営業ツールおすすめ15選。目的別で4タイプに分類して紹介
営業活動の効率化や成約率の向上などを図るための営業ツール。しかしSFAやCRMをはじめとして、営業ツールの種類は多岐にわたります。本記事では営業ツールを目的別に4タイプに分けて、それぞれの機能や特徴、おすすめサービスを紹介します。
目次
営業ツールの導入目的
営業ツールを導入する際気をつけなければならないことは「導入自体が目的になってしまう」ことです。ツールの導入自体が目的になってしまっていては営業組織の問題は改善されません。まずは自社がどのような目的で、どのような導入効果を期待しているのかの認識から始める必要があります。
ツールの導入が叶わなくても他の解決策で自社課題を解決できる可能性があります。(※ 本記事最下部でツール以外で導入目的を達成する方法についても紹介しています)
まずは、以下4つのどの目的でツールを検討しているのかを確認しましょう。
- 商談獲得数の増加
- 各人の成約率向上
- 営業プロセスのボトルネックの発見
- 営業メンバーの工数削減
商談獲得数の増加
自社の売上向上において、商談数が不足している場合、アプローチ数やリストを増やせるツールの導入が必要になります。
アウトバウンド体制の営業組織の場合は、アプローチ数が増やせるようなフォーム営業ツールや営業リスト作成ツール。インバウンド体制の営業組織の場合は、ハウスリードの製品の興味度を向上させて商談化するMAツールや、自社サイトを訪問している見込み顧客にサイト上でアプローチできるツールなどの導入を検討しましょう。
各人の成約率向上
商談数が足りているものの、受注率や成約率は低い場合、各人のスキルの向上やデータ・ナレッジの活用ができるツールの導入が必要になります。
架電時の音声ログや商談録画・分析ができるツールを導入して、成約率が高くなっているセグメントの分析から全員が同じように営業できるように。また、そもそも「売れるターゲット」に営業できていない可能性があるため、そのターゲットの見直しができるツールの導入を検討してみても良いかもしれません。
営業プロセスのボトルネックの発見
営業活動の改善を図りたいがどこから着手すればいいかわからない場合は、営業プロセスや成績・行動データの可視化が必要です。
リード獲得数・商談実施数・受注数・失注数といった営業プロセスの情報や、自社メンバーの行動データが閲覧できるSFAなどを導入することで、どこに問題があるのかが見えるため改善に着手しやすくなります。
営業メンバーの工数削減
口頭や紙、エクセル等で業務報告を行っている場合、顧客とのやり取りや日々の実施アクションの再確認が必要になったりと営業担当に無駄な工数が発生しています。
営業活動の入力を自動化できるツールや、入力した内容を一覧で共有・閲覧できるようなデータの一元管理ができるツールの導入を検討しましょう。
営業ツールのプロセス別種類とその特徴
営業ツールは、営業プロセスによって以下の4つのタイプに分けることができます。
■ リード→商談
- 1:「アウトバウンド営業の商談獲得」に強みを持つタイプ
- 2:「インバウンド営業の商談獲得」に強みを持つタイプ
■ 商談→受注
- 3:「商談のアクションの平準化」に強みを持つタイプ
- 4:「案件の一元管理・KPI管理」に強みを持つタイプ
それぞれ機能や特徴が異なるため、自社の課題が大きい営業プロセスにおいて、導入目的を達成できるツールを選びましょう。
「アウトバウンド営業の商談獲得」に強みを持つタイプ
アウトバウンド営業において、アプローチリストの数と質は永遠のテーマです。アプローチリストが枯渇してしまうことで商談数が不足したり、質が悪いことでなかなか商談につながらなかったりといった課題が生じます。
そういった課題に対して強みを持つのが「BtoBセールスインテリジェンス」や「営業リスト作成ツール」といったツールです。膨大な企業リストから企業規模や業界などで絞り込みができ、アプローチまで自動で実施できるツールや、興味関心データまで閲覧できるツールも。
また、リスト作成ではなく、架電時のログを記録してAIが解析、その解析データを組織に共有することで、組織的に「成果が出やすい営業活動」を実施できるようにするツールもあります。
「インバウンド営業の商談獲得」に強みを持つタイプ
インバウンド営業は、基本的に問い合わせや資料請求といった見込み顧客からのアクションを起点に商談打診するという営業形態です。せっかく問い合わせが発生しているのにも関わらず、アクションが遅れたたり、資料請求後の情報提供が適切ではないがために商談機会を逃しているケースがあります。
そういった商談機会の損失という課題に対して強みを持つのが「商談自動獲得ツール」です。問い合わせ発生後のサンクスページで打ち合わせの日程打診を自動で行ってくれるため、夜間の問い合わせにも自動で対応することができ、商談機会の損失を防ぐことができます。
また、Webサイトへ訪問した見込み顧客に対して、その場でアプローチができ、商談機会の「創出」ができるツールも。通常問い合わせ発生後にしかアクションができなかったインサイドセールスも、このタイプのツールを用いれば「本来なかった商談」が生み出せる可能性があります。
「商談のアクションの平準化」に強みを持つタイプ
成果に直結する商談というフェーズ。このプロセスは特に営業担当によってブレが生じがち。Aさんは受注率が高いがBさんは低い、という営業組織の属人化という課題を多くの企業が抱えています。
そんな課題に対して強みを持つのが「商談議事録AIツール」や「ナレッジ共有クラウド」です。商談議事録AIツールでは、商談の議事録を自動で記録し、BANT情報などの成約につながる情報をAIが録画から自動で抜き出してくれます。業務の自動化から成約した商談の分析などが可能。ナレッジ共有クラウドでは、成約した商談で活用した資料などを営業組織に共有することができ、営業組織全体で成約率の高いコンテンツや商談フローを実施できるようになります。
また、新たにDSRというツールも出てきており、このタイプのツールは、商談後に顧客に共有するコンテンツをwebページに一元化し、閲覧データを把握することで受注率を向上させるといったことも可能。
「案件の一元管理・KPI管理」に強みを持つタイプ
顧客情報た商談記録、売上見込み金額など、営業活動や案件に関わる情報を口頭や紙、メールやエクセルなどの複数のツールで記録するのが一般的でしたが、情報の整合性の確認時間やそもそも情報入力の工数が発生してしまいます。また、捉えるべき「商談数」や「受注数」といった数値が記録・共有されてないことで営業活動のどこに課題があるのかも見えてないというケースも。
そういった課題に強みを持つのがSFAやCRMといったツールです。顧客情報や商談記録などを一元管理ができ、一度入力した案件情報が他のメンバーもすぐに閲覧できるため、これまでのような「このお客さんってどんな感じ?」「前なんて言ってたっけ?」というような無駄なコミュニケーションを省略することができるようになります。
案件管理なら取引ステータスが管理しやすいSFAを、顧客管理なら企業単位で情報をグルーピングしやすいCRMの導入がおすすめです。
アウトバウンド営業の商談獲得に強みを持つ営業ツール
アウトバウンド営業で役に立つ営業ツールを紹介します。
SalesMarker
自社サービスを欲しい企業がわかる、インテントセールスSaaS「SalesMarker」。Webの検索行動データから自社サービスのカテゴリに興味関心がある見込み顧客の判別が可能で、受注につながる商談機会を増やすことができます。
設定したキーワードを検索している企業を通知するため、ニーズが発生するタイミングまで把握することができるため「欲しいタイミングでの営業活動」を実現することができます。また、企業名のみではなく部署・人物情報まで把握することができるため、担当者に繋いでもらえない・話を聞いてもらえないというケースにも最適。
- 料金:要問い合わせ
Musubu
通算導入利用社数10万社以上を誇る営業リスト作成ツール。企業リストはスクレイピングやクローリングに加えて、人の目と手で確認し詳細の情報を取得しています。そのリストから、企業規模や業界などの項目での絞り込みはもちろん、「今求人を出している企業」などのリアルタイム性の高い項目での絞り込みも可能で、精度の高い営業リストを作成することができます。
また、絞り込んだ営業リストに対して営業メールを送信できるメール配信機能や、アプローチしてから取引ステータスの管理ができる営業管理機能なども搭載。
- 料金:50,000円 / 月(※ 6ヶ月プラン)
Miitel Phone
AIの音声解析により、トップセールスの話し方の特徴を分析し可視化できるトーク解析AIツール。いわゆるクラウドPBXの部類で、各営業メンバーのビジネスフォンとして利用可能。すべての電話内容を録音し、URLで簡単に共有することができます。話す速度、ラリー回数、被せ率などAIが話し方を定量評価し、営業担当が自分で分析したりフィードバックに活用することも可能。
また、組織としては一人ひとりの架電数・通電数・商談化数などを可視化し、日付や担当といった項目でフィルタリングすることもできるため組織単位での分析も実現。また、情報共有の手間を省くためのSFA・CRMとの連携機能も。
- 料金:5,980円 / ID
インバウンド営業の商談獲得に強みを持つ営業ツール
インバウンド営業で役に立つ営業ツールを紹介します。
OPTEMO
Webサイト上でそのまま商談獲得できるインサイドセールスツール。Webサイトへ訪問した顧客が見ている画面を確認しながら、その場でチャットや音声通話を行うことができるため、本来アクションがなかったかもしれない顧客に対してアポイントを取らずにその場での商談機会を創出。
また、訪問者のなかでも温度感の高い顧客がWebサイトに訪問したタイミングで営業担当に通議が届くため優先順位をつけて新規リードへのアクションを行うことができます。
- 料金:要問い合わせ
immedio
ターゲット顧客との商談を自動で獲得するインバウンド商談クラウド。問い合わせが発生した後に打ち合わせの日程調整のポップアップを表示し、見込み顧客が自分で打ち合わせ日程を予約することができるため、最も温度感の高い状態での商談打診により、夜間に発生したリードでも商談獲得が可能。その設定される商談は、フォームの入力情報をもとに自社の最適な営業担当に自動で割り振られるため受注率の平準化まで期待できます。
また、資料請求リードなどのすぐに商談が入らない見込み顧客に対しては、BANT情報などをアンケートで回収することができるため、次回のアプローチの参考情報まで蓄積することができます。
- 料金:要問い合わせ
商談のアクションの平準化に強みを持つ営業ツール
商談段階で役に立つ営業ツールを紹介します。
ACES Meet
商談内容を文字起こし・要約・解析する商談解析AIツール。文字起こしをするだけではなく、会議参加者の「顔向き」「話し方」「会話の割合」や、商談の振り返りで欠かせないBANTC情報やアイスブレイク、質疑応答、説明、クロージング等、どのような会話がされていたかをACES AIアシスタントが分類することで、商談の振り返りや次回アクションの決定までスムーズに行うことが可能です。
- 料金:問い合わせ
JamRoll
文字おこし・要約、音声・感情解析で情報共有の自動化と組織育成の効率化を支える商談解析AI。画面共有した資料のトラッキングやトップセールスの話し方を自動で定量化、さらに顧客のポジティブ・ネガティブな反応までAIが捉えるため「自社の営業担当がどこでつまっていたか」「顧客にはどこが刺さっていたか」などの両面での分析が可能。
また、AIが商談中のポイントを判別して「To doタスク自動抽出」「商談フィードバック」「BANTCH情報の自動抽出」してくれるため、次のアクションの実施もかんたん。
- 料金:要問い合わせ
Knowledge Work
ナレッジの共有から社内教育プログラムの作成といったセールスイネーブルメントに必要な機能を搭載したクラウドサービス。営業資料・動画、過去提案書、営業ノウハウをチームで共有することができ、資料に関してはGoogle Driveのようなフォルダ分けではなく、フィルタリングをかけるとアクセスしたい資料をすぐに見つけることができ、資料探索時間の削減を実現しています。また、顧客に資料や動画を共有し、閲覧状況をトラッキングすることもできるため対顧客にも活用できるツールです。
さらに、資料や動画を教材とした学習コースを手間をかけずに短時間で作成することができ、テストも用意することができるため、社内の営業メンバーの教育までひとつのツールで実現可能。
- 料金:要問い合わせ
Dealpods
検討に必要な情報が一元化された顧客向け検討webページを作成できるデジタルセールスルーム。今まで顧客とメールやチャットなどで商談に関連する資料やデータのやり取りを行っていたものをひとつのページに集約することで、営業担当と顧客双方の「検討推進」を支援。顧客の「だれが・いつ・どこに・どれくらい」興味を持っているのかの資料閲覧データをトラッキングすることも可能。
さらに商談の進め方をテンプレート登録することができるため、商談後だけではなく商談前の営業組織のアクションの平準化という効果も期待できます。
- 料金:システム利用料(要問い合わせ)+5,000円 / ユーザー(※ Proプラン)
openpage
受注率の向上、営業の再現性を高めるデジタルセールスプラットフォーム。商談時に活用するページを作成し、そこにアジェンダを入れておくことで、商談時に顧客と同じ画面を見ながら商談の実施が可能。その際に記録したヒアリング内容などを議事録として見込み顧客に共有することができ、さらに営業担当と顧客側のそれぞれのタスクまで同一ページに登録することができるため、双方のタスク漏れを防ぎ、検討を前に進めることができます。
また、議事録や資料の閲覧履歴を追えるため、検討状況や興味関心を想定しフォロー業務を行うことができるのも特徴。
- 料金:要問い合わせ
案件の一元管理・KPI管理に強みを持つ営業ツール
案件管理や顧客管理に役に立つ営業ツールを紹介します。
Mazrica Sales
現場ファーストで使いやすい国産のSFA。営業活動に必要な顧客、案件、行動、名刺などのすべての情報を一元管理でき、各営業担当の案件の進捗状況を直感的に共有できる案件ボードで、取引ステータスの管理が可能。
また、売上進捗や推移、着地見込みなどの数値データをわかりやすいダッシュボードで把握できるため、アクションの改善やカスタムレポートの作成など、今後の営業活動に役立てることができます。ダッシュボードはカスタマイズの必要はなく最初から標準搭載されているため、はじめてSFAを導入する営業組織でも使いやすいツールとなっています。
また、AIが案件のリスク分析や類似案件の抽出などを行ってくれるため、営業の確度把握にも有効です。
- 料金:110,000円 / 月(※ グロースプラン:10人のユーザーを含む)
SALESCORE
SFAと連携し、データの収集から売れる仕組みの解明、実行をリードするセールスイネーブルメントSaaS。KPI管理や記録効率化など、SFAを導入したものの使いこなせないというニーズに合わせた機能とUIを実装。
また、直感的な使い慣れたエクセル / スプレッドシートのようなUIで、一度に複数のデータをまとめて入力することができ、効率的なデータ入力の実現で入力工数を削減し、本来の営業業務に注力する時間を最大化。
分析に特徴を持つプロダクトと、営業経験の豊富なメンバーによる現場の活用を見越した支援体制が特徴で、営業組織の営業標準化を支援しています。
- 料金:要問い合わせ
Sales Hub(HubSpot)
マーケティングオートメーショントップシェアのHubSpotが提供するSFA製品。獲得したリードを営業活動管理ワークスペースに移動させて、案件の進捗管理が可能。取引ステータス別に、パーソナライズされたメールの自動送信やフォローアップを実施できるため、工数減と商談化率向上が見込めます。
また、毎日のコールの優先順位付け、発信、記録、自動記録を実施してくれるため、入力の手間をかけずに営業活動の記録・共有ができます。さらに、日程調整ツール・送付資料のトラッキング・見積書作成など営業活動に必要な機能を取り揃えているため、それぞれに特化したツールを導入する必要がなくHubSpotに1本化することができます。
- 料金:12,000円〜(※ Professionalプラン / 1シート)
Sales Cloud(Salesforce)
世界トップシェアのSFA / CRM。顧客情報や商談などの様々なデータをひとつのプラットフォーム上でまとめて管理することで、営業活動に必要な情報を簡単に社内共有可能。顧客データの統合に強みを持つプラットフォームであり、マーケティングやカスタマーサクセスなど、他の部署と連携して顧客データを共有・管理できるよう、様々なサービス展開をしているのが特徴。
また、様々な他のクラウドサービスとの連携にも強みをもっており、Salesforceと連携している国内クラウドサービスも多数あるため、Salesforce上で自社が契約済みのクラウドサービスを活用することができ、ツール間の移動といった面倒な作業も短縮できる可能性があります。
- 料金:9,600円 / ユーザー(※ Professionalプラン)
Sansan
業界・業種を問わず、9000社もの企業に利用されている、法人向けのクラウド型名刺管理ツール。AI技術とオペレーターの手入力を組み合わせ、名刺の情報を99.9%の精度でデータ化することで、企業名やアドレスの入力だけで名寄せ(該当企業の他の情報:企業規模や業界などの結びつけ)が可能で入力工数削減に寄与します。
また、全社の人脈が一括で管理でき、「接点管理」もできるため、顧客が抱える課題に対して精度の高い仮説が立てられ、営業の確度を上げられるのも特徴。
- 料金:要問い合わせ
営業ツール導入時に気をつけること
各種営業ツールを導入する際は「サポート体制」と「契約期間」の2つのポイントに気をつけましょう。
サポート体制
このツール大量時代において、どのツールも機能自体は遜色なくクオリティが高くなっています。しかし、その機能が使いこなせなければツールを導入したとしても、当初の目的を達成することはできません。
そこで重要になるのが、ツールを提供しているベンダーの「サポート体制」です。どの企業も「サポート体制をしっかりしています!」といったことをWebサイトや資料で表現していると思いますが、チェックポイントとしては、そのサポート体制の「期間」と「密度」です。
サポート期間が長ければ長いほど、ベンダーのサポートがしっかりしていることの裏返しです。また、密度とうのはサポート期間でベンダーとクライアントが実施する項目の粒度の細かさと数です。ツールの利用開始までにどんな手順を踏んでスタートするのか、どのステップでどんなことをするのかが明記されている場合、そのツールの導入はうまくいくでしょう。
契約期間
つぎは契約期間です。サポート体制がどれだけ充実していても、結局運用するのは自社メンバーになります。そのためツールの使い心地が組織に合わなかったり、組織意識が不足していることで、期待していた効果を得られないことも。
そのため、チェックしておくのはそのベンダーが策定しているツールの契約期間の縛りとなります。12ヶ月(1年)の契約期間が多くなっていますが、できれば3ヶ月・6ヶ月で提供しているベンダーがいればそのツールを選ぶことをおすすめします。合わなかったときにすぐに解約できなければ余計な費用がかかるばかりか、営業組織が使いにくいツールで慣れてしまい生産性が下がってしまうという見えないコストまで発生してしまう可能性があります。
営業ツールの導入が難しいと感じたら
ここまで営業ツールを紹介してきましたが、操作性や料金面で導入が難しいと感じた方もいるかもしれません。ただ、冒頭でもお伝えした通り別の解決策もあります。
その別の解決策を紹介する前に、先述の営業ツールの導入目的を再度整理しておきましょう。そして、これらそれぞれに対する解決策を紹介します。
営業ツールの導入目的 | 別の解決策 |
---|---|
商談獲得数の増加 | 比較サイトを通じた商談獲得 |
各人の成約率向上 | 営業資料改善による脱属人化 |
営業プロセスのボトルネックの発見 | エクセルを活用した商談管理 |
営業メンバーの工数削減 | オンラインアシスタントの活用 |
比較サイトを通じた商談獲得
商談獲得数を増やしたいものの営業ツールの導入が難しい場合は、BtoB比較サイトを活用することをおすすめします。比較サイトとは、カテゴリごとにサービスを記事や比較表で紹介するサイトのことです。BtoCだと食べログなどがそれに該当します。
SaaSプロダクトの比較サイトだと「ボクシル」、BPOサービスの比較サイトだと「b-pos」などを活用し、新規商談の獲得を図ります。
比較サイトに自社サービスを掲載することで、認知度向上や資料ダウンロードなどの新たなリード獲得といった効果が期待できます。また、比較サイト上で顧客とコミュニケーションを取れるものもあります。
操作性といった点では、営業ツールは使いこなす必要がありますが、比較サイトは掲載するだけ。料金面ではツールは月額でおよそ15万円〜ですが、比較サイトは従量課金でも月額でも月5万円程度におさまるはずです。
BtoB比較サイトは以下記事でタイプ別に紹介しています。
営業資料改善による脱属人化
各人の成約率向上が課題の場合は、ツールを導入するのではなく営業資料を改善するという解決策があります。
ツールで実現したかったことは、成果の出ている商談を全員ができるようになること。
社内のトップセールスの商談を録画し、そのトークやヒアリングの流れを営業資料に反映し、使い方を営業組織で統一することで、だれもが成果のでる営業を実施できるようになります。また、商談実施後の追いかけ業務においても、各人にその方法を任せるのではなく、見込み顧客が知りたい情報をまとめた「社内検討用資料」を送付する、という業務に統一することで比較検討勝率を向上させることも可能。
こういったコンテンツを主軸においた営業活動のことを、弊社Coneでは「コンテンツセールス」と呼んでいます。
- 関連記事1:コンテンツセールスとは?取り組むべき理由と事例、始め方まで
- 関連記事2:営業資料の作り方と必須4ページ。構成やデザインも解説(テンプレート付)
- 関連記事3:セールスイネーブルメントとは?資料を用いた実践方法を7つのステップで解説
また、弊社Coneでは営業プロセスの標準化を資料コンテンツの改善・作成を通して支援しています。もし営業標準化にお悩みで営業ツール以外での解決策を探したい方はお気軽にご相談ください。
⇒ Cone-os:営業プロセス標準化支援
エクセルを活用した商談管理
営業プロセスのどこに課題があるのか、を見つけて改善したい場合は、営業ツールでなくともエクセル・スプレッドシートを上手に活用することで実現することができます。
SFAやCRMは従業員規模が大きく、一元管理が必須な場合に導入するべきで、中小企業では必要ないケースも。また「エクセルやスプレッドシートを使いこなせない人の罰金がSFA・CRMだ」という考え方もあります。
そこで、弊社別メディアで個人情報の入力なしでダウンロードできる商談管理シート(テンプレート)を用意しています。使い方も合わせて解説していますので、御覧ください。
⇒ エクセルを用いた商談管理のコツ【すぐに使えるテンプレート付き】
オンラインアシスタントの活用
最後の営業メンバーの工数削減という課題への別のアプローチですが、こちらは単純にオンラインアシスタントの導入をおすすめします。まずは自社の営業メンバーが「どんなノンコア業務に時間がかかっているのか」を明確にするところから。
たとえば、事務作業や見積書の作成、提案書の作成などに時間がかかっているとすれば、その業務を指定してオンラインアシスタントに依頼します。
「全世界2,900人以上を対象にしたセールスの動向に関する調査結果」でも、営業担当は「営業以外の業務」に66%の時間を奪われているという結果が出ています。
営業ツールで効率化できる業務以上に、オンラインアシスタントを利用してアウトソーシングできる業務のほうが多いのは感覚で理解できるはずです。そのため、営業ツールの導入目的が営業メンバーの工数削減の場合はオンラインアシスタントを検討してみるのもひとつの手です。
オンラインアシスタントサービスは以下の記事でタイプ別に紹介されています。
⇒ オンラインアシスタント比較15選!特徴別の選び方とおすすめサービス
まとめ
今回は、営業ツールについて解説・紹介してきました。
営業ツールは自社が課題に感じているプロセスに応じて選ぶようにしましょう。
リード→商談
- 1:「アウトバウンド営業の商談獲得」に強みを持つタイプ
- 2:「インバウンド営業の商談獲得」に強みを持つタイプ
商談→受注
- 3:「商談のアクションの平準化」に強みを持つタイプ
- 4:「案件の一元管理・KPI管理」に強みを持つタイプ
ただ、ツールの導入が難しい場合は、別の解決策で対応することもできます。弊社Coneでは、営業プロセスの標準化支援を提供しています。もし営業標準化にお悩みで営業ツール以外での解決策を探したい方はお気軽にご相談ください。