名寄せツールおすすめ15選比較。3タイプ別の選び方と費用相場を解説
「SFAに同じ会社が何件も登録されていて、どれが正しいデータかわからない」
「名寄せツールは種類が多く、自社にどこまでの機能が必要なのか判断できない」
「株式会社ABC」「(株)ABC」「ABC」のように、同じ取引先が別々の会社として登録されている状態は、多くの企業で起きています。重複したままでは、同じ会社に複数の営業担当がアプローチしたり、取引実績を正しく集計できなかったりと、営業・マーケティングの判断を誤らせる原因になります。
ただ、名寄せツールは企業データベースと照合して属性まで付けるもの、辞書を使って個人・法人のデータを精密に整えるもの、複数システムの顧客IDを統合するCDPまで種類が幅広く、価格も年額十数万円から個別見積もりの大規模システムまでさまざまです。
本記事では、名寄せツールを3つのタイプに分類し、それぞれの選び方・費用相場・おすすめ15選を紹介します。ExcelやSFAの標準機能でどこまで対応できるのか、料金表だけでは見えない「実質コスト」の考え方まで解説しているので、自社に合う名寄せツールを判断できる記事になっています。ぜひ最後までご覧ください。
名寄せツールとは?Excel・SFAの標準機能との違い
名寄せとは、複数のデータの中から同じ会社・同じ人物を指すレコードを見つけ出し、1つに統合する作業です。名寄せツールは、この作業を辞書や企業データベース、照合ルールを使って自動化するソフトウェアを指します。
名寄せを理解するうえで、混同されやすい「データクレンジング」との違いと、手元のExcelやSFAでどこまで対応できるのかを先に整理しておきましょう。
名寄せとデータクレンジングの違い
データクレンジングは、1件1件のデータの誤りや表記ゆれを直す作業です。全角・半角の統一、「(株)」を「株式会社」にそろえる、旧住所を新住所に変換する、といった処理がこれにあたります。
一方で名寄せは、クレンジングで整えたデータ同士を比べて「同じ対象かどうか」を判定し、重複をまとめる作業です。表記がそろっていないと同一の会社を見落とすため、実務では「クレンジング→名寄せ」の順で進めるのが基本になります。多くの名寄せツールは、この2つの工程をまとめて処理できます。
Excel・SFA標準機能と名寄せツールの違い
「Excelの関数やSFAの重複管理機能で足りるのでは?」と考える方も多いはずです。それぞれの得意な範囲を比べると、違いがはっきりします。
| 手段 | できること | できないこと | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| Excel(重複の削除・Power Query) | 完全一致の重複削除。Power Queryのあいまい一致で似た文字列の結合 | 法人格の揺れの自動吸収。社名変更・合併の追跡 | 数千件以下を単発で整理する場合 |
| OpenRefine(無料ソフト) | 似た値をまとめるクラスタリング。表記ゆれの一括修正 | 日本語特有の表記ゆれへの最適化。外部企業データとの照合 | 費用をかけずに表記ゆれを洗い出す場合 |
| SFA・CRMの標準機能 | 登録時の重複警告。あいまい一致による候補表示と手動マージ | 既存データの一括統合(上位プラン限定が多い)。企業属性の付与 | 新規登録時の重複を防ぎたい場合 |
| 名寄せツール | 辞書・企業データベースとの照合による自動統合。法人番号や企業属性の付与 | 誤った統合の完全な防止(最終確認は人が必要) | データ量が多く、継続的に整備したい場合 |
数千件程度を一度だけ整理するなら、Excelや無料ソフトでも対応できます。しかし、データが日々増える、複数システムにまたがっている、拠点単位で管理したいといった条件が1つでも当てはまるなら、名寄せツールの導入を検討する段階です。既存の手段で済む作業は既存の手段を使い切り、手作業では追いつかない部分だけをツールに任せるのが無駄のない進め方です。
名寄せツールが苦手なこと
名寄せツールは万能ではありません。導入前に限界を把握しておくと、運用設計で失敗しにくくなります。
| 誤った統合の完全な防止 | 別会社を同一と判定する誤統合はゼロにならない。統合後に元に戻せないツールもあり、確認工程が必須 |
| 法人番号だけでの拠点管理 | 法人番号は法人単位で付与されるため、支店・事業所の区別には使えない。拠点単位の管理には独自コードが必要 |
| 個人事業主の特定 | 個人事業主は法人番号の対象外。企業データベースに収録されていない取引先は照合できない |
特に誤統合は、取引履歴や担当者情報が混ざる深刻なトラブルにつながります。ツールに任せきりにせず、照合スコアが低いデータだけは人が確認する運用を前提にしましょう。
名寄せの対象が営業リストの元データにある場合は、企業データベースの選び方もあわせて押さえておくと、データの入口から品質を保ちやすくなります。
関連記事:企業データベース比較14選。用途別4タイプの選び方と料金相場を解説
名寄せツールでできること
名寄せツールは、重複を見つけて消すだけのツールではありません。データの取り込みから活用までを支える機能が備わっています。代表的な機能は以下のとおりです。
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| データの取り込み | SFA・CRM・MA・基幹システム、Excel・CSVなど複数のデータソースから顧客データを取得 |
| データクレンジング | 全角・半角、法人格、住所・電話番号の表記を統一。旧住所・旧社名を最新の情報に更新 |
| マッチング(照合) | 辞書・企業データベース・照合ルールを使い、同一の会社・人物を判定。照合の確からしさをスコアで表示するツールも |
| 統合(マージ) | 重複レコードを1件にまとめ、共通のIDやコードを付与 |
| 属性付与 | 法人番号・業種・従業員数・売上高・本社と支店の関係など、不足している企業情報を補完 |
| 継続的な更新 | 新規データの登録時や定期的なタイミングで自動照合し、社名変更・移転・倒産などを反映 |
どの機能が必要かは目的によって変わります。営業リストの精度を上げたいなら「属性付与」と「継続的な更新」が、システム移行前の一括整理なら「クレンジング」と「マッチング」の精度が重要です。自社の目的に直結する機能から優先して確認しましょう。
名寄せツールの費用相場と「実質コスト」の考え方
名寄せツールの料金は、提供形態によって大きく異なります。ここでは相場の全体像と、料金表だけでは見えないコストの考え方を解説します。
提供形態別の費用相場
まずは提供形態ごとの相場感を押さえましょう。
| 提供形態 | 料金の目安 | 費用の決まり方 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| クラウド型(企業データベース照合) | 年額十数万円〜月額数十万円 | 年額・月額の固定料金+照合件数に応じた従量課金 | SFA・CRMの法人データを整備したいBtoB企業 |
| 受託型(専門会社が処理) | 10万件で数十万円程度〜 | 処理件数に応じた一括料金。目視確認は1件ごとに追加 | 移行や棚卸しでまとめて整備したい企業 |
| パッケージ・オンプレミス型 | 個別見積もり | ライセンス費用+保守費用。導入支援が別途かかることが多い | 大量の個人・法人データを自社環境で扱う企業 |
| データ統合基盤型(CDP・ETL) | 個別見積もり | 年間契約が中心。データ量・連携数・利用機能で変動 | 複数システムの顧客データを統合したい企業 |
クラウド型は照合件数の上限が料金に含まれ、超えた分が従量課金になる体系が一般的です。年間の新規登録件数と既存データの件数を把握しておくと、見積もりの比較がしやすくなります。
料金だけで選ぶと失敗する理由
名寄せツールを月額料金だけで比べると、導入後に「思ったほど楽にならない」と感じることがあります。理由は、どのツールでも照合できないデータや、判定に自信が持てないデータが一定数残り、その確認・修正に人の工数がかかるからです。
たとえば照合率90%のツールで1万件を処理すると、約1,000件が未照合として残ります。この1,000件を1件あたり3分で確認すると約50時間です。照合率が低い安価なツールを選ぶと、利用料は抑えられても確認工数が膨らみ、トータルでは割高になります。
つまり名寄せツールの実質コストは、「利用料+未照合・誤統合データの確認工数」で考える必要があります。無料トライアルや無償検証で自社データの照合率を確かめてから比較すると、この見落としを防げます。
有料ツールに切り替える目安
「Excelや手作業で十分か、有料ツールを導入すべきか」は、件数と頻度で判断するのが基本です。
たとえば1万件の顧客データを手作業で名寄せする場合、1件1分で進めても約167時間かかります。時給2,000円で換算すると約33万円です。これを年に数回繰り返すなら、年額十数万円から使えるクラウド型ツールのほうが安く済みます。
一方で、数千件のデータを一度整理するだけなら、ExcelのPower QueryやOpenRefineでも対応できます。「新規データが毎月入ってくる」「複数のシステムにデータが分かれている」「拠点単位で管理したい」のどれかに当てはまるかを、導入判断の分岐点にしましょう。
データの整備そのものを外部に任せたい場合は、データ入力代行サービスと比べてみるのも1つの方法です。
関連記事:データ入力代行サービスおすすめ13選比較。選び方から正確で安いサービスの見極め方を解説
名寄せツールを選ぶ際に確認すべき4つの比較ポイント
名寄せツールはどれも同じではありません。照合の仕組みや運用の形が合わないツールを選ぶと、照合率が上がらなかったり、運用が続かなかったりします。選定時に確認すべきポイントは次の4つです。
- 名寄せの単位と照合キー
- 照合データベースと付与できる属性
- 既存システムとの連携方法
- 運用形態(自社運用・受託・自動更新)
1. 名寄せの単位と照合キー
最初に確認したいのは、「何を1件として扱うか」と「何を手がかりに照合するか」です。名寄せの単位には、法人単位、本社・支店などの拠点単位、個人単位があり、ツールによって対応範囲が異なります。
法人番号を照合キーにするツールは、法人単位の名寄せには強い一方、支店ごとの管理はできません。拠点別に営業担当を割り当てている企業なら、事業所単位の独自コードを持つツールが必要です。個人顧客を扱う場合は、氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどを組み合わせて照合できるかが重要になります。
確認すべきポイントは次の3つです。
- 自社が管理したい単位(法人/拠点/個人)に対応しているか
- 照合キー(法人番号・独自コード・氏名・電話番号など)は何か
- 社名変更・合併・移転に追従できるか
2. 照合データベースと付与できる属性
名寄せの精度は、照合に使う辞書や企業データベースの網羅性と鮮度に左右されます。収録件数が多いほど中小企業や個人事業主まで照合できる可能性が高まり、更新頻度が高いほど社名変更や倒産を早く反映できます。
あわせて確認したいのが、名寄せ後に付与できる属性です。業種・従業員数・売上高・資本系列などが付与できれば、整えたデータをそのままターゲットリストやスコアリングに活用できます。逆に、データの重複解消だけが目的なら、属性付与のない辞書照合型でも十分です。
確認すべきポイントは次の3つです。
- 照合用データベースの収録件数と更新頻度
- 付与できる属性の種類と項目数
- 属性付与が標準機能かオプションか
3. 既存システムとの連携方法
名寄せしたデータを、どのシステムにどう戻すかも重要な比較軸です。SalesforceやHubSpot、kintoneなどと標準連携できるツールなら、登録データを自動で照合し、結果をそのまま反映できます。
連携方法には、標準連携(アプリ・プラグイン)、API、CSVの入出力があります。CSVでの受け渡ししかできないツールは、名寄せのたびにデータの出し入れが必要になり、運用負荷が高くなります。自社で使っているシステムとの連携実績を必ず確認しましょう。
SFA側の選定や見直しもあわせて検討している場合は、連携先となるSFAの比較記事も参考になります。
関連記事:SFAツール16選比較。営業支援システムのタイプ別おすすめと選び方
4. 運用形態(自社運用・受託・自動更新)
最後に、名寄せを誰がどのタイミングで行うのかを確認します。同じ照合精度でも、運用の形が自社の体制に合っていなければ、データはすぐに元の状態に戻ってしまいます。
運用形態は大きく3つです。新規データの登録時にクラウド上で自動照合する「自動更新型」、担当者がファイルをアップロードして処理する「自社運用型」、専門会社にデータを預けて処理してもらう「受託型」です。データ担当者がいない企業は自動更新型か受託型、データを社外に出せない企業は自社環境で処理できるパッケージ型が候補になります。
確認すべきポイントは次の3つです。
- 名寄せを担当できる人員が社内にいるか
- データを社外に出せるか(セキュリティ要件)
- 一度きりの整備か、継続的な更新が必要か
名寄せツールの選び方
名寄せツールは、照合の仕組みと対象データによって大きく3つのタイプに分類できます。ここではタイプごとの特徴と向いている企業を紹介します。
- 企業データベース照合型 | SFA・CRMの法人データを整え、企業属性まで付与したい場合
- 辞書照合・クレンジング特化型 | 個人・法人の顧客DBを高い精度でまとめて整備したい場合
- データ統合基盤型(CDP・ETL) | 複数システムに散らばった顧客データを1つのIDに統合したい場合
企業データベース照合型 | SFA・CRMの法人データを整え、企業属性まで付与したい場合
企業データベース照合型は、ツール提供会社が持つ数百万〜1,000万件超の企業データベースと自社データを照合し、名寄せと属性付与を同時に行うタイプです。法人番号や独自の企業コードを付与することで、表記ゆれや社名変更があっても同じ会社として扱えるようになります。
多くがクラウドで提供され、SalesforceやHubSpotなどと連携して新規登録データを自動で整えられます。整えたデータに業種や従業員数を付与できるため、名寄せをきっかけにターゲットリストの精度まで高めたいBtoB企業に向いています。
このタイプへの導入に向いている企業は以下になります。
- SFA・CRMの取引先データに重複や表記ゆれが多い企業
- 本社・支店など拠点単位で顧客を管理したい企業
- 業種・規模などの企業属性を営業やマーケティングに活かしたい企業
| サービス名 | 詳細 | 料金 | タイプ | 備考 |
|---|---|---|---|---|
uSonar | 要問い合わせ | 企業データベース照合型 | 事業所単位の名寄せと資本系列・本支店関係の把握 | |
Sansan Data Hub | 要問い合わせ | 企業データベース照合型 | 名刺データを起点にSFA・MAの顧客データを統合 | |
SalesNow | 要問い合わせ | 企業データベース照合型 | 拠点ごとの独自IDで照合。名寄せの無償検証あり | |
T-Matching | 年額132,000円(税込)〜 | 企業データベース照合型 | 倒産・合併などの企業状態も照合結果に反映 | |
企業コード付加サービス | 機械マッチング10万件まで300,000円(税別)〜 | 企業データベース照合型 | 機械照合と目視照合を併用する受託型 | |
SalesRadar | 要問い合わせ | 企業データベース照合型 | Excelをアップロードするだけで法人番号を特定 | |
FINDFOLIO | 月額50,000円〜(初期費用100,000円) | 企業データベース照合型 | HubSpotのリードに企業属性を後付け |
辞書照合・クレンジング特化型 | 個人・法人の顧客DBを高い精度でまとめて整備したい場合
辞書照合・クレンジング特化型は、姓名・法人名・住所・電話番号などの辞書を使ってデータを正規化し、細かく設定した照合ルールで名寄せするタイプです。法人だけでなく個人顧客のデータにも対応するツールが多く、金融・通販・医療など大量の個人データを持つ業界で使われています。
照合条件を自社の要件に合わせて調整でき、専門会社が処理を代行する受託サービスを選べるのも特徴です。基幹システムの刷新やデータ移行の前に、蓄積した顧客データを一度きれいにしたい企業に向いています。
このタイプへの導入に向いている企業は以下になります。
- 会員・患者・購入者など個人顧客のデータを大量に持つ企業
- システム移行や統合の前に、顧客データを一括で整備したい企業
- 照合ルールを細かく調整したい、または処理を専門会社に任せたい企業
| サービス名 | 詳細 | 料金 | タイプ | 備考 |
|---|---|---|---|---|
Precisely Trillium | 要問い合わせ | 辞書照合・クレンジング特化型 | 個人・世帯・法人を細かな照合条件で名寄せ | |
Data-Master® | 要問い合わせ | 辞書照合・クレンジング特化型 | AIで学習した法人シソーラスで事業所まで照合 | |
Valu∞ | 要問い合わせ | 辞書照合・クレンジング特化型 | 自社製電話帳DBで補完。社内での処理にも対応 | |
データクレンジングサービス | 要問い合わせ | 辞書照合・クレンジング特化型 | 目視確認なしのAI自動処理で低コスト運用 |
データ統合基盤型(CDP・ETL) | 複数システムに散らばった顧客データを1つのIDに統合したい場合
データ統合基盤型は、ECサイト・アプリ・店舗・MA・基幹システムなどに分散した顧客データを集約し、同一人物・同一顧客を1つのIDに統合するタイプです。CDP(カスタマーデータプラットフォーム)やETLツールがこれにあたり、名寄せは統合基盤の機能の1つとして提供されます。
統合した顧客データを、そのまま分析やメール配信・広告などの施策に活用できるのが強みです。導入には一定の構築期間とデータ基盤の知識が必要ですが、チャネルをまたいで顧客を把握したい企業には欠かせない選択肢です。
このタイプへの導入に向いている企業は以下になります。
- 顧客データが複数のシステムやチャネルに分散している企業
- 顧客ごとの行動履歴を統合して施策に活かしたい企業
- データ基盤の構築に予算と体制を確保できる企業
| サービス名 | 詳細 | 料金 | タイプ | 備考 |
|---|---|---|---|---|
IBM InfoSphere QualityStage | 要問い合わせ | データ統合基盤型 | ETLと組み合わせ基幹系を含むマスタを統合 | |
Treasure AI | 要問い合わせ | データ統合基盤型 | 確定・推定の2方式で個人のIDを統合 | |
b→dash | 要問い合わせ | データ統合基盤型 | データの加工から統合までノーコードで完結 | |
GENIEE CDP | 要問い合わせ | データ統合基盤型 | 既存DWHを活かすゼロコピー型のCDP |
統合した顧客データを使ってメール配信やスコアリングまで自動化したい場合は、MAツールの比較もあわせて確認しておくと、基盤と施策のつながりをイメージしやすくなります。
関連記事:MAツールおすすめ20選比較。独自調査でわかった売上が上がる企業の特徴から選び方まで
名寄せツールおすすめ一覧比較表
以下は、本記事で紹介する名寄せツールの一覧比較表です。
| サービス名 | 詳細 | 料金 | タイプ | 備考 |
|---|---|---|---|---|
uSonar | 要問い合わせ | 企業データベース照合型 | 事業所単位の名寄せと資本系列・本支店関係の把握 | |
Sansan Data Hub | 要問い合わせ | 企業データベース照合型 | 名刺データを起点にSFA・MAの顧客データを統合 | |
SalesNow | 要問い合わせ | 企業データベース照合型 | 拠点ごとの独自IDで照合。名寄せの無償検証あり | |
T-Matching | 年額132,000円(税込)〜 | 企業データベース照合型 | 倒産・合併などの企業状態も照合結果に反映 | |
企業コード付加サービス | 機械マッチング10万件まで300,000円(税別)〜 | 企業データベース照合型 | 機械照合と目視照合を併用する受託型 | |
SalesRadar | 要問い合わせ | 企業データベース照合型 | Excelをアップロードするだけで法人番号を特定 | |
FINDFOLIO | 月額50,000円〜(初期費用100,000円) | 企業データベース照合型 | HubSpotのリードに企業属性を後付け | |
Precisely Trillium | 要問い合わせ | 辞書照合・クレンジング特化型 | 個人・世帯・法人を細かな照合条件で名寄せ | |
Data-Master® | 要問い合わせ | 辞書照合・クレンジング特化型 | AIで学習した法人シソーラスで事業所まで照合 | |
Valu∞ | 要問い合わせ | 辞書照合・クレンジング特化型 | 自社製電話帳DBで補完。社内での処理にも対応 | |
データクレンジングサービス | 要問い合わせ | 辞書照合・クレンジング特化型 | 目視確認なしのAI自動処理で低コスト運用 | |
IBM InfoSphere QualityStage | 要問い合わせ | データ統合基盤型 | ETLと組み合わせ基幹系を含むマスタを統合 | |
Treasure AI | 要問い合わせ | データ統合基盤型 | 確定・推定の2方式で個人のIDを統合 | |
b→dash | 要問い合わせ | データ統合基盤型 | データの加工から統合までノーコードで完結 | |
GENIEE CDP | 要問い合わせ | データ統合基盤型 | 既存DWHを活かすゼロコピー型のCDP |
上記で自社に合うタイプのツールを絞り込みたい方は、以下の診断ツールで自社に合うタイプを確認してみてください。
自社に合う名寄せツールのタイプ診断
7つの質問に答えるだけで、自社に合う名寄せツールのタイプがわかります。
【企業データベース照合型】の名寄せツール
企業データベース照合型の名寄せツールは次の7サービスです。いずれも外部の企業データベースと照合し、名寄せと企業属性の付与を同時に行えます。
uSonar(ユーソナー株式会社)

事業所単位で名寄せし、企業同士の関係まで整理できる顧客データ統合ソリューションです。1,250万拠点を収録した企業データベース「LBC」を辞書として使い、SFA・MAに登録された顧客データをクレンジング・名寄せします。
強みは、本社・支店・工場といった拠点単位で名寄せできることです。住所移転や社名変更、本社と支社の関係もLBCのコードでひも付けて整理するため、グループ企業や全国の拠点を相手にする営業でも、取引先の全体像を正しく把握できます。資本系列や導入しているWebサービスなどの情報も付与できます。
グループ全体の顧客マスタを統合したい大手企業から、kintoneで拠点別の顧客管理を整えたい中堅企業まで導入が進んでいます。拠点ごとに営業担当を割り当てている企業や、グループ会社の取引をまとめて把握したい企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 事業所(拠点)単位。企業データベース「LBC」のコードで照合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 1,250万拠点の法人データ。資本系列・本社と事業所の関係・導入Webサービスなどを付与 |
| 既存システムとの連携方法 | Salesforce・HubSpot・kintone・Dynamics 365と連携。API・Excel取り込みにも対応 |
| 運用形態 | クラウド。SFA・MAと連携し、登録データを常時クレンジング |
| 料金 | 要問い合わせ |
Sansan Data Hub(Sansan株式会社)

名刺データを起点に、SFA・MAの顧客データを名寄せして統合できるデータ連携ソリューションです。営業DXサービス「Sansan」のオプションとして提供され、名刺から取り込んだ企業・人物情報をSalesforceやHubSpotなどへ整理された状態で届けます。
企業名・住所・電話番号など9つの情報を組み合わせて企業を特定し、独自の企業コードを付与する仕組みです。社名変更や吸収合併にも対応し、法人番号や登記情報、帝国データバンクの企業情報も付与できます。人物データには統一された部署名・役職区分が付くため、役職別のアプローチにも使いやすいデータになります。
名刺交換で得た情報とSFAの顧客データが別々に管理されている企業にとって、二重入力をなくしながらデータを整えられる点が大きな価値です。すでにSansanを利用している企業や、名刺を営業データの入口にしている企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 企業単位。企業名・住所・電話番号など9つの情報で特定し、独自の企業コードを付与 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 法人番号・登記情報・帝国データバンクの企業情報など。人物は部署名・役職区分を統一 |
| 既存システムとの連携方法 | Salesforce・HubSpot・Adobe Marketo Engage・SATORIと連携。CSV・APIにも対応 |
| 運用形態 | クラウド(Sansanのオプション)。名刺データの登録に合わせて自動連携 |
| 料金 | 要問い合わせ |
SalesNow(株式会社SalesNow)

拠点ごとに一意の独自ID「JCコード」で、SFA・CRMの企業データを名寄せできる企業データベースです。1,600万件を超える法人・組織データと照合し、重複の解消と企業情報の付与をまとめて行います。
JCコードは本社から支社・工場・店舗まで拠点ごとに割り振られており、SFA連携時の名寄せ率は平均92%を超えます。名寄せ後には従業員数・売上高・3,000区分の業種・上場区分に加え、求人情報などの企業の動きも付与できます。
導入社数は700社以上で、SaaS・IT企業の新規開拓やインサイドセールスでの活用が目立ちます。名寄せ・データ付与の無償検証を受けられるため、自社データでどこまで照合できるかを確かめてから導入を判断したい企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 拠点単位。独自ID「JCコード」で照合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 1,600万件超の法人・組織データ。従業員数・売上高・業種(3,000区分)・上場区分・求人情報などを付与 |
| 既存システムとの連携方法 | Salesforce・HubSpot・kintone・eセールスマネージャーと連携。API・MCPにも対応 |
| 運用形態 | クラウド。SFAと連携して自動で名寄せ。無償検証あり |
| 料金 | 要問い合わせ |
T-Matching(株式会社東京商工リサーチ)

信用調査会社の企業データベースと直結した、クラウド型の名寄せサービスです。手元の取引先データをアップロードすると、1,000万件を超える企業・事業所データと照合し、TSR企業コードや法人番号を付与します。
照合には商号・所在地・電話番号・法人番号などを使い、旧商号や旧住所も補正したうえで、照合の確からしさをマッチスコアとして算出します。最終合併先や休眠などの非活動フラグも付与されるため、名寄せと同時に「取引先がまだ存在しているか」まで確認できるのが特徴です。
年額132,000円(税込)から年間6,000件まで照合でき、課金対象はマッチスコアが一定以上の件数に限られます。料金体系が明確で、与信管理と取引先マスタの整備を一緒に進めたい企業や、kintoneで取引先を管理している企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 企業・事業所単位。TSRコード・D-U-N-S Number・法人番号、または商号+所在地/電話番号で照合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 企業620万件超・事業所390万件超。TSRコード・法人番号・最終合併先・非活動フラグなどを付与 |
| 既存システムとの連携方法 | kintoneプラグイン、API(オプション)、CSVでの入出力 |
| 運用形態 | クラウド。ファイルをアップロードして照合(1回最大1万件・回数制限なし) |
| 料金 | 年額132,000円(税込)〜(年間6,000件まで。6,001件目以降は1件20円) |
企業コード付加サービス(株式会社帝国データバンク)

手元の企業データに帝国データバンクの企業コードを付与し、名寄せの基準をつくる受託型サービスです。企業約700万件・事業所約1,000万件のデータベースと照合し、表記がばらばらな取引先データを共通のコードでまとめられるようにします。
機械によるマッチングに加え、機械で判定しきれないデータを人が確認する目視マッチングを組み合わせられるのが特徴です。照合精度を重視したい場合でも、社内で確認作業を抱えずに済みます。名寄せを自動化するAPIも用意されています。
機械マッチングは10万件まで300,000円(税別)と処理件数に応じた料金体系で、まとまった件数を一度に整備する場合の費用を見積もりやすいサービスです。システム移行や顧客マスタの棚卸しで、大量の法人データを一括で整えたい企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 企業・事業所単位。機械マッチングと目視マッチングで帝国データバンクの企業コードを付与 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 企業約700万件・事業所約1,000万件。企業コードを共通キーとして付与 |
| 既存システムとの連携方法 | データの受け渡しによるバッチ処理。名寄せを自動化するAPIも提供 |
| 運用形態 | 受託(専門部署が処理)またはAPI |
| 料金 | 機械マッチング10万件まで300,000円(税別)〜。目視マッチングは1件300円(税別) |
SalesRadar(株式会社FUTUREWOODS)

Excelをアップロードするだけで、表記ゆれを吸収して法人番号を特定できる企業データベースです。名寄せの精度は約90%で、照合した企業には70項目以上の属性を付与できます。
業種・売上・従業員数といった基本情報に加え、採用や資金調達など企業の動きもデータとして取得できます。名寄せAPIを使えばCRM・SFA・MA・iPaaSと連携し、名寄せから属性付与、企業の変化の検知までを自動化できます。
定額で使える無制限プランを用意しているため、照合件数が多くても費用が膨らみにくいのが特徴です。無料トライアルで自社のデータを試せるので、まず手元のExcelリストを整えるところから始めたい企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 法人単位。表記ゆれを吸収して法人番号を特定 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 独自の企業データベース。業種・売上・従業員数・採用・資金調達など70項目以上を付与 |
| 既存システムとの連携方法 | Salesforceなどと連携。CRM・SFA・MA・iPaaS向けの名寄せAPIを提供 |
| 運用形態 | クラウド。ExcelのアップロードまたはAPIで照合。無料トライアルあり |
| 料金 | 要問い合わせ |
FINDFOLIO(株式会社FLUED)

HubSpotに登録されたリードに、法人番号や企業情報を後から付与できるデータ付与サービスです。法人データと企業ニュースのデータベースをもとに、社名だけで登録されたリードを企業単位の情報に整えます。
付与できるのは売上高・従業員数・法人番号・業種に加え、部署名・電話番号などの項目です。HubSpotのアプリマーケットプレイスに掲載されており、APIやCSVでも利用できます。課金対象は法人番号・法人情報を付与できたデータに限られるため、照合できなかった分の費用はかかりません。
月額50,000円から利用でき、照合件数が月100件を超えた分を1件100円で払う体系です。大規模な名寄せ基盤までは必要なく、HubSpotのリードを整えてスコアリングやセグメント配信に活かしたい中小〜中堅企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 法人単位。リードに法人番号・法人情報を付与して統合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 法人データ・企業ニュースのデータベース。売上高・従業員数・法人番号・業種・部署名などを付与 |
| 既存システムとの連携方法 | HubSpotと連携(アプリマーケットプレイス掲載)。API・CSVにも対応 |
| 運用形態 | クラウド。最低契約期間3か月 |
| 料金 | 初期費用100,000円+月額50,000円〜(月100件を超えた分は1件100円) |
【辞書照合・クレンジング特化型】の名寄せツール
辞書照合・クレンジング特化型の名寄せツールは次の4サービスです。辞書を使った正規化と細かな照合ルールで、個人・法人の顧客データを精密に整備できます。
Precisely Trillium(株式会社アグレックス)

姓名・法人キーワード・住所の各辞書でデータを正規化し、自由に設定した条件で名寄せできるデータ品質管理パッケージです。米国Precisely社の製品で、国内ではアグレックスが約250ユーザーに提供しています。
個人・世帯・法人のいずれのデータにも対応し、照合の条件や精度を業務に合わせて細かく調整できるのが特徴です。データの状態を分析するプロファイリング、クレンジング・マッチング、APIによるリアルタイム名寄せの3機能で構成され、バッチ処理と即時処理のどちらにも対応します。
20年以上のデータ整備のノウハウをもとにした名寄せ・クレンジングの受託サービスも用意されています。銀行・保険などの金融機関をはじめ、基幹システムやコールセンターで大規模な顧客データベースを持つ企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 個人・世帯・法人単位。辞書で正規化した氏名・法人名・住所などを、自由に設定した条件で照合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 姓名辞書・法人キーワード辞書・住所辞書。属性付与よりも正規化が中心 |
| 既存システムとの連携方法 | API(C・Javaなど)、テキストファイルでの入出力。バッチ・リアルタイム処理に対応 |
| 運用形態 | パッケージ導入、または名寄せ・クレンジングの受託 |
| 料金 | 要問い合わせ |
Data-Master®(株式会社NTTデータ バリュー・エンジニア)

辞書とAIによる自動クレンジングで、法人データに法人番号を付与して名寄せするクラウドサービスです。電話帳データや住所・局番・姓名の辞書に加え、AIで学習させた読み替え辞書「法人シソーラス」を使い、略称や通称で登録された会社名も照合します。
本店だけでなく事業所・支店の単位にも法人番号を付与でき、社名変更や統廃合が起きた後の再処理にも対応します。ExcelやCSVをアップロードすれば機械処理が進み、照合しきれないデータはオペレーターによる処理(有償オプション)で補えます。
MAやSFAに蓄積したリードを法人単位で名寄せしたいBtoB企業での導入事例があり、コールセンター・BPO事業者でも活用されています。システム連携を作り込まずに、手元のリストを高い精度で整えたい企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 法人・事業所単位。辞書とAIで正規化し、法人番号を付与して照合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 電話帳データ・住所/局番/姓名辞書・法人シソーラス。法人番号を付与 |
| 既存システムとの連携方法 | Excel・CSVをWebにアップロードして入出力 |
| 運用形態 | クラウドでの機械処理。オペレーターによる処理は有償オプション |
| 料金 | 要問い合わせ |
Valu∞(日本ソフト販売株式会社)

自社で製造する電話帳データベースと各種辞書で、個人・法人の顧客データを高速に名寄せ・補完できるクレンジングソリューションです。電話帳データのほか、住所・郵便番号・局番・氏名・法人名の辞書を使い、比較する項目を自由に設定して照合します。
処理速度にも強みがあり、100万件のデータを15項目の条件で名寄せする処理を約20分で終えられます(クレンジング済みの場合)。オプションで電話番号の使用状況データベースを使えば連絡が取れない顧客を見つけられ、法人番号や業種の付与にも対応します。
自社環境への構築、半年以内の短期利用、処理の代行、自社施設内での処理(オンサイト)の4プランから選べるため、顧客データを社外に出せない企業でも導入できます。健診センターなど個人データを大量に持つ医療機関や、通販・小売・金融の企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 個人・法人単位。比較項目を自由に設定して照合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 自社製電話帳データベース・住所/郵便番号/局番/氏名/法人名辞書。オプションで法人番号・業種などを付与 |
| 既存システムとの連携方法 | 自社フォーマット・文字コードのまま入力でき、出力形式も指定可能 |
| 運用形態 | 自社環境構築・短期利用・処理代行・オンサイトの4プラン |
| 料金 | 要問い合わせ |
データクレンジングサービス(株式会社ダブルスタンダード)

AIを活用した独自技術で、目視確認なしに名寄せとデータクレンジングを自動処理する企業向けサービスです。氏名・住所・電話番号などをマッチングキーにして重複を判定し、表記ゆれの修正や欠損データの補完まで行います。
住所の正規化には自社の住所正規化エンジン「D-Jad」を使い、旧住所の更新や番地・号単位の正規化に対応します。人手による確認工程を挟まない設計のため、処理のたびに人件費がかさむことがなく、対応項目や学習内容も継続的に強化されています。
導入時にAPI仕様の確認と本番環境の構築を行い、その後は自社システムから自動で処理を呼び出せます。不動産・金融・製造・人材・物流など幅広い業種で導入されており、複数データベースの突合や表記ゆれの修正を、低コストで継続的に回したい企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 氏名・住所・電話番号などをキーに、AIを活用した独自技術で照合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 住所正規化エンジン「D-Jad」で住所を最新・統一表記に更新。欠損データの補完に対応 |
| 既存システムとの連携方法 | API、CSV |
| 運用形態 | 目視確認なしの自動処理。導入時にAPI連携の環境を構築 |
| 料金 | 要問い合わせ |
【データ統合基盤型】の名寄せツール
データ統合基盤型の名寄せツールは次の4サービスです。複数のシステムやチャネルに分散した顧客データを集約し、1つのIDに統合できます。
IBM InfoSphere QualityStage(日本アイ・ビー・エム株式会社)

データの標準化・照合・重複排除をまとめて行い、複数システムの顧客データを1つのビューに統合するデータ品質管理ツールです。200以上の組み込みデータ品質ルールを備え、顧客・仕入先・拠点・製品などのマスタデータを整備します。
ETLツール「DataStage」と組み合わせることで、基幹システムを含む複数のデータソースからデータを抽出し、名寄せしたうえで統合先へ流し込む一連の処理を構築できます。オンプレミス・プライベートクラウド・パブリッククラウド・ハイブリッドのいずれの環境にも対応します。
日立製作所が導入支援を提供しています。基幹系のシステム刷新や全社横断のデータ統合を、専門のパートナーと一緒に進めたい大企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 顧客・仕入先・拠点・製品など。標準化したデータをルールに沿って照合し重複を排除 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 200以上の組み込みデータ品質ルール。外部企業データの付与ではなく自社マスタの整備が中心 |
| 既存システムとの連携方法 | ETLツール「DataStage」と組み合わせ、基幹系を含む複数システムと連携 |
| 運用形態 | オンプレミス・クラウド・ハイブリッド。SIerによる導入支援あり |
| 料金 | 要問い合わせ |
Treasure AI(トレジャーデータ株式会社)

確定的な照合とAIによる推定照合を組み合わせて、顧客のIDを統合できるCDPです。旧Treasure Data CDPから名称を変え、AIを活用したデータ基盤として提供されています。
メールアドレス・電話番号・会員番号などが完全に一致するデータをつなぐ確定マッチングと、AIで同一人物を推定する推定マッチングの2方式を併用し、両者が矛盾した場合は確定マッチングを優先します。個人単位に加え、世帯やアカウントの単位でも顧客を管理できます。
400種類以上のデータ連携の実績があり、SnowflakeやBigQueryなどのデータウェアハウスとも接続できます。導入企業は400社以上で、会員データや購買データを大量に持つBtoCの大企業が、チャネル横断で顧客を把握する基盤として活用しています。
| 名寄せの単位と照合キー | 個人・世帯・アカウント単位。メール・電話番号・会員番号などの確定マッチングとAIによる推定マッチングを併用 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 自社の顧客データ・行動データを統合した共通IDを付与 |
| 既存システムとの連携方法 | 400種類以上の連携実績。Snowflake・Databricks・BigQueryと接続 |
| 運用形態 | クラウド(年間契約)。データ基盤ごと導入するComplete型と、既存DWHを活かすComposable型 |
| 料金 | 要問い合わせ |
b→dash(株式会社データX)

データの取り込みから加工・統合までをノーコードで完結できる、マーケティング部門向けのCDPです。AIで同一人物を特定し、顧客IDを軸に行動履歴をつなげたデータ構造をつくります。
匿名のWeb行動データと、会員登録後の既知データを途切れなく統合できるのが特徴です。SQLやプログラミングの知識がなくてもデータを扱える設計で、統合した顧客データをそのままセグメント作成や施策の配信に使えます。
累計導入社数は1,300社を超えます。エンジニアを抱えていないマーケティング部門が、データ統合から施策までを1つのツールで回したい場合に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 個人単位。AIで同一人物を特定し、顧客IDを軸に統合 |
| 照合データベースと付与できる属性 | 自社の顧客データ・行動履歴を統合。匿名データと既知データもつなげて管理 |
| 既存システムとの連携方法 | 社内外のデータをCDPに集約。加工から統合までノーコードで設定 |
| 運用形態 | クラウド。マーケティング部門がノーコードで運用。無料デモあり |
| 料金 | 要問い合わせ |
GENIEE CDP(株式会社ジーニー)

既存のデータウェアハウスを活かしたまま、複数の顧客接点を同一人物に紐付けられるCDPです。データを複製せずに扱うゼロコピーの仕組みを取り入れた、ハイブリッド型のコンポーザブルCDPとして提供されています。
すでにデータウェアハウスに顧客データを集めている企業でも、データを二重に持たずに名寄せと分析を始められます。自然言語で分析できるAI機能を備え、専門知識がない担当者でも統合したデータから示唆を得やすい設計です。
標準で多数のツールと連携でき、同社のMA・分析・サイト内検索・レコメンドなどのマーケティング製品とも組み合わせられます。ジーニーの製品群をすでに使っている企業や、既存のデータ基盤を活かしてCDPを追加したい企業に向いています。
| 名寄せの単位と照合キー | 個人単位。複数の顧客接点のデータを同一人物に紐付け |
| 照合データベースと付与できる属性 | 自社の顧客データ。既存DWHのデータを複製せずに統合 |
| 既存システムとの連携方法 | 標準で多数のツールと連携。同社のMA・分析・サイト内検索・レコメンドなどの製品と連携 |
| 運用形態 | クラウド。ゼロコピー型のハイブリッド型コンポーザブルCDP |
| 料金 | 要問い合わせ |
無料・既存ツールで名寄せする方法
件数が少ない場合や、まずは重複の状況を把握したい場合は、無料の手段や既存ツールの機能から始める方法もあります。ここでは代表的な3つの方法と、それぞれの限界を紹介します。
Excel(重複の削除・Power Query)
Excelでは、「重複の削除」で完全に一致する行を削除できます。ASC関数で全角を半角にそろえ、TRIM関数で余分なスペースを削除してから使うと、見落としを減らせます。
さらにPower Queryの「クエリのマージ」で「あいまい一致を使用する」を選ぶと、似た文字列同士を結合できます。類似度のしきい値は既定で0.80に設定されており、「MSFT」を「Microsoft」とみなすような対応表も使えます。
ただし、「重複の削除」は元のデータが消えるため、必ずコピーを取ってから実行してください。法人格の揺れの吸収や、複数項目を組み合わせた判定は自分で設計する必要があり、数千件を超えると作業負荷が一気に高まります。
OpenRefine(無料のオープンソースソフト)
OpenRefineは、自分のPC上でデータを処理する無料のデータ整理ソフトです。似た値をまとめる「クラスタリング」機能を使えば、表記ゆれの候補を一覧で確認し、まとめて修正できます。
一方で、照合はあくまで文字列のうえでの一致に限られ、外部の企業データベースと照合して法人を特定することはできません。開発も英語のデータを前提としているため、日本語特有の表記ゆれは事前に正規化しておく必要があります。
Salesforce・HubSpotの重複管理機能
Salesforceでは、一致ルールと重複ルールを設定すると、取引先やリードの登録時に重複を警告またはブロックできます。あいまい一致にも対応していますが、マージは一度に最大3件までで、既存データを一括で検出する重複ジョブは上位エディション(Performance・Unlimited)に限られます。
HubSpotは、コンタクトと会社の重複候補を毎日自動で比較し、画面上で統合できます。一括での管理やカスタムルールはData Hubの上位プランが必要で、統合したレコードは元に戻せない点に注意が必要です。
いずれの方法も、「新規登録時の重複を防ぐ」「少量のデータを一度整理する」用途では十分に役立ちます。しかし、既存の大量データの統合や企業属性の付与まではカバーできないため、件数や更新頻度が増えてきた段階で名寄せツールへの切り替えを検討しましょう。
名寄せツールのよくある質問
名寄せツールの導入を検討する際によく寄せられる質問にお答えします。
Q. 名寄せツールを使えば重複データは100%なくなりますか?
100%にはなりません。企業データベースに収録されていない取引先や、入力情報が少なすぎるデータは照合できずに残ります。また、別の会社を同一と判定する誤統合が起きる可能性もあります。照合スコアの低いデータや未照合のデータは人が確認する運用をセットで設計しましょう。
Q. 法人番号があれば名寄せツールは不要ですか?
法人番号は国税庁の法人番号公表サイトで誰でも無料で検索でき、Web-APIも利用できます。ただし、法人番号は法人単位で付与されるため、支店・事業所の区別には使えません。個人事業主も対象外です。拠点単位の管理や企業属性の付与が必要な場合は、名寄せツールを併用するのが現実的です。
Q. 名寄せの前に社内で準備しておくことはありますか?
まず「何を同一とみなすか」のルールを決めておくことが重要です。グループ会社を1社として扱うか、支店を別々に管理するかによって、選ぶべきツールも照合の設定も変わります。あわせて、名寄せ対象のデータがどのシステムに何件あるかを棚卸ししておくと、見積もりと検証がスムーズに進みます。
Q. 名刺の情報も含めて顧客データを整えたい場合はどうすればよいですか?
名刺から取り込んだ情報がSFAと別々に管理されていることは、重複が生まれる大きな原因の1つです。名刺管理システムの中には、名寄せ機能やSFA連携を備えたものもあります。名刺の取り込みからデータ整備まで一体で見直したい場合は、名刺管理システムの比較もあわせてご覧ください。
関連記事:名刺管理システム比較15選。タイプ別の選び方と費用相場を解説
まとめ
名寄せツールは、照合の仕組みと対象データによって、企業データベース照合型・辞書照合・クレンジング特化型・データ統合基盤型の3タイプに分かれます。
| タイプ | こんな企業に最適 |
|---|---|
| 企業データベース照合型 | SFA・CRMの法人データを整え、企業属性を営業に活かしたい企業 |
| 辞書照合・クレンジング特化型 | 個人・法人の顧客データを高い精度でまとめて整備したい企業 |
| データ統合基盤型(CDP・ETL) | 複数システムの顧客データを1つのIDに統合し、施策に活かしたい企業 |
ツールを比べる際は、月額料金だけでなく「利用料+未照合・誤統合データの確認工数」で実質コストを見積もることが、導入後の失敗を防ぐポイントです。無料トライアルや無償検証を活用し、自社のデータでどこまで照合できるかを確かめてから判断しましょう。
整えた顧客データをSalesforce上で活用する体制まで見直したい場合は、導入支援会社の比較も参考になります。
関連記事:Salesforce導入支援会社おすすめ17選比較。費用相場とAI時代の選び方を解説
まずは、自社に合ったタイプを把握することが重要です。まだ診断ツールを試していない方は、ぜひ「名寄せツールおすすめ15選一覧比較表」の下にある診断ツールから確認してみてください。




