パワーポイントの使い方。基本的な3つの機能と見やすい資料を作るコツで脱初心者!
パワーポイントはだれもが使ったことがあると思いますが、使い方自体をちゃんと教わったという方は少ないのではないでしょうか。パワーポイントは基本的な使い方を知っておくことが非常に重要です。
操作方法がわからなかったり、効率的な作成方法を知らないばかりに、気づかないうちに資料作成に時間がかかってしまっています。
この記事では、パワーポイントの基本的な3つの機能の使い方を紹介します。この3つさえ使いこなすことができればビジネスシーンにおける資料はある程度作れるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、本メディアではパワポの全デザインパターンに加え、スライドマスターのテンプレートや、営業資料などの資料テンプレートを含んだ、真似してコピペするだけで資料が完成する「デザインパターンデータ(pptx)316P」を販売しています。
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パワーポイントの1スライドの使い方
基本的な機能を紹介する前に、パワーポイントのスライド1枚の使い方を解説します。
スライド1枚には3つの要素があります。
- タイトル
- リード文
- オブジェクト範囲
要素の配置のことをページレイアウトと言い、タイトル・リード文・オブジェクト範囲でページレイアウトは構成されます。
資料作成の基本は「1スライド1メッセージ」とよく言われますが、ページレイアウトがバラバラだと1メッセージがどこにあるのかがわかりにくいです。
わかりやすい資料にするために、まずは以下のような配置を真似してみてください。
タイトル
「サービス概要」「会社概要」など、そのスライドで伝えたい情報を一言で記載します。
このタイトルはスライドマスターで設定します。
リード文
このスライドで伝えたいこと、つまり1メッセージを2行以内で表現します。
リード文もスライドマスターで設定します。
オブジェクト範囲
リード文で記載した1メッセージの理由や根拠、詳細などを図解で表現します。
オブジェクト範囲では、図形やグラフ、表などを用いて視覚的に表現します。
パワーポイントの基本的な3機能の使い方
パワーポイントでおさえておきたい基本的な機能は3つです。
機能 | 用途 |
---|---|
① スライドマスター | タイトル・リード文の設定 |
② オブジェクト(図形) | オブジェクト範囲での図解の表現 |
③ テキスト | 各所でのテキスト |
①:スライドマスターの設定
パワーポイントを開いて、まずはじめに行うべきことはスライドマスターの設定です。スライドマスターとは自由に編集できるテンプレート機能のようなものです。
スライドマスターで設定したフォントや色などのデザインはすべてのスライドに反映されます。これから作成していく資料の土台・フォーマットをスライドマスターで設定していきます。
主にスライドマスターで設定すべきなのは「スライドのデザイン感」と「タイトル・リード文の配置」になります。
スライドマスターを開く
「表示」タブから「スライドマスター」をクリックするとスライドマスターが開きます。
タイトルとリード文を設定する
スライドマスターが表示されたら、タイトルとリード文の調整をしましょう。
まずは、フォントとテキストサイズを変更してみてください。
タイトルテキストサイズ | 24~32pt |
リード文テキストサイズ | 20~24pt |
ガイド線を設定する
タイトル・リード文の調整ができたら、資料全体の余白を統一するためにガイド線の設定を行います。
「表示」タブから「ガイド」にチェックを入れるとガイド線が表示されます。
ガイド線の詳しい設定方法はこちらの記事で解説しています。
ガイド線を設定して以下のようなページにしましょう。このガイド線で囲まれた範囲がオブジェクト範囲となります。
スライドマスターの基本的な設定方法を説明しました。
下の記事では詳細の設定方法と参考デザインまで解説していますので、気になる方はご覧ください。
②:オブジェクト(図形・表・グラフ)の編集
パワーポイントでは、オブジェクトを用いて視覚的に表現することも重要です。先述のオブジェクト範囲に、オブジェクト(図形・表・グラフ)を用いて伝えたいことを図解していきます。
図形を挿入・移動する
パワーポイントには「四角形」「三角形」「円」などの基本的な図形のほか様々な図形を挿入することができます。
図形を挿入するには、「挿入」タブから「図形」をクリックします。一覧表示されている図形から挿入したい図形をクリックし、スライド上でクリックもしくはドラッグします。
図形が挿入できたら、作りたい図に応じて大きさなどを変更したり、ドラッグして位置の調整をします。
参考:図形の種類と操作方法
図形を揃える
パワーポイントには「整列」という機能があります。バランスが崩れないようにするパワーポイントの優秀な機能ですので使いこなせるようになりましょう。
まずはすべての図形を選択し「図形の書式設定」タブから「整列」をクリックします。さまざまな整列方法が出てきますが、今回は「左右中央揃え」をクリックしてみます。
すると、3つの図形の幅が均等になりました。
このように手作業で微調整をする必要がなく、資料作成が効率的に進み、かつきれいなデザインになるので「整列」は使えるようにしておきましょう。
その他の整列方法もすべてマスターしておきたいものになりますので、下記記事にすべてのパターンをまとめています。
参考:オブジェクトの整列
図形のグループ化
複数の図形をまとめて移動させるときや、まとめて大きさを変えるときに役に立つのがこの「グループ化」という機能です。
グループ化したい図形をすべて選択し「図形の書式設定」タブから下図のアイコンをクリックします。アイコンから項目が出てくるので「グループ化」をクリックすると、グループ化の完了です。
すべての図形を選択してから「右クリック」して出てくるメニューから「グループ化」することもできます。グループ化の解除も同様の手順で行うことができます。
グループ化した図形を縮小してみます。
このとき、グループ化していないと図形のみが小さくなってしまい、調整した余白が変わってしまいますので気をつけてください。(下図のようにひとつずつ小さくなってしまいます)
表を挿入する
図形の自由度はないかわりに、整理された形で情報を伝えることができるのが「表」ですよね。表は、図形とは違う方法で挿入する必要があります。
「挿入」タブから直下の「表」をクリックすると下図のような画面になります。挿入したい表の列と行の数をドラッグし選択します。
これで表を挿入することができます。
挿入した表に、列・行を追加することもできます。「レイアウト」タブを選択し、下図の左側に出ている「上に行を挿入」「下に行を挿入」「左に列を挿入」「右に列を挿入」をクリックすることで、行や列を指定した場所へ挿入することが可能です。
また、行・列を削除したいときは「レイアウト」タブの左側から削除が可能です。
表の詳しい編集方法は下記記事で解説しています。
参考:表の作成方法
グラフを挿入する
データを視覚的に一瞬で伝えることができるグラフ。グラフも図形でも作成することはできますが、パワーポイントに搭載されている機能で挿入することが可能です。
「挿入」タブから「グラフ」をクリックすると下図のような画面になります。挿入したいグラフを選択すれば、グラフが挿入できます。
グラフの詳しい編集方法は下記記事で詳しく解説しています。
参考:【パワポ】グラフの編集方法。グラフ別のデザイン調整まで解説
③:テキストの編集
パワーポイントではテキストが最も使う機能だと思います。テキスト次第で資料の見やすさが変わりますのでテキストの編集方法も覚えておきましょう。
テキストの種類
パワーポイントでテキストを編集する方法は3種類あります。
テキスト入力の種類 | 使うタイミング |
---|---|
プレースホルダー | スライドマスターで、タイトル・リード文のテキスト編集に利用します。 |
テキストボックス | ほとんど使わないことをおすすめします。 |
図形に直接入力 | オブジェクト範囲で、テキストを使うときに「背景を透明にして」利用します。 |
テキストボックスは、改行するとテキストボックス自体の大きさが変わってしまうので、デザインの調整が困難です。そのため、オブジェクト範囲でテキストを入力する際は、図形を挿入して「背景を透明にして」テキストボックスのように利用することをおすすめします。
文字間の設定
見出しやタイトルは文字間が狭いほうが見やすいですが、リード文などの長い文章は文字間が広いほうが見やすいです。
文字間ひとつで文章の「読みやすさ」が変わるので非常に大事な要素です。パワーポイントには文字間を調整できる機能があります。
まずテキストを選択します。「ホーム」タブから「AV」と表示されている部分をクリックすると下図のような画面になるので、表示されるメニューから文字間を変更します。
「広く」をクリックすると 3pt 広がり、「狭く」をクリックすると 1.5pt 狭くなります。細かく調整したい場合は、「その他の間隔をクリック」から数値を指定することも可能です。
参考:文字間の調整とレイアウト
行間の設定
文字間と同じく、行間も「読みやすさ」に影響しますので、パワーポイントでの行間の設定方法も紹介しておきます。
まずテキストを選択します。「ホーム」タブを選択し下図のアイコンをクリックします。表示されるメニューから行間を変更します。
行間の数値を選択すると、行間が変更されます。
行間を自由に指定したい場合は、「行間のオプション」をクリックします。そして「インデント」部分から矢印をクリックして数値を指定し、行間を調整します。
参考:行間の調整
脱パワポ初心者!きれいな資料を作るコツ
パワーポイントの操作方法に慣れてきたら、次はきれいな資料をつくれるようになりましょう。
以下の2つのコツさえ抑えてしまえば、きれいな資料かつ読み手にとってわかりやすい資料がつくれるようになります。
- 色は3色に抑える
- 余白を統一してオブジェクトを配置する
色を3色に抑える
資料を作成する際に最も重要なのが「色は3色以内に抑える」ことです。
3色以上を使ってしまうとと、資料を見る人にとってどこを見ればいいかがわからない資料になってしまいます。
伝えたいことを届けるためにメインカラー、サブカラー、アクセントカラーの3色を決めてからパワーポイントを開きましょう。
ジャンル | 内容 | カラー選定 | 使用比率 |
---|---|---|---|
メインカラー | 資料全体を通してメインとなるカラー | コーポレートカラー or サービスカラー | 75%程度 |
サブカラー | メインカラーの次によく使うカラー | 黒 or グレーがほとんど | 20%程度 |
アクセントカラー | 強調したい部分に使うカラー | メインカラーと正反対のカラー | 5%程度 |
配色の詳しい解説は以下の記事で解説していますので、参考にしてください。
余白を統一してオブジェクトを配置する
パワーポイントのデザインにおいて、余白は重要な要素です。
意識せずにオブジェクトを配置していくと、スライドごとにバラバラな配置になってしまい、読み手がストレスを感じる資料になってしまいます。
ガイド線を設定して、以下のようにページ間の余白を統一しましょう。
余白をきれいに設定する方法は以下の記事で解説していますので、参考にしてください。
パワーポイントで実際に資料を作るときのデザイン参考
パワーポイントの基本的な3機能の使い方がわかれば、資料を作成することができます。
とはいえ、どんな図解をすればいいのか、ページごとのデザインはどうすればいいのかなど、実際にパワーポイントを開くとわからないこともあるかと思います。
そこで、パワーポイントで実際に資料を作成していくときのデザインのポイントを種類別にまとめました。資料作成時に参考にしてみてください。
表紙
目次
グラフ
フローチャート
比較
スケジュール
全パターン39種
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まとめ
この記事では、パワーポイントの基本的な3つの機能の使い方を紹介しました。
まずは、タイトル・リード文・オブジェクト範囲の役割を理解して、「スライドマスター」「オブジェクト」「テキスト」の基本の3機能を使いこなせるようになりましょう。
パワーポイントの操作時に、この記事が参考になれば幸いです。
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