デジタルアダプションツール12選比較。タイプ別の選び方と費用相場を解説

「システムを導入したのに、なかなか社内に定着しない…」
「自社SaaSのオンボーディングを自動化したいが、エンジニアリソースが足りない…」

こうした課題を抱えるDX推進・情シス・カスタマーサクセスの担当者の方は少なくないはずです。

そんなときに頼れるのがデジタルアダプションツール(DAP)です。ガイドやツールチップを既存システムの画面上に表示し、ユーザーの自己解決を促すことで、システムの定着率向上・問い合わせ削減・LTV最大化を一気通貫で支援してくれます。ただし、社内向け・顧客向け・CX強化型などタイプが分かれており、「何を基準に選べばいいか」が見えにくいのも事実です。

本記事では、デジタルアダプションツールを検討している企業向けに3つのタイプ別の選び方と比較ポイント、そして国内外の主要12製品をご紹介します。

デジタルアダプションツールとは

デジタルアダプションツール(DAP:Digital Adoption Platform)とは、業務システムやWebサービスの画面上に操作ガイド・ツールチップ・入力ルールなどをノーコードで表示し、ユーザーの自己解決を促すツールのことです。既存システムを改修せずに、ブラウザ拡張やスニペット埋め込みでガイドを設置できるのが特徴です。

例えば、社員が新しい経費精算システムの操作に迷ったとき、画面上に「次にこのボタンをクリックしてください」「この項目には半角数字で入力してください」といった吹き出しがリアルタイムに表示されます。これにより、ヘルプデスクへの問い合わせや申請の差し戻しを大幅に削減できる仕組みです。

操作ガイドで自己解決を促す発想をさらに進めると、問い合わせ対応そのものをAIに学習させて自動化する余地も見えてきます。自社業務に合わせた仕組みをつくり込みたい場合は、外注先の選び方や相場からAI・人工知能開発会社を確認しておくとよいでしょう。

関連記事:AI・人工知能開発会社20選比較!外注先の選び方と相場。

デジタルアダプションツールが必要とされる背景

新しいシステムの導入時には、研修やマニュアル作成が一般的でしたが、これらには限界があります。一度の研修では全社員が操作を習得しきれず、紙やPDFのマニュアルは更新が手間で陳腐化しやすいためです。結果として、情シス部門やヘルプデスクへの問い合わせが集中し、本来取り組むべき業務に時間を割けない状況が生まれます。

デジタルアダプションツールを導入することで、ユーザーは操作中にリアルタイムで案内を受けられ、マニュアルを見返したり問い合わせたりする必要がなくなります。実際の導入事例では、操作ガイドの設置により「システムへの問い合わせが90%削減」「申請の差し戻しが47%削減」といった成果も報告されています。

DXを「ツール導入」で終わらせず、「定着」までを支援する仕組みとして、デジタルアダプションツールは欠かせない存在になりつつあります。

デジタルアダプションツールでできること(主な機能)

デジタルアダプションツールには、用途や製品によって搭載されている機能が異なりますが、代表的なものは以下の通りです。

デジタルガイド作成ステップ・バイ・ステップで操作手順を案内するナビゲーション機能。条件に応じて出し分けも可能。
ツールチップカーソルを当てると用語の説明や入力ルールが表示される吹き出し型のヒント。
オートフロー(プロセス自動化)クリック・入力・選択など定型操作を自動実行。複数アプリにまたがる作業もカバー。
利用分析ガイドの利用回数・離脱箇所・操作完了率などをダッシュボードで可視化。
NPS・アンケート画面上にNPS計測やアンケートを表示し、ユーザーの声を回収。
入力ルールチェック誤入力をリアルタイムに検証し、差し戻しを未然に防止。

これらの機能は、ほとんどの製品でノーコードで設定可能です。プログラミングの知識がない担当者でも、画面上の操作だけでガイドの作成・更新・公開ができる点が、デジタルアダプションツールの大きな魅力です。

DXの全体像から考えたい場合は、DX支援会社の選定も並行して検討すると、ツール導入と組織変革を両輪で進められます。

関連記事:DX支援会社おすすめ19選比較。費用相場・課題別の選び方を徹底解説

デジタルアダプションツールの費用相場

デジタルアダプションツールの料金は、月額数万円のスモールスタート向けプランから、年間数千万円のエンタープライズ向けプランまで幅広いのが実情です。利用形態によって相場感を整理すると以下のようになります。

価格帯月額目安主なターゲット
スモールスタート向け月額5万円〜10万円1〜2システムの定着、小規模SaaSのオンボーディング
中堅企業向け月額10万円〜50万円複数システムの定着、中規模SaaSのCS効率化
エンタープライズ向け年額数百万円〜数千万円全社的なDX、複数アプリ横断、公共団体・大企業

多くの製品で料金は非公開のため、導入前の見積もりは必須です。また、月額料金以外にも初期費用・ベンダーサポート費・ガイド作成代行費が発生する場合があるため、運用コストを含めた総額で比較することをおすすめします。

費用が変動する3つの要因

1. 課金体系(従量課金 vs 定額制)

利用ユーザー数に応じて料金が変動する「従量課金制」と、固定の「月額・年額定額制」があります。社員数が多い大企業が社内DX用途で従量課金型を導入すると、コストが想定以上に膨らむ可能性があります。一方、SaaS提供企業が顧客向けに導入する場合、月間アクティブユーザー数(MAU)課金の方が拡張しやすいケースもあります。

2. ガイド作成代行・伴走サポートの有無

ノーコードで作成できるとはいえ、初期のガイド設計や運用には一定のリソースが必要です。Fullstarやテックタッチなど一部のベンダーは、ガイド作成代行や専任カスタマーサクセスによる伴走支援を提供しており、社内リソースが不足している企業はこれらのオプションを選ぶことで定着までの時間を短縮できます。代行費用はプランによって異なりますが、月額数万円〜数十万円が目安です。

3. 対応システムの範囲(Web/モバイル/デスクトップ/オンプレ)

Webアプリのみ対応の製品と、デスクトップアプリ・モバイル・オンプレミスシステムまでカバーする製品では、料金体系が大きく異なります。例えばBizFrontのようなオンプレ対応・全Windowsアプリ対応のツールは、セキュリティ要件が高い分価格も上がる傾向にあります。

デジタルアダプションツールを選ぶ際の5つの比較ポイント

デジタルアダプションツールはどれも同じではありません。用途・予算・対応範囲によって最適な選択肢が変わるため、以下の5つの観点で必ず比較してください。

  • 用途への適合(社内DX / SaaS提供 / CX改善)
  • ノーコードでのガイド作成・更新のしやすさ
  • 対応システムの範囲
  • 料金体系(従量課金 / 定額 / 無料プランの有無)
  • サポート体制と作成代行の有無

用途への適合(社内DX / SaaS提供 / CX改善)

最も重要なのは、「誰にガイドを表示したいか」を明確にすることです。ガイドの対象が社員なのか、自社SaaSのユーザーなのか、ECサイトの来訪者なのかによって、最適なツールは大きく変わります。

社内システムの定着が目的であれば、Salesforce・SAP・kintoneなどの業務システムに後付けできるテックタッチやWalkMeが向きます。自社SaaSのオンボーディング自動化が目的なら、SDKや埋め込みコードで簡単に統合できるFullstarやOnboardingが適しています。CX改善やWeb接客が主目的なら、KARTEやSprocketのような顧客行動データに強いツールが候補になります。

確認すべきポイントは次の3つです。

  • ガイドを表示する対象は社員か顧客か
  • 既存システムに改修なしで導入できるか
  • 自社の事業フェーズ(DX推進 / プロダクト成長 / CX改善)に合致しているか

ノーコードでのガイド作成・更新のしやすさ

DAPの価値は「現場担当者がガイドを自分で作って改善できる」ことにあります。エンジニアに依頼しないと更新できないツールでは、せっかく導入しても改善サイクルが回りません。

確認しておきたいのは、ガイド作成のUIが直感的か、条件分岐や出し分けがGUI上で設定できるか、そしてプレビューやテスト公開の機能があるかの3点です。テックタッチやFullstar、Onboardingはノーコード性に定評がありますが、WalkMeやWhatfixのような多機能製品はその分操作習得に時間がかかる場合もあります。実際の操作画面はデモやトライアルで触ってから判断するのが確実です。

対応システムの範囲

ガイドを表示したいシステムが、ツールの対応範囲に含まれているか確認は欠かせません。Webアプリのみ対応の製品と、デスクトップ・モバイル・オンプレミス・iframe内のSaaSまで対応する製品では、カバー範囲がまったく異なります。

例えばWalkMeはWeb・デスクトップ・モバイルに横断対応し、複数アプリにまたがるワークフローを横串でガイドできます。BizFrontは全Windowsアプリ・オンプレミスシステムに対応し、ネットワーク接続不要で動作するためセキュリティ要件の厳しい業務にも適合します。Pendoはモバイルアプリ内ガイドに強みを持っています。

導入後に「このシステムには対応していなかった」という事態を避けるため、対象システムのURL・技術スタック・iframe構造を事前にベンダーに共有して動作確認してもらうことをおすすめします。

料金体系(従量課金 / 定額 / 無料プランの有無)

料金体系は導入規模によって最適解が変わります。社員1万人規模の社内DXで従量課金型を選ぶと年間費用が膨れ上がる一方、月間1,000ユーザー程度のSaaS提供者にとっては従量課金型の方が初期負担を抑えられるケースもあります。

確認すべきポイントは次の3つです。

  • 課金単位はユーザー数か対象システム数か
  • 無料プラン・無料トライアルで事前検証できるか
  • 拡張時の追加費用(カスタマイズ・連携・代行費)が明示されているか

FullstarやDojoナビは月額5万〜6万円台から、Fullstarには無料プランも用意されているため、まずスモールスタートで効果検証したい企業に向いています。

サポート体制と作成代行の有無

ノーコードといえども、ガイド設計・運用には初期工数がかかります。社内リソースが不足している場合は、ベンダーのサポート体制とガイド作成代行サービスの有無が決め手になります。

国産DAPは日本語UI・国内サポート・伴走支援に強みがあり、テックタッチやFullstarは導入時のキックオフから定着までを専任担当が伴走するケースが多いです。一方、外資系(WalkMe・Pendo・Whatfix)はグローバル基準のサポートで多言語対応や24時間体制が充実していますが、日本特有の業務プロセスに対するきめ細かさは国産が一歩リードします。

導入後の「カスタマーサクセス担当が付くか」「ガイド作成代行の単価」「定例MTGの頻度」を事前確認することで、運用フェーズでのギャップを防げます。

社内のシステム化を進める際には、マニュアル整備とDAP導入を組み合わせると効果が出やすくなります。マニュアル作成自体の代行検討も視野に入れている場合は、以下も参考にしてください。

関連記事:マニュアル作成代行20選比較。費用相場相場からタイプ別の選び方まで解説

デジタルアダプションツールの選び方

デジタルアダプションツールは、依頼の目的・対象ユーザーによって以下の3つのタイプから選ぶのがおすすめです。

  1. 社内DX定着型
  2. SaaS提供者向けCS効率化型
  3. CX・Web接客強化型

まずは、以下の診断ツールで自社に合うタイプを確認してみてください。

0 / 7 回答済み

Q1 / 主な利用目的

DAP導入で最も解決したい課題はどちらに近いですか?

Q2 / ユーザー対象

ガイドを表示する対象は主にどちらですか?

Q3 / 対象システム

ガイドを設置したい画面はどちらに近いですか?

Q4 / 目指す成果

ツールに最も期待する成果はどちらですか?

Q5 / 表示したいコンテンツ

ユーザーに見せたいコンテンツはどちらに近いですか?

Q6 / 予算規模

年間予算感はどちらに近いですか?

Q7 / 重視するKPI

最終的に追いたいKPIはどちらに近いですか?

あなたにおすすめのタイプが決まりました

このタイプで解決できること

    このタイプのサービスを見る →

    ① 社内DX定着型

    「社内DX定着型」は、Salesforce・SAP・kintone・人事システム・経費精算システムなど、社員が日常的に使う業務システムにガイドを後付けして定着を促進するタイプです。既存システムを改修せずに、ブラウザ拡張やスニペット埋め込みで操作ナビゲーションを表示できます。

    このタイプの強みは、ヘルプデスクへの問い合わせ削減と申請差し戻しの撲滅です。テックタッチのオートフロー機能のように、定型操作を自動化することで操作時間そのものを短縮できる製品もあり、業務効率化の文脈で導入が進んでいます。公共団体・自治体・大企業の基幹系システムでの採用実績が多いのも特徴です。

    このタイプへの依頼に向いている企業は以下になります。

    • 全社的にDX推進中で、新システムの定着に課題を抱えている
    • 情シス・ヘルプデスクの問い合わせ対応工数を削減したい
    • 申請書類の差し戻しや入力ミスを根本から減らしたい

    このタイプのデジタルアダプションツールを見る⇩

    ② SaaS提供者向けCS効率化型

    「SaaS提供者向けCS効率化型」は、自社のSaaSプロダクトにSDKやスニペットを埋め込み、ユーザーオンボーディング・機能活用促進・解約兆候の検知を自動化するタイプです。カスタマーサクセス(CS)部門が抱える「ハイタッチ対応の限界」を、テックタッチ/ロータッチで補完するソリューションとして位置付けられます。

    主な機能は、初回ログイン時のプロダクトツアー、新機能のリリース告知ポップアップ、利用頻度の低いユーザーへのアラート、NPSアンケートの自動表示などです。Fullstarのように顧客の活用状況を可視化し「アップセル候補」「解約兆候あり」とセグメント分けできる製品もあり、CS担当者が優先度を付けて動けるようになります。

    このタイプへの依頼に向いている企業は以下になります。

    • 自社SaaSのオンボーディングをCS担当者の手作業から脱却させたい
    • 解約予兆を早期に検知し、能動的なアプローチでチャーンを防ぎたい
    • 機能リリース時のアダプション率を上げ、LTVを最大化したい

    このタイプのデジタルアダプションツールを見る⇩

    プロダクトの使い方を伝える工夫は、製品やサービスの魅力を見せる場面でも応用できます。営業やオンボーディングで使う資料を見やすく届けたい場合は、タイプ別に整理されたデジタルカタログ作成ツールも見ておくと、伝え方の選択肢が広がります。

    関連記事:デジタルカタログ作成ツールおすすめ10選比較。タイプ別の選び方と費用相場を解説

    ③ CX・Web接客強化型

    「CX・Web接客強化型」は、ECサイト・サービスサイト・LPに来訪したユーザーの行動データを元に、ポップアップ・チャットボット・動画接客などをリアルタイムで出し分けるタイプです。狭義のDAPというよりも、CX(顧客体験)プラットフォームの一機能としてDAP的な要素を提供する位置付けになります。

    KARTEのように顧客一人ひとりの行動をリアルタイム解析して「問い合わせ前の自己解決」を支援する製品や、Sprocketのようにポップアップで会員登録誘導や離脱防止を行うWeb接客型まで、機能の幅は広めです。CV向上・離脱率改善・カゴ落ち防止といったマーケティング寄りのKPIを追う企業に向いています。

    このタイプへの依頼に向いている企業は以下になります。

    • ECサイトの離脱率・カゴ落ち率を改善したい
    • サイト来訪者ごとに最適な体験を出し分けたい
    • 専任コンサルによる伴走支援を受けながらPDCAを回したい

    このタイプのデジタルアダプションツールを見る⇩

    サイト上の接客でCVや離脱率を改善しても、そもそもの流入が細ければ伸び幅は限られます。集客から接客までを一気通貫で設計したい場合は、課題別の選び方から整理されたデジタルマーケティング会社も見ておくと、施策全体の足並みがそろいます。

    関連記事:デジタルマーケティング会社20選比較。費用相場から課題別の選び方まで解説

    おすすめのデジタルアダプションツール一覧比較表

    以下は、本記事で紹介するデジタルアダプションツールの一覧比較表です。

    サービス名 詳細 料金 タイプ 備考
    テックタッチ
    要問い合わせ
    社内DX定着型
    国内シェアNo.1、公共団体・大企業導入実績、オートフローで自動化対応
    WalkMe
    要問い合わせ
    社内DX定着型
    グローバル3,500万人利用、Web/デスクトップ/モバイル横断対応
    Whatfix
    要問い合わせ
    社内DX定着型
    ERP/CRM定着支援に強み、AIガイド自動生成、70言語対応
    BizFront
    年100万円〜
    社内DX定着型
    NTTテクノクロス、Windowsアプリ・オンプレ対応、高セキュリティ
    Dojoナビ
    月55,000円〜
    社内DX定着型
    株式会社テンダ、シンプル機能でスモールスタート向き
    Fullstar
    月60,000円〜
    SaaS提供者向け
    クラウドサーカス、無料プランあり、顧客活用状況の可視化に強み
    Onboarding
    要問い合わせ
    SaaS提供者向け
    株式会社STANDS、ノーコードの直感的UIが魅力
    Pendo
    要問い合わせ
    SaaS提供者向け
    米国発、モバイル対応、独自AI搭載のインサイト機能
    UserGuiding
    月額約$89〜
    SaaS提供者向け
    海外発、低価格でプロダクトツアー作成に特化
    Appcues
    月額$249〜
    SaaS提供者向け
    海外SaaS向け、ノーコードオンボーディング機能が充実
    KARTE
    要問い合わせ
    CX・Web接客型
    株式会社プレイド、顧客行動のリアルタイム解析に強み
    Sprocket
    要問い合わせ
    CX・Web接客型
    専任コンサルが伴走、ポップアップ・動画接客に対応

    【社内DX定着型】のデジタルアダプションツール

    「社内DX定着型」のデジタルアダプションツールは次の5社です。

    テックタッチ(テックタッチ株式会社)

    引用:テックタッチ株式会社

    国内シェアNo.1のデジタルアダプションプラットフォームとして、5年連続でマーケットシェア首位を維持しているサービスです。400万人以上のユーザーに利用されており、中央省庁・自治体を含む公共団体での導入実績も豊富です。

    幅広い業種・用途のWebシステムに改修なしで導入でき、ブラウザ拡張やスニペット埋め込みで実装可能です。ノーコードでステップガイド・ツールチップ・オートフローを設定でき、操作状況に応じて必要な情報を適切なタイミングで提示することで、問い合わせ削減や誤操作防止を実現します。

    特にオートフロー機能は、複数システムをまたぐデータ転記や定型クリック操作を自動化できる点が強みで、ユーザー負担を大幅に軽減します。NPSアンケート機能・利用分析ダッシュボードも備え、データに基づいた改善サイクルが回せます。デジタル庁の調達ポータルや横浜市のタレントマネジメントシステムなど、公的機関での採用も拡大しています。

    用途適合社内DX定着、公共団体・大企業の基幹システム対応
    ノーコード対応ノーコードでガイド・オートフロー作成可能
    対応システム範囲Webシステム全般(既存改修不要)
    サポート・作成代行専任CSによる伴走支援あり
    料金目安要問い合わせ

    WalkMe(WalkMe株式会社)

    引用:WalkMe株式会社

    イスラエル発・グローバルで3,500万人以上が利用するデジタルアダプションプラットフォームです。「デジタルフリクション(システム操作で従業員が不必要な労力を強いられる状態)のない世界」を掲げ、世界中の大企業で導入が進んでいます。

    最大の特徴は、Web・デスクトップ・モバイルを横断する対応範囲と、複数アプリにまたがる業務プロセスの完了率追跡です。例えばSalesforceとSAPを跨ぐ受注処理のような複雑なワークフローでも、横串でガイドを提供し、ユーザー行動を理解・改善できます。

    世界基準のセキュリティとSaaSアプリケーションへの汎用対応力で、グローバル展開する大企業や厳格なコンプライアンス要件のある業界(金融・製薬・公共)で選ばれています。料金は要問い合わせですが、エンタープライズ向けのため年間数百万円〜数千万円規模の予算が必要になるケースが一般的です。

    用途適合グローバル大企業の全社DX、複数アプリ横断
    ノーコード対応ノーコード設定可能(多機能ゆえ習得コストあり)
    対応システム範囲Web・デスクトップ・モバイル横断
    サポート・作成代行グローバル基準の手厚いサポート
    料金目安要問い合わせ(エンタープライズ向け)

    Whatfix(Whatfix Inc.)

    引用:Whatfix Inc.

    ERP・CRMなど複雑なエンタープライズソフトウェアの定着支援に強みを持つデジタルアダプションプラットフォームです。インド発のグローバルベンダーで、近年ソフトバンクグループから出資を受けたことで日本市場での展開も加速しています。

    主な強みはAIによるガイド自動生成と70以上の言語対応です。Web・モバイル・デスクトップアプリすべてに対応し、サンドボックス環境で実際のシステムを使わずに実践的ITトレーニングを行えるため、新入社員や異動者の早期戦力化にも貢献します。

    ユーザー行動分析・パフォーマンスサポート機能も備え、SAP・Salesforce・Microsoft 365などの大規模システムを導入している企業に特に選ばれています。グローバル展開する日本企業や、海外拠点を含めた多言語対応が必要なケースに向いています。

    用途適合ERP/CRMなど複雑な業務システムの定着
    ノーコード対応ノーコード対応+AI自動生成あり
    対応システム範囲Web・モバイル・デスクトップ
    サポート・作成代行グローバルサポート、多言語対応
    料金目安要問い合わせ

    BizFront(NTTテクノクロス株式会社)

    引用:NTTテクノクロス株式会社

    NTT研究所のR&D成果を活用した国産デジタルアダプションプラットフォームで、システム改修なし・低コスト・短期間で業務システムの使い勝手を改善できるシリーズです。「BizFront/アノテーション」と「BizFront/SmartUI」の2つのアプリで構成されています。

    最大の特徴は、全Windowsアプリケーション対応とオンプレミスでの動作です。ネットワーク接続を必要としないため、セキュリティ要件の厳しい金融・公共・製造業の業務システムでも導入しやすく、Webだけでなく従来のクライアント/サーバー型システムにもガイドを設置できます。

    また、SmartUIでは異なるWebシステムや端末間での情報連携をスムーズに行うことでUI/UXを改善し、自動転記機能で入力ミスを削減できます。年間100万円〜の料金体系で、レガシーシステム改修の代替としても検討されています。

    用途適合Windows業務システム・オンプレ環境での定着
    ノーコード対応画面上の操作で設定可能
    対応システム範囲全Windowsアプリ・オンプレ対応
    サポート・作成代行NTTグループの手厚いサポート
    料金目安年100万円〜

    Dojoナビ(株式会社テンダ)

    引用:株式会社テンダ

    マニュアル作成ツール「Dojo」で長年実績を持つ株式会社テンダが提供するシステム操作ナビゲーションツールです。画面上の操作手順をナビゲートすることで、確認時間・研修工数・コストを削減できます。

    ナビゲーション・ツールチップ・ふせん機能などの基本機能を抑えつつ、月55,000円〜という比較的低価格でスタートできる点が魅力です。テンダが別途提供するマニュアル自動作成ツール「Dojo」と組み合わせて使えば、操作ガイドとマニュアルを一気通貫で管理できます。

    無料トライアルも用意されているため、いきなり大型契約を結ばずにまずは1〜2システムで効果検証したい中小企業や、特定部門でPoCを実施したい企業に向いています。

    用途適合1〜2システムでのスモールスタート
    ノーコード対応シンプルなUIで設定可能
    対応システム範囲Webシステム中心
    サポート・作成代行テンダの長年のノウハウ
    料金目安月55,000円〜

    【SaaS提供者向けCS効率化型】のデジタルアダプションツール

    「SaaS提供者向けCS効率化型」のデジタルアダプションツールは次の5社です。

    Fullstar(クラウドサーカス株式会社)

    引用:クラウドサーカス株式会社

    月額60,000円〜と低価格で、しかも無料プランも用意された国産デジタルアダプションプラットフォームです。クラウドサーカスが53,000社以上にSaaSを提供してきたノウハウを凝縮しており、SaaS向けのカスタマーサクセス効率化に強みを持ちます。

    中核機能は3つあります。1つ目はノーコードチュートリアル管理で、自社プロダクトにトラッキングコードを設置するだけでガイド・ツールチップを作成可能です。2つ目はエンゲージメント・アンケート管理で、NPSや自由記述アンケートを画面上に表示できます。3つ目はコミュニケーション管理で、プルダウンから条件を選んで顧客の活用状況を可視化し、アップセル候補・解約兆候を発見できます。

    書類不要・最低利用期間なしの無料プランが用意されているため、まずは無料で試して効果検証してから有償プランへ移行する進め方が可能です。社内DX用途でも導入企業を増やしており、両用途で利用できる柔軟性も魅力です。

    用途適合SaaS提供者のCS効率化、社内DX両対応
    ノーコード対応ノーコードチュートリアル作成
    対応システム範囲Web・SaaSプロダクト
    サポート・作成代行専任CSによる伴走、作成代行プランあり
    料金目安月60,000円〜(無料プランあり)

    Onboarding(株式会社STANDS)

    引用:株式会社STANDS

    ノーコードの直感的な操作が特徴の国産デジタルアダプションプラットフォームです。SaaS提供者が自社サービスにガイドやポップアップを表示することで、ユーザーの機能活用を促進できます。

    UI/UX改善をノーコードで進められるため、エンジニアリソースを使わずにプロダクト改善が可能です。「サービスを使いこなせない」「UI/UX改善のリソースがない」というSaaS提供企業の課題に直接アプローチします。

    機能活用レポートでは、ユーザーごとのガイド利用率・ログイン頻度・機能活用状況を可視化でき、PDCAサイクルを円滑に回せます。営業時の訴求や導入後の活用促進にもつながり、結果としてLTVの最大化に貢献します。20名規模のコンパクトな会社ながら、顧客向け・従業員向けの両方で導入実績を伸ばしています。

    用途適合SaaS提供者のオンボーディング自動化
    ノーコード対応直感的UIで誰でも操作可能
    対応システム範囲Web・SaaSプロダクト
    サポート・作成代行専任サポート
    料金目安要問い合わせ

    Pendo(Pendo.io Japan株式会社)

    引用:Pendo.io Japan株式会社

    米国発で1万社以上が導入するデジタルアダプションプラットフォームです。プロダクト分析・アプリ内ガイダンス・プロダクト計画・フィードバックを統合したオールインワン型で、SaaS提供者のプロダクトマネジメント全体を支えます。

    特徴は、モバイルアプリ内ガイドへの強みと独自AIによる定性インサイトの自動フィードバックです。AIが利用データから「どこでつまずいているか」を自動抽出し、改善提案までしてくれるため、CS担当者が手作業で分析する工数を大幅に削減できます。

    月間アクティブユーザー数に応じた5プラン制で、無料プランも用意されているため小規模SaaSから試せます。海外発ですが日本法人もあり、日本語UI・日本語サポートに対応しています。プロダクト主導型成長(PLG)を志向するSaaS企業に特に選ばれています。

    用途適合プロダクト主導型SaaS、モバイル対応
    ノーコード対応ローコード/ノーコードで設定可能
    対応システム範囲Web・モバイル両対応
    サポート・作成代行日本法人による日本語サポート
    料金目安要問い合わせ(無料プランあり)

    UserGuiding

    引用:UserGuiding

    プロダクトツアー・オンボーディングチェックリスト・ツールチップに特化した海外発のデジタルアダプションプラットフォームです。低価格・低コード実装で、非技術ユーザーでもユーザーオンボーディングを迅速に構築できる点が特徴です。

    機能はシンプルにオンボーディング体験の構築に絞られており、Resource Center(社内ヘルプセンター機能)・NPSアンケート・インタラクティブウォークスルーが揃っています。月額約$89〜とDAPの中では非常に低価格で、海外SaaSスタートアップを中心に支持を集めています。

    日本語UIは公式に提供されていないため英語UIでの運用となりますが、表示ガイド自体は日本語で作成できます。コストを抑えて基本的なオンボーディング機能を素早く導入したい小規模SaaSに向いています。

    用途適合小規模SaaSのオンボーディング
    ノーコード対応低コード実装
    対応システム範囲Web・SaaSプロダクト
    サポート・作成代行英語サポート中心
    料金目安月額約$89〜

    Appcues

    引用:Appcues

    SaaS向けユーザーオンボーディング・機能アダプション・エンゲージメント分析を一気通貫で提供する海外発DAPです。米国SaaS市場で長く実績を持ち、PLG(プロダクト主導型成長)を支援するツールとして広く知られています。

    主な機能はインタラクティブなプロダクトツアー・モーダル・チェックリスト・新機能告知で、すべてノーコードで作成できます。分析機能では、ユーザーの行動セグメントごとに表示するガイドを出し分けでき、コホート分析やイベントトラッキングも可能です。

    料金は月額$249〜(2,500MAU未満)と海外DAPの中では中価格帯ですが、機能の豊富さと使いやすさのバランスに定評があります。日本語UIは未対応のため英語UIでの運用となります。グローバルに展開するSaaSプロダクトや、英語ベースで運用するスタートアップに向いています。

    用途適合グローバルSaaSのオンボーディング
    ノーコード対応ノーコードで充実機能
    対応システム範囲Web・SaaSプロダクト
    サポート・作成代行英語サポート中心
    料金目安月額$249〜

    【CX・Web接客強化型】のデジタルアダプションツール

    「CX・Web接客強化型」のデジタルアダプションツールは次の2社です。

    KARTE(株式会社プレイド)

    引用:株式会社プレイド

    顧客一人ひとりの行動をリアルタイムで解析するCX(顧客体験)プラットフォームです。6つのパッケージで提供されており、DAPとして活用できるのは「Right Support by KARTE」になります。

    問い合わせ前の行動データを可視化し、ユーザーが疑問を持ったタイミングで最適な回答やガイドを表示できる点が強みです。チャットボットやFAQを導入しても問い合わせが減らない企業に対して、自己解決を促す仕組みを提供します。

    導入時のキックオフから運用フェーズまでのサポート体制が整っており、専任担当者がPDCAをサポートしてくれます。EC・金融・SaaSなど業種を問わず大手企業での導入実績が豊富で、Web上の顧客接点全体を磨き上げたい企業に選ばれています。

    用途適合CX改善、顧客行動データ活用
    ノーコード対応ノーコードで設定可能
    対応システム範囲Web全般、ECサイト・SaaS
    サポート・作成代行専任サポート、伴走支援
    料金目安要問い合わせ

    Sprocket(株式会社Sprocket)

    引用:株式会社Sprocket

    Webサイトにタグを埋め込むだけで、ポップアップ連続表示型チュートリアル・動画接客・チャットボットを実装できるCX改善プラットフォームです。実店舗での接客体験をオンライン上で再現するコンセプトで、業界問わず多くの企業で導入されています。

    最大の特徴は、専任コンサルタントによる伴走支援です。独自のメソッドに基づきPDCAサイクルを回しながら、コンバージョン率・離脱率の改善に取り組みます。ツール提供だけでなく、施策の企画・実装・分析まで支援する点で、社内にWebマーケのリソースが不足している企業に好評です。

    ポップアップ・動画接客・チャットボット・アンケートを組み合わせ、ECサイトの離脱防止・LPのコンバージョン向上・会員登録誘導などの施策をスピーディーに展開できます。データに基づく接客で売上に直結する成果を狙いたい企業に向いています。

    用途適合EC・サービスサイトのCV向上
    ノーコード対応タグ埋め込みで導入可能
    対応システム範囲Web全般、ECサイト
    サポート・作成代行専任コンサルによる伴走支援
    料金目安要問い合わせ

    デジタルアダプションツールのよくある質問(FAQ)

    Q. デジタルアダプションツールを導入すると、具体的にどんな数値改善が見込めますか?

    A. 実際の導入事例では「システムへの問い合わせが90%削減」「申請の差し戻しが47%削減」「マニュアルより分かりやすいと95%のユーザーが回答」といった成果が報告されています。ただし、効果はガイド設計の品質と運用体制に大きく依存するため、導入時のKPI設計とPDCAの仕組みづくりが成否を分けます。

    Q. 国産DAPと外資系DAPでは、どのような違いがありますか?

    A. 外資系(WalkMe・Pendo・Whatfix)は多機能で大規模運用に適しており、グローバル基準のセキュリティ・多言語対応が強みです。一方、国産(テックタッチ・Fullstar・Onboarding・BizFront・Dojoナビ)は、日本語UIの使いやすさ・国内サポート・日本特有の業務プロセスへの対応力に優れます。グローバル展開の有無と予算規模で選び分けるのが基本です。

    Q. ノーコードでガイドを作成できるとされていますが、本当にエンジニア不要で運用できますか?

    A. 基本的なガイド作成・ツールチップ設置はエンジニア不要で可能です。ただし、複雑な条件分岐・SPAでの動作確認・iframe内システムへの対応など、技術的な検討が必要な場面もあります。導入初期はベンダーの作成代行や伴走支援を活用し、運用が安定してから内製化に移行する企業が多いです。

    Q. 無料プランや無料トライアルがあるツールはどれですか?

    A. Fullstarには書類不要・最低利用期間なしの無料プランがあります。Pendoにも機能制限付きの無料プランが用意されています。Dojoナビは無料トライアルを提供しており、本契約前の効果検証が可能です。スモールスタートしたい場合はこれらから検討するとリスクを抑えられます。

    Q. 社内DX用途と自社SaaS用途の両方で使えるツールはありますか?

    A. テックタッチ・WalkMe・Pendo・Fullstarなどは両用途に対応しています。ただし、料金プランや機能の最適化方向が用途ごとに異なるため、メイン用途を明確にしてから副次用途への展開を検討する順序が現実的です。

    DAPはオンボーディングツールの一種です。手続きの進行管理や定着フォローなど、画面ガイド以外のオンボーディングツールも含めて比較したい方は、以下の記事をご覧ください。

    関連記事:オンボーディングツールおすすめ14選|社員・顧客向けの選び方と費用

    まとめ

    本記事では、デジタルアダプションツールの選び方・比較ポイント・主要12製品について解説しました。まずは、以下の3タイプから自社に最適なタイプを選びましょう。

    社内DX定着型社内システム(Salesforce・SAP・kintone等)の操作定着・問い合わせ削減が目的のタイプ
    SaaS提供者向けCS効率化型自社SaaSのオンボーディング自動化・解約防止・LTV最大化が目的のタイプ
    CX・Web接客強化型ECサイトやサービスサイトでの購入導線改善・Web接客が目的のタイプ

    また、その中でも以下の5つの比較ポイントで絞り込みます。

    • 用途への適合(社内DX / SaaS提供 / CX改善)
    • ノーコードでのガイド作成・更新のしやすさ
    • 対応システムの範囲
    • 料金体系(従量課金 / 定額 / 無料プランの有無)
    • サポート体制と作成代行の有無

    まずは、自社の用途とタイプを把握することが重要です。まだ診断ツールを試していない方は、ぜひ「デジタルアダプションツールの選び方」セクションの診断ツールから確認してみてください。

    本記事が、最適なデジタルアダプションツール選びの一助になれば幸いです。

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