タクシー広告の出稿先を種別10タイプで比較。サイネージ・ラッピング別の選び方

タクシー広告と一口にいっても、後部座席のタブレットに動画を流す「サイネージ」から、車体をまるごと使う「ラッピング」、シートやヘッドレストに掲出する車内メディアまで、掲出できる面(出稿先)は10種類近くあります。それぞれリーチする相手も費用感もまったく異なるため、「自社の目的だと、どこに出すのが正解なのか」がわかりにくいのが実情です。

そこで本記事では、まずタクシー広告で出稿できる媒体を10種別で一覧化し、そのうえで媒体タイプ別の選び方・費用相場・出稿先(Tokyo PrimeやGROWTHなど)を具体的に解説します。診断ツールで自社に合うタイプを確認できる構成のため、これからタクシー広告を検討する方はぜひご覧ください。

タクシー広告とは?出稿を検討する前に押さえる基礎

タクシー広告とは、タクシー車両の車内・車外を媒体として掲出する広告の総称です。後部座席のタブレットで動画を流すデジタルサイネージが近年の主役になっていますが、車体のラッピングやステッカー、車内のポスター・リーフレットなど、掲出できる面は多岐にわたります。

タクシー広告が注目される最大の理由は、「乗客=ビジネスパーソン・意思決定層」という質の高い接触環境にあります。タクシーの利用者には役職者や決裁権を持つ層の割合が高く、法人利用も多いため、BtoB商材や高単価サービスのターゲットと相性が良いのが特徴です。

さらに、車内は外部からの情報が遮断された「半個室」空間であり、乗客とディスプレイの距離はおよそ60cm、平均乗車時間は15〜20分程度とされています。テレビCMやWeb広告のように数秒でスキップされることがなく、集中して広告を見てもらいやすい点が、他のOOH(屋外・交通広告)にはない強みです。

タクシー広告は「認知拡大」に加えて、動画サイネージの登場によってリード獲得や商談創出といった獲得寄りの目的にも使える媒体へと進化しています。まずは、自社の目的が「街中での認知・ブランディング」なのか「乗客への獲得アプローチ」なのかを整理することが、出稿先選びの出発点になります。

BtoB商材でタクシーサイネージの活用を検討している場合は、他のBtoB広告手段と費用対効果を並べて考えると判断しやすくなります。

関連記事:BtoB広告代理店おすすめ11選比較。費用相場から選び方まで解説

タクシー広告の費用相場

タクシー広告の費用は、掲出する「面」によって桁が大きく変わります。動画サイネージは1回の出稿で数百万円規模になる一方、車内のステッカーやポスターは1台あたり月数千円から出稿でき、掲出台数で総額を調整できます。

依頼範囲相場の目安概要
車内ステッカー・ポスター系月数千円/台〜ヘッドレスト・シートベルト・ドアステッカーなど
台数で総額を調整
アドケース・サンプリング月2,000円/台前後・1配布40〜50円持ち帰り資料の設置や試供品配布
効果測定しやすい
ラッピング広告月3.5万円/台〜車体をフィルムで装飾
街中での長期ブランディング向け
デジタルサイネージ週数百万円規模〜後部座席タブレットでの動画配信
エリア・放映枠で変動

費用が変動する主な要因は次の3つです。

1. 掲出面が「デジタル」か「アナログ」か

もっとも費用差が大きいのが、動画配信のデジタルサイネージと、印刷物を貼るアナログ面(ステッカー・ポスター)の違いです。サイネージは制作した動画を全国・広域の車両に一斉配信できる反面、放映枠を買う形になるため単価が高くなります。アナログ面は1台ずつの掲出のため単価は安く、必要な台数だけ出稿できます。

2. 掲出エリアと台数

同じサイネージでも、全国配信か東京23区限定かで料金が変わります。ステッカーやポスターも、掲出する台数が増えるほど総額は上がります。「どのエリアで・何台に出すか」が費用を決める中心的な変数です。

3. 放映秒数・掲出順(サイネージの場合)

デジタルサイネージは、動画の秒数(15秒/30秒/60秒)や、乗車後に何番目に表示されるか(1st・2nd・3rd)といった枠の違いで料金が段階的に変わります。乗車直後に長尺で流れる枠ほど高額になります。

Web広告と予算配分を比較しながら検討したい場合は、運用型広告側の相場観も併せて把握しておくと全体設計がしやすくなります。

関連記事:Web広告運用代行おすすめ22選比較。費用相場から選び方まで解説

タクシー広告の出稿先を選ぶ際に確認すべき5つの比較ポイント

タクシー広告の出稿先は「どこも同じ」ではありません。同じ掲出面でも、台数・エリア・最低ロット・審査要件が媒体ごとに異なり、これを見落とすと出稿直前に計画の組み直しが発生します。以下の5つのポイントで比較しましょう。

  • 掲出面の種類(デジタル/アナログ)
  • 掲出台数と走行エリア
  • 最低出稿台数と最低掲出期間
  • 媒体費以外にかかる費用
  • 審査・入稿のスケジュール

掲出面の種類(デジタル/アナログ)

最初に決めるべきは、動画で伝えるデジタルサイネージか、印刷物で伝えるアナログ面かです。この選択で費用が一桁変わるため、実質的にはここで予算規模が決まります。デジタルサイネージは音声付き動画で情報量を多く伝えられ、乗車直後の枠を押さえれば強い印象を残せます。

一方、アナログ面は静止画・印刷物に限られますが、乗車中ずっと視界に入り続けるという別の強みがあります。ヘッドレストポスターやアドケースは、乗客が手元・正面で繰り返し目にするため、低予算でも記憶に残りやすい面です。動画表現が必須なのか、反復接触で十分なのかを整理しましょう。

掲出台数と走行エリア

タクシー広告の効果は、自社の商圏を走る車両にどれだけ掲出できるかでほぼ決まります。全国35都道府県・71,000台規模のネットワークを持つ媒体もあれば、東京23区に11,500台を集中させる媒体、新潟市内53台・香川県高松市といった地域限定の媒体もあります。

注意したいのは、エリア指定の粒度です。流し営業が中心の東京都心などでは、区単位の細かい指定ができず「交通圏単位」でしか指定できないケースがあります。「渋谷区だけに絞って出したい」といった要望が通るかは媒体次第なので、出稿前に指定可能な単位を確認してください。

確認すべきポイントは次の3つです。

  • 自社の商圏・ターゲットエリアを走行する車両か
  • 指定できるエリアの単位(都道府県・交通圏・区)はどこまで細かいか
  • 提携しているタクシー事業者はどこか

最低出稿台数と最低掲出期間

見落としやすいのが、最低出稿台数と最低掲出期間です。これは「実質的な最低出稿金額」を決める要素であり、月額単価が安く見えても最低ロットが大きければ総額は膨らみます。

たとえばアナログ面では、1台から出稿できる媒体、50台以上を条件とする媒体、200台以上・6ヶ月単位を条件とする媒体が混在しています。ラッピングも1台から可能な媒体と50台からの媒体があります。サンプリングは5,000部から受ける媒体と、1エリア20,000部からの媒体があります。「試しに小さく始めたい」場合は、この条件が最重要の選定軸になります。

媒体費以外にかかる費用

前述のとおり、タクシー広告は媒体費だけでは完結しません。制作費(デザイン・印刷・施工)、取付・撤去費、屋外広告物の許可申請手数料、デザイン審査手数料などが別途発生します。

媒体によっては制作費・デザイン料を月額に含めているところもあり、総額で比較すると印象が逆転することもあります。特にラッピングは施工費が大きいため、「媒体費+制作費+申請費」の総額で横並び比較することが重要です。サンプリングの場合は、配送費・倉庫費・アセンブリー費まで含めて確認しましょう。

審査・入稿のスケジュール

タクシー広告は、Web広告のように「明日から配信」ができません。広告主審査・原稿審査・デザイン審査という複数の審査があり、さらに印刷・施工の期間が必要です。

ラッピングは入稿から走行開始まで1.5〜3ヶ月、アドケースは掲出開始の1〜1.5ヶ月前が申込期限、サイネージは3ヶ月単位のクールで枠が販売されるのが一般的です。加えて、金融・医療・美容など規制業種は審査で差し戻されることもあります。希望の出稿月から逆算して、少なくとも2〜3ヶ月前に動き出すスケジュール感を前提にしてください。

タクシー広告の媒体タイプ(4分類)と選び方

タクシー広告は、掲出面の性質から大きく次の4つの媒体タイプに分けられます。目的とターゲットによって最適なタイプが変わるため、まずは自社がどれに当てはまるかを把握しましょう。

  1. タブレットサイネージ型 | BtoB・動画・意思決定層へのターゲティングをしたい場合
  2. アドケース/リーフレット型 | 手に取らせ・持ち帰らせ・効果測定をしたい場合
  3. ステッカー・ボディ(ラッピング)型 | 車外の街中リーチでブランディングしたい場合
  4. シートカバー・ヘッドレスト型 | 車内で低コストに反復接触したい場合

まずは、以下の診断ツールで自社に合うタイプを確認してみてください。

0 / 7 回答済み

Q1 / 広告の目的

タクシー広告で実現したいことは、どちらに近いですか?

Q2 / 届けたい相手

広告を届けたい相手として、どちらに近いですか?

Q3 / 表現形式

広告の表現として、どちらを希望しますか?

Q4 / 予算スタイル

予算の考え方として、どちらに近いですか?

Q5 / 接触の質

求める接触の質として、どちらに近いですか?

Q6 / 持ち帰り・効果測定

広告後のアクションとして、どちらを重視しますか?

Q7 / エリア・当て方

エリアと当て方として、どちらに近いですか?

あなたにおすすめの媒体タイプが決まりました

このタイプが向いているケース

    このタイプの出稿先を見る →

    ① タブレットサイネージ型 | BtoB・動画・意思決定層へのターゲティングをしたい場合

    タブレットサイネージ型は、後部座席のタブレット端末で動画・音声を配信する、現在のタクシー広告の主役といえる媒体タイプです。デジタルサイネージと車窓サイネージがこれにあたります。乗客の役職者比率が高く、半個室空間で集中して見てもらえるため、BtoB商材・高単価サービスの認知からリード獲得までを狙えます。

    エリア指定・曜日指定・気象連動といったターゲティングメニューが用意されている媒体もあり、配信対象を細かく設計できるのが強みです。動画クリエイティブの制作費が別途かかる点と、出稿単位が「放映枠」になるため費用が高めになる点は押さえておきましょう。

    このタイプへの出稿に向いている企業は以下になります。

    • BtoB・SaaS・金融など、意思決定層に届けたい商材を持つ企業
    • 動画で世界観やサービス内容をしっかり伝えたい企業
    • 認知だけでなくリード獲得・指名検索の増加まで狙いたい企業

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    ② アドケース/リーフレット型 | 手に取らせ・持ち帰らせ・効果測定をしたい場合

    アドケース/リーフレット型は、車内のラックに設置したリーフレットやサンプルを、乗客に手に取って持ち帰ってもらう媒体タイプです。サンプリング(試供品配布)もこのタイプに含まれます。ディスプレイ広告のように「見て終わり」ではなく、手元に物理的な資料が残るため、乗車後の検討・行動につながりやすいのが特徴です。

    配布・残数から反応をおおまかに把握できるため、効果測定がしやすい点もメリットです。一方で、乗客が能動的に手に取る必要があるため、リーフレットのデザインやオファー設計が反応率を大きく左右します。

    このタイプへの出稿に向いている企業は以下になります。

    • 資料請求・来店・キャンペーン参加など具体的な次アクションを促したい企業
    • クーポンや試供品で体験を促したい消費財・サービス
    • 低コストで反応を測りながら出稿したい企業

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    ③ ステッカー・ボディ(ラッピング)型 | 車外の街中リーチでブランディングしたい場合

    ステッカー・ボディ(ラッピング)型は、車体の外側を使って街中を走る”動く広告塔”として露出する媒体タイプです。車体全面のフルラッピングから、側面・後部・ドアのステッカーまで、面積と予算に応じて選べます。乗客だけでなく、歩行者・周辺車両のドライバー・沿道の店舗など、不特定多数に広くリーチできるのが最大の特徴です。

    繁華街やオフィス街を走行する車両を選べば、特定エリアでの認知を集中的に高められます。掲出には車両所有者(タクシー事業者)の審査・許可が必要で、掲出までに一定の準備期間がかかる点は考慮しておきましょう。

    このタイプへの出稿に向いている企業は以下になります。

    • 特定エリアでの認知・ブランディングを一気に高めたい企業
    • 新商品・新サービスのローンチを街中で印象づけたい企業
    • 乗客以外の広い層にもリーチしたい企業

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    ④ シートカバー・ヘッドレスト型 | 車内で低コストに反復接触したい場合

    シートカバー・ヘッドレスト型は、前席の背面ポスターやシートベルトカバーなど、乗客の視界に自然に入る車内アナログ面を使う媒体タイプです。乗車中、乗客はこれらの面を繰り返し目にするため、低コストながら反復接触による記憶定着が期待できます。

    1台あたり月数千円から出稿でき、掲出台数で総額をコントロールできるため、まずタクシー広告を試したい企業の入り口としても向いています。デジタルサイネージのような動画表現はできないため、伝えたい情報を静止画で端的にまとめる設計が必要です。

    このタイプへの出稿に向いている企業は以下になります。

    • 低予算からタクシー広告を始めたい企業
    • 乗車中の反復接触で認知を積み上げたい企業
    • 地域・路線を絞って車内接触を狙いたい企業

    このタイプの出稿先を見る⇩

    タクシー広告の出稿先 一覧比較表

    以下は、本記事で紹介するタクシー広告の出稿先の一覧比較表です。

    比較表にデータを登録してください。

    【タブレットサイネージ型】の出稿先

    タブレットサイネージ型の出稿先は次の6媒体です。首都圏・全国規模の大型媒体と、地方の地域密着型媒体では費用が一桁変わるため、商圏に合わせて選び分けましょう。

    TOKYO PRIME(株式会社IRIS)

    引用:株式会社IRIS

    TOKYO PRIMEは、全国35都道府県・約71,000台に展開する国内最大級のタクシーサイネージです。運営はGOとフリークアウト・ホールディングスの合弁会社である株式会社IRIS。都内約25,500台のほか、大阪約9,200台、神奈川約8,100台、名古屋約4,000台と全国をカバーし、月間リーチは全国約3,550万人に達します。

    10インチのタッチパネルモニターで音声付き動画を配信し、平均乗車時間約18分のあいだにコンテンツと広告を織り交ぜて放映します。配車アプリ「GO」の属性データを活用し、性別・年代・乗車頻度・エリアでのターゲティング配信が可能な点も特徴です。料金は乗車後の放映順(1st・2nd・3rd)と秒数で段階的に分かれ、2026年4月からは3rd Contentsの想定表示単価が2.0円から1.7円へ引き下げられています。

    掲出面車内デジタルサイネージ(10インチ・音声付き動画)
    台数・掲出エリア約71,000台/全国35都道府県(都内約25,500台)
    最低出稿台数・最低期間1週間単位・3ヶ月クールでの枠販売
    審査・入稿の要件広告主審査・原稿審査あり。媒体資料は四半期ごとに公開
    料金目安1週間330万〜1,870万円(エリア指定は20万円〜)

    GROWTH(株式会社ニューステクノロジー)

    引用:株式会社ニューステクノロジー

    GROWTHは、東京23区に約11,500台を展開する都内特化型のタクシーサイネージです。特別区・武三交通圏の法人タクシーに対するカバー率は約42%で、月間リーチは23区内で770万人。港区・千代田区・中央区・新宿区・渋谷区といったビジネス街が主要走行エリアとなっており、都心の決裁者層への集中的なリーチに強みがあります。

    15.6インチのフルHDタッチパネルという業界最大級のモニターサイズが特徴で、配車アプリ「S.RIDE」と連携しています。メニューは60秒動画のFIRST VIEW、30秒6枠のBUSINESS VIEW、30秒10枠のECONOMY VIEW、静止画のRIDE VIEW・PAYMENT ADなど多彩で、エリア指定型のZONEメニューや放映課金型のTARGET VIEWも用意されています。2024年からはLIVE BOARDマーケットプレイス経由でのインプレッション販売にも対応しました。

    掲出面車内デジタルサイネージ(15.6インチ・音声付き動画/静止画)
    台数・掲出エリア約11,500台/東京23区+三鷹市・武蔵野市
    最低出稿台数・最低期間1週間単位・3ヶ月クールでの枠販売
    審査・入稿の要件広告主審査・原稿審査あり。エントリー受付スケジュールを公開
    料金目安1週間300万〜700万円(再生単価3.7〜4.6円)

    MKタクシー 車内デジタルサイネージ(MKグループ)

    引用:MKグループ

    MKタクシー 車内デジタルサイネージは、京都・滋賀・名古屋・札幌の4都市に800台を展開する地方主要都市向けのサイネージです。「街中を走るプレゼンルーム」をコンセプトに、後部座席前方の高精細モニターで音声付き動画を放映し、月間70万人以上のビジネスパーソン・観光客にリーチします。

    メニューは乗車直後に流れるFIRST VIEW(最大60秒・1枠)、ランダム放映のBUSINESS VIEW(30秒・8枠)、ECONOMY VIEW(30秒・16枠)の3段階です。料金は媒体資料請求制ですが、エリア別料金と長期割引が設定されており、首都圏の大型媒体より小さい予算から出稿できます。申込から配信までは媒体資料請求・広告主審査・仮予約・原稿審査・契約という6段階のフローが公開されています。

    掲出面車内デジタルサイネージ(音声付き動画)
    台数・掲出エリア800台/京都・滋賀・名古屋・札幌
    最低出稿台数・最低期間1週間単位(仮予約は2週間キープ可)
    審査・入稿の要件広告主審査・原稿審査あり。キャンセル料規定を公開
    料金目安要問い合わせ(エリア別料金・長期割引あり)

    Canvas(株式会社ニューステクノロジー/S.RIDE株式会社)

    引用:株式会社ニューステクノロジー

    Canvasは、タクシーのサイドガラスを使って車外に映像を投影する、国内初の車窓モビリティサイネージです。AGCが開発した透明スクリーン「グラシーン」をJPN TAXIのサイドガラスに搭載し、空車走行時のみ広告を投影、乗客が乗車すると通常の透明な窓に戻る仕組みになっています。

    東京23区で100台からの運用でスタートし、24時間放映で想定リーチは1,200万人。掲出パートナーは国際自動車と大和自動車交通です。車内サイネージと異なり「歩行者・沿道」に向けて訴求できる唯一のデジタル面であり、認知拡大型のキャンペーンや屋外ビジョンとのメディアパッケージでの活用例があります。

    掲出面車窓デジタルサイネージ(サイドガラス投影・空車時のみ)
    台数・掲出エリア100台/東京23区
    最低出稿台数・最低期間1週間単位(詳細は要問い合わせ)
    審査・入稿の要件要問い合わせ(動画データ入稿)
    料金目安要問い合わせ

    富士タクシー タクシー・ビジョン広告(富士タクシー株式会社)

    引用:富士タクシー株式会社

    富士タクシー タクシー・ビジョン広告は、新潟市内53台に静止画を放映する地域密着型のタクシービジョンです。新潟駅・万代・古町といった市内中心部を含めてランダムに走行するため、新潟市内での面的な認知獲得に向いています。

    首都圏の大型サイネージと異なり、15秒の静止画枠が月額30,000円(税別)から出稿できるのが最大の特徴です。1日あたり約200回以上の放映が想定され、契約期間は3ヶ月以上、素材の差し替えは月1回まで無料となっています。音声はなく静止画のみのため、伝えたい情報を1枚で端的にまとめる設計が必要です。

    掲出面車内ビジョン(静止画・音声なし/約9インチ)
    台数・掲出エリア53台/新潟市内全域
    最低出稿台数・最低期間3ヶ月以上
    審査・入稿の要件素材差し替えは月1回無料、以降1回1,000円。別途制作費
    料金目安月30,000円(15秒・税別)

    東海交通 タブレット・リアウィンドウ広告(東海交通株式会社)

    引用:東海交通株式会社

    東海交通 タブレット・リアウィンドウ広告は、愛知県東三河エリアで車内タブレットと車体リアウィンドウの両面を扱う地域密着型の媒体です。豊橋市を中心に豊川市・蒲郡市・田原市・新城市をカバーしており、東三河での商圏に絞ったプロモーションに向いています。

    タクシー事業者自身が広告事業を持ち、デジタル面(タブレット)とアナログ面(リアウィンドウ)を同じ窓口で相談できる点が特徴です。料金・台数は公開されていないため、出稿を検討する際は媒体資料の取り寄せが必要になります。

    掲出面車内タブレット・リアウィンドウ
    台数・掲出エリア非公開/愛知県東三河(豊橋・豊川・蒲郡・田原・新城)
    最低出稿台数・最低期間要問い合わせ
    審査・入稿の要件要問い合わせ
    料金目安要問い合わせ

    【アドケース/リーフレット型】の出稿先

    アドケース/リーフレット型の出稿先は次の5媒体です。持ち帰り資料を設置するアドケース系と、ドライバーが手渡しするサンプリング系に分かれます。

    タクシーアド(株式会社タクシーアド)

    引用:株式会社タクシーアド

    タクシーアドは、車内外あわせて15種類のメニューを1台・1ヶ月単位から出稿できる、掲出面の網羅性が最も高い媒体です。アドケース系では透明アドケース・タクシーアドケース(前席背もたれラック)が月2,000円/台、東京限定のカードタイプが月1,000円/台で提供されています。

    リーフレットは広告主が用意する形式で、必要枚数の目安は「掲出台数×2×掲出日数×0.5」、補充は15日に1回程度という運用ルールまで公開されています。サンプリング(1個40円〜)やレシート裏面広告(1ロール150〜200円・最低5,000ロール)も扱い、ステッカー・ラッピングまで同一窓口で組み合わせられます。エリア指定は交通圏単位で、表定料金外のエリアは1.5〜2倍程度になる場合があります。

    掲出面アドケース・サンプリング・レシート裏・各種ステッカー・ラッピング
    台数・掲出エリア全国(交通圏単位で指定)
    最低出稿台数・最低期間1台〜/アドケースは2〜3ヶ月、ステッカーは1ヶ月〜
    審査・入稿の要件アドケースは掲出開始の1〜1.5ヶ月前に申込。リーフレットは広告主準備
    料金目安月1,000〜50,000円/台(面により変動)

    タクシーアイビジョン(株式会社アスコン)

    引用:株式会社アスコン

    タクシーアイビジョンは、全国約2万台の提携ネットワークで、リーフレットを1台・月1,000円から出稿できる媒体です。最低出稿台数の縛りが緩く、少台数からテストしたい企業でも入りやすい料金体系が公開されています。

    リーフレットのほか、窓ステッカー(月1,000円/台)、リアステッカー(月3,500円/台)、サンプリング(1部30円・5,000部〜)、ラッピング、行灯(あんどん)広告まで扱っています。「あんどん広告」を扱う数少ない媒体で、初月200,000円・2ヶ月目以降35,000円/台という料金です。デザイン制作費は50,000円〜100,000円が別途必要で、サンプリング以外はタクシー会社単位での契約となります。

    掲出面リーフレット・窓/リアステッカー・サンプリング・ラッピング・あんどん
    台数・掲出エリア全国約20,000台の提携ネットワーク
    最低出稿台数・最低期間1台〜(ラッピング・あんどんは3台〜)/4ヶ月〜
    審査・入稿の要件デザイン制作費50,000円〜が別途。契約はタクシー会社単位
    料金目安月1,000〜3,500円/台(サンプリングは1部30円)

    トゥーエイト(株式会社トゥーエイト)

    引用:株式会社トゥーエイト

    トゥーエイトは、精算時にドライバーから乗客へ試供品を手渡しするタクシーサンプリングの専門媒体です。東京無線グループ・チェッカーキャブグループ・グリーンキャブ・中央無線グループ・共同無線グループ・東都自動車グループなど、全国の法人タクシー会社と提携しています。

    最低配布数10,000部から最大約300,000部まで対応し、2〜4日間を目途に預かった数量を配り切って終了する運用です。1台あたり1日約40人・月約1,200人の乗客と接触する試算が示されており、平均乗車時間約18分の会話後に手渡しされるため、受け取り率が高いのが特徴です。

    掲出面サンプリング(精算時にドライバーが手渡し)
    台数・掲出エリア全国の法人タクシー(都内主要無線グループと提携)
    最低出稿台数・最低期間10,000部〜300,000部/2〜4日で配り切り
    審査・入稿の要件配布物は広告主準備。媒体資料は資料請求制
    料金目安要問い合わせ

    タクシー ルートサンプリング(株式会社ベネックス)

    引用:株式会社ベネックス

    タクシー ルートサンプリングは、精算時にドライバーから乗客へ商品・クーポンを手渡しできる株式会社ベネックスのサンプリング媒体です。ベネックスは店舗・施設メディアや同梱・同送広告を幅広く扱う会社で、スーパー銭湯・映画館・ネットカフェなど多様なルートサンプリング媒体のラインアップの一つとしてタクシーを提供しています。

    半個室のタクシー内で、平均約18分の乗車を終えた乗客に手渡しされるため、受け取り率が高く、試供品やクーポンによる体験促進に向いています。料金は配布部数によって単価が変わる仕組みで、詳細は問い合わせが必要です。初めての利用者向けに広告企画費の割引キャンペーンが実施される場合もあります。

    掲出面サンプリング(精算時にドライバーが手渡し)
    台数・掲出エリア要問い合わせ
    最低出稿台数・最低期間要問い合わせ(納品日は要相談)
    審査・入稿の要件配布物は広告主準備。部数により単価が変動
    料金目安要問い合わせ(部数により変動)

    アドクロ(株式会社KID GROUP HOLDINGS)

    引用:株式会社KID GROUP HOLDINGS

    アドクロは、全国の法人タクシーでドライバーから直接手渡しするサンプリングを、自社専属チームで企画・運営・管理まで一貫対応する媒体です。運営元のKID GROUP HOLDINGSは200媒体以上のプロモーション媒体を保有しており、タクシーサンプリングはそのうちの1メニューにあたります。

    推奨商材として食品・飲料、化粧品(スキンケア)、衛生商品が挙げられており、板チョコ5,000部、口臭タブレット10,000部といった実績が公開されています。配布物の性質に合わせた運用設計を任せられるため、サンプリングの実施経験がない企業でも進めやすい媒体です。

    掲出面サンプリング(ドライバーから直接手渡し)
    台数・掲出エリア全国の法人タクシー
    最低出稿台数・最低期間要問い合わせ(実績は5,000〜10,000部規模)
    審査・入稿の要件企画・運営・管理まで自社専属チームが対応
    料金目安要問い合わせ

    【ステッカー・ボディ(ラッピング)型】の出稿先

    ステッカー・ボディ(ラッピング)型の出稿先は次の5媒体です。全国対応の媒体と、特定エリアの事業者が直接提供する媒体に分かれます。

    タクシール(株式会社IRIS)

    引用:株式会社IRIS

    タクシールは、東京都心のタクシードアを使ったラッピング広告の専門媒体です。TOKYO PRIMEと同じ株式会社IRISが運営し、片面ドア2面を基準に1台あたり月3万円から出稿できます。最低出稿台数は50台で、最低掲出期間は1ヶ月(従来の3ヶ月から短縮)です。

    デザイン入稿から最短1.5ヶ月で走行開始できるスピードが強みで、2025年10月以降の媒体資料ではフルラッピングメニューが追加され、日本交通が対応事業者に加わりました。オプションとして車内サイネージのジャック配信や、東京限定の車内サンプリングを組み合わせることもでき、車外と車内を同時に押さえる設計が可能です。

    掲出面ドアラッピング(片面2面基準)・フルラッピング/車内オプションあり
    台数・掲出エリア東京都心部(対応事業者に日本交通ほか)
    最低出稿台数・最低期間50台〜/1ヶ月〜
    審査・入稿の要件デザイン入稿から最短1.5ヶ月で走行開始
    料金目安月30,000円/台〜(初月+定額追加料金の体系)

    神奈中タクシー(神奈中タクシー株式会社)

    引用:神奈中タクシー株式会社

    神奈中タクシーは、神奈川県内668台・16拠点の自社車両で、料金まで公開している数少ないタクシー事業者直営の広告媒体です。神奈川中央交通グループの一員で、横浜・戸塚・藤沢・茅ヶ崎・平塚など県内主要エリアと東京都町田市をカバーし、15地区別の保有台数まで開示されています。

    メニューはステッカー広告(後席ドアガラス・月1,100円〜/台)、マグネット広告(月11,000円〜/台)、ラッピング広告(月38,500円/台)、サンプリング(1個33円〜・1地区1,000個以上)の4種類で、いずれも税込表記です。ラッピングは準備に約3ヶ月かかり、自治体のデザイン審査が必要という条件も明記されており、スケジュールを立てやすいのが利点です。地区ごとに最低台数が設定されている点は確認が必要です。

    掲出面ドアガラスステッカー・マグネット・ラッピング・サンプリング
    台数・掲出エリア668台/16拠点・神奈川県内+東京都町田市
    最低出稿台数・最低期間1ヶ月単位(地区ごとに最低台数あり/サンプリングは1地区1,000個〜)
    審査・入稿の要件ラッピングは準備約3ヶ月・自治体のデザイン審査が必要
    料金目安月1,100〜38,500円/台(税込・制作費別)

    遠鉄タクシー ジャパンタクシードア広告(遠州鉄道株式会社)

    引用:遠州鉄道株式会社

    遠鉄タクシー ジャパンタクシードア広告は、遠州鉄道(遠鉄)グループが静岡県西部で運用するJPN TAXIの車体広告媒体です。県西部地区で高いシェアを持つ遠鉄タクシーの車両を使い、浜松全域・磐田・湖西エリアを24時間走行するため、他の交通機関が届きにくい地域まで面的に訴求できます。

    メニューは面積に応じて3種類あり、いずれも1年契約です。予算を抑えたいドア1枚のシングルが年60,000円、ドア2枚分で訴求力の高いダブルが年122,400円、窓ガラスを除く車体全面を使うフルラッピングが年400,000円です。浜松・静岡西部での認知獲得やブランディングに向いています。

    掲出面JPN TAXI ドア広告(シングル/ダブル)・フルラッピング
    台数・掲出エリア浜松全域・磐田・湖西(静岡県西部)
    最低出稿台数・最低期間1年契約
    審査・入稿の要件要問い合わせ(TEL 053-454-2219/屋外広告物の審査が必要)
    料金目安年60,000円(ドアシングル)〜400,000円(フルラッピング)

    タックス フリーラッピング広告(株式会社タックス)

    引用:株式会社タックス

    タックス フリーラッピング広告は、車体全体3.3㎡を自由に使えるラッピング媒体です。愛知県名古屋・栄エリアを中心に展開し、全国対応も可能とされています。同社は自社で保有・管理するメディアとして媒体を運営しており、タクシーサンプリングも扱っています。

    ドア面に限定されず車体全体をキャンバスとして使えるため、デザインの自由度が高く、視認性を最大化したいブランディング施策に向いています。長期掲出を前提としたメニュー設計で、料金は媒体資料での確認が必要です。

    掲出面車体全体のフルラッピング(3.3㎡)
    台数・掲出エリア愛知県(名古屋・栄中心/全国対応可)
    最低出稿台数・最低期間長期掲出前提(詳細は要問い合わせ)
    審査・入稿の要件要問い合わせ(屋外広告物の審査が必要)
    料金目安要問い合わせ

    【シートカバー・ヘッドレスト型】の出稿先

    シートカバー・ヘッドレスト型の出稿先は次の2媒体です。この面は媒体社が限られており、ヘッドレストポスターとアドケースを軸に扱う媒体が中心となります。

    日立興業株式会社

    引用:日立興業株式会社

    日立興業は、ヘッドレストポスターとアドケースを制作・デザイン料込みの月額で公開している、車内アナログ面の中心的な媒体です。タクシー・ハイヤー・教習車用品の製造発売元として車内備品を手がけており、掲出面の仕様サイズまで細かく開示されています。

    ヘッドレストポスター(H130×W200mm)は月2,500円〜/台、アドケース(H100×W190mm)は月2,500円〜/台、カードサイズは月1,500円〜/台です。すべてのメニューが最低50台・3ヶ月からという条件で統一され、サイドウインドウステッカー(月2,500円〜)、リアウインドウステッカー(月11,000円〜)、ボディステッカー(月15,000円〜)、ラッピング(月44,000円〜・5台〜)まで扱っています。制作費が月額に含まれるため、総額の見通しが立てやすいのが利点です。

    掲出面ヘッドレストポスター・アドケース・各種ステッカー・ラッピング
    台数・掲出エリア非公開(地域を指定した出稿も可能)
    最低出稿台数・最低期間50台〜(ラッピングは5台〜)/3ヶ月〜
    審査・入稿の要件制作費・デザイン料は月額に込み
    料金目安月1,500〜44,000円/台(面により変動)

    アド・ティ・ステージ九州(有限会社アド・ティ・ステージ九州)

    引用:有限会社アド・ティ・ステージ九州

    アド・ティ・ステージ九州は、福岡都市圏および九州全域でヘッドレスト広告・アドケース広告を専門に扱う媒体です。ヘッドレスト広告は縦130×横200mm、アドケース広告は縦100×横200×奥行20mmという仕様で、車内での視認性を確保しやすい面を押さえられます。

    掲出単位は200台以上・1クール6ヶ月と、まとまった規模・期間での出稿が前提です。九州エリアで面的に認知を積み上げたい場合に適しています。ほかにアド・ビニールケース広告、ラッピング、サイドウィンドウ・リヤーライン・リヤーウィンドウ・ボディステッカー、特大ドア広告まで、車内外を横断したメニューを揃えています。

    掲出面ヘッドレスト・アドケース・ビニールケース・各種ステッカー・ラッピング
    台数・掲出エリア福岡都市圏および九州全域
    最低出稿台数・最低期間200台〜/1クール6ヶ月
    審査・入稿の要件要問い合わせ
    料金目安要問い合わせ

    なお、シートベルトカバー広告については、専門で扱う媒体社が公開情報からは特定できませんでした。相場としては月3,000円/台・200台以上・3ヶ月以上とされており、実施する場合は各タクシー事業者または車内備品を扱う媒体に個別に相談する必要があります。

    【独自解説】タクシー広告の流通構造:枠は誰が売っているのか

    タクシー広告でつまずきやすいのが、「そもそも、誰に頼めば出せるのか」という流通構造のわかりにくさです。ここは競合記事があまり触れていない部分なので、出稿前に押さえておきましょう。

    サイネージ枠は媒体社が一次販売権を持つ

    デジタルサイネージの広告枠は、媒体を運営する媒体社(プラットフォーマー)が一次販売権を持っています。TOKYO PRIMEは株式会社IRIS、GROWTHは株式会社ニューステクノロジーが枠を保有し、四半期(3ヶ月クール)単位で媒体資料を公開してエントリーを受け付ける形式です。

    広告主は、媒体社に直接申し込むか、その枠を取り扱う交通広告代理店経由で申し込みます。代理店は複数媒体を横断して提案・手配できるため、「サイネージ・ラッピング・車内を組み合わせたい」といった横断的な出稿では窓口を代理店に寄せると調整がスムーズです。

    車体・車内のアナログ面は「媒体社」と「事業者直営」に分かれる

    一方、ラッピングやステッカー、ヘッドレストなどのアナログ面は、販売元が2種類に分かれます。ひとつは株式会社タクシーアド・日立興業・アスコンのように、複数のタクシー事業者と提携して掲出面を仕入れ、料金表を公開している媒体社です。全国・広域で台数を集めたい場合はこちらが窓口になります。

    もうひとつがタクシー事業者による直営販売です。今回調査した限り、日本交通・国際自動車(kmタクシー)・大和自動車交通・帝都自動車交通・東京無線・グリーンキャブ・三和交通といった首都圏の大手事業者は、いずれも自社サイトで広告メニューを公開していません。つまり大手事業者の車両に出したい場合、実質的に媒体社・代理店経由でしかアクセスできないのが実情です。例外的に、神奈中タクシーやMKタクシー、東海交通のように事業者自身が広告事業を持ち、料金や審査フローまで公開しているケースもあります。

    指定代理店制と在庫の制約

    この構造の結果として、掲出できる車両数(在庫)はエリア・事業者ごとに限られます。人気エリアの車両や繁忙期の枠は先々まで埋まっていることも多く、「出したいときに出せない」ことがある点は、在庫の概念が薄いWeb広告との大きな違いです。加えて、エリア指定が交通圏単位に留まる媒体もあるため、狙った区・沿線だけをピンポイントで押さえられるとは限りません。

    出稿窓口を代理店に一本化するか、媒体社に直接あたるかは、出稿規模と横断性で判断が分かれます。動画広告全般の外注先を検討している場合は、動画広告代理店の役割も併せて確認しておくとよいでしょう。

    関連記事:動画広告代理店おすすめ10選を比較。費用相場・目的別タイプの選び方を徹底解説

    TOKYO PRIMEとGROWTHの違い

    タクシーデジタルサイネージの出稿先は、首都圏においては実質的に「TOKYO PRIME」と「GROWTH」の2媒体がほぼ独占しています。多くの読者にとって最大の関心事はこの2社の使い分けなので、台数・エリア・料金体系を具体的に比較します。

    比較項目TOKYO PRIMEGROWTH
    運営会社株式会社IRIS株式会社ニューステクノロジー
    設置台数約71,000台(都内約25,500台)約11,500台
    エリア全国35都道府県東京23区+三鷹市・武蔵野市
    モニター10インチ15.6インチ(フルHD)
    月間リーチ全国約3,550万人(東京約1,500万人)23区内770万人
    連携配車アプリ「GO」の属性データを活用配車アプリ「S.RIDE」
    料金レンジ(1週間)330万〜1,870万円300万〜700万円
    単価の目安想定表示単価1.7円〜再生単価3.7〜4.6円
    特徴全国規模・ターゲティング配信メニューが豊富大型モニター・都心ビジネス層への集中

    TOKYO PRIMEを選ぶ判断軸

    全国・広域で台数を確保したい場合、選択肢はTOKYO PRIMEに絞られます。都内25,500台に加えて大阪・神奈川・名古屋などをカバーしており、全国一斉配信も特定エリア限定配信も設計できます。想定表示単価は1.7円前後まで下がっており、インプレッション効率で見ると2社のなかでは優位です。「まず広くリーチを取りたい」「本社所在地以外の商圏にも当てたい」という要件では第一候補になります。

    GROWTHを選ぶ判断軸

    東京都心の決裁者に集中して当てたい場合はGROWTHです。台数は11,500台とTOKYO PRIMEの6分の1程度ですが、港区・千代田区・中央区といったビジネス街に車両が集中しており、23区内のカバー率は約42%に達します。15.6インチという業界最大級のモニターサイズは、動画クリエイティブの訴求力に直結します。再生単価はTOKYO PRIMEより高いものの、「無駄打ちを減らして都心のビジネスパーソンだけに当てる」という考え方であれば合理的な選択です。

    台数と全国カバーで選ぶならTOKYO PRIME、都心ビジネス層への集中と画面の大きさで選ぶならGROWTH、という整理が基本の考え方です。両者を併用してエリアと台数を補完し合う出稿設計も可能で、地方都市を狙う場合はMKタクシーのサイネージや各地域の独自媒体が候補に加わります。

    タクシー広告でよくある3つの失敗

    最後に、タクシー広告の出稿で起こりやすい失敗を3つ紹介します。事前に知っておくことで、無駄な出稿・機会損失を避けられます。

    1. 人気枠の在庫切れ・出稿タイミングの遅れ

    前述のとおり、タクシー広告は在庫(掲出できる車両数)が限られます。サイネージは3ヶ月クール単位でエントリーを受け付ける形式のため、思いついた月にすぐ出せるわけではありません。アナログ面も、アドケースは掲出開始の1〜1.5ヶ月前が申込期限、ラッピングは走行開始まで1.5〜3ヶ月かかります。希望の出稿月があるなら、少なくとも2〜3ヶ月前から媒体資料を取り寄せて動き出すことが重要です。

    2. 最低ロット・別途費用の見落としによる予算超過

    「月1,000円/台」という単価を見て出稿できると判断したものの、最低200台・3ヶ月という条件で総額が数十万円規模になる、というのはよくある想定違いです。さらに制作費・取付費・屋外広告物の許可申請手数料・デザイン審査手数料が加わります。ラッピングでは申請手数料が1台単位で発生するため、台数が増えるほど積み上がります。見積時は必ず「媒体費・制作費・申請費・撤去費」の内訳を確認してください。

    3. 走行エリアと狙いたい商圏のズレ

    車両がどのエリアを走行するかは事業者・媒体によって異なります。「東京で出したつもりが、狙っていた商圏を走っていなかった」といったズレは、費用対効果を大きく下げます。特に流し営業が中心のエリアでは指定の粒度が交通圏単位に留まることがあるため、区や沿線単位での指定を前提に計画すると想定が崩れます。出稿前に、対象車両の主な走行エリアと自社の商圏が重なっているかを必ず確認してください。

    タクシー広告のよくある質問

    Q. タクシー広告は最低いくらから出稿できますか?

    車内のサイドウィンドウステッカーやリーフレットは1台あたり月1,000円台から出稿でき、1台から受け付ける媒体もあります。ただし最低50台・200台という条件の媒体もあるため、実質的な最低予算は媒体ごとに確認が必要です。デジタルサイネージは放映枠単位のため、地方媒体で週15万円前後、首都圏では週300万円規模からが目安です。

    Q. サイネージのTOKYO PRIMEとGROWTHはどちらを選べばよいですか?

    全国・広域で台数を確保したいならTOKYO PRIME、東京都心のビジネス層に集中したいならGROWTHが基本の考え方です。両者を併用してエリアと台数を補完することもできます。

    Q. 地方でもタクシー広告は出せますか?

    出せます。京都・滋賀・名古屋・札幌はMKタクシーのサイネージ、新潟は富士タクシーのビジョン、愛知県東三河は東海交通、福岡・九州はアド・ティ・ステージ九州、神奈川は神奈中タクシーといった地域媒体があります。首都圏の大型媒体より小さい予算から出稿できるのが利点です。

    Q. 効果測定はできますか?

    アドケース・サンプリングは配布数や残枚数から反応を把握しやすい媒体です。サイネージは、指名検索数やLPへの流入、二次元コード経由のアクセスなどを併用して間接的に効果を測るのが一般的です。GROWTHはインプレッション課金型の販売にも対応しています。

    Q. どこに申し込めば出稿できますか?

    サイネージは媒体社(IRIS・ニューステクノロジーなど)または取扱代理店、アナログ面は掲出面を仕入れている媒体社か、広告事業を持つタクシー事業者に申し込みます。首都圏の大手事業者は自社で広告メニューを公開していないため、媒体社・代理店経由が基本です。

    まとめ

    本記事では、タクシー広告で出稿できる掲出面を10種別で一覧化し、実際に出稿できる18媒体を実名で比較しました。

    タクシー広告は、掲出する面によってリーチする相手も費用も最低ロットも大きく異なる媒体です。まずは自社の目的が「街中での認知・ブランディング」なのか「乗車中の乗客への獲得アプローチ」なのかを整理し、そのうえで媒体タイプを絞り込むことが失敗しない出稿への近道です。

    そして出稿先を決める際は、次の5つのポイントで横並びに比較してください。

    • 掲出面の種類(デジタル/アナログ)
    • 掲出台数と走行エリア
    • 最低出稿台数と最低掲出期間
    • 媒体費以外にかかる費用
    • 審査・入稿のスケジュール

    自社に合う媒体タイプがまだ定まっていない方は、「タクシー広告の媒体タイプ(4分類)と選び方」セクションの診断ツールから、7問の質問で最適なタイプを確認してみてください。

    タクシー広告を含めたデジタル・オフライン横断の集客設計を検討している場合は、以下の記事も参考にしてください。

    関連記事:デジタルマーケティング会社20選比較。費用相場から課題別の選び方まで解説

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