BtoB商材のLP基本構成。CVR向上の33のチェックリストも(ワイヤーフレーム付)

BtoB企業のデジタルマーケティングにおいて、ランディングページ(LP)は見込み顧客の獲得を左右する重要な要素です。
が、BtoCとは異なり、BtoBのランディングページでは複数の意思決定者が関わる長期的な検討プロセスや、より論理的で詳細な情報提供が求められるため、知識が必要です。また、リードを獲得した後の商談化プロセスまで含めて設計しなければ、真の成果には結びつきません。
本記事では、BtoBランディングページの基本構成から具体的な改善ポイント、実際の成功事例まで、CV率向上に直結する実践的なノウハウを体系的に解説します。
無料でダウンロードできるワイヤーフレームも添付していますので、「なんとなく作っている」状態から脱却し、戦略的にコンバージョンを獲得できるランディングページを作成するためのガイドとしてお役立てください。
弊社ConeはBtoBサイト制作サービス「c-web」を運営しています。「作ったものの思うようにコンバージョンが取れない」「どのような構成にすれば効果的なのかわからない」という方は一度ご相談ください。
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目次
ランディングページ(LP)とは?
ランディングページ(LP)とは、直訳すると「着地ページ」という意味で、ユーザーが検索エンジンや広告、SNSなどから最初にアクセスするWebページのことを指します。しかし、マーケティングの文脈では、広義と狭義の2つの意味で使われることが多いため、まずはその違いを理解しておきましょう。

■ 広義のランディングページ
ユーザーが外部サイトから流入して最初に訪れるページ全般を指します。これには企業のトップページ、ブログ記事、商品・サービスページなど、あらゆるページが含まれます。Google Analyticsなどの解析ツールで「ランディングページ」として表示されるのも、この広義の意味です。
■ 狭義のランディングページ
特定のマーケティング目的やコンバージョン(資料請求、問い合わせ、購入など)を達成するために、専用に作られた単独のページを指します。一般的に「LP」と呼ばれるのはこちらの意味で、他のページへのリンクを極力排除し、訪問者を一つの行動に集中させる設計になっているのが特徴です。
BtoBマーケティングにおけるランディングページは、主に狭義の意味で使われ、見込み顧客の獲得や商談機会の創出を目的としています。Web広告やメールマーケティング、セミナー集客などの施策と連携して、効率的にリードを獲得するための重要な役割を担っています。

要するに、SEOや広告で流入した見込み顧客の、CVを上げることに特化したページのことです。
BtoBランディングページのワイヤーフレーム
CVを上げるためのBtoBランディングページのワイヤーフレームを添付します。PDFでダウンロードできますので、手元においてデザイン・開発の際にお役立てください。
本ワイヤーフレームをもとに次項で、BtoBランディングページの構成について解説していきます。

BtoBランディングページの基本構成・要素
効果的なBtoBランディングページを作成するためには、サイト訪問者の心理的な流れに沿った構成にすることが重要です。前項のワイヤーフレームを参考に、各構成要素の役割と重要性について解説します。
- ファーストビュー
- 課題・悩み or 活用場面・対応領域
- 特徴
- 導入事例
- 料金 or 導入/支援の流れ
- CTA・フォーム
①ファーストビュー
ファーストビューは、ページを開いて最初に目に入る部分で、サイト訪問者が「このページを読み続けるかどうか」を3秒以内に判断する重要なエリアです。

- キャッチコピー:サービスの価値を一言で表現
- サブコピー:キャッチコピーを補完する詳細説明
- メインビジュアル:サービスの魅力を視覚的に伝える画像や動画
- CTAボタン:「資料請求」「無料相談」などの行動を促すボタン
BtoBでは、業務効率化や課題解決といった具体的なメリットを、ターゲット企業の担当者に響く言葉で表現することが重要です。
②課題・悩み / 活用場面・対応領域
この部分では、ターゲット企業が抱えている課題や悩みを明確にし、「まさに自分たちの問題だ」と共感してもらうことを目的としています。

- 具体的な業務シーンを想起させる表現
- 数値やデータを用いた客観的な課題提示
- 業界特有の問題への言及
訪問者に「この会社は自分たちの課題を理解している」と感じてもらうことで、解決策への関心を高めます。
③特徴
サービスの特徴や強みを、競合他社との違いが明確になるように説明するセクションです。

- 機能面の特徴:他社にない独自機能や優位性
- 運用面の特徴:導入のしやすさ、サポート体制など
- 実績面の特徴:導入社数、業界シェア、受賞歴など
BtoBでは意思決定に複数の関係者が関わるため、それぞれの立場の人が重視するポイントを網羅的に伝える必要があります。
④導入事例
実際にサービスを導入した企業の成功事例を紹介するセクションで、BtoBランディングページにおいて最も重要な要素の一つです。

- 企業名・業界:信頼性と親近感の醸成
- 導入前の課題:訪問者との課題の共通性
- 導入後の成果:具体的な数値や改善内容
- 担当者のコメント:リアルな声による説得力向上
同業他社や似たような規模の企業の事例があると、自分ごと化してもらいやすくなるのでできるだけ多く用意できるといいでしょう。
⑤料金 / 導入・支援の流れ
サービスの料金体系または導入までのプロセスを明示するセクションです。

料金表示のポイント:
- 明確で分かりやすい料金体系
- 初期費用、月額費用の内訳
- オプション料金の明記

導入フローのポイント:
- ステップごとの詳細な説明
- 各段階での期間や必要なリソース
- サポート体制の説明
BtoBでは予算確保や稟議が必要なため、料金の透明性と導入プロセスの明確性が重要になります。
⑥CTA・フォーム
訪問者を具体的な行動に誘導するための要素で、ランディングページの最終的な目的を達成するための重要な部分です。


効果的なCTA設計:
- 目立つデザイン:色彩やサイズで注意を引く
- 行動を促す文言:「今すぐ」「無料で」などの緊急性・お得感
- 複数配置:ページの複数箇所に設置

フォーム最適化:
- 必要最小限の入力項目
- 入力しやすいUI設計
- プライバシーポリシーへのリンク
フォームの横によくある質問を設置すること(項目と回答の設計によりますが)で、見込み顧客が抱える問い合わせ前の不安を取り払うことができ、問い合わせの後押しをすることができます。
CVが上がるLPにするための33のチェックリスト
きれいなBtoBランディングページを作成しても、コンバージョン率(CV率)が思うように上がらないケースは少なくありません。ここでは、CV率を効果的に改善するための4つの重要なポイント、33のチェックリストについて解説します。

ファーストビューに時間をかける
ファーストビューはランディングページの成否を決める最も重要な要素です。訪問者の約70%がファーストビューだけを見てページを離脱するというデータもあり、ここでの印象が全てを左右するため、自社の顧客のセグメント分類や過去の問い合わせ内容などを確認し、最適なメッセージを設定する必要があります。
ファーストビューのチェックリストは以下の通りです。
【キャッチコピー】
- ターゲット企業の課題を具体的に表現
- 競合との差別化ポイントを明確に訴求
- 数値や実績を含めた説得力のある表現
【キービジュアル】
- サービスの価値を直感的に理解できる画像選択
- 実際の画面キャプチャや利用シーンの写真
- 動画を活用した動的な訴求
【その他メッセージ】
- 3秒で理解できる情報量に絞り込み
- 最も重要なメッセージを優先的に配置
- 余白を活用した見やすいレイアウト
広告メッセージと統一する
ランディングページへの流入経路(リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告など)と、ページ内容の整合性を保つことが重要です。メッセージの不一致は訪問者の混乱を招き、即座にページ離脱につながるため、集客とLPは同時に考える必要があります。
広告との整合性におけるチェックリストは以下の通りです。
【広告文とキャッチコピーの連携】
- 広告文で使用したキーワードをファーストビューに含める
- 広告の「続き」としてページが機能するように設計
- それが難しい場合は広告ごとにLPを制作
【デザイン・トンマナの統一】
- 広告バナーとページデザインの色調を合わせる
- フォントや画像の雰囲気を統一
- ブランドイメージの一貫性を保持
CTAを工夫する
コール・トゥ・アクション(CTA)は、訪問者を具体的な行動に導くための最終的な仕掛けです。CTAの最適化により、同じ流入数でもコンバージョン数を大幅に改善できます。
CTAにおけるチェックリストは以下の通りです。
【配置の最適化】
- グローバルナビゲーションに設置
- ファーストビュー、各セクション終了時、ページ最下部への複数配置
- 訪問者の心理状態に合わせたタイミングで、適切なCTAを提示
【文言の工夫】
- 「資料請求」→「導入検討資料をダウンロード」など具体性を高める
- 「無料」「今すぐ」「限定」などの心理的トリガーワードの活用
- 行動のハードルを下げる表現(「まずは相談」「気軽にお問い合わせ」)
【デザインの最適化】
- 他の要素と明確に区別できる色・サイズの選択
- ボタンらしいデザイン(立体感、影など)
- マイクロインタラクション(ホバーエフェクト)の追加
リード獲得→商談化の流れを整備しておく
ランディングページでリードを獲得した後の流れが整備されていないと、せっかくの見込み顧客を逃してしまいます。CV率向上には、リード獲得後のフォローアップ体制も重要な要素です。
商談化フロー整備におけるチェックリストは以下の通りです。
【即座のフォローアップ体制】
- 自動返信メールの設計(お礼+次のステップの明示)
- 24時間以内の担当者からの個別連絡
- フォーム送信完了ページでの詳細案内
【段階的な情報提供】
- ステップメールによる段階的な情報提供
- 追加資料の提案(詳細資料、事例集、比較表など)
- ウェビナーやセミナーへの案内
【商談化のタイミング見極め】
- リードスコアリングによる見込み度の判定
- 行動トラッキングによる関心度の測定
- 適切なタイミングでの商談提案
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上記の「リード獲得→商談化の流れ」のチェックリストをすべて網羅できるのが、BtoBセールスフォームツール『formmate」です。
formmateは、作成したフォームが送信されたら、サンクスページで営業担当のオンラインMTGの空き日程を表示。見込み顧客が自分で日程予約することで24時間いつでも自動で商談が獲得できます。
また、すぐに商談にならなかった場合も、見込み顧客の資料閲覧行動をトラッキングできるため、関心度が高い顧客に絞って適切なタイミングで商談打診することができる「自動」かつ「最大限」商談獲得数を増やすフォームツールです。
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ここまで紹介した大きく4分類、小さくを総合的に改善することで、ランディングページのCV率を大幅に向上させることができます。
特に重要なのは、単発の改善ではなく継続的なPDCAサイクルを回すことです。定期的にデータを分析し、仮説を立て、テストを実施することで、より効果的なランディングページに進化させていくことができます。
BtoBランディングページの成功事例
最後に、BtoB商材のランディングページの成功事例を紹介します。成功の基準は「CVが上がっているかどうか」です。そのため弊社と弊社支援企業を紹介します
c-slide(株式会社Cone)
弊社Coneが提供する、資料作成代行サービス「c-slide」のランディングページです。

c-slideのLPは、月間100リードほど創出するサイトとなっています。ポイントは以下の通り。
- ファーストビューで実績表示することで離脱防止
- 対応できる資料種類をセカンドビューに置くことで自分ごと化
- その後に実績・事例を見せることで問い合わせの後押し
また、ランディングページ全体を確認したい場合は、こちらをクリックしてください。
セルメイト(RECERO株式会社)
RECERO株式会社が提供する、インサイドセールス代行サービス「セルメイト」のランディングページです。

セルメイトのLPは、弊社ConeのBtoBサイト制作サービス「c-web」にて、サイト改善を支援させていただきました。
以下ポイントで改善を行ったことでCVRの改善を達成しています。
- ファーストビューに導入事例企業を流すことで初回訪問者にも信頼感醸成
- 強みである手厚いサポート体制が問い合わせ前から分かるような構成に
- CVハードル低下狙いでセミナーや記事への導線を追加
支援事例の詳細は以下事例記事をご覧ください。
また、ランディングページ全体を確認したい場合は、こちらをクリックしてください。
BtoBサイト制作サービス「c-web」
弊社Coneの提供するBtoBサイト制作サービス「c-web」では、「ブランドサイト / 企業サイト」「サービスサイト」「オウンドメディア」の構築を支援しています。

c-web自体のLPも今回紹介したワイヤーフレームに則って作成されていますので、見てみてください。
また、c-webのサービス詳細については以下フォームからサービス紹介資料をダウンロードください。
