規程管理システム15選比較。法改正対応と周知まで回るのはどれか

「規程が増えすぎて、どれが最新版か分からない」
「法改正のたびに就業規則を直しているが、改訂履歴が追えていない」

社内規程の管理は、担当者が代わった瞬間に破綻しやすい業務です。共有フォルダに「就業規則_最新_20250401_v3_修正版.docx」が並び、条番号のズレを手で直し、改訂したあとの周知はメール1本で終わる。この状態のまま2026年10月のカスタマーハラスメント対策義務化を迎える企業は少なくありません。

規程管理システム選びで最も大切なのは、機能の多さではなく「規程の作成・改訂」と「従業員への周知」のどちらが自社のボトルネックかを見極めることです。前者に効くシステムと後者に効くシステムは、まったく別の製品だからです。

本記事では、規程管理システムを4つのタイプに分けて比較します。費用相場、比較すべき4つのポイント、そして自社に合うタイプが3分で分かる診断ツールまで用意しました。

規程管理システムとは?文書管理システム・社内Wikiとの違い

規程管理システムとは、就業規則や社内規程の作成・改訂・承認・公開・履歴管理を1つの基盤で行うシステムです。単に文書を保管するのではなく、「条」「項」「号」という規程独特の構造を理解したうえで、改訂作業と版管理を支援する点が特徴です。

検討を始めた方が最初にぶつかるのが、「文書管理システムや社内Wikiではダメなのか」という疑問です。結論から言えば、規程の作成・改訂そのものを効率化したいなら規程管理システム、閲覧と周知だけが課題なら文書管理システムや社内Wikiでも足ります。

項目規程管理システム文書管理システム社内Wiki
主な役割規程の作成・改訂
・公開・履歴管理
あらゆる社内文書の保管
・検索・版管理
ナレッジやマニュアルの
共同編集・共有
条番号・インデント
の自動制御
対応非対応非対応
新旧対照表の
自動作成
対応一部が対応非対応
法改正情報の
配信・照合
対応するものが多い非対応非対応
向いている企業法改正対応で規程の改訂
が頻発する企業
規程以外の文書もまとめて
管理したい企業
規程の閲覧・検索だけを
解決したい企業

既存の文書管理システムで足りる業務はそれを使い切り、条文の作成・改訂と新旧対照表が必要な業務だけ専用システムを足すのが、費用を抑える現実的な進め方です。

文書管理システム側の選択肢も比べてから決めたい方は、以下の記事もあわせて確認してみてください。

関連記事:文書管理システムおすすめ15選比較。3タイプ別の選び方と費用相場を解説

規程管理システムでできること

規程管理システムの機能は、大きく「作成・改訂」「履歴・台帳」「公開・周知」「統制・監査」の4区分に整理できます。

条番号・インデントの自動制御章・節・条・項・号に応じたインデントを自動付与。条文の追加・削除に伴う条番号も自動で振り直し
参照条項の自動追従「第○条に定める」の参照先を自動補正。別規程をまたいだ参照にも対応するものがある
表記ゆれの検出・一括置換「及び/および」「又は/または」などの不統一を自動検出。部署名や元号の一括置換にも利用可能
規程雛形・条文集就業規則・賃金規程・育児介護休業規程などの雛形を搭載。条文ごとの解説付きのものもある
新旧対照表の自動作成改訂前後の差分を対照表として出力。労働基準監督署への届出添付資料にそのまま使える
版管理・改訂履歴現行版・旧版・旧々版を一元管理。廃止規程の保管にも対応
承認ワークフロー起案者と承認者を分け、多段階の決裁を経てから公開する運用を再現
公開日の指定・自動公開施行日を指定して予約公開。閲覧側には常に最新版だけが表示される
全文検索・関連規程リンク規程名・条番号・本文を横断検索。関連規程へのリンクで改訂漏れを防ぐ
閲覧範囲の出し分け部署・雇用区分・グループ会社単位で、見せる規程を制御
閲覧ログ・操作ログ誰がいつどの版を閲覧・編集したかを記録。監査時の証跡になる
法改正情報の配信法改正があった際に通知し、改訂が必要な規程を一覧表示するものがある

規程管理システムで解決できないこと

推薦の前に限界も明示しておきます。規程管理システムは「規程を整える道具」であって、「規程の中身を決める判断」までは代替できません。

苦手なこと説明
自社に合った条文内容の決定雛形やAIレビューは論点を出せても、
労使交渉や自社の実態に合わせた最終判断は人が行う必要がある
労働基準監督署への実質的な対応届出書類の作成・電子申請には対応するが、
調査対応や是正勧告への判断は社労士・弁護士の領域
従業員に規程を「読ませる」こと最新版を届ける仕組みは作れるが、
実際に読ませて理解させるには研修や教育とセットで設計する必要がある

3つ目は特に軽視されがちです。周知の仕組みを入れても浸透しない場合は、コンプライアンス教育側の手当てが必要になります。

関連記事:コンプライアンス研修に使えるeラーニング17選。教材型とLMS型の違いから解説

規程管理システムの費用相場

規程管理システムの費用は、「提供形態」と「管理する規程数」でほぼ決まります。従業員数に応じた課金を採用している製品はむしろ少数で、閲覧だけの従業員は無料または人数無制限とする製品が目立ちます。

クラウド型・オンプレミス型の違い

まず提供形態で全体像を決めてください。同じ「規程管理」でも、初期費用と導入期間が一桁変わります。

項目規程特化クラウド型汎用文書管理クラウド型オンプレミス・パッケージ型
初期費用0円〜数十万円0円〜30万円程度180万円〜
(ライセンス購入)
月額費用の目安月1万円〜4万円程度月2万円〜9万円程度保守費用として別途
費用の決まり方規程数・機能プランデータ量・データベース数
・ユーザー数
登録ユーザー数の
ライセンス
導入までの期間最短即日〜1ヶ月1〜2ヶ月最短2〜3ヶ月
既存規程の移行支援Word・PDFの取り込み
機能で自力対応
一括登録ツールや
役務サービスを利用
ベンダーによる
移行支援が前提
主な対象規程の改訂作業を今すぐ
軽くしたい中堅企業
規程以外の社内文書も
まとめたい企業
金融機関・上場企業など
セキュリティ要件が厳しい企業

なお、規程管理システムは料金を非公開にしているベンダーが多い領域です。本記事で紹介する15サービスのうち、公式サイトに金額を掲載しているのは5サービスにとどまります。相見積もりを取る際は、後述の前提条件を揃えてから依頼してください。

費用が変動する3つの要因

1. 管理する規程数・文書数

規程管理システムの多くは、ユーザー数ではなく登録できる規程数でプランを分けています。たとえば「30規程まで」「50規程まで」といった区切りがあり、就業規則本則・賃金規程・育児介護休業規程・退職金規程だけなら最小プランで足りますが、部門ごとの内規や業務マニュアルまで載せると一気に上のプランへ移ります。現在の規程本数だけでなく、マニュアルや細則をどこまで同じ基盤に載せるかを先に決めてください。

2. 閲覧ユーザーへの課金の有無

規程は全従業員が読めて初めて意味を持つため、閲覧ユーザーの課金条件が総額に直結します。ユーザー数無制限をうたう製品、閲覧専用ユーザーを編集者数の一定倍まで無料にする製品、登録ユーザー数のライセンスを買う製品の3パターンがあり、従業員1,000名規模では年間コストが数倍変わります。見積もり依頼時は「編集する人数」と「閲覧する人数」を分けて伝えるのが必須です。

3. 既存規程の移行と初期設定の範囲

意外に大きいのがここです。紙やWordで散在している既存規程をシステムに載せる作業は、点数が多いほど負荷が上がります。Word取り込みと体裁の自動補正で自力対応できる製品なら初期費用を抑えられますが、書式がバラバラな数百本の規程を移行するなら、ベンダーの移行支援やコンサルティングを使ったほうが結果的に安く済みます。この移行費用は月額料金に含まれないことが多いため、初期費用として別途確認してください。

規程数・従業員規模別の費用シミュレーション

前提条件:クラウド型・規程特化SaaSまたは汎用文書管理クラウドを利用・初期費用は0円〜30万円のレンジで別掲・既存規程の移行は自社で対応・オプション機能は含まない

想定ケース規程・文書数従業員数月額費用の目安年間総額の目安
就業規則と主要規程
だけを整える
20〜30本50名5,000円〜1万円6万円〜12万円
部門内規まで含めて
全社で運用する
50〜80本300名1万円〜4万円12万円〜48万円+初期費用
グループ会社・監査対応
まで含める
150〜300本1,000名4万円〜9万円48万円〜108万円+初期費用
オンプレミスで
自社基盤に載せる
制限なし1,000名〜ライセンス180万円〜
+保守費用
初年度200万円超

規程20〜30本の段階では、社内Wikiや低価格の規程特化SaaSでも十分に運用できます。一方で規程が100本を超え、グループ会社や監査法人への説明が必要になった段階から、承認フローと閲覧証跡の有無が費用対効果を左右します。どの段階にいるかを決めたうえで、次の4つの比較ポイントを確認してください。

規程管理システムを選ぶ際に確認すべき4つの比較ポイント

規程管理システムは機能表だけを見比べると、どれも「作成・改訂・履歴・公開ができる」と書かれていて差がつきません。実務での満足度を分けるのは、次の4点です。

  • 規程の作成・改訂支援の範囲
  • 改訂履歴・新旧対照の管理精度
  • 従業員への周知・閲覧のしやすさ
  • 導入形態とサポート体制

1. 規程の作成・改訂支援の範囲

同じ「規程を編集できる」でも、支援の深さは製品ごとに大きく違います。Wordの体裁を整えるだけのものから、設問に答えるだけで規程を生成するもの、法令データベースと自社規程を突き合わせて改訂が必要な条文を指摘するものまで幅があります。

判断の分かれ目は、自社に規程を書ける人がいるかどうかです。総務担当者が兼務で規程を触っている企業なら、雛形と条文解説が搭載され、設問形式で作成できる製品でないと結局手が止まります。逆に法務部が条文を起こせる企業なら、体裁補正と参照条項の自動追従だけで十分に効果が出ます。

確認すべきポイントは次の3つです。

  • 自社で必要な規程の雛形が搭載されているか
  • 条番号・インデント・表記ゆれの自動補正に対応しているか
  • 法改正の情報が配信されるだけか、自社規程との照合まで行うか

2. 改訂履歴・新旧対照の管理精度

改訂履歴は「残っているか」ではなく「どこまで残っているか」で差がつきます。最新版と1つ前の版だけを保持する製品と、旧々版まで含めて全世代を保持する製品では、監査や労使トラブルの局面で使える情報量が変わります。

特に確認したいのが新旧対照表の出力です。労働基準監督署へ就業規則の変更届を出す際の添付資料になるため、ボタン操作で作成でき、Word形式で出力・加工できるかが実務の手間を大きく左右します。変更箇所のみ/規程全文といった出力範囲を選べるかも見ておいてください。

確認すべきポイントは次の3つです。

  • 旧版・旧々版・廃止規程まで保持できるか
  • 新旧対照表を自動作成し、Wordで出力・加工できるか
  • 誰がいつ改訂したかの操作ログが残るか

3. 従業員への周知・閲覧のしやすさ

これがもっとも見落とされる軸です。就業規則には労働基準法第106条で周知義務が定められており、作って届け出るだけでは足りません。従業員が必要なときに最新版を読める状態を作ることまでが企業の義務です。

にもかかわらず、実態は厳しいのが現実です。株式会社KiteRaが2023年7月に20〜50代の会社員105名に実施した調査では、社内規程を「全く確認する機会がない/ほとんど確認する機会がない」と回答した人が約6割にのぼりました。どれだけ精緻に規程を整えても、従業員が読める形で届かなければ規程は機能しません。

そのため、閲覧側の体験を必ず確認してください。全文検索でヒットした条文が抜粋表示されるか、改訂時に全従業員へ自動通知が飛ぶか、部署やグループ会社ごとに見せる規程を出し分けられるか。管理部門への「あの規程どこですか」という問い合わせが減るかどうかは、ここで決まります。

確認すべきポイントは次の3つです。

  • 従業員が閲覧専用でアクセスでき、その分の追加費用が発生しないか
  • 改訂時に全従業員へ自動通知できるか
  • 部署・雇用区分・グループ会社単位で公開範囲を出し分けられるか

4. 導入形態とサポート体制

規程管理システムは、導入時に既存規程の移行という重い作業が必ず発生します。ここを自社でやりきれるかどうかで、選ぶべき製品が変わります。

クラウド型でWord取り込みと体裁の自動補正が強い製品なら、担当者1人でも移行を進められます。一方、書式がバラバラな数百本の規程を抱えている場合や、金融機関のように厳格なセキュリティ要件がある場合は、移行支援・レイアウト設計・操作講習まで含めて対応できるベンダーを選んだほうが確実です。オンプレミスを選べるかも、情報システム部門の方針次第で必須条件になります。

確認すべきポイントは次の3つです。

  • クラウド型とオンプレミス型のどちらを選べるか
  • 既存規程の移行支援・レイアウト設計まで依頼できるか
  • 導入後の伴走支援が有償か無償か、頻度はどれくらいか

規程管理システムの選び方

規程管理システムを選ぶときに重要なのは、機能の多さではなく「自社のボトルネックがどこにあるか」です。ここでは、よくある4つの状況にタイプを分けて整理します。

  1. 規程作成・改訂特化型(条文の作成・法改正の反映そのものが重い場合)
  2. 規程台帳・内部統制型(監査や内部統制で改訂の証跡を示す必要がある場合)
  3. 社内文書一元管理・周知型(規程に限らず社内文書を最新版で周知したい場合)
  4. 社労士事務所向け型(社労士・コンサルとして顧問先の規程を管理する場合)

1. 規程作成・改訂特化型(条文の作成・法改正の反映そのものが重い場合)

規程を「書く」作業に時間が溶けている企業に向いているタイプです。

このタイプの製品は、規程雛形と条文解説を搭載し、条番号・インデント・参照条項を自動制御します。法改正の情報を配信するだけでなく、自社規程と法令を突き合わせて改訂が必要な条文を指摘する機能を持つものもあります。総務担当者が兼務で規程を触っていても、一定水準の品質で作成・改訂ができるようになるのが強みです。

2026年10月にはカスタマーハラスメント対策が全企業の義務となり、ハラスメント防止規程の新設・改定と周知が必要になります。このように法改正が続く局面では、改訂スピードそのものが選定理由になります。

このタイプへの導入に向いている企業は以下になります。

  • 社内に規程を書ける専任者がおらず、総務・人事が兼務で対応している
  • 法改正のたびに就業規則や関連規程の改訂が発生している
  • 条番号のズレや表記ゆれの手直しに毎回時間を取られている
サービス名 詳細 料金 タイプ 備考
KiteRa Biz
要問い合わせ
規程作成・改訂特化型
社労士チーム監修の規程雛形200種超。36協定の電子申請まで一体
LAWGUE
要問い合わせ
規程作成・改訂特化型
自動体裁補正と不足条項の提案が特許技術。契約書・開示文書も同基盤
規程ログ
月額 9,800円〜(税抜)
規程作成・改訂特化型
料金を公開している数少ない規程特化SaaS。人数課金なし
規程管理システム<ブレイン版>
要問い合わせ
規程作成・改訂特化型
人事労務コンサル会社が開発。法改正時に該当規程を自動でアラート

このタイプの規程管理システムを見る ⇩

2. 規程台帳・内部統制型(監査や内部統制で改訂の証跡を示す必要がある場合)

このタイプは「規程がどう変わってきたかを、社外に説明できる状態にしたい」企業向けです。

全世代の版を保持し、承認フローの記録と操作ログを残すことで、監査法人やIPO審査に対して根拠資料を提示できます。金融機関のように事務取扱要領やマニュアルまで含めて厳格に管理する必要がある場合、あるいはJ-SOX対応で権限とログの管理が求められる場合は、このタイプが前提になります。

グループ会社の規程を1つの基盤で管理し、全社共通の規程と会社ごとに異なる規程を出し分けられる点も、ホールディングス体制の企業にとっては大きな判断材料です。オンプレミスを選べる製品が多いのもこのタイプの特徴です。

このタイプへの導入に向いている企業は以下になります。

  • 上場企業・IPO準備企業で内部統制の構築が急務になっている
  • 監査法人への根拠資料の提出に毎回工数がかかっている
  • グループ会社や複数事業所の規程を1つの基盤で管理したい
サービス名 詳細 料金 タイプ 備考
規程管理システム(システム ディ)
要問い合わせ
規程台帳・内部統制型
最大50規程のスモールプランからオンプレミスまで選べる
規程管理システム(システムギア)
要問い合わせ
規程台帳・内部統制型
金融機関やISO文書向けに提供。本稼働まで最短3ヶ月
DocLAN
要問い合わせ
規程台帳・内部統制型
金融機関の導入実績多数。WordをHTML・PDFへ自動変換して公開
SmartDB
要問い合わせ
規程台帳・内部統制型
大企業向けの業務デジタル化基盤。稟議や申請も同じ土台に載せられる

このタイプの規程管理システムを見る ⇩

3. 社内文書一元管理・周知型(規程に限らず社内文書を最新版で周知したい場合)

このタイプは「規程だけのシステムを増やしたくない」企業向けです。

規程専用ではなく汎用の文書管理・ナレッジ管理を土台にしているため、規程・マニュアル・稟議書・契約書などを同じ基盤に載せられます。強みは検索と周知で、全文検索やAIチャットによって「育休の申請期限はいつまでか」といった質問に規程から回答できる製品もあります。管理部門への問い合わせを減らしたい企業に効果が出やすいタイプです。

一方で、条番号の自動制御や新旧対照表の自動作成といった規程特有の機能は弱いか、備えていない製品もあります。改訂作業そのものが重い企業には向きません。改訂は年に数回で、課題は「どこにあるか分からない」「最新版が伝わらない」に集中している場合に選んでください。

このタイプへの導入に向いている企業は以下になります。

  • 規程の改訂頻度は低く、閲覧と周知が主な課題になっている
  • 規程だけでなくマニュアルや業務文書もまとめて管理したい
  • 「あの規程どこですか」という問い合わせ対応に時間を取られている
サービス名 詳細 料金 タイプ 備考
楽々Document Plus
月額 90,000円〜(税抜・100ユーザー)
社内文書一元管理・周知型
社内規程専用の活用メニューを用意。パッケージ版も選べる
MyQuick
月額 20,000円〜(税抜)
社内文書一元管理・周知型
AIチャットが規程を読み解いて回答。導入実績950社以上
NotePM
月額 5,400円〜(税抜)
社内文書一元管理・周知型
閲覧専用ユーザーは編集者数の3倍まで無料。初期費用0円

このタイプの規程管理システムを見る ⇩

4. 社労士事務所向け型(社労士・コンサルとして顧問先の規程を管理する場合)

このタイプは顧問先企業の規程を、自社ではなく事務所側で管理する社会保険労務士・人事労務コンサルタント向けです。

自社用の製品と決定的に違うのは、顧問先を複数登録して並行管理できる点です。顧問先ごとに規程を分けて保持し、事務所が持つ雛形と顧問先の現行規程を比較して提案資料を作る、という業務フローに合わせて設計されています。改訂内容をクラウド上で共有してそのまま納品できる製品もあり、コンサル業務の標準化に直結します。

料金体系も「登録できる顧問先の社数×規程数」で決まるものが多く、自社利用の製品とは見積もりの取り方が変わります。顧問先の規模ではなく社数で選ぶことになる点に注意してください。

このタイプへの導入に向いている事務所は以下になります。

  • 顧問先の就業規則改定コンサルを、事務所の商品として型化したい
  • 顧問先ごとに規程データが散在し、どれが最新か分からなくなっている
  • 法改正のたびに全顧問先の規程を洗い出す作業が発生している
サービス名 詳細 料金 タイプ 備考
KiteRa Pro
要問い合わせ
社労士事務所向け型
顧問先とクラウド共有し「編集=納品」に。労務監査サービスと連携
規程管理システム PSR社労士版
月額 5,720円〜(税込・PSR正会員)
社労士事務所向け型
5社×6規程で月5,720円から。1ヶ月の無料試用体験版あり
スマート規程管理(スマキテ)
要問い合わせ
社労士事務所向け型
弁護士監修のひな型と条項解説を搭載。類似条項を横断検索できる
就業規則ナビ
要問い合わせ
社労士事務所向け型
作成した就業規則に沿ったKING OF TIMEの勤怠設定ガイドまで生成

このタイプの規程管理システムを見る ⇩

規程管理システム一覧比較表

以下は、本記事で紹介する規程管理システムの一覧比較表です。

サービス名 詳細 料金 タイプ 備考
KiteRa Biz
要問い合わせ
規程作成・改訂特化型
社労士チーム監修の規程雛形200種超。36協定の電子申請まで一体
LAWGUE
要問い合わせ
規程作成・改訂特化型
自動体裁補正と不足条項の提案が特許技術。契約書・開示文書も同基盤
規程ログ
月額 9,800円〜(税抜)
規程作成・改訂特化型
料金を公開している数少ない規程特化SaaS。人数課金なし
規程管理システム<ブレイン版>
要問い合わせ
規程作成・改訂特化型
人事労務コンサル会社が開発。法改正時に該当規程を自動でアラート
規程管理システム(システム ディ)
要問い合わせ
規程台帳・内部統制型
最大50規程のスモールプランからオンプレミスまで選べる
規程管理システム(システムギア)
要問い合わせ
規程台帳・内部統制型
金融機関やISO文書向けに提供。本稼働まで最短3ヶ月
DocLAN
要問い合わせ
規程台帳・内部統制型
金融機関の導入実績多数。WordをHTML・PDFへ自動変換して公開
SmartDB
要問い合わせ
規程台帳・内部統制型
大企業向けの業務デジタル化基盤。稟議や申請も同じ土台に載せられる
楽々Document Plus
月額 90,000円〜(税抜・100ユーザー)
社内文書一元管理・周知型
社内規程専用の活用メニューを用意。パッケージ版も選べる
MyQuick
月額 20,000円〜(税抜)
社内文書一元管理・周知型
AIチャットが規程を読み解いて回答。導入実績950社以上
NotePM
月額 5,400円〜(税抜)
社内文書一元管理・周知型
閲覧専用ユーザーは編集者数の3倍まで無料。初期費用0円
KiteRa Pro
要問い合わせ
社労士事務所向け型
顧問先とクラウド共有し「編集=納品」に。労務監査サービスと連携
規程管理システム PSR社労士版
月額 5,720円〜(税込・PSR正会員)
社労士事務所向け型
5社×6規程で月5,720円から。1ヶ月の無料試用体験版あり
スマート規程管理(スマキテ)
要問い合わせ
社労士事務所向け型
弁護士監修のひな型と条項解説を搭載。類似条項を横断検索できる
就業規則ナビ
要問い合わせ
社労士事務所向け型
作成した就業規則に沿ったKING OF TIMEの勤怠設定ガイドまで生成

上記で自社に合うタイプの会社・サービスを絞り込みたい方は、以下の診断ツールで自社に合うタイプを確認してみてください。

無料・1分診断

自社に合う規程管理システムタイプ診断

8つの質問に答えるだけで、自社に最適な規程管理システムのタイプがわかります。

0 / 8 回答済み

あなたにおすすめのタイプが決まりました

このタイプで解決できること

    このタイプの規程管理システムを見る ⇩

    【規程作成・改訂特化型】でおすすめの規程管理システム

    規程作成・改訂特化型の規程管理システムは次の4サービスです。

    KiteRa Biz(株式会社KiteRa)

    引用:KiteRa Biz

    規程の作成から編集、管理、申請、周知までを1つの基盤で完結できる社内規程DXサービスです。最大の特徴は、社労士チームと弁護士が監修した約200種類の規程雛形と、設問に答えるだけで自社の実態に沿った規程が完成する作成機能を持っている点です。規程業務の経験がない担当者でも、一定水準の品質で規程を整備できます。

    改訂作業では、規程編集に特化したエディタが章・条・項の番号を自動補正し、表記ゆれも検知します。規程内の条数が増減すると「第○条に定める」の参照番号が自動で追従し、別規程をまたいだ参照先の変更にも対応するため、規程間の整合性を保ちやすい設計です。公式サイトでは編集エディタによって作業時間が約66%短縮されたとしています。

    AIによる規程レビュー機能では、最新の法改正情報への対応だけでなく、現在の法令に照らして必要な条項が欠落していないかを自動でチェックします。36協定届の作成・電子申請・収受した公文書の管理まで同一基盤で完結できるため、労務手続きまで含めて一元化したい企業に向いています。

    規程の作成・改訂支援の範囲極めて広い。約200種類の雛形と設問形式の作成機能。AIが法改正と欠落条項を自動チェック
    改訂履歴・新旧対照の管理精度高い。版管理と新旧対照表を標準搭載。権限管理・グループ会社管理にも対応
    従業員への周知・閲覧のしやすさ高い。社内周知機能と、改訂時に全従業員へ差分を明示するメール自動通知
    導入形態とサポート体制クラウド型。無料トライアルあり。10名規模から利用可能
    料金要問い合わせ

    LAWGUE(FRAIM株式会社)

    引用:LAWGUE

    規程・契約書・開示文書を同じ基盤で作成・検索・レビューできるクラウドドキュメントワークスペースです。規程管理に特化した製品ではありませんが、規程・マニュアル管理と法令改正対応が公式のソリューションメニューとして用意されており、規程業務での導入事例も公開されています。

    強みは編集支援の技術力です。インデントや条番号のズレをワンクリックで補正する自動体裁補正、いつも入れている条項の抜け漏れをAIが指摘する不足条項の提案は、いずれもFRAIM社の特許技術として実装されています。「または/又は」のような表記ゆれのアラート、過去版と最新版の差分比較、新旧対照表の数クリックでのWord出力にも対応しています。

    導入実績は数百社を超え、企業だけでなく弁護士法人、社会保険労務士事務所、自治体、官公庁にまで広がっています。公開されている事例では、規程の新旧対照表作成が1週間から半日に短縮された例、合併後に発生した関連会社の規程との比較・体裁修正を簡略化した例が紹介されています。

    規程の作成・改訂支援の範囲広い。自動体裁補正と不足条項の提案は特許技術。法令改正対応のソリューションも用意
    改訂履歴・新旧対照の管理精度高い。編集履歴が自動保存され、文書差分比較と新旧対照表のWord出力に対応
    従業員への周知・閲覧のしやすさ標準的。AIによる類似文書検索と横断検索が中心。全社への公開・通知は運用設計が必要
    導入形態とサポート体制クラウド型。専任担当者による導入サポートと短期トライアルプランあり
    料金要問い合わせ

    規程ログ(シャノン合同会社)

    引用:規程ログ

    規程管理システムのなかでは数少ない、料金を公式サイトに公開しているAI搭載の規程特化SaaSです。Standardプランが月額9,800円(税込10,780円)、初期費用0円、30日間の無料トライアル付きで、規程・マニュアルの登録数もユーザー数も無制限という料金設計です。人数課金がないため、全従業員に閲覧環境を用意しても費用が増えません。

    機能面で特徴的なのが、e-Govから19法令を自動取得してAIが自社規程と照合する法令レビューです。労基法・育介法・個情法といった労務系の法令に加え、会社法・金商法・安衛法、さらにガス事業法・食品衛生法・私立学校法などの業法まで対象で、改正があればどの規程の第何条かまで指摘します。テンプレートは132本用意されており、Markdownで持ち出すこともできます。

    もう1つの軸が証跡です。公開した瞬間から閲覧ログが蓄積され、記録には本文のハッシュが含まれるため、後から差し替えても検知できます。CSVまたは透かし入りPDFで出力してISMS・Pマーク監査にそのまま提出できる設計です。

    規程の作成・改訂支援の範囲広い。132本のテンプレートとAI取込。e-Gov連携の法令レビューで改正と自社規程を照合
    改訂履歴・新旧対照の管理精度高い。改定履歴の自動保存と新旧対照表に対応。改竄検知付きで「どの版を読んだか」まで証明
    従業員への周知・閲覧のしやすさ高い。ユーザー数無制限。全文検索とAIアシスタントが出典付きで回答
    導入形態とサポート体制クラウド型。30日間無料トライアル(カード登録不要)。Businessプランは専任オンボーディング付き
    料金月額 9,800円〜(税抜/Standardプラン・初期費用0円)

    規程管理システム<ブレイン版>(株式会社ブレインコンサルティングオフィス)

    引用:規程管理システム<ブレイン版>

    人事労務コンサルティング会社が開発した、一元管理とWeb公開に軸を置いた規程管理システムです。規程の編集・新旧対照表の作成・履歴管理・書式の統一といった改訂業務の効率化と、従業員への周知によるリスクマネジメントの両方を狙った設計になっています。規程以外の社内文書も保存できます。

    改訂作業の支援が実務寄りです。条項(章・節・条・項・号)に応じたインデントルールがシステムに組み込まれており、条文に条項を設定するだけで自動でインデントと条番号が付与されるため、担当者ごとの書式のブレが起きません。新旧対照表もWord感覚の操作から自動作成できます。改訂時には関連する規程をピックアップして一覧表示するため、改訂漏れも防げます。

    人事労務関連の法改正があった場合は、法改正情報がシステム上で配信されトップ画面に表示されます。そのうえで改訂が必要な規程を一覧表示するため、「何を直すべきか」を探す工程が省けます。閲覧権限は雇用区分ごとに設定できるため、正社員・パートで見せる規程を分ける運用にも対応します。

    規程の作成・改訂支援の範囲広い。インデントと条項番号を自動制御。法改正情報の配信と該当規程の一覧表示に対応
    改訂履歴・新旧対照の管理精度高い。各規程の新旧履歴データを自動管理。新旧対照表を自動作成し、関連規程チェックで改訂漏れを防止
    従業員への周知・閲覧のしやすさ高い。Web公開に対応し、閲覧権限を雇用区分ごとに設定可能
    導入形態とサポート体制クラウド型。人事労務コンサルティングと一体で相談できる
    料金要問い合わせ

    【規程台帳・内部統制型】でおすすめの規程管理システム

    次に、規程台帳・内部統制型の規程管理システム4サービスを紹介します。

    規程管理システム(株式会社システム ディ)

    引用:規程管理システム(株式会社システム ディ)

    コンプライアンス・ガバナンス・内部統制の基盤として、規程のライフサイクル全体を管理する規程管理システムです。東証スタンダード市場上場、1984年創業のシステム ディが提供しており、上場・未上場、大企業・中小企業を問わず幅広く導入されています。

    管理機能の作り込みが特徴です。規程単位で歴代の新旧対照表を管理し、様式などの規程関連ファイルも一元管理、廃止規程も残します。作業者の操作ログ管理とグループ管理にも対応するため、監査法人への根拠資料の提示や、グループ会社の共通規程と個別規程の出し分けにそのまま使えます。2026年7月にはAIオプション機能の提供が始まり、規程の要約やAIチャットボットによる従業員の規程活用も可能になりました。

    料金はユーザー数無制限で、文書数に応じたプランを個別提案する形です。クラウドとオンプレミスの両方を選べ、他社システムとの連携やカスタマイズにも対応します。

    規程の作成・改訂支援の範囲広い。Word文書からの取込、専用エディタ、条項番号の自動付番、文字校正、法改正情報通知に対応
    改訂履歴・新旧対照の管理精度極めて高い。規程単位で歴代の新旧対照表を保持。廃止規程の管理と操作ログ管理も標準
    従業員への周知・閲覧のしやすさ高い。閲覧者専用のWebサイトで常に最新の規程を公開。AIチャットボットはオプション
    導入形態とサポート体制クラウド/オンプレミスを選択可。営業担当がヒアリングから導入まで支援。カスタマイズ対応
    料金要問い合わせ

    規程管理システム(システムギア株式会社)

    引用:規程管理システム(システムギア株式会社)

    金融機関の規程・事務取扱要領や、製造業のISO文書・生産管理マニュアルまでを対象にした規程管理システムです。システム ディが開発したシステムをシステムギアが提供しており、金融機関・一般企業の管理総務系・学校法人という3領域の文書を明確に想定しています。

    編集支援では、使用する見出し体系や全角・半角・空白などの表記ルールをあらかじめ登録することで、編集者を問わず文体を統一できます。「及び」「又は」といった表記ゆれは登録しておけば自動検出して一括置換でき、部署名や元号の変更もまとめて置換できます。新旧対照表はボタン操作ひとつで自動作成でき、規程全文または変更箇所のみを選べるうえ、RTF形式で出力してWordで加工することも可能です。

    導入のしやすさも訴求点です。管理文書点数によりますが、本稼働まで最短3ヶ月で運用を開始できるとしています。閲覧システムには施行予定一覧やお気に入り登録が用意され、従業員が新しい規程を事前に確認できる設計です。人事労務に関する法改正があった場合は、変更内容と変更アドバイスの情報が配信されます。

    規程の作成・改訂支援の範囲広い。表記ルールの事前登録による文体統一、表記ゆれの自動検出と一括置換、法改正情報の配信
    改訂履歴・新旧対照の管理精度極めて高い。規程ごとの版管理と、RTF出力に対応した新旧対照表の自動出力。関連規程チェック機能あり
    従業員への周知・閲覧のしやすさ高い。閲覧システムで更新情報・施行予定一覧・お気に入り登録に対応。日時指定の自動公開・自動廃止も可能
    導入形態とサポート体制Webブラウザで利用。本稼働まで最短3ヶ月。利用状況に応じた保守サービスを提供
    料金要問い合わせ

    DocLAN(TOPPANエッジ株式会社)

    引用:DocLAN

    規程集や事務取扱要領、業務マニュアルの入力・管理・公開を一括で行う文書公開管理システムです。金融機関での導入実績が多く、頻繁な改訂と厳しいセキュリティ要件に対応してきた実績があります。ふくおかフィナンシャルグループの規程集システム更改事例が公開されています。

    技術的な特徴は、Wordなどで作成されたデータをHTMLやPDFへ自動変換して公開する仕組みです。管理者が作成文書を管理サーバーに入れるだけで自動でHTML化され、指定した日付に公開されます。同義語検索・あいまい検索といった多彩な検索機能とリンク機能により、閲覧者が大量の文書から目的の規程を確実に見つけられる設計です。新旧差分表示機能も備えています。

    内部統制の文脈での訴求が明確です。J-SOX対応の権限・ログ管理でIPO審査に耐えるガバナンス体制を構築する、厳格な版管理で監査法人への根拠資料提出をスムーズにする、といった課題別の解決策を提示しています。ラインアップは、カスタマイズ前提のオンプレミス版「DocLAN」と、標準機能に絞って最短2ヶ月・低価格で導入できる「DocLAN-S」の2種類です。印刷会社としてのノウハウを活かした文書レイアウトの統一コンサルティングもオプションで用意されています。

    規程の作成・改訂支援の範囲標準的。WordデータのHTML・PDF自動変換が中心。文書の統一化はオプションのコンサルティングで対応
    改訂履歴・新旧対照の管理精度極めて高い。版管理と新旧差分表示に加え、公開日の指定、権限設定、操作履歴を保持
    従業員への周知・閲覧のしやすさ極めて高い。同義語・あいまい検索、目次のツリー階層表示、リンク機能。部署単位で公開範囲を制限可能
    導入形態とサポート体制オンプレミス版とSaaS型を用意。DocLAN-Sは操作講習会まで含めて最短2ヶ月。データ移行支援あり
    料金要問い合わせ

    SmartDB(株式会社ドリーム・アーツ)

    引用:SmartDB

    大企業の業務デジタル化クラウドとして、就業規則・社内規程の電子化・管理・公開をWebデータベース上で実現するサービスです。規程専用の製品ではありませんが、公式サイトに就業規則・社内規程の管理を用途とした解説が用意されており、厳格な権限制御を活かした規則管理の事例が公開されています。

    公開中の規程は全従業員が参照できるように設定し、改訂中の規程は管理部門のメンバーだけが見える状態にする、という権限の切り分けが画面上の設定だけで実現できます。ワークフローによるステータス管理で、どの版が公開中でどの版が修正・レビュー中なのかを管理できるため、担当者個人の端末に改訂中のファイルが残る状態を解消できます。添付ファイルも含めたキーワード全文検索にも対応します。

    最大の特性は、規程だけのシステムにならない点です。稟議・決裁、各種申請、ISO文書管理といった他の業務も同じ基盤に載せられるため、社内システムを増やしたくない大企業に向いています。あわせて社内ポータル製品「InsuiteX」で人事・総務ポータルを構築し、規程一覧として公開する運用も想定されています。

    規程の作成・改訂支援の範囲限定的。文書改訂機能とワークフローが中心。条番号の自動制御や新旧対照表の自動作成には非対応
    改訂履歴・新旧対照の管理精度高い。文書改訂機能で公開前レビューと公開後の改訂に対応。ワークフローで版のステータスを管理
    従業員への周知・閲覧のしやすさ高い。カテゴリのツリー表示と添付ファイルを含む全文検索。厳格な権限制御で公開範囲を制御
    導入形態とサポート体制クラウド型。導入・活用ナビや認定制度など大企業向けの伴走支援体制を用意
    料金要問い合わせ

    【社内文書一元管理・周知型】でおすすめの規程管理システム

    次に、社内文書一元管理・周知型の規程管理システム3サービスを紹介します。

    楽々Document Plus(住友電工情報システム株式会社)

    引用:楽々Document Plus

    文書管理システムでありながら、社内規程の最新版管理・周知を専用の活用メニューとして用意しているサービスです。「社員が保管場所を把握していない」「最新版と旧版が混在している」「改訂時の公開作業に手間がかかる」といった規程特有の課題に対する解決方法が公式サイトで整理されています。

    閲覧側の使い勝手が強みです。全文検索とあいまい検索に対応した検索機能を備えており、規程の内容をよく知らない社員でも目的の規程を見つけられます。登録された文書は専用ビューワでそのまま閲覧できるため、ダウンロードして開く手間もありません。版管理機能により改訂前の規程を履歴として保持し、「新旧比較ボタン」をクリックするだけで変更箇所を色分け表示できます。

    周知の仕組みも用意されています。ワークフロー機能で責任者や法務部の承認を経てから公開する運用を作れ、いつ誰が承認したかの記録も残ります。公開のタイミングでは承認に関わった申請者・承認者・決裁者へ通知メールが自動送信され、通知先を設定しておけば全社員への通知も可能です。ISO文書管理や契約書管理、電子帳簿保存法対応にも同じ基盤で対応できます。

    規程の作成・改訂支援の範囲限定的。ワークフローによる改訂承認が中心。条番号の自動制御や雛形の提供には非対応
    改訂履歴・新旧対照の管理精度高い。版管理で旧版を履歴として保持し、新旧比較ボタンで変更箇所を色分け表示
    従業員への周知・閲覧のしやすさ極めて高い。全文検索・あいまい検索と専用ビューワ。改訂時の全社員へのメール通知に対応
    導入形態とサポート体制クラウド版とパッケージ版を選択可。無料オンラインセミナーを毎月開催
    料金月額 90,000円(税抜)/100ユーザー〜(パッケージ版は180万円(税抜)〜)

    MyQuick(インフォコム株式会社)

    引用:MyQuick

    1993年の発売以降950社以上に導入されている、AIを活用した文書管理システムです。契約書管理での導入事例が中心ですが、料金プランを公式サイトに全面公開している点と、規程の周知に直結するAI機能を持っている点で、規程管理の選択肢に入ります。

    注目したいのがAIチャット機能です。「育休の申請期限はいつまで?」といった対話形式の質問に対して、登録された文書から回答を得られます。特定の情報のリストアップや要約にも対応するため、「文書を探し出して中身を読み解く」という従業員側の負担を大幅に減らせます。管理部門への規程に関する問い合わせを減らしたい企業に効果が出やすい設計です。

    料金はスタータープランが初期費用0円・月額20,000円(税込22,000円)から。スタンダードプランが初期費用300,000円(税込330,000円)・月額70,000円(税込77,000円)、GPT連携が付くAIスタンダードプランが月額100,000円(税込110,000円)です。いずれもユーザー数の制限がないため、全従業員に個人IDを配っても費用は変わりません。オンプレミスのサブスクリプションプランも用意されています。

    規程の作成・改訂支援の範囲限定的。台帳項目の自由設計とワークフローが中心。条番号の自動制御や新旧対照表には非対応
    改訂履歴・新旧対照の管理精度標準的。台帳による履歴管理と自動発番、期限アラートに対応。上位プランで拡張ワークフローを利用
    従業員への周知・閲覧のしやすさ極めて高い。ユーザー数無制限。AIチャットが規程の内容を読み解いて質問に回答
    導入形態とサポート体制クラウド版・オンプレミス版を選択可。プランに応じて毎月最大2〜4時間のWeb面談サポート
    料金月額 20,000円(税抜)〜(スタータープラン・初期費用0円)

    NotePM(株式会社プロジェクト・モード)

    引用:NotePM

    社内Wikiとしてマニュアルやナレッジを蓄積し、規程の閲覧・検索基盤としても使えるサービスです。本記事で紹介する15サービスのなかで最も安価に始められ、規程の改訂頻度が低く「どこにあるか分からない」だけが課題の企業に向いています。

    料金設計が明快です。プラン10(編集10名+閲覧30名の計40名)が月額5,400円(税抜)から始まり、以降は編集ユーザー数でプランが上がります。閲覧専用ユーザーは各プランのユーザー数の3倍まで無料で追加でき、初期費用・更新費用・サポート費用はすべて0円です。契約は1ヶ月から可能で、30日間の無料トライアルも支払い方法の登録なしで利用できます。従業員全員に規程を届ける前提でも、費用が読みやすい構造です。

    一方で、規程特有の機能は持っていません。条番号の自動制御、新旧対照表の自動作成、法改正情報の配信はいずれも非対応です。就業規則の改定を年に数回行い、そのたびに新旧対照表を作る必要がある企業には向きません。「規程を書く」工程は別で完結させ、公開と検索だけをここに任せる使い方が現実的です。

    規程の作成・改訂支援の範囲非対応に近い。共同編集とバージョン管理が中心。条番号の自動制御・雛形・法改正情報は持たない
    改訂履歴・新旧対照の管理精度限定的。ページ単位の変更履歴は残るが、新旧対照表の自動作成には非対応
    従業員への周知・閲覧のしやすさ極めて高い。全文検索に強く、閲覧専用ユーザーは編集者数の3倍まで無料で追加できる
    導入形態とサポート体制クラウド型。30日間の無料トライアルあり。初期費用・サポート費用は0円
    料金月額 5,400円(税抜)〜(プラン10・編集10名+閲覧30名)

    【社労士事務所向け型】でおすすめの規程管理システム

    最後に、社労士事務所向け型の規程管理システム4サービスを紹介します。

    KiteRa Pro(株式会社KiteRa)

    引用:KiteRa Pro

    顧問先の規程を「唯一・最新・正しい」状態に保つことを目的に設計された、社会保険労務士向けの規程管理サービスです。公式サイトでは社労士チーム監修の規程雛形200種以上を搭載し、規程業務の作業時間を7割削減できるとしています。

    事務所業務に直結する機能が、顧問先とのクラウド共有です。改訂した規程をクラウド上で共有することで「編集=納品」が成立し、ファイルの散在と版のズレを構造的に解消できます。版管理・編集履歴・新旧対照表は自動で記録されるため、改訂理由を顧問先へ説明する場面でも資料が揃います。業種別条文集も用意されており、多様な顧問先に対応できます。

    届出まで一気通貫であることも特徴です。就業規則や36協定届の電子申請をe-Gov連携で行い、受領した公文書の管理までワンストップで完結します。年度ごとの版管理により、翌年以降は一部を修正するだけで申請できます。さらに法改正情報を収集する「KiteRa アンテナ」、規程と実際の運用のギャップを可視化する労務監査サービス「ヨクスル」と連携し、情報収集から規程整備、運用定着までを一連のサイクルとして支援する構成になっています。

    規程の作成・改訂支援の範囲極めて広い。200種超の雛形と設問形式の自動生成。AI規程レビューで法改正と欠落条文を自動検知
    改訂履歴・新旧対照の管理精度極めて高い。版管理・編集履歴・新旧対照表を自動記録。参照番号の自動補正は規程跨ぎに対応
    従業員への周知・閲覧のしやすさ顧問先とのクラウド共有が中心。顧問先の全従業員への周知はKiteRa Biz側で対応
    導入形態とサポート体制クラウド型。KiteRa アンテナ・労務監査「ヨクスル」と連携。オンライン相談・資料請求に対応
    料金要問い合わせ

    規程管理システム PSR社労士版(株式会社ブレインコンサルティングオフィス)

    引用:規程管理システム PSR社労士版

    就業規則改定コンサルの効率化に特化した社労士専用版で、月額料金を公開している数少ないサービスです。全国7,000以上の社労士事務所が参加する社会保険労務士PSRネットワークを通じて提供されています。

    料金体系が明確です。基本パックプランは登録規程数30規程以下(5社×6規程)で、PSR正会員が月額5,720円(税込)、一般が月額7,700円(税込)。顧問先を増やす場合は追加5社パック(30規程追加)を月額3,300円(PSR正会員)から利用できます。導入費用やアップグレード費用は一切かからず月額費用のみ、最低利用期間は6ヶ月です。1ヶ月の無料試用体験版も用意されています。

    コンサル業務の型化を支援する設計です。顧問先企業ごとに規程を一元管理できるため、企業ごとに提供サービスのばらつきが出ません。顧問先の現行規程と事務所が持つ雛形を比較対照しながら提案資料を作成でき、改定理由の例文も入力できます。「経営戦略型就業規則(R)」をはじめ、賃金規程・育児介護休業規程・退職金規程・確定拠出年金規程など13種類のひな形があらかじめ搭載されています。法改正時にはシステム上で改正情報が発信され、改訂が必要な規程が自動でアラート表示されます。

    規程の作成・改訂支援の範囲広い。13種類のひな形とインデント・条項番号の自動設定。法改正アラートで該当規程を自動表示
    改訂履歴・新旧対照の管理精度高い。旧版・旧々版まで企業ごとに一元管理。監督署提出用の新旧対照表をボタン1つで作成
    従業員への周知・閲覧のしやすさ顧問先への納品が中心。顧問先の従業員への公開は企業版(ブレイン版)で対応
    導入形態とサポート体制クラウド型。1ヶ月の無料試用体験版あり。オンライン説明会を随時実施。最低利用期間6ヶ月
    料金月額 5,720円(税込・PSR正会員)〜/一般は月額 7,700円(税込)

    スマート規程管理(スマキテ)(新日本法規出版株式会社)

    引用:スマート規程管理(スマキテ)

    法律専門出版社が提供する、規程の作成・管理・編集業務を一元化するクラウド型規程管理サービスです。社労士向けに設計されており、出版社としての強みである「ひな型と条項解説」が中核になっています。

    搭載されているひな型と解説は、人事労務・会社法を専門とする石嵜・山中総合法律事務所の山中健児弁護士が監修しています。テレワーク規程、ハラスメント防止規程、メンタル不調者にかかる休職・復職規程、賃金規程などが収録され、条項ごとの解説を参照しながら編集・新規作成ができます。ひな型が改定された際にはお知らせメールが配信されます。

    AIによる条項管理も特徴的です。規程の構造をAIが自動解析して条項ごとに分割管理し、類似条項検索によって編集中の規程とひな型との差異を確認できます。過去に作成した規程の条項も検索対象になるため、事務所の知見が資産として蓄積されます。エディタ面では、Word規程のインポート、表記ゆれの自動検出、インデントと条番号の自動補正、参照条項の自動追従に対応し、削除された条項を参照している箇所にはアラートが表示されます。保存履歴間の差分は新旧対照表として表示できます。導入から活用まで、マンツーマンのWebミーティングを何度でも無料で開催するサポート体制です。

    規程の作成・改訂支援の範囲極めて広い。弁護士監修のひな型と条項解説。AIが条項単位で管理し、類似条項の検索・比較に対応
    改訂履歴・新旧対照の管理精度高い。保存履歴の管理と、履歴間の差分を新旧対照表で表示。コメント付きのバージョン管理も可能
    従業員への周知・閲覧のしやすさ顧問先への納品が中心。Wordでダウンロードして提供する運用
    導入形態とサポート体制クラウド型。カスタマーサクセスチームによるマンツーマンWebミーティングを何度でも無料開催
    料金要問い合わせ

    就業規則ナビ(株式会社ヒューマンテクノロジーズ)

    引用:就業規則ナビ

    クラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」を提供するヒューマンテクノロジーズによる、社労士支援サービスです。労務関連法規に基づいた情報処理システムに関する特許(特許第7530613号)を取得しています。

    他の3サービスと発想が異なります。アンケートに回答していくことで就業規則を作成でき、そこで終わらずにその就業規則に即したKING OF TIMEの勤怠管理の推奨設定ガイドが作成される点が最大の特徴です。就業規則と勤怠システムの設定が食い違ったまま運用が始まる、という現場でよく起きる問題を構造的に防げます。今後はKING OF TIME 人事労務・給与の推奨設定ガイド作成機能も追加予定とされています。

    そのため、顧問先にKING OF TIMEを提案している事務所、あるいは就業規則の作成と勤怠システムの導入支援をセットで請け負っている事務所と相性が良いサービスです。

    規程の作成・改訂支援の範囲就業規則に特化。アンケート回答形式で作成し、勤怠システムの推奨設定ガイドまで自動生成
    改訂履歴・新旧対照の管理精度要問い合わせ。公式サイトに新旧対照表・版管理に関する記載がないため事前確認を推奨
    従業員への周知・閲覧のしやすさ顧問先への納品が中心。勤怠システム側の設定反映まで含めた支援が特徴
    導入形態とサポート体制クラウド型。KING OF TIMEの導入支援と一体で相談できる
    料金要問い合わせ

    規程管理システムのよくある質問(FAQ)

    無料で使える規程管理システムはありますか?

    規程管理に特化した製品で、期間の制限なくずっと無料で使えるプランを用意しているサービスはほぼありません。一方で無料トライアルは広く用意されており、規程ログは30日間(クレジットカード登録不要)、NotePMは30日間(支払い方法の登録不要)、規程管理システム PSR社労士版は1ヶ月の試用体験版、KiteRa Bizも無料トライアルに対応しています。まずはトライアルで既存規程を実際に取り込み、条番号の補正と新旧対照表の出力を試すのが確実です。

    エクセルや共有フォルダでの管理から、いつ切り替えるべきですか?

    判断の目安は3つあります。1つ目は規程が30本を超えたとき。2つ目は改訂に複数部署の承認が必要になったとき。3つ目は監査法人や取引先から改訂履歴の提示を求められたとき。特に3つ目が発生してからでは、過去の版が残っていないという致命的な問題に直面します。逆に規程が10本程度で改訂が年1回なら、共有フォルダとファイル名の運用ルールでも十分に回せます。

    規程管理システムを入れれば法改正対応は自動化できますか?

    自動化はできません。法改正情報の配信、改訂が必要な規程の特定、条文案の提示まではシステムが担えますが、自社の実態に合わせた最終的な条文の決定と労使への説明は人が行う必要があります。特に2026年10月施行の改正労働施策総合推進法によるカスタマーハラスメント対策の義務化のように、企業として講じるべき措置の設計を伴う改正では、社労士や弁護士との相談が前提です。システムは「探す・直す・記録する」工程を軽くする道具として位置づけてください。

    労務まわりを外部の専門家と組んで進めたい場合は、以下の記事も参考になります。

    関連記事:法務アウトソーシングサービス10選一覧。3つの事例で見る活用パターンまで紹介

    既存のWordやPDFの規程は移行できますか?

    多くの製品がWordファイルのインポートに対応しており、規程ログはPDFの取り込みとAIによる章立て整形にも対応しています。ただし、書式がバラバラな数百本の規程を一括で移行する場合は、インポート後の体裁調整に相当な工数がかかります。DocLANのように文書レイアウトの統一をコンサルティングとして提供しているベンダーもあるため、移行対象の点数と書式のばらつきを整理してから見積もりを依頼してください。

    規程管理システムと労務管理システムは何が違いますか?

    規程管理システムが扱うのは「ルールそのもの」、労務管理システムが扱うのは「ルールに基づく手続きと記録」です。就業規則の条文を作成・改訂・公開するのが前者、そこで定めた休暇・残業・入退社の手続きを処理するのが後者にあたります。両方が必要になるケースは多いため、対象範囲を切り分けて検討してください。

    関連記事:労務管理システムおすすめ16選比較。費用相場から課題別の選び方まで解説

    まとめ

    規程管理システムの導入は、「規程を電子化するツール」を入れることではなく、規程を会社の意思決定の基準として使える状態に戻す作業です。だからこそ、機能表を横に並べる前に「自社のボトルネックは作成か、証跡か、周知か」を決める必要があります。

    今回ご紹介したシステムは、それぞれ強みが異なります。

    まずは、自社に合ったタイプを把握することが重要です。まだ診断ツールを試していない方は、ぜひ「規程管理システム一覧比較表」の下にある診断ツールから確認してみてください。

    そのうえで、気になるサービスを2〜3社に絞り、現在使っている就業規則を実際に取り込んでみてください。条番号が自動で揃うか、新旧対照表が意図した形で出力されるか、従業員が検索して見つけられるか。この3点を自社の規程で確かめることが、導入に失敗しない最短の方法です。

    なお、規程と並んで管理が煩雑になりやすいのが契約書です。締結と保管をあわせて電子化したい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

    関連記事:電子契約システムおすすめ16選比較。契約量別の費用感からタイプ別の選び方まで解説

    関連記事

    資料一覧 記事一覧 ログイン 資料を掲載(無料) 記事広告への掲載希望