などの概要を示しましょう。

10. 事業紹介

前項の事業概要に基づいて、展開しているサービスや事業の紹介を行います。

11. 各事業の詳細説明

「具体的にどんな内容のサービス・事業を展開しているのか?」を示すために、各事業の詳細説明を行います。

ここから具体の話に入ることで理解促進を行います。

12. 各事業の強み

前項で説明したサービス・事業の強みの説明を行います。

日々、様々な企業やサービスの話を聞いている担当者に印象を残すために、強みやユニークな点を示し、他社との違いを明確に伝えましょう。

13. 各事業の実績

強みを示した後は、実績の説明を行います。

BtoB企業の場合、企業としての信頼性は検討にあたっての重要な要素となりえます。どれだけの企業から選ばれているのか、支援しているのかを明確に示しましょう。

サービスの場合は導入企業数や導入企業ロゴの羅列、制作系の場合は企業名に加えて実際の成果物を交えて提示することで信頼性を高めることができます。

14. 会社の想い

事業についての理解を深めた後は、定性的な想いを伝えます。

叶えたい世界観や目指している姿を定性的に訴えることで、共感を生み出すことができ、印象に残りやすくなります。

15. 問い合わせ先

商談のゴールは「受注すること」「導入してもらうこと」です。

会社紹介資料を作り込んで、相手の印象に残ったとしても、連絡がこなければゴールを達成することができません。

営業先のニーズが表出した際、相談をしたいと思い出してもらったときに連絡先がわからなければ機会損失にも繋がるため、問い合わせ先(連絡先)を記載しましょう。

PDFに会社ホームページのリンクを埋め込んでおくことで、ワンタップでホームページからお問い合わせをもらうこともできます。

作成するのが難しそうであれば、代行サービスを使ってみるのもひとつの手段です。
資料作成代行サービス「c-slide」のサービスサイトへ

会社紹介資料の事例

ここでは、実際に資料作成サービス「c-slide」にてご支援させていただいた会社紹介資料の事例をご紹介します。

株式会社Hagakure

株式会社Hagakureの会社紹介資料は、コーポレートカラーのピンク系の色みを踏襲しながら、アイコン素材やキャプチャ素材を用いてシンプルで分かりやすくデザインされています。

あらゆる業界のデジタル広告全般の支援が可能なため、「対応領域」「支援実績」のスライドにてその旨を重点的に説明しています。

会社の理念や概要→事業全体の説明→事業①の概要・詳細説明→事業②の概要・詳細説明
というように、前章で説明した構成に沿った流れとなっています。

アイティメディア株式会社

次に、アイティメディア株式会社の会社紹介資料を紹介します。

市場規模などを示すグラフや図解が多く出てきますが、メインカラーである赤色のグラデーションを用いることで、見やすく洗練されたデザインに仕上がっています。

会社全体の紹介をする資料ではなく、AI関連メディアのみに絞って紹介する資料となっていますが、資料全体の構成としては、
企業理念→(理念に紐付く形で)関連メディア紹介→各メディアの詳細説明→(信頼性を高めるために)実績紹介
というように、前章で説明した構成とほとんど同じ流れとなっております。

目的に合わせた構成の調整が重要

会社紹介資料は「どの相手に、どんな目的で説明するか」によって、構成や強調すべき内容を調整する必要があります。
単に「会社を紹介する資料」と一括りにせず、適宜調整を加えることが成果に直結します。

以下に、冒頭で説明した「営業」「採用」「資金調達」それぞれの活用場面ごとに、どのような調整が必要なのか説明します。

顧客との商談時に使用(営業目的)

ここまで説明してきた会社紹介資料の構成や事例は、こちらの活用場面が該当しますが、改めて注意すべき点を説明します。

顧客との商談(営業目的)で使う資料の場合、双方向のコミュニケーションが前提になります。
相手の課題を把握したうえで、それに応じた自社サービスの提示が求められるため、必要に応じて「部署や担当者が抱える課題」「サービスによる解決(サービスの強み)」といった項目を入れましょう。(「部署や担当者が抱える課題」スライドで、先方の抱える課題の確認をする)

また、インバウンド営業の場合は特に、競合他社との比較検討前提なことが多いため、「競合比較表」「ポジショニングマップ」で他社との違いを示したり、「費用対効果」「コストシミュレーション」で導入に対する説得力を高めてあげる必要があります。

上記を踏まえて、営業資料の全体構成として最適な流れを以下にまとめています。

  • 表紙
  • サービス概要 / 会社概要
  • 部署の課題
  • 担当の課題
  • サービス紹介
  • サービス紹介詳細(強み・特徴)
  • 競合比較表・ポジショニングマップ
  • 導入効果
  • 事例紹介
  • 料金
  • 費用対効果・コストシミュレーション
  • ご利用の流れ
  • FAQ
  • 会社概要
  • CTA

上記スライド項目の詳細については以下の記事で解説しておりますので、こちらもご覧ください。

候補者への送付や採用説明会で使用(採用目的)

採用候補者への送付やウェブ上での公開、採用説明会での使用など、採用目的の資料であれば、会社のMVVや展開しているサービスに関する情報に加え、「キャリアステップ」「働く環境」など、候補者が「ここで働く自分」をイメージできる情報が必要です。

※このスライドは、弊社がご支援させていただいた、UUUM株式会社の資料の一部です。他のスライドはこちらからご確認いただけます。

「キャリアステップ」「働く環境」に加え、「今後の展望」「成長戦略」「福利厚生」「評価制度」などを具体的に説明することで、共感や安心感を高められます。

採用目的の会社紹介資料の場合、大きく以下の5つのパートに分けることで、必要情報の抜け漏れなく構成立てすることができます。

会社について会社の簡単な紹介をするパート。
会社沿革やミッションなどまずは会社の特長を説明。
事業について実際に携わる事業の紹介をするパート。
事業がいくつあるのか、その事業で社会のなにを解決しているのかなどの説明。
組織について会社の中の「人」についての紹介パート。
どんなバックグラウンドの人が働いているのか、職種などの説明。
環境について実際に働くとなった場合に気になる働く環境の紹介パート。
評価・給与制度や福利厚生などが該当。
採用について採用・応募の流れなど「行動に起こしてもらう」パート。
メンバー紹介や採用サイト・募集職種一覧へのCTAを設置。

それぞれのパートに入れる候補となるスライド項目もまとめていますので、ご参考ください。

  • 会社について
    • ミッション・ビジョン
    • 代表メッセージ
    • 会社概要
    • 会社沿革
  • 事業について
    • 事業紹介
    • 事業ミッション
    • 実績
    • 導入事例・お客様の声
    • 今後の展望
  • 組織について
    • 社員数・年齢層
    • 職種
    • バックグラウンド
    • カルチャー
    • バリュー
  • 環境について
    • 評価・給与制度
    • 働く環境
    • 福利厚生
    • イベント
    • ギャラリー
  • 採用について
    • メンバー紹介・声
    • こんな人と働きたい
    • 採用・応募の流れ
    • よくある質問
    • 各種サイトCTA

上記スライド項目の詳細説明や、採用目的の資料の作り方やメリットについては以下の記事で解説しておりますので、こちらもご覧ください。

投資家向けピッチ(資金調達目的)

最後に、資金調達が目的の、投資家向けのピッチ資料の場合について説明します。

投資家向けピッチは時間が限られており一方向の説明になることが多いため、短時間で説得力を持たせる構成が求められます。この場合、「市場規模や市場の成長性」や、それに対する「自社サービスの成長性」「実績(≒成長性を示す根拠)」などの定量情報をできるだけ数字やグラフで示し、インパクト重視の構成にするのが有効です。

※このスライドは、弊社がご支援させていただいた、株式会社Flamersの資料の一部です。他のスライドはこちらからご確認いただけます。

投資家向けの資料では、大きく以下の5つのパートに分けて構成することで、抜け漏れのない説得力のあるストーリーを作ることができます。

会社について会社の簡単な紹介をするパート。
会社概要や、ミッション、代表の想いなどを中心に、まずは方向性や背景を伝える。
市場について狙っている市場や業界の現状を説明するパート。
市場の規模感や課題、伸びしろなどを伝えながら、参入している理由やポテンシャルを示す。
サービスについて提供サービスとその優位性を紹介するパート。
どんな課題をどう解決できるのか、競合との違いや実績を含めて、サービスの強みを説明。
実績と今後についてこれまでの実績と今後の成長戦略を伝えるパート。
現在の事業状況やKPI、今後の展開方針やスケジュール感などをまとめる。
資金使途について今回の資金調達の目的と使い道を説明するパート。
どこに投資し、どんな成長につなげるのかを具体的に伝えることで、期待感と納得感を持ってもらう。

それぞれのパートに入れる候補となるスライド項目もまとめていますので、ご参考ください。

  • 会社について
    • 会社概要
    • MVVの提示
    • 代表紹介・代表メッセージ
    • 会社沿革
  • 市場について
    • 市場規模と市場の課題
    • TAM・SAM・SOM
  • サービス・事業について
    • 事業概要
    • 事業紹介
    • 各事業の詳細説明
    • 各事業の強み
    • 各事業の実績
  • 実績と今後について
    • 会社の実績
    • 今後の展望
    • 事業計画
    • 収益モデル
  • 資金使途について
    • 資金使途
    • 想定する出口戦略
    • スケジュール/ロードマップ

まとめ

会社紹介資料の作り方について解説しました。

同じ会社紹介資料でも目的が違えば求められる構成や情報も異なるため、使い回しを前提とせず、相手と目的に合わせたカスタマイズを前提に資料を設計することで、伝わりやすさと成果が大きく変わります。

また、会社紹介資料を作り込むことで、相手の記憶に残り、より深く自社を知ってもらえます。認知してもらえれば、思いもよらぬ機会に巡り会え、新たな受注などに繋がるかもしれません。

この確率を少しでも高めるためにも、会社紹介資料は入念に作っておくことをオススメします。

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代表 / マーケター / デザイナー

佐藤 立樹

立命館大学在学中に、ベンチャー2社でインターンを経験し、卒業と同時に株式会社Coneを設立。資料作成代行サービス「c-slide」を運営。リリース後1年半で支援企業300社を突破。セールス/マーケ領域の資料が得意。

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