ホワイトペーパーの作成を助けるツール6選!|作成後に活躍するお役立ちツールや活用方法も解説
ホワイトペーパーは、「ebook」や「お役立ち資料」とも呼ばれ、潜在層のリード獲得や商談獲得に有効なマーケティング施策のうちの一つとして挙げられます。
昨今多くの企業が取り組みはじめている施策ですが、これからホワイトペーパー施策を進めていきたい企業にとっては、「どんなツールを使うべきか分からない」「色々なツールがあるが自社に最適なツールはどれだろう?」などお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ホワイトペーパーの制作に適した6つのツールをご紹介します。
それぞれのツールで作られたデザイン例も紹介するので、ぜひ今後のホワイトペーパー作成に役立てていだけると幸いです。
目次
ホワイトペーパー作成前に整理すべきこと
そもそもホワイトペーパーとは、見込み顧客にとって有益な情報(見込み顧客の抱える課題の解決方法やノウハウ等)を提供する資料のこと。
では、なんのために見込み顧客に有益な情報を提供するのか。
基本的には「リード獲得」と「リード育成(商談化)」の2つの理由になります。
リード獲得
見込み客に有益な情報を提供する代わりに、フォームにリード情報(メールアドレスや名前、電話番号、会社名、会社規模など)を入力してもらいます。
獲得したリードに対して、メルマガや架電等で継続的なコミュニケーションを続け(=リード育成)、適切なタイミングで商談打診することで商談化・成約を目指します。
リード育成
ホワイトペーパーを見込み顧客にメールで送付して検討度を引き上げ、商談につなげるための使い方になります。
見込み顧客が知りたい情報をホワイトペーパーにまとめて送付し、反応があった見込み顧客に対して商談打診することで商談化・成約を目指します。
ホワイトペーパーを制作する前に、自社の課題や目標に応じて、「リード獲得」「リード育成」どちらの用途のホワイトペーパーにするのかを整理しておきましょう。
用途に応じたホワイトペーパーの種類や基本構成については以下の記事で詳しく解説しているので、ご参考ください。
ホワイトペーパー作成ツール6選
ホワイトペーパー施策の目的や用途が決まり資料に入れ込む情報の整理ができたら、資料デザインを作成することになります。ここでは、ホワイトペーパーのデザインの制作に適した以下の6つのツールの特徴とそれぞれのツールで作られたデザイン例を紹介します。
- Microsoft PowerPoint
- Googleスライド
- Microsoft Word
- Canva
- Adobe Express
- Adobe Illustrator
Microsoft PowerPoint
Microsoft PowerPointはプレゼンテーション作成ツールとして広く知られていますが、ホワイトペーパーのデザインにも活用できます。図表やグラフを簡単に挿入・編集でき、スライド形式で直感的にレイアウトを調整できるのが特徴です。また、豊富なテンプレートが用意されており、デザインの自由度が高いことも特徴です。
【Microsoft PowerPointを用いた資料デザイン例】
パワーポイント資料作成代行サービス「c-slide」|制作実績
Googleスライド
GoogleスライドはPowerPointと似た、スライド形式のツールで、Googleアカウントにログインすると無料ですぐに使用することができます。また、ブラウザ上で動作するため、複数人での共同編集も行うことができます。
【Googleスライドを用いた資料デザイン例】
パワーポイント資料作成代行サービス「c-slide」|制作実績
※GoogleスライドはPowerPointとの互換性が高く、似たような特徴や機能を持っている(どちらで作成しても似たデザイン感になる)ため、ここではPowerPointを用いた資料デザイン例と同じものを紹介しています。
Microsoft Word
Microsoft Wordは、文書作成ソフトとして馴染み深いと思いますが、ホワイトペーパー作成に用いることも可能です。特に、文章が中心となるような情報量の多いホワイトペーパーを作成するのに適しています。画像や表を挿入することもできますが、デザインの自由度は比較的低いため、文章が多くシンプルなデザインのホワイトペーパー向けです。
【Microsoft Wordを用いた資料デザイン例】
Canva
Canvaは、様々なジャンルに対応した豊富なテンプレートとデザイン素材が用意されており、デザイン性の高いホワイトペーパーを作成できます。ドラッグ&ドロップの直感的な操作が可能で、デザイン初心者でも手軽にデザイン作成できるツールです。無料プランでも基本的な機能を利用でき、Googleスライドと同様にブラウザ上で動作するため、複数人での共同作業も可能です。
【Canvaを用いた資料デザイン例】
Adobe Express
Adobe Expressは、手軽にグラフィックデザインを作成できるツールです。ホワイトペーパー用のテンプレートが多数用意されているほか、アイコンやフォントも豊富に用意されており、シンプルな操作で洗練されたデザインが可能です。他のAdobe製品との親和性が高いため、IllustratorやPhotoshopと併用することで、より本格的なデザインも実現できます。
【Adobe Expressを用いた資料デザイン例】
Adobe Illustrator
Adobe Illustratorは、細かいレイアウト調整や様々な図形を活用したデザインが可能なグラフィックツールです。デザイン性の高いホワイトペーパーの制作や印刷用の高解像度データ作成にも適しており、デザインの自由度は最も高いですが、学習コストがかかるため初心者にはやや難しいかもしれません。
【Adobe Illustratorを用いた資料デザイン例】
迷ったらMicrosoft PowerPointがおすすめ!
ここまでに紹介した6つのツールの特徴やデザイン例を見た上で「どのツールにしよう」と迷っている方には、以下の理由により、Microsoft PowerPointがおすすめです。
- 多くの企業が社用PCに標準搭載しているため、すぐ使い出せる
- 営業資料等、他資料からの流用や他資料への挿入がしやすい
- Web上にテンプレートが豊富にある
1. 多くの企業が社用PCに標準搭載しているため、すぐ使い出せる
多くの企業が日々の業務でWordやExcelといったMicrosoft製品を使用しており、社用PCに既にPowerPointが搭載されていることも多いのではないでしょうか。
そういった場合は、新たにコストや工数をかけて他のツールを試してみる前に、まずはPowerPointでホワイトペーパーを作成してみることをおすすめします。
2. 営業資料等、他資料からの流用や他資料への挿入がしやすい
社内には営業資料やセミナー資料、IR資料など、様々な資料が混在しますが、その多くがPowerPointで作られていると思います。
ホワイトペーパーに自社サービスの紹介スライドなどを挿入する場合、新たに1から作成するのではなく、既存資料から流用することで、資料作成の効率化を図ることができます。
また、日々の営業活動で、「ホワイトペーパーで説明している課題解決やノウハウが、商談相手にも当てはまりそう」なことがあると思います。その際に、ホワイトペーパーの一部を抜粋して営業資料や商談相手への送付資料に組み込むことで、商談相手は比較検討を進めやすくなる可能性があります。
3. Web上にテンプレートが豊富にある
Web上にはコンサル会社や資料作成会社がホワイトペーパーについてのノウハウを発信している記事が多数ありますが、中には「無料」かつ「メールアドレスや電話番号等のリード情報不要」でPowerPointのホワイトペーパーテンプレートを配布している記事も多くあります。
テンプレートに当てはめてホワイトペーパーを作成することで、質の高いデザインや構成のホワイトペーパーを作成することができ、作成工数の削減につながるだけでなく、自社の成果にもつながりやすくなるでしょう。
以下に無料かつリード情報不要でホワイトペーパーのテンプレートを配布している記事を2つ紹介するので、ご参考ください。
ホワイトペーパーの基本構成とデザインテンプレート。作成時のコツや見本付
お役立ち資料(eBook、ホワイトペーパー)のテンプレートを公開。デザイン発注までの3ステップを解説
ホワイトペーパー作成時のデザインのポイント
次に、ホワイトペーパーのデザイン作成をする際の重要なポイントを解説します。
どれだけ良質な内容がホワイトペーパーに書かれていたとしても、デザインがイマイチだと伝えたい内容が伝わらなかったり、読者が途中で読むのをやめてしまうこともあるでしょう。
ここでは、重要ポイントを以下の3つに分けて説明します。
- 表紙
- 目次
- コンテンツ(中身)
表紙
ターゲットが知りたいであろうことをタイトルで表現します。 誰のために・どんなことが書かれているかを簡潔に示し、思わずダウンロードしたくなるような魅力的なタイトルを付けるようにしましょう。また、読了後の満足度に影響するため、タイトルと資料の中身のコンテンツを一致させるように意識しましょう。
表紙の作り方については以下の記事でも詳しく解説しているので、ご参考いただけますと幸いです。
目次
目次は資料の序盤で読者に資料に書かれている内容を伝える役割があります。
先に全体像を見せることで資料を読み進める際に読者の理解を助けるだけでなく、読者にとって有益・役に立つ情報が書かれている旨を元に見せることで読了されやすくもなります。
資料全体で40ページを超えるようなボリュームのあるホワイトペーパーの場合は、目次に該当ページ番号も記載してあげると親切でしょう。
一方で、あまりにも目次の項目が多いと何が書かれているか逆に分かりにくくなってしまう(目次はそこまで読み込まれることはない)ので、小見出しはできれば多くても10個程度に収めるのが適当です。
目次の作り方については以下の記事でも詳しく解説しているので、ご参考いただけますと幸いです。
コンテンツ(中身)
コンテンツ(中身)は、読者の知りたい情報を提供するスライドになります。
自社が実施した調査データや事例など「自社しか知らない事実」が入っていると満足度が高くなります。『なるべく表やグラフ・図解などを用いてビジュアル化すること』『1スライド1メッセージに絞り、1スライド内に情報を入れすぎないこと』を意識してください。
グラフを入れる場合は、1スライドに多くても2つまでにするのが良いでしょう。
また、グラフに関わらず、最も注目してほしい箇所や強調すべきポイントには色をつけてあげると、このスライドで伝えたいメッセージが強調され、理解しやすくなります。
以下の記事では、あらゆるパターンのパワポデザインの図解方法をまとめていますので、伝わりやすいデザインを作成する際の参考としていただけますと幸いです。
ホワイトペーパー制作後に活用できる掲載サイト・ツール
ホワイトペーパーは、「作成して終わり」ではなく、むしろ作成が完了した段階はスタートであり、自社の目的を達成するために活用することが重要です。
ここでは、ホワイトペーパー活用のご参考といただけるよう、「作成したホワイトペーパーを掲載できるサイト」と「作成したホワイトペーパーの配信を支援するツール」を紹介します。
ホワイトペーパーを掲載できるサイト
作成したホワイトペーパーは、自社サービスサイトへの掲載やメルマガ配信など様々な活用方法がありますが、それらと並行して「ホワイトペーパー掲載サイト」を活用するのもオススメです。
資料を持つ企業側は自社のサービス紹介資料やホワイトペーパーを掲載でき、自社の課題にあった解決策などの情報を探している企業は気になる資料をダウンロードできます。
ホワイトペーパーを掲載できるサイトは様々ありますが、業界別におすすめのサイトを3つ紹介します。
- b-pos(BPO事業者におすすめ)
- ITトレンド(IT製品・サービスのベンダーにおすすめ)
- メディアレーダー(広告出稿・マーケティング支援会社におすすめ)
b-pos
b-pos(ビーポス)は、代行・外注サービスや企業を無料で比較し、まとめて資料請求ができるBPOサービス比較サイトです。
営業やマーケティング、人事・採用などの各領域のBPOサービス比較だけでなく、営業活動の効率化やSEO記事作成のコツなど、各領域のプロフェッショナルが監修した内製化・成果向上のノウハウまでユーザーに提供しているため、多くの企業が自社課題の解決策を探すためにb-posを訪れます。
BPOサービスを提供している企業にとって効果的なリード・認知獲得の場となるため、一度b-posへの掲載を検討してみると良いでしょう。
ITトレンド
ITトレンドは、企業向けのIT製品・サービスを無料で比較し、まとめて資料請求ができるIT製品比較サイトです。
SaaSや業務システム、セキュリティ対策ツールなど、多岐にわたるIT製品を掲載しており、比較検討だけでなく、導入のポイントや活用事例など、専門家が監修した情報も提供。企業のDX推進や業務効率化を支援する情報源として、多くの企業がITトレンドを活用しています。
ホワイトペーパーを掲載し、自社IT製品・サービスの認知向上やリード獲得を狙うなら、一度ITトレンドへの掲載を検討してみると良いでしょう。
メディアレーダー
メディアレーダーは、広告・マーケティング担当者向けに、広告媒体やマーケティング支援サービスを無料で比較し、資料請求ができる広告・メディアの比較サイトです。
Web広告、SNSマーケティング、イベントプロモーションなど、幅広い広告手法を掲載しており、最新のトレンドや成功事例などの専門情報も提供。多くの企業が、自社のマーケティング施策に最適な手法を見つけるためにメディアレーダーを活用しています。
広告出稿やマーケティング支援サービスを提供している企業は、ホワイトペーパーを掲載することで認知度向上やリード獲得が期待できるため、一度メディアレーダーへの掲載を検討してみると良いでしょう。
ホワイトペーパーの配信を支援するツール
本記事の冒頭でも説明したように、ホワイトペーパーの目的には「リード獲得」と「リード育成」の2つがあります。
リード獲得の場合は、自社サイトへの掲載や前項で説明した資料掲載サイトを活用することで、目的を達成しやすくなります。
ここでは、2つ目の目的である「リード育成」のためにホワイトペーパーを活用する上で、役に立つツールを2つご紹介します。
- 検討度可視化・商談獲得クラウド「contentswork」
- 統合型CRMプラットフォーム「hubspot」
検討度可視化・商談獲得クラウド「contentswork」
contentswork(コンテンツワーク)は、ホワイトペーパーやお役立ち資料、お役立ち記事などのコンテンツの送信を通して、顧客の検討度の把握、興味関心の醸成、商談の獲得などに貢献するツールです。
ハウスリストにコンテンツを一斉送信したり、コンテンツ送付後のアクション(例えば、お役立ち資料を半分まで読んだ、など)に応じて商談打診をしたりと、リード獲得後のナーチャリング業務に役立てることができます。
また、送付したコンテンツが顧客に見られたタイミングでリアルタイムに通知がくるので、顧客が資料を開いたタイミングが可視化され、架電やメールでの追客がしやすくなります。
統合型CRMプラットフォーム「hubspot」
HubSpot(ハブスポット)は、マーケティング、営業、カスタマーサービスを一元管理できる統合型CRMプラットフォームです。
ホワイトペーパー活用を支援するために、資料請求から送付までのプロセスを自動化し、効率的な対応を実現します。
例えば、資料をHubSpotに格納すると、簡単にダウンロードURLが生成され、リードに迅速に提供可能です。また、資料が閲覧されたタイミングをリアルタイムで確認でき、顧客の関心度に応じた追客や商談のアプローチが可能になります。
ホワイトペーパーは外注するのもひとつの手段
ホワイトペーパーの制作は、単に情報をまとめデザイン化するだけではなく、ターゲットとなる読者のニーズを的確に捉え、分かりやすく課題解決の情報提供をすることが必要です。
また、1本だけ作って終わりではなく、ホワイトペーパーの種類や本数を増やしたりダウンロードした人に定期的に連絡を取ったりと、継続的に施策を続けることが重要です。
社内で制作を行う場合、専門的な知識を持った担当者が必要となり、他の業務との兼ね合いでリソースが不足することもあります。こうした場合、ホワイトペーパーを外注することは非常に有効な手段です。
外注することで、まず制作物のクオリティが保証されます。専門の制作会社は、業界に精通したプロフェッショナルが多いため、ターゲットに合わせた効果的な構成や内容を提供でき、さらに読者が求める情報を的確に届けることができます。
それだけでなく、社内の負担を大幅に減らし、時間やリソースを他の業務に割り当てることができるため、全体の業務効率が向上します。
このように、ホワイトペーパー制作を外注することは、企業のマーケティング活動において非常に有益な選択肢となります。
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まとめ
本記事では、ホワイトペーパーの作成を助ける6つのツールに加え、デザインのポイントや作成後の活用方法を解説しました。ホワイトペーパーは作って終わりではなく、目的を達成するために有効活用することが重要です。
本記事で解説したツールなども活用いただくことで、本記事が貴社のホワイトペーパー施策の成功に貢献できますと幸いです。