シネアド(映画館広告)の出稿先を全劇場チェーン比較。スクリーン数・エリアでの選び方

「シネアドを出したいが、どの映画館に・いくらで出せるのか分からない」
「全国のシネコンを押さえるべきか、地元の1館だけで十分なのか判断できない」

シネアド(映画館広告)は、出稿先の劇場チェーン・掲出面、そして”誰から買うか”によって、費用も効果も大きく変わります。しかし媒体の情報が各社に分散しているため、出稿を検討し始めた段階では全体像をつかみにくいのが実情です。

本記事は、シネアド(映画館広告)への出稿を検討している企業向けに、出せる媒体(劇場チェーン・掲出面)と、自社に合った選び方を中立の立場で整理しました。まずは下の「媒体タイプ早見表」で、自社がどのタイプに近いかを確認してください。

そもそもシネアド(映画館広告)とは?

シネアドとは、映画館のスクリーンやロビーなどの空間に出稿する広告の総称です。もっとも代表的なのは、本編上映前の予告編とあわせて流れるシネアドCM(本編前CM)で、テレビCMのような動画広告を大画面・大音響で上映します。

シネアド最大の特徴は、暗く閉じた空間で、着席した観客に対して広告が流れる視聴環境にあります。スマートフォンを操作しにくく、スキップもできないため、他の動画広告と比べて広告到達の質が高く、記憶に残りやすいメディアです。

シネアドの主な特徴は次の4点です。

  • 大画面・大音響でブランドの世界観を伝えやすい
  • 途中スキップ・ながら見が起きにくく、最後まで視聴されやすい
  • 上映館・作品・地域を指定して客層を絞り込める
  • 映画館という「体験」に隣接するため好意的に受け止められやすい

一方で、出稿できる枠数(在庫)が限られ、事前予約が前提となる点や、広告審査に一定の時間がかかる点など、Web広告とは異なる注意点もあります。詳しくは後半の「よくある失敗と注意点」で解説します。

シネアドの掲出面(広告メニュー)の種類

シネアド=本編前CMというイメージが強いですが、実際には映画館内のさまざまな面に出稿できます。中立的にメニュー全体を整理すると、主な掲出面は以下のとおりです。

掲出面内容主な用途
本編前CM(スクリーン広告)上映前に流れる15〜60秒の動画CM。シネアドの中心メニュー認知拡大・ブランディング
ロビー広告ロビーやコンコースへのポスター・リーフレット・スタンド設置来場者への告知・サンプル配布
デジタルサイネージロビーや通路のモニターへの動画・静止画配信待ち時間中の反復訴求
チケット・オンライン面半券・購入サイト・アプリなどへの広告掲載(劇場により対応)予約・購入導線への接触
館内イベント・サンプリング商品サンプリングやタイアップ企画(大規模案件)体験型プロモーション

なかでも中心となる本編前CMには、出し方が2種類あります。ここは費用にも直結するため、区別して理解しておくと選定がスムーズです。

シネアドスポット

出稿したい映画館を全国の中から自由に選べる、柔軟性の高い出し方です。CM秒数は15秒・30秒・60秒以上から選べ、放映期間は1週間単位で設定できます。全スクリーンへの一斉上映か、特定の作品の上映前に絞る「作品指定上映」かを選べるため、エリアやターゲットに合わせて狙い撃ちしたい場合に向いています。

シネアドレギュラー

継続的な配信に適した出し方で、CM秒数は15秒、期間は6か月以上、上映は全スクリーンが基本です。スポットに比べて割安に設定されているため、特定の1館などで長期的に露出を続けたい場合に向いています。

シネアドの費用相場

シネアドの費用は、出稿する規模(スクリーン数・エリア)、CM秒数、期間によって大きく変動します。まずは規模別の目安を把握しておきましょう。以下は本編前CMを中心とした相場の一例です。

出稿規模目安費用内容
1館・レギュラー(15秒/1か月)約60万円1館で継続的に露出
同一県内5館・スポット(15秒/2週間)約150万円特定商圏に集中出稿
3大都市20館・スポット(30秒/2週間)約500万円都市圏を広域にカバー
全国70館・スポット(30秒/2週間)約1,500万円全国規模のキャンペーン
小口1館・スポット5万円台〜提携代理店経由の低予算テスト

本編前CMのほかに、ロビーや館内を使った掲出面にもそれぞれ相場があります。合わせて把握しておくと、予算配分の検討がしやすくなります。

掲出面費用の目安
ポスター・リーフレット設置1.5万〜30万円/2週間
ロビーデモ(実演・展示)3万〜50万円/1日
レストルーム広告4万〜200万円(チェーン・劇場により変動)
サンプリング1部あたり20〜90円

さらに、テレビCMなどの素材を映画館用に変換するDCP変換費(約5万円)や、1館あたりの配信費(約1万円)が別途発生する場合があります。

同じ「シネアド」でも見積もりの金額が大きくズレることがありますが、その主因は次の3つです。

1. 上映方法(全スクリーン一斉か、作品指定か)

全スクリーンで一斉に流すか、特定作品の上映前だけに絞るかで、到達する観客数と料金が変わります。作品指定はターゲット精度が上がる一方、対象スクリーンが限られるため単価が上がる傾向があります。

2. スクリーン数・エリア

押さえるスクリーン数が増えるほど総額は上がりますが、規模が大きいほど1スクリーンあたりの単価は下がりやすくなります。都市部の一等地にある劇場は集客力が高い分、割高になる傾向があります。

3. 付帯費用の範囲

素材変換・CM制作・ロビー掲出の追加など、どこまでを含む見積もりかで総額が変わります。比較する際は「上映方法・スクリーン数・付帯費用の範囲」を揃えないと、正確な比較になりません。

シネアドの出稿先を選ぶ際に確認すべき5つの比較ポイント

シネアドの出稿先は「どこでも同じ」ではありません。チェーンや掲出面、買い方の選び方を誤ると、届けたい層に届かなかったり、余計な費用がかかったりします。ここでは、出稿先を選ぶ際に確認すべき5つのポイントを解説します。

  • スクリーン数・カバーエリア
  • 中心客層・作品ジャンルとの相性
  • 掲出面の選択肢
  • 最低出稿・枠の在庫
  • 買い方(誰から買うか)

スクリーン数・カバーエリア

まず確認すべきは、そのチェーンがどこに・どれだけの規模で展開しているかです。全国に約844スクリーンを持つイオンシネマのように生活圏を広くカバーするチェーンもあれば、都市部の一等地に集中するTOHOシネマズのようなチェーンもあります。全国的な認知拡大なら大規模チェーンを横断し、特定商圏の集客なら対象エリアに強いチェーンを選ぶ、というように目的から逆算して選びます。

中心客層・作品ジャンルとの相性

チェーンや劇場ごとに、来場する客層の傾向が異なります。郊外モール併設の劇場はファミリーやシニアが多く、都心の劇場は若者やビジネス層が中心です。自社の商材のターゲットと来場者層が合っているか、また上映作品のジャンルと広告の世界観が合うかを確認することで、無駄の少ない配信ができます。作品指定上映を使えば、狙った層が観る作品の前に絞って出稿することも可能です。

掲出面の選択肢

本編前CMだけでなく、ロビー広告・デジタルサイネージ・サンプリングなど、どの掲出面に対応しているかはチェーン・劇場によって異なります。動画で世界観を伝えたいのか、来場者にサンプルを手渡したいのか、目的に応じて掲出面を組み合わせられるかを確認しましょう。複数面を組み合わせると、同じ来場者への接触回数を増やせます。

最低出稿・枠の在庫

シネアドは完全予約型で、枠の在庫に限りがあります。チェーンやプランによって最低出稿スクリーン数や最低金額が設定されていることがあり、少額から試したい場合は小口枠を扱う出稿ルートを選ぶ必要があります。希望する時期・作品の枠が空いているかどうかも、早めに確認すべきポイントです。

買い方(誰から買うか)

シネアドは、同じスクリーン枠でもどの立場の会社から買うかによって料金が変わります。一次販売会社から直接に近い形で買うのか、複数の代理店を経由するのかで、中間マージンが積み上がるためです。この流通構造は次の「誰から買うかで価格が変わる」で詳しく解説します。まずは、こうした仕組みがあること自体を押さえておきましょう。

シネアドの出稿タイプ別の選び方

シネアドは、出稿の規模と買い方によって適した出し方が変わります。ここではシネアドの出稿を3つのタイプに分類し、特徴と向いている企業を紹介します。

  1. 全国ネットワーク型 | 全国・広域で認知を広げたい場合
  2. エリア/劇場指定型 | 特定商圏・特定作品に絞りたい場合
  3. 小口スポット型 | まず低予算で試したい場合

まずは、以下の診断ツールで自社に合うタイプを確認してみてください。

0 / 7 回答済み

Q1 / 予算規模

シネアドにかけられる予算として、どちらに近いですか?

Q2 / 出稿の目的

シネアドで実現したいことは、どちらに近いですか?

Q3 / 配信エリア

広告を届けたい範囲として、どちらに近いですか?

Q4 / 作品・客層ターゲット

上映作品との関係として、どちらに近いですか?

Q5 / 検証スタイル

出稿の進め方として、どちらを重視しますか?

Q6 / 運用単位

出稿の単位として、どちらに近いですか?

Q7 / コスト感度

費用と到達範囲の優先度として、どちらに近いですか?

あなたに合うシネアドの媒体タイプが決まりました

このタイプで実現できること

    このタイプの出稿先を見る →

    ① 全国ネットワーク型 | 全国・広域で認知を広げたい場合

    全国ネットワーク型は、大手シネコンを横断して全国の映画館に本編前CMを一括で配信するタイプです。1つの窓口で複数チェーン・多数のスクリーンをまとめて押さえられるため、全国規模のブランドキャンペーンや新商品の一斉告知に向いています。

    到達する観客数が多く、都市部の集客力の高い劇場も含めて広くカバーできる一方、費用は数百万円から1,500万円規模まで大きくなります。テレビCMや動画広告と組み合わせて、映画館ならではの高い視聴環境を上乗せしたい企業に適したタイプです。

    このタイプへの出稿に向いている企業は以下になります。

    • 全国・広域でブランド認知を一気に高めたい
    • 新商品・新サービスを大規模に告知したい
    • まとまった予算を確保できる

    →このタイプのシネアド出稿先を見る

    ② エリア/劇場指定型 | 特定商圏・特定作品に絞りたい場合

    エリア/劇場指定型は、商圏や特定の作品に絞って、館・スクリーンを指定して出稿するタイプです。自社の店舗がある地域の劇場だけを選んだり、ターゲット層が観そうな作品の上映前に絞ったりすることで、無駄の少ない配信ができます。

    費用は数十万〜数百万円が中心で、全国型より抑えつつ、小口よりも計画的にカバーできます。地域の集客施設やイベント、特定の客層に向けた商材との相性がよく、「誰に届けたいか」が明確な企業に向いています。

    このタイプへの出稿に向いている企業は以下になります。

    • 特定エリア・店舗の来店を増やしたい
    • ターゲット層が観る作品に合わせて出したい
    • 予算を抑えつつ狙った層に届けたい

    →このタイプのシネアド出稿先を見る

    ③ 小口スポット型 | まず低予算で試したい場合

    小口スポット型は、1館・短期から5万円台で出稿できる、低予算のトライアル向けタイプです。提携する小口の代理店を経由することで、大規模な予算がなくてもシネアドを試せます。地元の1館だけで反応を見たい場合や、初めてシネアドに出稿する場合の入り口として適しています。

    到達範囲は限られますが、少額から始められるため、効果を検証してから規模を広げる進め方が可能です。ローカル店舗の販促や、まずは体感してみたい企業に向いています。

    このタイプへの出稿に向いている企業は以下になります。

    • まず数万円から小さく試したい
    • 地元の1館・短期で反応を見たい
    • 初めてのシネアド出稿でリスクを抑えたい

    →このタイプのシネアド出稿先を見る

    シネアドの出稿先(劇場チェーン)一覧比較表

    以下は、シネアドの主な出稿先となる映画館チェーンの一覧です。スクリーン数・劇場数やエリア、中心となる客層はチェーンごとに異なります。中立的な出稿先情報として参考にしてください。

    サービス名 詳細 料金 タイプ 備考
    イオンエンターテイメント
    数百万円〜
    全国ネットワーク型
    約844スクリーン。全国の郊外モール中心でファミリー・シニアに強い
    TOHOシネマズ
    数百万円〜
    全国ネットワーク型
    約723スクリーン。都市部一等地で集客力・動員シェアが大きい
    ユナイテッド・シネマ/シネプレックス
    数百万円〜
    全国ネットワーク型
    約398スクリーン。4DX・IMAXなど特殊上映が充実
    松竹マルチプレックスシアターズ
    数百万円〜
    全国ネットワーク型
    約236スクリーン。落ち着いた環境で映画ファンに強い
    109シネマズ
    数百万円〜
    全国ネットワーク型
    約185スクリーン。都市近郊・付加価値上映に強い
    T・ジョイ
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    約18劇場。西日本・地方+新宿バルト9等の都市型旗艦館
    シネマサンシャイン
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    約14劇場。IMAXレーザーなど先進設備を導入
    コロナシネマワールド
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    約12劇場。中部中心・独立系最大級の複合施設型
    HUMAXシネマ
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    都市部(池袋・渋谷ほか)の中小規模館
    チネチッタ
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    川崎の独立系旗艦館。音響・イベントに強い
    なんばパークスシネマ
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    大阪・難波の大型都市型シネコン
    OSシネマズ
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    関西(神戸ほか)を地盤とするチェーン
    ディノスシネマズ
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    北海道(札幌ほか)を地盤とする地域チェーン
    フォーラムシネマネットワーク
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    東北(山形・仙台ほか)の地域チェーン
    ジストシネマ
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    関西・和歌山のロードサイド型チェーン
    シネマイクスピアリ
    数百万円〜
    エリア/劇場指定型
    千葉・舞浜のオリエンタルランド運営館
    シネマシティ
    5万円台〜
    小口スポット型
    立川の独立系。音響に定評
    東京テアトル
    5万円台〜
    小口スポット型
    ミニシアター系・作品性を重視する客層
    キノシネマ
    5万円台〜
    小口スポット型
    木下グループ運営の都市型劇場
    新宿武蔵野館
    5万円台〜
    小口スポット型
    1920年開館の老舗単館。新宿の好立地
    アップリンク
    5万円台〜
    小口スポット型
    インディペンデント作品・イベントに強い
    ユーロスペース
    5万円台〜
    小口スポット型
    渋谷拠点。ミニシアターの草分け的存在
    電気館
    5万円台〜
    小口スポット型
    熊本最古とされる老舗の単館系劇場

    上表は主要な興行チェーン・運営会社をまとめたものです。シネアドの出稿先ネットワーク自体は全国およそ578劇場・3,561スクリーンに及び、上記以外の地域館・独立館の多くも対象に含まれます。

    【全国ネットワーク型】のシネアド出稿先

    全国ネットワーク型(大手シネコンを横断して広域に配信するタイプ)に向いている主な出稿先は次の5つです。

    イオンエンターテイメント(イオンシネマ)

    引用:イオンエンターテイメント株式会社

    全国の郊外ショッピングモールを中心に展開する、国内最大級の映画館チェーンです。約844スクリーン・約99劇場を全国に持ち、シネアドの出稿先としても最大級のネットワーク規模を誇ります。

    生活圏に密着した立地のため、ファミリーや主婦、シニアなど幅広い層に届きやすいのが特徴です。地方・郊外のカバー力が高く、全国規模で広く認知を取りたい場合の中心的な出稿先になります。

    スクリーン数(劇場数)約844(約99劇場)
    主なエリア全国(郊外モール併設中心)
    中心客層ファミリー・主婦・シニア
    主な掲出面本編前CM/ロビー/サイネージ
    特徴生活圏を広くカバー、地方・郊外に強い

    TOHOシネマズ

    引用:TOHOシネマズ株式会社

    都市部の一等地に集中して出店し、1館あたりの集客力が高いチェーンです。約723スクリーンを擁し、スクリーン数以上に動員シェアが大きいのが特徴です。新宿・渋谷・日比谷など、都心の主要館を押さえられます。

    若者・カップル・ビジネス層など、都市生活者への到達に強みがあります。都市圏で密度高く認知を取りたい場合に有力な出稿先です。

    スクリーン数(劇場数)約723(約67劇場)
    主なエリア都市部の一等地中心
    中心客層若者・カップル・ビジネス層
    主な掲出面本編前CM/ロビー/サイネージ
    特徴1館あたりの集客力・動員シェアが大きい

    ユナイテッド・シネマ/シネプレックス

    引用:株式会社ローソン・ユナイテッドシネマ

    4DXやIMAXなどの特殊上映設備が充実したチェーンです。約398スクリーン・約41劇場を全国の都市近郊に展開しています。大作・話題作を体験型の環境で楽しむ層が多く集まります。

    エンタメ志向の若年層やグループ客への到達に強く、没入感の高い作品や体験と広告の世界観を重ねたい場合に相性が良い出稿先です。

    スクリーン数(劇場数)約398(約41劇場)
    主なエリア全国(都市近郊)
    中心客層エンタメ志向の若年層・グループ客
    主な掲出面本編前CM/ロビー/サイネージ
    特徴4DX・IMAXなど特殊上映が充実

    松竹マルチプレックスシアターズ(MOVIX)

    引用:松竹マルチプレックスシアターズ株式会社

    松竹グループが運営する、落ち着いた環境と運営品質に定評のあるチェーンです。「MOVIX」ブランドを中心に約236スクリーン・約27劇場を全国に展開し、新宿ピカデリーなどの旗艦館も擁します。

    映画ファンやシニア層など、映画そのものを目的に来場する層が多いのが特徴です。作品への集中度が高い環境で、じっくり訴求したい場合に向いています。

    スクリーン数(劇場数)約236(約27劇場)
    主なエリア全国
    中心客層映画ファン・シニア
    主な掲出面本編前CM/ロビー/サイネージ
    特徴落ち着いた環境と運営品質に定評

    109シネマズ

    引用:東急レクリエーション(109シネマズ)

    東急グループが運営し、都市近郊を中心に展開するチェーンです。約185スクリーン・約18劇場を持ち、プレミアムシアターなど付加価値の高い上映環境にも力を入れています。

    若者・ファミリー層が中心で、都市近郊の生活者に届きやすいのが特徴です。都市圏の生活導線上で認知を取りたい場合の選択肢になります。

    スクリーン数(劇場数)約185(約18劇場)
    主なエリア都市近郊(東急沿線ほか)
    中心客層若者・ファミリー
    主な掲出面本編前CM/ロビー/サイネージ
    特徴プレミアム上映など付加価値に強い

    【エリア/劇場指定型】のシネアド出稿先

    エリア/劇場指定型(商圏や特定作品に絞って館・スクリーンを指定するタイプ)に向いている主な出稿先です代表的な地域チェーンを個別に紹介し、その他は一覧でまとめます。

    T・ジョイ

    引用:株式会社ティ・ジョイ

    東映グループ系で、西日本や地方に強みを持ちつつ、都市型の旗艦館も運営するチェーンです。約18劇場を展開し、新宿バルト9・横浜ブルク13など集客力の高い都市型シネコンも手がけています。

    地域密着の劇場と都市型プレミアム館の両方を持つため、地方の商圏と都市圏の両にらみで検討したい場合に使いやすい出稿先です。

    スクリーン数(劇場数)約18劇場
    主なエリア西日本・地方+都市型旗艦館
    中心客層地域の映画ファン・都市生活者
    主な掲出面本編前CM/ロビー/サイネージ
    特徴新宿バルト9・横浜ブルク13等も運営

    シネマサンシャイン

    引用:佐々木興業株式会社

    佐々木興業が運営し、関東・四国・中国地方などに展開するチェーンです。約14劇場を持ち、IMAXレーザーなどの先進設備をいち早く導入していることで知られます。

    地域の映画ファンに支持されており、大型スクリーン・高音響の環境で映像の質を活かしたい場合に向いた出稿先です。

    スクリーン数(劇場数)約14劇場
    主なエリア関東・四国・中国ほか
    中心客層地域の映画ファン
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴IMAXレーザーなど先進設備を導入

    コロナシネマワールド(コロナワールド)

    引用:株式会社コロナワールド

    独立系では国内最大級の、娯楽複合施設型シネマチェーンです。中部地方を中心に約12劇場を全国展開し、4DXを日本で初めて導入したことでも知られます。

    ボウリングや温浴施設などを併設した複合レジャー施設内にある館が多く、ファミリーやエンタメ志向の層が集まります。地方の生活者・レジャー客に届けたい場合の有力な出稿先です。

    スクリーン数(劇場数)約12劇場
    主なエリア中部地方中心(全国)
    中心客層ファミリー・エンタメ層
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴独立系最大級・4DXを日本初導入

    その他のエリア/劇場指定型の出稿先

    上記のほかにも、各地域を地盤とするチェーンや都市型の大型館が、エリア/劇場指定型の出稿先になります。

    劇場・チェーン主なエリア特徴公式サイト
    HUMAXシネマ都市部(池袋・渋谷ほか)都市部の中小規模館を運営公式サイト
    チネチッタ神奈川・川崎独立系の旗艦館、音響・イベントに強い公式サイト
    なんばパークスシネマ大阪・難波難波の大型都市型シネコン公式サイト
    OSシネマズ近畿(神戸ほか)関西を地盤とするチェーン公式サイト
    ディノスシネマズ北海道(札幌ほか)北海道を地盤とする地域チェーン公式サイト
    フォーラムシネマネットワーク東北(山形・仙台ほか)東北を地盤とする地域チェーン公式サイト
    ジストシネマ近畿(和歌山ほか)ロードサイド型の地域チェーン公式サイト
    シネマイクスピアリ千葉・舞浜オリエンタルランド運営の大型館公式サイト
    札幌シネマフロンティア北海道・札幌札幌駅直結の道内最大級シネコン公式サイト
    ミッドランドスクエア シネマ愛知・名古屋名駅の都心大型シネコン公式サイト

    【小口スポット型】のシネアド出稿先

    小口スポット型(1館・短期から少額で出せるタイプ)に向いている主な出稿先は次の6つです。単館系・ミニシアターが中心で、5万円台からのトライアルや、作品性の高い層に絞った出稿の入り口として使えます。

    シネマシティ

    引用:株式会社シネマシティ

    東京・立川で「シネマ・ワン」「シネマ・ツー」の2館を運営する独立系劇場です。独自の音響設計「極上音響上映」で全国的に知られ、音や映像にこだわる映画ファンから高い支持を集めています。

    単館ならではの企画力と熱量の高い観客層が特徴で、特定の作品・客層に狙いを絞った出稿に向いています。1館単位・少額から出せるため、初めてのテスト出稿の入り口としても使えます。

    立地・エリア東京・立川
    運営会社株式会社シネマシティ
    中心客層音響・映像にこだわる映画ファン
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴独自の「極上音響上映」で全国的に有名

    東京テアトル(テアトルシネマグループ)

    引用:東京テアトル株式会社

    テアトル新宿やキネカ大森などを運営する、ミニシアター系の老舗です。独立系作品や配給作品を中心に上映し、作品性を重視する観客が多く集まります。

    テアトルシネマグループとして複数の単館・名画座を束ねているため、作品の世界観に共感する層へ届けたい出稿に向いています。

    立地・エリア東京・大阪ほか
    運営会社東京テアトル株式会社
    中心客層作品性を重視する映画ファン
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴ミニシアター系作品の配給・上映に強い

    キノシネマ

    引用:木下グループ

    木下グループが運営する、都市型の上質なミニシアターです。新宿・横浜・みなとみらいなどに展開し、カフェを併設した落ち着いた空間で、大人の映画ファンに支持されています。

    話題の新作から作家性の高い作品まで幅広く上映しており、都市部の感度の高い層に届けたい出稿に向いています。

    立地・エリア都市部(新宿・横浜ほか)
    運営会社木下グループ
    中心客層大人の映画ファン・都市生活者
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴カフェ併設の上質な都市型劇場

    新宿武蔵野館

    引用:武蔵野興業株式会社

    1920年開館の歴史を持つ、新宿の老舗単館系劇場です。武蔵野興業が運営し、併設の「シネマカリテ」とともに、こだわりの強い映画ファンから長く親しまれています。

    新宿という好立地に加え、熱量の高い固定客がいるため、特定の作品・客層に絞った出稿に向いています。

    立地・エリア東京・新宿
    運営会社武蔵野興業株式会社
    中心客層こだわりの強い映画ファン
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴1920年開館の老舗。シネマカリテも運営

    アップリンク

    引用:株式会社アップリンク

    インディペンデント映画やドキュメンタリーに強い、カルチャー志向のミニシアターです。吉祥寺・京都に劇場を構え、独自の作品セレクトとイベントで知られています。

    アート・カルチャーへの感度が高い層が集まるため、その価値観に合う商材の出稿に向いています。

    立地・エリア東京・吉祥寺/京都
    運営会社株式会社アップリンク
    中心客層カルチャー・アート志向の層
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴インディペンデント作品・イベントに強い

    ユーロスペース

    引用:株式会社ユーロスペース

    渋谷を拠点とする、日本のミニシアターの草分け的存在です。作家性の高い作品や新人監督の作品を積極的に上映し、映画好きから厚い信頼を得ています。

    渋谷という発信力の高い立地と、感度の高い観客層が特徴で、作品性を重視する出稿に向いています。

    立地・エリア東京・渋谷
    運営会社株式会社ユーロスペース
    中心客層作家性を重視する映画ファン
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴ミニシアターの草分け的存在

    電気館

    引用:Denkikan

    熊本市の中心部にある、熊本でもっとも古い歴史を持つとされる老舗の映画館です。1911年開館と伝えられ、長く地域の映画文化を支えてきた劇場として、熱心な映画ファンに親しまれています。

    作品性の高い作品を中心に上映しており、九州・熊本の商圏で、作品や客層を絞った出稿に向いています。

    立地・エリア熊本市中央区
    開館1911年(熊本最古とされる)
    中心客層地域の熱心な映画ファン
    主な掲出面本編前CM/ロビー
    特徴熊本の映画文化を支える老舗の単館系

    シネアドは「誰から買うか」で価格が変わる|流通構造の話

    シネアドを検討するうえで見落とされがちなのが、枠の販売構造です。

    シネアドの枠は、各劇場社が自由に売っているわけではなく、一次販売を担う専門会社に集約される「指定代理店制」に近い構造になっています。国内では株式会社サンライズ社が、北海道から沖縄まで主要チェーンを含む国内ほぼ全ての映画館ネットワーク(全国のおよそ95%)の一次販売を担っており、シネアド市場の中核を占めています。

    なので、実際の出稿は「媒体(劇場社)→ 一次販売(サンライズ社など)→ 一次代理店 → 二次代理店 → 広告主」という多層の流通を経ることが一般的です。同じスクリーン枠でも、どの立場から買うかによって中間マージンが変わり、料金が上下します。相場が数倍ズレて見えるのは、この流通段階の違いが一因です。

    一方で、こうした一次販売会社と提携する小口の代理店を経由すれば、1館・5万円台〜といった少額出稿も可能です。低予算で試したい場合は、小口枠を扱う代理店を探すのが近道になります。

    なお、シネアドは完全予約型で、館・期間・秒数を事前に指定して申し込みます。枠は先着で埋まっていくため、人気作の公開時期などは早めの確保が必要です。

    実際にどの会社から買うか、代理店ごとの特徴や料金を比較したい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。

    関連記事:映画館広告(シネアド)会社15選比較。相場が3倍ズレる理由と依頼先の選び方

    シネアド出稿でよくある失敗と注意点

    シネアドはWeb広告と勝手が異なるため、初めての出稿では次のような点でつまずきがちです。事前に押さえておきましょう。

    1. 希望の枠が在庫切れで押さえられない

    シネアドは完全予約型で、スクリーン枠の在庫には限りがあります。特に話題作の公開時期や繁忙期は、人気の館・作品指定枠から先に埋まってしまいます。出稿したい時期が決まっている場合は、早めに仮押さえの相談をしておくことが重要です。

    2. 広告審査に通らない・時間がかかる

    映画館という公共性の高い空間で上映されるため、シネアドには媒体側の審査があります。表現内容や業種によっては修正・不可となる場合があり、審査には一定の時間もかかります。出稿スケジュールには審査期間を織り込み、素材は早めに確認に回すことが大切です。

    3. エリア・作品指定に制約がある

    競合排除の関係で特定の作品や館に出せない場合や、出稿に最低スクリーン数などの条件が設定されている場合があります。「この作品の前に必ず出したい」といった希望が通らないこともあるため、指定条件は早い段階で代理店に確認しておきましょう。

    シネアド出稿のよくある質問(FAQ)

    最後に、シネアド出稿でよく寄せられる質問をまとめました。

    Q1. シネアドは最低いくらから出せますか?

    小口枠を扱う代理店を経由すれば、1館・短期で5万円台から出稿できます。一方、全国の大手シネコンを横断する本編前CMの一斉配信は、数百万円から1,500万円規模が目安です。予算に応じて、まず1館から試すか、広域で一気に押さえるかを選べます。

    Q2. 好きな映画の上映前に出稿できますか?

    シネアドは完全予約型で、特定作品の上映前に絞る「作品指定上映」も選べます。ただし人気作は枠が先に埋まりやすく、競合排除で出せないケースもあります。希望が明確な場合ほど、早めの相談が必要です。

    Q3. CM素材は自分で用意する必要がありますか?

    テレビCMなどの既存素材を流用できますが、映画館用のDCP変換(約5万円)が必要です。素材がない場合は、動画制作から対応してくれるワンストップの代理店もあります。素材づくりから相談したい場合は、以下の記事も参考になります。

    関連記事:映像・動画制作会社おすすめ19社比較。TVCM・採用・SNS広告など目的別の選び方と費用相場

    Q4. 出稿までどれくらいかかりますか?

    素材の審査を含めて、最短でおおよそ2週間程度が目安です。ただし繁忙期や作品指定を伴う場合は、より余裕を持ったスケジュールが必要になります。

    Q5. 効果はどう測ればよいですか?

    シネアドは来場者数をもとにしたリーチの推計に加え、来店計測やアンケート、指定クーポンの利用状況などで効果を把握します。ブランド認知の向上を目的とする場合は、出稿前後の認知度調査を組み合わせると検証しやすくなります。

    まとめ

    本記事では、シネアド(映画館広告)の出稿先と選び方を、媒体タイプ・劇場チェーン・流通構造の観点から中立に整理しました。まずは、自社に合った出稿タイプを把握することが第一歩です。

    • 全国ネットワーク型:全国・広域で認知を広げたい
    • エリア/劇場指定型:特定商圏・特定作品に絞りたい
    • 小口スポット型:まず低予算で試したい

    シネアドは「どの映画館に・どの掲出面で・誰から買うか」で費用も効果も変わるメディアです。まだ診断ツールを試していない方は、「シネアドの出稿タイプ別の選び方」の診断から、自社に合うタイプを確認してみてください。

    映画館以外の映像・動画広告もあわせて検討したい方は、以下の記事も参考にしてください。

    関連記事:動画広告代理店おすすめ10選を比較。費用相場・目的別タイプの選び方を徹底解説

    この記事が、シネアドの出稿先選びの一助になれば幸いです。

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