インサイドセールスのメール例文集。コツは商談打診しないこと

インサイドセールスの架電接続率は22%という現実の中、メールの重要性は増すばかり。しかし、ただメールを送れば良いというわけではありません。
効果的なインサイドセールスメールの秘訣は「商談打診しない」こと。正確に言えば、商談打診だけのメールは送らず、必ず「情報提供+商談打診」のセットで送ることです。
本記事では、実際に商談獲得と接点維持の両方を実現できるメールテンプレートを5つの状況別に紹介し、さらにメール送付時の重要なポイントも解説します。
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目次
インサイドセールスにおけるメールの役割
インサイドセールスの存在理由は商談獲得です。マーケティング部門が獲得したリードにアプローチし、商談化してフィールドセールスに受け渡す。そのアプローチ手段のメインは架電でしたが、コロナを境に状況が一変しました。
インサイドセールスの1日平均架電件数は28件ですが、架電接続率は22%(*1)という現実があります。28回電話をかけても、実際に会話できるのは約6件程度。これでは効率的とは言えません。こうした背景から、メールでのアプローチの重要性が増しています。これが1つ目の役割である商談獲得です。
もうひとつは「接点維持」という役割です。BtoBの購買プロセスは複雑で、「4月に問い合わせしたが導入は7月から」「担当者は導入したいが決済権者は上司」といったケースは珍しくありません。
このような状況で最も避けたいのは、忘れられることです。すぐに導入に至らなくても、自社という選択肢を忘れられれば導入の可能性はゼロになります。
メールが接点維持に有効な理由は、ログが残ることです。電話は営業側のログしか残りませんが、メールなら見込み顧客のメールボックスに過去のやり取りがすべて残ります。数ヶ月後に「もう一回検討してみようか」となった時、「そうそう、こんな機能があったんだった」と思い出してもらえる可能性が格段に高くなります。
つまり、インサイドセールスにおけるメールは「今すぐ商談につなげる武器」であり、同時に「将来の商談を逃さないための保険」でもあるのです。
*1) インサイドセールスの1日平均架電件数は28件 架電接続率は22%で昨年より減少/immedio調査
インサイドセールスが送るメールは「情報提供+商談打診」
インサイドセールスがメールを送付する場面は数多くありますが、本記事ではインバウンドで獲得したリードへのアプローチを想定します。
インバウンドリードに対してメールを送付する際の最重要事項があります。それは、メールは必ず「情報提供+商談打診」のセットで送ることです。
- 情報提供だけ → NG(それならメルマガでいい)
- 商談打診だけ → NG(普通に迷惑)
一般的には「何回かに一回は商談打診してみよう」「MAツールでホットリードになったら商談打診しよう」といったルールがありますが、これは根本的に間違いです。
なぜなら、お客様の検討状況や興味度は刻一刻と変化するから。昨日まで「検討していない」と思っていたお客様が、今日突然「話を聞いてみたい」と思うかもしれません。逆に、スコアが高くても実際には忙しくて検討どころではないかもしれません。
この判断を営業側がするのは不可能です。お客様の興味度や検討タイミングは、お客様自身にしかわからないのです。
だからこそ、常に「役に立つ情報」と「いつでもお話できます」をセットで提供する。お客様が「この情報、参考になるな」と思った瞬間に「そういえば、詳しく話を聞いてみようかな」という選択肢も同時に提供するのです。
ずっと「情報提供+商談打診」でメールを送ることで、お客様のタイミングに営業側が合わせることができ、機会損失を防げます。
インサイドセールスの状況別メールテンプレート
では、実際にどのように「情報提供+商談打診」のメールを作成するのか、を例文を用いて説明していきます。以下5つの状況別に説明します。
- 資料請求後のフォローメール
- セミナー参加後のフォローメール
- 展示会後のフォローメール
- 事例追加きっかけのフォローメール
- サービス情報更新きっかけのフォローメール
例文はメールテンプレートとして、どこかにコピーしてお使いください。
①資料請求後のフォローメール
件名
【追加資料】参考になりそうな導入事例をお送りします
本文
○○様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
先日は資料請求いただき、ありがとうございました。
お送りした資料はご確認いただけましたでしょうか。
追加で参考資料をお送りします
資料をご覧いただいた多くのお客様から「具体的な導入イメージがもっと知りたい」というお声をいただくため、○○様の業界でよくある課題と解決事例をまとめました。
【添付】○○業界向け導入事例集(3社の詳細ケーススタディ)
{資料閲覧用URL}
特に注目していただきたいポイント
・2ページ目:株式会社○○様の事例
・導入機能:先日お送りした資料でご紹介した機能を活用
・効果:月間○○時間の業務削減を実現
ご不明な点や詳しくお聞きになりたい点がございましたら、15分程度のお時間をいただいて具体的な活用イメージをご説明可能です。
以下日程調整ツールよりご都合の良い日時をお選びいただきますとオンラインMTGがご予約いただけます。
{日程調整URL}
今後ともよろしくお願いいたします。
資料請求という具体的なアクションを起こしたリードには、さらに踏み込んだ情報が必要です。一般的な資料では伝えきれない業界特化の事例集を提供し、具体的な削減効果を数値で示すことで実用性を高めます。
商談打診は「15分程度」と短時間を提示することで相手の心理的負担を軽減し、自然な流れで個別相談につなげることができます。
②セミナー参加後のフォローメール
件名
【セミナー資料+α】○○様向けの個別チェックシートをご用意いたしました
本文
○○様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
本日はお忙しい中「営業効率化セミナー」にご参加いただき、 ありがとうございました。
セミナー投影資料と一緒に、特別資料をご用意しました。
セミナーでお話しした営業効率化の5つのポイントについて、○○様の会社でも実践いただけるようセルフチェックシートとなっています。
【添付資料】
・セミナー資料(本日使用分):{資料閲覧用URL}
・営業効率化セルフチェックシート:{資料DL用URL}
チェックシートの特徴
・セミナーでお話しできなかった「導入順位の判断基準」も掲載
・現在の営業体制の確認にそのまま活用可能
・自社の状況に合わせてカスタマイズ済み
チェックシート実施後に「うちの場合はどうなんだろう?」 という疑問点が出てきましたら、お気軽にお声がけください。 30分程度で個別にご相談いただくことも可能です。
以下日程調整ツールよりご都合の良い日時をお選びいただきますとオンラインMTGがご予約いただけます。
{日程調整URL}
改めまして、本日はありがとうございました。
セミナー参加者は既に高い関心度を示しているため、参加者限定の特別感を演出することが効果的です。時間の制約で話せなかった内容を実用的なチェックシートで補完し、その活用後の疑問解決という自然な文脈で個別相談を提案します。
情報提供と商談打診の間にノイズを入れず、スムーズに頭に入る文章にすることで商談設定率が変わってきます。
③展示会後のフォローメール
件名
【展示会でお話しした件】「○○を効率化したい」というお悩みについて
本文
○○様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
昨日は○○展示会の弊社ブースにお立ち寄りいただき、 ありがとうございました。
お話しいただいた課題について詳細資料をお送りします
○○様とお話しした「○○業務の効率化」について、展示会場では詳しくお伝えしきれなかった部分がございましたので参考情報をお送りいたします。
【添付】導入前後の比較レポート(○○業界版)
{資料閲覧用URL}
レポートの内容
・○○様と同様の課題をお持ちだった企業様の事例
・導入後3ヶ月での変化を具体的な数値で記載
・展示会でお話しいただいた「現在の○○時間」と比較可能
詳しい導入ステップや費用感についてもお聞きになりたければ、お気軽にご相談ください。
○○様の現在の状況に合わせて、具体的なご提案をさせていただきます。
以下日程調整ツールよりご都合の良い日時をお選びいただきますとオンラインMTGがご予約いただけます。
{日程調整URL}
今後ともよろしくお願いいたします。
展示会での具体的な会話内容を記憶していることをアピールすることで、パーソナライズされた対応であることを印象づけることができます。もちろん、印象だけではなく心からそう思っている前提ですが。
その場では時間的制約で伝えきれなかった詳細情報を、相手が実際に話した現状と比較できる形で提供するのがポイントです。「現在の状況に合わせた提案」として個別対応の価値を訴求できます。
④事例追加きっかけのフォローメール
件名
【新事例追加】○○業界の導入成功事例をご紹介します
本文
○○様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
いつもお世話になっております。
同業界の最新成功事例をご紹介します。
この度、○○様と同じ○○業界で弊社サービスを導入いただいている企業様に、導入から6ヶ月後の効果についてインタビューする機会がございました。
○○様にも参考になる内容のため、許可をいただいて レポートにまとめましたのでお送りいたします。
【添付】株式会社○○様 導入6ヶ月後レポート
{資料閲覧用URL}
特に注目していただきたいポイント
・3ページ目「予想外だった効果」
・導入目的だった○○改善+副次的な○○効率化も実現
・過去に○○様ともお話しした○○の課題解決に関連
より具体的なシミュレーションも可能です
レポートをご覧いただいて「うちの場合はどうなるか」など気になる点がございましたら、お気軽にお声がけください。
類似企業様の事例をもとに、具体的なシミュレーションもご案内可能です。
以下日程調整ツールよりご都合の良い日時をお選びいただきますとオンラインMTGがご予約いただけます。
{日程調整URL}
今後ともよろしくお願いいたします。
同業界の最新成功事例は、相手にとって最も参考になる情報です。タイムリーで信頼性の高い情報であることを強調し、導入目的以外の副次効果にも言及することで追加価値を示します。
過去の会話との関連付けで継続的な関係性をアピールしつつ、「うちの場合はどうなるか」という自然な疑問に対する解決策も併せて提示することが大切です。
⑤サービス情報更新きっかけのフォローメール
件名
【機能追加】「○○を自動化したい」というご要望にお応えする新機能をリリースしました
本文
○○様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
いつもお世話になっております。
○○様のご要望を形にした新機能をリリースしました
以前○○様とお話しした際の 「○○作業を自動化できれば効率的なのに」というお話を覚えております。
この度、まさにその課題を解決する新機能 「○○自動化機能」をリリースいたしました。
【添付】○○自動化機能 詳細資料
{資料閲覧用URL}
新機能の効果
・従来手動で行っていた○○作業が約80%削減可能
・○○様の現在の作業量なら月間約○○時間の削減効果
・既存お客様からは「簡単設定」「時間を重要業務に充当」の声
デモンストレーションも承ります
この新機能について詳しくお聞きになりたければ、 デモを交えて15分程度でご説明可能です。
○○様の現在の業務フローに合わせた具体的な活用イメージもお伝えできます。
以下日程調整ツールよりご都合の良い日時をお選びいただきますとオンラインMTGがご予約いただけます。
{日程調整URL}
今後ともよろしくお願いいたします。
単なる機能追加の告知ではなく、過去の会話での相手の要望が実現したというストーリー性を持たせることで特別感を演出できます。こちらも同様演出だけではなく顧客目線を心からという前提に変わりはありません。
具体的な削減効果を数値で示し、既存顧客の実際の声で安心感を提供します。相手の現在の業務フローに配慮したカスタマイズ提案を行うことで、個別対応の価値を伝えることができます。
インサイドセールスがメールを送付する際のポイント
インサイドセールスのメールテンプレートを紹介しましたが、そのメールを作成・送付する際のポイントをあわせて紹介します。
- 中長期目線を忘れない / KPIに囚われない
- 個別の情報を収集する仕組みを整備する
- きっかけリストをつくる
中長期目線を忘れない / KPIに囚われない
インサイドセールスがメールを送付する際、最も重要なのはKPIに囚われすぎないことです。
もちろん、インサイドセールスのミッションが商談獲得である以上、商談獲得数というKPIは必要です。しかし「追いすぎない」「囚われすぎない」ことが重要になります。
なぜなら、KPIを追いすぎると「商談打診!商談打診!」の姿勢になってしまい、自分都合・自分のタイミングで「商談しましょう!」としか言わないセールスが生まれます。そうなると見込み顧客側は「あぁ、いやだなこの会社」と感じてしまい、おそらく二度と振り向いてくれません。
この状態が続くと、マーケティングで創出した5,000件のリストが、信頼失墜によりみるみるうちに1,000件→500件と減っていきます。短期的な成果を追い求めた結果、中長期的な機会を大量に失ってしまうのです。
だからこそ、本記事で一貫して伝えている「情報提供+商談打診」の形態で接点を維持しておく必要があります。今すぐではなくても、いつかの商談機会を損失させないためです。
KPIを設定するなら、商談獲得数だけではなく「返信率」も重視することをおすすめします。返信があるということは、相手との関係が維持できている証拠。中長期的に見れば、返信率の高い関係構築ができているリストの方が、最終的により多くの商談機会を創出できるはずです。
個別の情報を収集する仕組みを整備する
先ほどのメールテンプレートを見てもらえばわかる通り、すべて個別にカスタマイズされた内容でした。展示会での会話内容、セミナーでの質問、資料請求時の状況など、その顧客の動きから課題を推察してカスタマイズして送付することで、商談獲得にも接点維持にも効果的なメールになります。
しかし、個別カスタマイズを実現するには見込み顧客の情報を事前に収集する仕組みが必要です。
多くの企業では、資料請求してくれたリードの「名前」「会社名」「役職」といった基本情報しか収集していません。これでは効果的な追客はできません。なぜなら、相手の課題や状況が何もわからないからです。
対処法は、情報収集の仕組みを事前に整備することです。例えば、フォームの項目に「どの課題が貴社状況に近いですか?」といった課題関連項目を追加したり、資料ダウンロード後に「資料を読んでもわからなかったこと」「追加でほしい情報は?」などのアンケートを回収するといった方法です。
このような個別情報を収集する仕組みを先に作っておくことで、後でメールを送る際の材料が豊富になり、格段にカスタマイズしやすくなります。
きっかけリストをつくる
個別に情報を収集できていたとしても、その情報をもとに一回しかメールを送らなければ、おそらく商談化もしませんし、忘れ去られてしまいます。なぜなら接点が維持できていないからです。
しかし「どんなタイミングで、何を送付すればいいのか」。これがインサイドセールスの大きな悩みのひとつではないでしょうか。
解決策は、きっかけリストを作ることです。
メール送付のタイミングを「自社側のきっかけ」と「顧客側のきっかけ」に分けてリストアップしておくのです。
自社側のきっかけ
- 自社サービスの導入事例が追加されたとき
- 自社サービスに変更が起きたとき
- 料金が変わったとき
- キャンペーンが実施されたとき
- お役立ち資料が作成されたとき
- サービス紹介資料の内容が改善されたとき
- プロダクトがアップデートされたとき
- セミナーアーカイブ動画が公開されたとき
顧客側のきっかけ
- 見込み顧客のプレスリリースが更新されたとき
- 見込み顧客が資料を再度閲覧したとき
- 見込み顧客の業界に関連するニュースがあったとき
このきっかけリストと、これまで収集していた顧客の個別情報を組み合わせることで、自然なタイミングで「情報提供+商談打診メール」を送付できるようになります。きっかけが明確になることで、メール送付に迷いがなくなり、継続的な接点維持が可能になります。
インサイドセールスの味方「formmate」
ここまでインサイドセールスのメール文や送る際のポイントについて解説してきました。その中でも重要だったのが「顧客ごとにカスタマイズすること」と「そうするために情報収集の仕組みを整備すること」だったと思います。
その両方を叶えることができるのがformmateというフォームツールです。
問い合わせ・資料請求フォームを作成することができ、そのフォームが送信されたら「その場で営業担当の空き日程が表示され、オンライン商談を予約することができる」ツールで、インバウンドの商談獲得の自動化を実現することができます。

⇒ BtoBセールスフォームツール:formmateサービスサイトへ
さらに、インサイドセールスのメール活用に役に立つ機能が揃っていますので、3つPickして紹介します。
- 離脱前アンケートでフォローヒント回収
- ワンクリックナーチャリングでメール配信
- 資料閲覧行動トラッキングできっかけ察知
① 離脱前アンケートでフォローヒント回収
見込み顧客が資料請求フォームを送信したあと、formmateなら見込み顧客がサンクスページで資料を閲覧することができます。

そして、まだその見込み顧客が情報収集段階で、資料閲覧後「×」でポップアップを閉じたタイミングで、アンケートが表示されるようになっており、商談予約せずに離脱する見込み顧客から追客ヒントを回収できる機能があります。

通常、架電をしてフォローをすると思うのですが、このアンケートがあるおかげで、その架電の工数なくしてフォローのヒントを得ることができます。
② ワンクリックナーチャリングでメール配信
見込み顧客が、一覧でコンテンツを閲覧できる資料ライブラリという機能があります。ライブラリに資料を追加・ライブラリ内の資料を更新したタイミングで「ワンクリック」で見込み顧客にメール通知を送信することができる機能です。

ワンクリックとはいえ、適当に送付することはおすすめできませんが。。
送付するメール文言の調整はもちろん、その送付画面では「どのフォームを送信した顧客か」「そのフォームの項目はどれを選んだか」などで送付するリードのフィルタリングが可能です。
資料を追加すると勝手に送信画面が開くようになっているので、先述の「きっかけ」は勝手につくられる仕様になっています。
③ 資料閲覧行動トラッキングできっかけ察知
また、ワンクリックナーチャリングで送付したメールから資料ライブラリに訪問した見込み顧客がいれば、その訪問を検知。さらに、いつ・どの資料を、閲覧・読了・ダウンロードしたかまでトラッキングすることができます。

そのため、その閲覧行動や最初のフォーム送信情報をもとに1to1で情報提供+商談打診メールを送付することで、ハウスリストからの商談獲得を実現することができます(実際に弊社もこの方法です)。
formmateサービス紹介資料ダウンロード
上記、新規リードからの商談設定率やハウスリストからの商談獲得にお困りの方は、formmateサービス紹介資料をご覧ください。
※ 本フォームもformmateで作成されています。
