進捗管理を見える化する3つの方法。テンプレートを用いた実践方法も
日々仕事をしている中で「あの案件って今だれが担当してる?」「どこまで進んでたっけ?」みたいなことってよくありますよね。メールやチャット、オフィスでの会話で進捗確認をするのは、思い出す工数もかかりますし非効率と言わざるを得ません。
特にテレワークが働き方のスタンダードとして浸透してきた昨今では、この「進捗管理」が非常に重要になってきています。そこで、本記事では進捗管理を見える化する3つの方法について紹介していきますので参考にしてみてください。
進捗管理を見える化する意味
進捗管理の見える化とは、都度メールやチャットなどを確認しに行かなくとも、チーム全体の仕事の進捗状況をひと目でわかる形にすることです。
進捗管理を見える化することで、誰が今どのタスクに着手しているのか、納期までどれだけの余裕があるのかなどの進捗情報をチームで共有することができます。
進捗状況をひとまとめにしたものがあれば、その画面にアクセスすれば進捗状況がわかるため、都度「あの案件今どうなってる?」といったコミュニケーションが不要になります。
これだけでも十分なのですが、案件の進捗が滞っているなどがわかった場合チームでコミュニケーションを取って進行の優先度を決め直すなどして、タスク漏れや遅延防止にも有効な手段のひとつが「進捗管理の見える化」なのです。
進捗管理を見える化する方法
では、その進捗管理を見える化するには、どのような方法があるのか。本記事では基本的な3つの方法について紹介します。
- 共有カレンダー
- ガントチャート
- カンバン方式
1:共有カレンダー
共有カレンダーで進捗管理を見える化することができます。(今回はGoogleカレンダーを元に紹介します)
Googleカレンダーは「日」「週」「月」ごとに予定を登録できるカレンダーアプリですが、複数人でその予定を共有することができます。登録した予定に「ゲスト」としてチームメンバーを招待することで、そのメンバーのカレンダーにも同様の予定を表示することができます。
予定の色を設定することもできるため、「緑は社内準備タスク」「オレンジ色は制作タスク」などとラベル感覚で色付けすることで一覧で表示した際に見やすくすることができます。
また、期限が近づいた際にリマインド通知を送るよう設定することもできるため、進捗管理の「チームのみんながひと目でわかる」と「タスクのぬけもれを防止する」の目的をかんたんに達成することができるのが嬉しいポイントです。
進捗管理するとちゃんとメリットがあるのか感じたいとった方は、まずはいったんGoogleカレンダーなどの共有カレンダーを試してみるのが良いかと思います。
弊社Coneも最初3人程度で進捗管理していたことはGoogleカレンダーで行っていました
2:ガントチャート
ガントチャートとは、タスクの開始日・終了日・依存関係などを横軸に時間をとったチャートで表す方法。プロジェクトの全体像やスケジュール管理がしやすいので、複数タスクの工数を見積もったりする際に適しています。
下図はGoogleシート(スプレッドシート)を用いた進捗管理表となっており、このシートをメンバーで共有することでプロジェクト全体のタスク一覧と進行度を把握することができます。
「着手」「完了」に予定日を入力することで、自動的に右側の日付に色付けされ、視覚的にもスケジュール感の把握がしやすいのがこのシート(ガントチャート)の特徴です。
タスクの順序が明確な場合や、大タスク・サブタスクなどのタスク関係の紐づけが必要な場合などはこのガントチャートを扱うとスムーズに進捗管理を行うことができます。
WBSなどの工程が非常に多くなりスケジュールが重なるようなプロジェクトの管理に向いています。デメリットは期日の変更がしづらいこと。ひとつのタスクの期日を変更しようとすると、それに紐づくすべてのタスクの期日を変更する必要があるので、スケジュールは余裕を持って立てましょう。
弊社Coneもサイト制作案件などのクライアントワークはこのシートを活用していました
3:カンバン方式
カンバン方式とは、「未着手」「進行中」「完了」などのステータスごとにタスクカードを移動しながら進捗を見える化する方法です。ひと目でタスクの状態が一目でわかるため、チームでの共有に便利。
下図はNotionでカンバン方式(ボードビュー)を採用して進捗管理表を作成したものです。
Notion含め、カンバン方式ビューが搭載されている進捗管理ツールであればどのツールでも「タスク詳細」を入力できるようになっています。上の画像であればタスクカードの左側にノートアイコンがついているものはタスクの詳細がカード内部に記載されているといった具合です。
また、ラベルを付ける機能もあるため、このタスクはマーケティング関連・営業関連などといったように自社の用途に合わせてカテゴライズできるのもこのカンバン方式の進捗管理の特徴です。
ただ、「タスクカードの動かし忘れ」等が頻発する場合もありクライアントワークでこの方式を用いてしまうと問題が起きてしまう場合が多いため、自社のチーム内でのプロジェクト進捗管理に活用するのがおすすめです。
弊社Coneも本メディアの記事作成の進捗管理をNotionのカンバンビューを用いて行っていました
ガントチャートの無料テンプレートと進捗管理方法
ここからは、先ほど紹介したGoogleシート(スプレッドシート)を用いたガントチャート形式の進捗管理の方法を具体的に説明していきます。(次のセクションで「カンバン方式」を紹介します)
具体的な管理方法を見ていく前に、まずは今回使用するGoogleシートをご確認ください。テンプレートとして用意しましたので、以下シートにアクセスしてご活用ください。
- 【無料テンプレート】チーム向け_タスク管理シート(こちらから)
※本テンプレートでは編集ができないため、活用する場合は左上の「ファイル」タブから「コピーを作成」してご利用ください。
上記シートで記載するべき内容は以下の項目です。
プロジェクト開始日 | プロジェクト全体の開始日を記載(ガントチャートの始点) |
プロジェクト終了日 | プロジェクト全体の終了予定日を記載(ガントチャートの終点) |
タスク | 実行予定のタスクを記載 |
タスクジャンル | 「デザイン」「開発」など、各タスクのジャンルを記載 |
担当者 | 各タスクを実行するプロジェクトメンバー名を記載 |
着手日 | 各タスクの着手日を記載 |
完了予定日 | 各タスクの完了予定日を記載 |
進捗状況 | 進捗を可視化できるよう、「作業中」「調整中」「完了」から選択 |
プロジェクトを進行するために必要なタスクを洗い出して、タスク欄に記載します。その際に後々見やすいようにタスクのジャンルも一緒に記載しておきます。
また「着手」「完了」の欄に、着手予定日と完了予定日を記載することで、右側のガントチャート(進行表)に色がつきます。
そして、該当タスクが完了すれば「状況」欄で「完了」にステータスを変更すると、タスク行がグレーアウトしますので、ひと目で進捗状況が確認できます。
上記、説明したシートの使い方の詳細は以下記事で解説していますので、ガントチャート形式で進捗管理を行いたい方は御覧ください。
カンバン方式でおすすめツールと特徴
次に、カンバン方式で進捗管理を行いたい場合ですが、この場合はエクセルやスプレッドシートでは作成できないため「タスク管理ツール」を用いて行う他ありません。
そこで、カンバン方式が搭載されているタスク管理ツールを3つの特徴別に紹介しますので、自社の状況に適したものを検討してみてください。
業務全般:Trello
まず業務全般での進捗管理を行いたい場合はTrelloがおすすめです。各タスクを「カード」と呼ばれる形式で追加し、カードに担当者や期限、チェックリストなどを設定可能です。コメントやファイル添付もできるので、細かいやり取りをタスクごとに集約できるのも便利なポイントです。
最大の特徴は、操作が直感的で分かりやすいため、ITリテラシーに差があるチームでもすぐに使いこなせる「シンプルなタスク管理」ツールになっていること。
プロジェクト・業務内で変更があってもすぐにカードを変更したりステータスを変更したりできるため「かんたん、かつ柔軟に」活用することができます。
- 料金:月額5ドル(スタンダードプランの場合)
- サービスページ:https://trello.com/
ルーティン業務:formwork
formworkは、タスクやプロジェクトの「管理」だけでなく「実行」まで可能にするツールで、特にルーティン業務の管理・効率化に強みを持っています。
ステップ式のワークフローを構築し、表示されるフォームに回答することで業務を進行できるため、たとえば「契約書情報入力」「顧客情報入力」などのステップをクライアントや社内担当者に共有すると、指示を繰り返し説明する手間を大幅に削減できます。
カンバンビューはフォームのステップが完了すると、自動的にボード上のステータスが更新されるため、手動でドラッグ&ドロップする必要がなく、進捗確認がスムーズ。
繰り返し発生する申請やチェック作業など、ルーティン業務を効率的に回したい企業やチームに向いているツールとなっています。
- 料金:月額16,000円(スタンダードプランの場合)
- サービスページ:https://product-formwrk.jp/
開発 / プロジェクト:Backlog
Backlogは、Nulab社が提供するプロジェクト管理・タスク管理ツールです。カンバン方式だけでなく、プロジェクト全体の管理を見渡せる機能が充実しているのが特徴です。
たとえば、ガントチャートを使ったスケジュール管理や、課題ごとのコメントやWiki機能によるナレッジ共有、バージョン管理(Git・SVN)との連携による開発プロセスの効率化など、複数の部門やチームメンバーがひとつのプラットフォームでやり取りを完結できるようになっています。
つまり、すべての情報が集約されるため、状況に応じたカンバン&ガントチャートの切り替えが非常にやりやすいため、開発などの細かいタスクが発生するプロジェクトに向いている進捗管理ツールだと言えます。
- 料金:月額17,600円(スタンダードプランの場合)
- サービスページ:https://backlog.com/ja/
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上記3つの進捗管理ツールを紹介しましたが、進捗管理ツールは非常に数多くリリースされています。もっと自社に合ったものを見つけたい、という方は下記記事で8つのツールを詳しく紹介していますので御覧ください。
まとめ
本記事では、進捗管理を見える化する方法について解説してきました。
弊社Coneは、資料作成代行(c-slide)・記事作成代行(c-blog)で、formworkを活用し、効率的な進捗管理方法を実現しているため少ない人数で多くのクライアントを支援することができています。
進捗管理の見える化は、チーム全体の仕事の状況を一目で把握できるようにすることで、コミュニケーションの効率化やタスク漏れの防止に役に立つのでぜひ徹底的にこだわってください。
自社の業務内容や規模、チームの特性に合わせて最適な方法を、効率的な進捗管理を!Good Luck!