事業承継コンサルティング会社16選比較。費用相場と選び方
事業承継は、いま中小企業の経営者にとって避けて通れない経営課題です。帝国データバンクの調査では、2025年の後継者不在率は50.1%。過去最低を更新したとはいえ、依然として2社に1社が後継者を決められていません。(帝国データバンク「全国企業『後継者不在率』動向調査(2025年)」2025年11月21日)
しかも準備には期限があります。株式の贈与・相続にかかる税負担を実質ゼロにできる法人版事業承継税制(特例措置)は、特例承継計画の提出が令和9年(2027年)9月30日まで、承継の実行が令和9年12月31日までと2段階で区切られています。(中小企業庁「法人版事業承継税制(特例措置)」)計画の提出期限は令和8年3月31日から延長されましたが、逆算すると準備に使える時間は多くありません。
実際の現場では、 「親族に引き継ぎたいが、株価が高くて相続税が払えない…」 「後継者がいないので、M&Aも検討せざるを得ない…」 「税理士に相談しているが、経営の引き継ぎまで踏み込んだ提案が出てこない…」 といった悩みを抱える経営者が少なくありません。
そこで、事業承継コンサルティング会社の出番です。承継パターン(親族内・社内・第三者)に応じて、株式評価から後継者育成、M&Aの相手探しまでを設計してくれます。
本記事では、事業承継コンサルティング会社16社を各社の公表値だけを根拠にタイプ別に比較し、費用相場と失敗しない選び方をご紹介します。
そもそも事業承継コンサルティングとは?
事業承継コンサルティングとは、現経営者から次世代の経営者へ会社の経営権・株式・資産を引き継ぐプロセスを、専門家が計画策定から実行まで一貫して支援するサービスのことです。承継対象は経営権だけではなく、自社株式・事業用資産・取引先関係・従業員・ノウハウまで多岐にわたるため、税務・法務・財務・経営戦略の知見を組み合わせた包括的な支援が必要になります。
特に中小企業では、株式が現経営者個人に集中しているケースが多く、相続税や贈与税の負担が後継者の経営継続を圧迫する要因になりがちです。承継コンサルは、こうした「会社の出口戦略」と「税負担の最適化」を両立させる役割を担います。
事業承継の3つの種類
事業承継は、誰に引き継ぐかによって大きく3つのパターンに分類されます。それぞれメリット・デメリットが異なるため、まずは自社がどのパターンを目指すかを把握することが重要です。
| 承継パターン | 概要 | メリット |
|---|---|---|
| 親族内承継 | 経営者の子・配偶者など親族に承継 | 後継者育成に時間をかけられる/事業承継税制で税負担軽減可 |
| 親族外承継(社内承継・MBO) | 役員や従業員に承継 | 経営方針・文化を理解/従業員からの受容性が高い |
| 第三者承継(M&A) | 第三者企業へ会社や事業を譲渡 | 後継者不在でも事業継続可/創業者利益・個人保証解除のメリット |
近年は親族内承継の割合が減少し、第三者承継(M&A)の比率が増加傾向にあります。中小企業庁のデータでも、後継者を親族外から選ぶケースが過半数を超え、M&Aによる事業承継の件数が年々伸びている状況です。
事業承継の相談先は5つある
事業承継の相談先は、コンサルティング会社だけではありません。まず全体像を押さえたうえで、自社の課題に合う窓口を選ぶことが近道です。
| 相談先 | 得意な領域 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 事業承継コンサルティング会社 | 承継計画の設計、後継者育成、実行までの伴走 | 月額顧問型・スポット型 |
| 税理士法人・会計事務所 | 自社株評価、相続税・贈与税対策、事業承継税制の申請 | 顧問料+業務ごとの報酬 |
| 事業承継・引継ぎ支援センター(公的機関) | 初期相談、後継者人材バンク、第三者承継のマッチング | 無料 |
| 金融機関 | 資金調達、株式買取資金、取引先ネットワーク | 融資条件に内包 |
| M&A仲介・FA会社 | 第三者への譲渡先探し、条件交渉、成約まで | 着手金+成功報酬(レーマン方式) |
このうち事業承継・引継ぎ支援センターは全国48か所に設置され、相談は無料です。令和7年度は新規相談者が24,000者を超え、第三者承継(M&A)の成約は2,265件と、いずれも過去最多を更新しました(中小企業基盤整備機構 2026年5月29日発表)。何から手をつけるか決まっていない段階なら、まずここに相談してから民間の会社を選んでも遅くありません。
民間に依頼する場合は、M&A支援機関登録制度への登録有無が一つの目安になります。中小企業庁に登録されたFA・仲介業者は3,287件(令和8年8月20日時点。中小企業庁)で、登録業者は「中小M&Aガイドライン」の遵守を宣言しています。
事業承継コンサルティングとM&A仲介の違い
混同されやすい両者ですが、役割は明確に異なります。事業承継コンサルティングは「経営者の悩み全体に対する解決策提示」であり、親族内・社内承継も含めた選択肢全体を検討します。一方M&A仲介は「売り手と買い手のマッチング」に特化しており、第三者承継を前提としたサービスです。
ただし実態としては、事業承継コンサル会社がM&A仲介機能も併せ持つケースが多く、境界はあいまいです。自社の状況が「親族内承継を中心に検討したい」のか「M&Aも有力な選択肢として並行検討したい」のかによって、依頼すべき会社のタイプが変わります。
第三者承継(M&A)を中心に検討している場合は、M&A仲介に特化した会社を別記事で詳しく比較しています。
関連記事:M&A仲介会社おすすめ16選比較。タイプ別の選び方から依頼前の準備まで
事業承継コンサルティングに依頼できる業務
事業承継コンサルティング会社に依頼できる業務は、承継プロセス全体を網羅しています。自社の課題に応じて、必要な業務だけを切り出して依頼することも可能です。
| 現状分析・承継診断 | 株主構成・財務・事業価値・後継者候補を整理し、課題を可視化 |
| 承継スキーム策定 | 親族内・MBO・M&Aから最適パターンを比較・選定。ロードマップ作成 |
| 自社株式評価 | 類似業種比準方式・純資産方式などで適正株価を算定 |
| 株価対策・組織再編 | 役員退職金・持株会社化・株式集約など株価引き下げ施策の実行支援 |
| 相続税・贈与税対策 | 事業承継税制(特例措置)の適用要件確認・申請支援 |
| 後継者育成支援 | 経営塾・伴走支援・社外取締役派遣による次世代育成 |
| M&Aアドバイザリー | 譲渡先選定・バリュエーション・DD・契約交渉の代理・実行支援 |
| 個人保証・債務整理 | 経営者保証ガイドラインの活用支援。承継時の個人保証解除交渉 |
| 補助金・助成金活用 | 事業承継・引継ぎ補助金などの申請支援 |
| 承継後のPMI | 承継後の組織統合・事業計画策定・モニタリング |
このように、「承継前の準備」から「承継後の組織運営」までを一貫してサポートしてもらうことが可能です。とはいえ、すべての業務を依頼する必要はありません。自社の体制や顧問税理士の関与度合いによって、依頼する業務範囲を絞り込むことが重要です。
たとえば、
| 顧問税理士で税務対応している企業 | 承継スキーム策定・後継者育成・実行支援を中心に依頼 |
| 後継者不在で第三者承継を検討する企業 | M&Aアドバイザリーをメインに依頼 |
| 株価が高くて相続税が懸念な企業 | 株価対策・組織再編をスポットで依頼 |
このように切り出して依頼できるため、自社の課題を整理した上で、得意分野が合う会社を選ぶことが成功の鍵となります。
事業承継・引継ぎ補助金の申請を別途検討している場合は、補助金申請を専門にサポートする会社の比較記事も参考になります。
関連記事:補助金申請代行おすすめ14選比較。審査を通過しやすくするポイントまで解説
事業承継コンサルティングの費用相場
事業承継コンサルティングの費用は、支援内容・契約形態・自社の規模によって大きく変動します。主な料金体系は次の3つです。
| 契約形態 | 相場 | 概要 |
|---|---|---|
| 月額顧問型(リテイナーフィー) | 月額10万〜30万円 | 継続的なアドバイザリー契約。承継計画の策定〜実行まで月次で支援 |
| スポット型(着手金+業務報酬) | 着手金20万〜200万円+業務報酬 | 株価対策や組織再編など特定業務単位で契約。業務範囲に応じて変動 |
| 完全成功報酬型(M&A向け) | 譲渡額の3〜5%(レーマン方式が一般的) | M&A成立時のみ報酬発生。着手金・月額顧問なしのケースも増加中 |
中堅・中小企業の事業承継支援を税理士法人に依頼する場合、100万〜1,000万円程度が一般的な総額相場とされています。M&Aで第三者承継する場合は、譲渡額に応じてレーマン方式(譲渡額に対する逓減型料率)で計算され、総額数百万円〜数千万円になるケースが多くなっています。
掲載16社の公表値でみる実勢
費用相場は記事によって幅がありますが、実際に各社が公表している金額は次のとおりです(2026年9月時点・各社公式サイトの公表値)。
| 費用の種類 | 公表している会社 | 公表値 |
|---|---|---|
| 着手金 | 日本M&Aセンター | 簿価総資産2億円以下100万円/2〜10億円200万円/10〜20億円300万円/20〜30億円400万円/30〜50億円500万円/50億円超は総資産×0.1% |
| 着手金 | ストライク・M&Aキャピタルパートナーズ・fundbook・M&Aロイヤルアドバイザリー | 無料 |
| 中間報酬 | ストライク | 資産総額10億円以下100万円/10〜50億円200万円/50億円超300万円 |
| 成功報酬の最低額 | 日本M&Aセンター | 最低2,000万円 |
| 成功報酬の最低額 | ストライク | オーナー受取額4億円以下の部分に2,000万円 |
| 成功報酬の最低額 | fundbook | 譲渡対象資産額5億円以下の部分に2,500万円 |
| 月額顧問 | Pro-D-use | 働く顧問15〜20万円(月5時間)/事業部長21〜50万円(20時間)/並走役員51〜90万円(50時間)/ほぼ常駐役員91〜200万円(110時間) |
| 月次顧問 | 響き税理士法人 | 3.85万円〜(年間取引額3,000万円以下)/贈与税申告110,000円〜 |
ここから読み取れることが2つあります。
1つめは、M&A仲介では着手金無料が主流になっていること。上記5社のうち着手金を明示しているのは日本M&Aセンター1社で、残る4社は無料です。ただし着手金が無料でも、成功報酬には最低報酬額が設定されています。譲渡額が小さいほど実質的な料率は跳ね上がるため、「着手金無料」だけで比べると判断を誤ります。
2つめは、レーマン方式の料率よりも「何に対して掛けるか」で総額が変わること。同じ5%でも、日本M&Aセンターは時価総資産、ストライクとM&Aロイヤルアドバイザリーはオーナー受取額(株価)、fundbookは譲渡対象資産額を基準にしています。基準が資産額か株価かで、総額は数倍変わることがあります。見積もりを取るときは料率ではなく「基準」と「最低報酬額」を必ず確認してください。
なお、事業承継コンサルティング会社では料金を公開していない会社のほうが多数派です。16社のうち具体的な金額を公表しているのは6社で、残る10社は個別見積もりです。初回相談を無料としている会社が多いため、複数社から見積もりを取って比較するのが現実的です。
費用が変動する3つの要因
事業承継コンサルの費用は、自社の状況によって大きくブレます。見積もり時に金額の根拠を確認するためにも、変動要因を理解しておくことが重要です。
1. 自社株式評価・財務デューデリジェンスの有無
株主構成が複雑な企業(少数株主が多い・名義株が混在しているなど)や、子会社・関連会社を持つグループ企業では、株式評価と財務DDに大きな工数が発生します。評価対象会社の数や決算書の精度によって、評価業務だけで50万〜300万円程度の差が出ることもあります。
2. 承継スキームの複雑さ(持株会社化・組織再編)
シンプルな相続・贈与で完結するケースに比べ、持株会社化・株式交換・会社分割などの組織再編を伴うスキームでは費用が大幅に上がります。組織再編には法務・税務・登記の複数領域が関わるため、コンサル本体の費用に加えて弁護士・司法書士費用も別途発生します。
3. 関与する専門家の数(弁護士・司法書士の追加)
事業承継コンサル会社単独では完結せず、税理士・弁護士・司法書士・M&Aアドバイザーなどの外部専門家を組み合わせるのが一般的です。社内に各専門家を抱えるワンストップ型は単価が高めですが、追加費用が発生しにくい傾向があります。一方で外部連携型は、案件ごとに専門家費用が積み上がるため見積もり時の確認が必須です。
事業承継コンサル会社を選ぶ際の5つの比較ポイント
事業承継コンサル会社は「どこも同じ」ではありません。会社によって得意な承継パターン・専門領域・体制が大きく異なるため、自社の状況に合わない会社を選ぶと「着手金だけ払って前に進まない」「税務面のアドバイスはあるが経営の引き継ぎが進まない」といった失敗が起こります。
ここでは、事業承継コンサル選びで失敗しないために必ず確認すべき5つの比較ポイントを解説します。
- 同業界・同規模企業での承継支援実績
- 税務・法務・財務をワンストップで対応できるか
- 想定する承継パターン(親族内/MBO/M&A)への適合
- 報酬体系の透明性と契約期間
- 経営者・後継者との伴走体制
同業界・同規模企業での承継支援実績
事業承継コンサルを選ぶ際、最も重視すべきが「同業界・同規模企業での承継支援実績」です。事業承継は業界によって考慮すべき論点が大きく異なります。製造業であれば設備資産や工場の承継、不動産業であれば資産管理会社の活用、医療法人であれば持分譲渡など、業界特有のスキームを理解している会社を選ぶことで、議論のスタート地点が大きく変わります。
また、企業規模によっても適切なスキームは異なります。年商10億円未満の中小企業と、年商100億円規模の中堅企業では、株式評価の手法・組織再編の可否・関与する専門家の体制まで全て違ってきます。
確認すべきポイントは次の3つです。
- 自社と同業界の事業承継支援実績が公表されているか
- 自社と同規模(年商・従業員数)の支援実績が豊富か
- 過去の支援事例で実際にどんなスキームを採用したかの開示があるか
税務・法務・財務をワンストップで対応できるか
事業承継には税務・法務・財務・経営戦略の4領域すべての知見が必要です。特に株価対策や組織再編を伴う案件では、税理士単独でも弁護士単独でも完結しません。
ワンストップで対応できる会社を選ぶと、専門家間の調整コストがかからず、議論のスピードが早くなります。一方で外部連携型でも、信頼できる専門家ネットワークを持っていれば実務上は問題ありません。
確認すべきポイントは次の3つです。
- 公認会計士・税理士・弁護士・司法書士が社内またはグループ内にいるか
- 専門家が一堂に会する定例ミーティングの体制があるか
- 外部連携型の場合、追加費用の発生条件が明確か
想定する承継パターン(親族内/MBO/M&A)への適合
会社によって得意な承継パターンは異なります。たとえばM&A仲介出身の会社は第三者承継には強いものの、親族内承継の株価対策には踏み込まない傾向があります。逆に税理士法人系は親族内承継・MBOには強いものの、M&Aの買い手探索ネットワークを持っていないケースが多くなっています。
自社が目指す承継パターンと、コンサル会社の得意領域がズレると、提案の質が大きく低下します。
確認すべきポイントは次の3つです。
- 親族内承継・MBO・M&Aのうち、どのパターンが過去実績で多いか
- 複数パターンを並行検討できる体制か(M&Aだけ・税務だけにならないか)
- パターン変更時の追加費用が発生する条件
報酬体系の透明性と契約期間
事業承継案件は1〜10年という長期にわたるため、報酬体系の透明性は極めて重要です。月額顧問型・スポット型・完全成功報酬型のうちどれを採用しているか、最低契約期間・解約条件・追加業務の取り扱いまで、契約前に必ず確認する必要があります。
特に「着手金を払ったが、その後の業務報酬や成功報酬が不明確」という状態は最も避けるべきパターンです。
確認すべきポイントは次の3つです。
- 月額顧問・着手金・成功報酬の内訳が見積書で明示されているか
- 最低契約期間・中途解約時の返金規定が契約書に明記されているか
- 業務範囲外の追加対応(株価再評価・スキーム変更)の費用ルール
経営者・後継者との伴走体制
事業承継は経営者と後継者の「人としての納得感」が決定的に重要なテーマです。家族・親族・株主・従業員・取引先が複雑に関係するため、コンサルが「事務的に処理する立場」ではなく「経営者の伴走者」として機能できるかどうかが、承継成功の分かれ目になります。
担当コンサルタントとの相性、ミーティング頻度、緊急時の連絡体制を、契約前に必ず確認しましょう。
確認すべきポイントは次の3つです。
- 担当コンサルタントの経歴・専門分野が公開されているか
- 月次・四半期での定例ミーティング体制が組まれるか
- 経営者の意思決定が必要な場面で素早くフィードバックが得られるか
事業承継コンサルティングの選び方
事業承継コンサルを選ぶ際は、得意領域や承継パターンへの適合度によって成果が大きく変わります。ここでは事業承継コンサルティング会社を4つのタイプに分類し、特徴と向いている企業をご紹介します。
- 総合経営コンサル型 | 経営戦略から承継まで一気通貫で任せたい場合
- 税理士法人型 | 株式評価・相続税対策など税務面を最重視したい場合
- M&A仲介・第三者承継型 | 後継者不在で第三者へ売却したい場合
- 中小・伴走特化型 | 中小企業向けに後継者育成も含めて支援してほしい場合
まずは、以下の診断ツールで自社に合うタイプを確認してみてください。
Q1 / 承継先の方針
誰に事業を引き継ぎたいですか?
Q2 / 重視する支援領域
コンサルに最も期待する支援は、どちらに近いですか?
Q3 / 自社の規模
自社の年商規模は、どちらに近いですか?
Q4 / 後継者の状況
後継者についての現状は、どちらに近いですか?
Q5 / 承継までの想定期間
承継完了までの想定期間は、どちらに近いですか?
Q6 / コスト感・報酬体系
コンサル報酬の支払い方として、どちらに近いですか?
Q7 / コンサルとの距離感
コンサルに求める関わり方は、どちらに近いですか?
① 総合経営コンサル型 | 経営戦略から承継まで一気通貫で任せたい場合
総合経営コンサル型は、事業承継の支援だけでなく、経営戦略の見直し・組織再編・人材育成・M&Aまでを一括で支援できるタイプのコンサルです。承継を「単なる相続対策」ではなく「会社の中長期成長戦略の一環」として捉え、承継後の経営体制まで含めて設計してくれます。
中堅・中堅以上の規模で、グループ会社・子会社が複数あるような企業や、承継と並行して事業ポートフォリオの再編・経営体制の刷新を検討したい企業に向いています。コンサルタント・公認会計士・税理士・弁護士・M&Aアドバイザーなどがチームを組んでワンストップで支援するため、論点の抜け漏れが起きにくいことも強みです。
このタイプへの依頼に向いている企業は以下になります。
- 年商10億円以上の中堅企業で複数事業・グループ会社を持つ
- 承継と並行して経営戦略の見直し・組織再編も進めたい
- 税務だけでなく事業価値向上・後継者育成まで一括で任せたい
② 税理士法人型 | 株式評価・相続税対策など税務面を最重視したい場合
税理士法人型は、税理士・公認会計士の専門知見を中心に、株式評価・相続税対策・事業承継税制(特例措置)の活用などの税務最適化を最大の強みとするタイプのコンサルです。資産税(相続税・贈与税・譲渡税)に強い税理士が中心となり、株価引き下げ施策や持株会社化など、税負担を最小化するスキーム設計を得意としています。
親族内承継を中心に検討しており、「後継者の納税資金が大きな課題」「自社株式の評価額をどう下げるか」が最重要テーマの企業に向いています。顧問税理士では対応しきれない高度な相続・贈与スキームや、事業承継税制の特例措置の申請まで対応してもらえる点が魅力です。
このタイプへの依頼に向いている企業は以下になります。
- 親族内承継を中心に検討しており、後継者の納税負担が課題
- 株式評価額が高く、株価対策・組織再編が必要
- 事業承継税制(特例措置)の活用を視野に入れている
③ M&A仲介・第三者承継型 | 後継者不在で第三者へ売却したい場合
M&A仲介・第三者承継型は、後継者不在を前提に、買い手企業を探索して第三者承継(M&A)を成立させることを最大の役割とするタイプのコンサルです。譲渡先候補のロングリスト作成・ノンネームシート作成・基本合意・デューデリジェンス・最終契約までを一気通貫で支援します。
後継者不在で1〜3年以内に承継を決着させたい企業や、創業者利益を確保しつつ事業継続を実現したい企業に向いています。完全成功報酬型を採用している会社が多く、初期コストを抑えながら検討を進められる点も特徴です。
このタイプへの依頼に向いている企業は以下になります。
- 親族・社内に後継者候補がおらず、第三者承継を決断している
- 1〜3年で速やかに承継を決着させたい
- 完全成功報酬型でリスクを抑えながら検討したい
④ 中小・伴走特化型 | 中小企業向けに後継者育成も含めて支援してほしい場合
中小・伴走特化型は、中小・小規模企業を主な対象とし、経営者・後継者と現場レベルで伴走するタイプのコンサルです。大手コンサルの画一的な提案ではなく、企業の規模・業種・組織風土に合わせて、後継者育成・社内体制構築・現場マネジメント支援などをきめ細かく実行します。
年商10億円未満の中小企業で、「コンサル費用は抑えたいが本気で伴走してくれる相手が欲しい」「後継者の経営者育成に時間をかけたい」といったニーズを持つ企業に最適です。プロ経営者の派遣や後継者向けの経営塾など、独自のサービスを持つ会社も含まれます。
このタイプへの依頼に向いている企業は以下になります。
- 年商10億円未満の中小・小規模企業で予算に限りがある
- 後継者の経営者育成に時間をかけて取り組みたい
- 経営者の意思決定に密接に関わってくれる距離感を求める
事業承継コンサルティング会社一覧比較表
以下は、本記事で紹介する事業承継コンサルティング会社の一覧比較表です。
| サービス名 | 詳細 | 料金 | タイプ | 備考 |
|---|---|---|---|---|
船井総研あがたFAS | 要問い合わせ | 総合経営コンサル型 | 船井総研HDとあがたグローバルの合弁FAS。グループの業種特化コンサルと連携 | |
山田コンサルティンググループ | 要問い合わせ | 総合経営コンサル型 | 東証上場。公認会計士31名・税理士40名を含む役職員1,223名 | |
タナベコンサルティンググループ | 要問い合わせ | 総合経営コンサル型 | 東証プライム上場。累計22,100社のコンサルティング実績、PMIまで一貫支援 | |
税理士法人チェスター | 要問い合わせ | 税理士法人型 | 相続税申告は年間3,076件。事業承継は株式会社チェスターコンサルティングが提供 | |
税理士法人山田&パートナーズ | 要問い合わせ | 税理士法人型 | 相続・事業承継コンサル1,491件、組織再編282件 | |
辻・本郷税理士法人 | 要問い合わせ | 税理士法人型 | 全国80か所以上・35都道府県。税理士290名を含む2,354名 | |
響き税理士法人 | 月次顧問3.85万円〜/贈与税申告110,000円〜 | 税理士法人型 | 神奈川2拠点・25名。16社で唯一、顧問料の料金表を公開 | |
MACコンサルティンググループ | 初回相談無料 | 税理士法人型 | 東海地盤。事業承継関連128件 | |
日本M&Aセンター | 着手金100万円〜/成功報酬 最低2,000万円 | M&A仲介・第三者承継型 | 累計成約11,000件超。地銀の9割・信金の8割と提携、専門コンサル635名 | |
M&Aキャピタルパートナーズ | 着手金・企業価値評価 無料/成功報酬は株価レーマン | M&A仲介・第三者承継型 | 売り手と買い手で同一の株価レーマン方式。LSEG「日本M&Aレビュー2025年」国内件数3部門1位 | |
ストライク | 中間報酬100万円〜/成功報酬 最低2,000万円 | M&A仲介・第三者承継型 | 創業以来3,700件以上。オーナー受取額を基準にしたレーマン方式 | |
fundbook | 着手金・中間金 無料/成功報酬 最低2,500万円 | M&A仲介・第三者承継型 | 全国10万社規模のデータベースでマッチング。東京・大阪の2拠点 | |
M&Aロイヤルアドバイザリー | 要問い合わせ | M&A仲介・第三者承継型 | 譲渡側は完全成功報酬。役職員258名、うち役員に公認会計士4名・弁護士1名(2026年8月1日時点) | |
Pro-D-use | 月額15〜200万円 | 中小・伴走特化型 | 16社で唯一、月額の料金表を4段階で公開。3回まで相談無料、毎月10社限定 | |
日本プロ経営者協会 | 要問い合わせ | 中小・伴走特化型 | 会員2,249名からプロ経営者を招聘。有料職業紹介事業 13-ユ-318948 | |
NEX Consulting | 要問い合わせ | 中小・伴走特化型 | 相談303件を6分類の内訳つきで公開。役員3名全員が公認会計士・税理士 |
【総合経営コンサル型】の事業承継コンサルティング会社
【総合経営コンサル型】の事業承継コンサルティング会社は次の3社です。経営戦略の立案から承継後の体制づくりまでを、同じチームに一気通貫で任せたい場合に向いています。
株式会社船井総研あがたFAS
船井総研グループのM&A・事業承継を担う合弁FASです。船井総合研究所ホールディングスとあがたグローバルグループの合弁で設立されたFAS(フィナンシャル・アドバイザリー・サービス)会社で、独立したサービスサイトは持たず、船井総研グループのM&Aサイト内で事業承継支援を提供しています。
強みは、船井総研グループが業種ごとに蓄積してきたコンサルティングと連携できる点です。承継そのものだけでなく、承継後の事業をどう伸ばすかまで同じグループ内で相談できます。拠点は東京・大阪・愛知の3か所で、対応は全国。報酬体系は公開しておらず、個別の見積もりとなります。
| 承継支援の実績 | 要問い合わせ |
| 対応できる領域 | M&A・事業承継アドバイザリー/企業価値評価/グループの業種特化コンサルと連携 |
| 得意な承継パターン | 第三者承継(M&A)/グループ再編 |
| 報酬体系 | 要問い合わせ |
| 体制・拠点 | 東京・大阪・愛知の3拠点/全国対応 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
山田コンサルティンググループ株式会社

年間2,000件超の支援実績を持つ、東証上場の総合コンサルティング会社です。事業承継を経営コンサルティングの一領域として扱い、承継計画の策定から自社株評価、組織再編、相続対策、M&Aまでを一つの窓口で進められます。
役職員1,223名のうち、公認会計士31名・税理士40名・司法書士17名・社会保険労務士5名・中小企業診断士37名が在籍しています。税務・法務・財務のどこで詰まっても社内で完結しやすい体制です。国内13都府県に加えて海外10拠点があり、提案と見積もりの段階までは費用が発生しません。
| 承継支援の実績 | 年間2,000件超 |
| 対応できる領域 | 承継計画の策定/自社株評価/組織再編/相続対策/M&A/海外拠点との連携 |
| 得意な承継パターン | 親族内承継/MBO/第三者承継 |
| 報酬体系 | 個別見積もり(提案・見積もりまで費用なし) |
| 体制・拠点 | 13都府県+海外10拠点/役職員1,223名。公認会計士31名・税理士40名・司法書士17名・中小企業診断士37名 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
タナベコンサルティンググループ株式会社

累計22,100社の支援実績を持つ、東証プライム上場のコンサルティングファームです。事業承継はM&A領域のサービスとして提供され、経営戦略の策定から譲渡先の探索、成約後のPMI(統合後の経営統合)までを一貫して扱います。
承継の実行で終わらせず、引き継いだあとの組織づくりまで同じチームが伴走する点が特徴です。10都道府県に拠点を持ち、グループ総人員は938人。事業承継単独の支援件数と報酬体系は公開していないため、費用は問い合わせが必要です。
| 承継支援の実績 | 累計22,100社のコンサルティング実績/事業承継単独の件数は非公開 |
| 対応できる領域 | 経営戦略/M&A/事業承継/PMI(統合後の経営統合)まで一貫 |
| 得意な承継パターン | 親族内承継/第三者承継(PMIまで) |
| 報酬体系 | 要問い合わせ |
| 体制・拠点 | 10都道府県/グループ総人員938人 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
【税理士法人型】の事業承継コンサルティング会社
【税理士法人型】の事業承継コンサルティング会社は次の5社です。自社株の評価額を下げる、相続税・贈与税の負担を抑える、事業承継税制を使うといった税務面を最優先したい場合に向いています。
税理士法人チェスター

相続税申告を年間3,076件(令和7年度)手がける、相続特化の税理士法人グループです。事業承継コンサルティングの提供主体は税理士法人本体ではなくグループの株式会社チェスターコンサルティングで、純資産1億〜500億円規模のオーナー企業から年間100件以上の相談を受けています。
グループ従業員は540名。税理士102名・公認会計士8名・弁護士6名・司法書士8名・行政書士33名が在籍しており(令和8年9月現在)、株式の評価から遺言・遺留分といった法務まで内部で完結します。初回面談は無料で、全国への出張にも対応。費用は面談後の見積もりとなります。
| 承継支援の実績 | 事業承継 年間相談100件以上(純資産1億〜500億円規模)/相続税申告 年間3,076件 |
| 対応できる領域 | 自社株評価/相続税・贈与税/組織再編/M&A/遺言・遺留分(弁護士・司法書士・行政書士が在籍) |
| 得意な承継パターン | 親族内承継(相続・贈与) |
| 報酬体系 | 初回面談無料(全国出張可)、面談後に見積もり |
| 体制・拠点 | 13都府県21拠点/従業員540名。税理士102名・公認会計士8名・弁護士6名 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
税理士法人山田&パートナーズ

相続・事業承継コンサルティングを年1,491件手がける税理士法人です。2025年実績として、相続・事業承継コンサル1,491件のほか、M&A関連191件、組織再編282件、相続税申告2,302件を分野別に開示しています。件数を業務ごとに公開している数少ない一社です。
国内20都道府県に20拠点、海外に10拠点を持ち、人員は1,118人。自社株評価や相続税対策だけでなく、持株会社化などの組織再編、海外子会社を含む国際税務まで扱えるため、グループ企業の承継にも対応できます。
| 承継支援の実績 | 相続・事業承継コンサル1,491件/M&A関連191件/組織再編282件/相続税申告2,302件 |
| 対応できる領域 | 自社株評価/相続税・贈与税/組織再編・持株会社化/M&A/国際税務 |
| 得意な承継パターン | 親族内承継/MBO/第三者承継 |
| 報酬体系 | 要問い合わせ |
| 体制・拠点 | 国内20都道府県20拠点+海外10拠点/人員1,118人 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
辻・本郷税理士法人

全国80か所以上・35都道府県に拠点を持つ、国内最大級の税理士法人です。2025年実績で事業承継の相談は780件超。自社株評価、相続税・贈与税の対策、組織再編、事業承継税制の申請までを扱います。
従業員は2,354名で、うち税理士290名・公認会計士65名。グループ全体では2,772人です。拠点数の多さから、本社と工場・営業所が離れている企業や、相続人が各地に散っているケースでも対面で進めやすいのが特徴。初回面談から提案・見積書の説明までが無料で、見積もりは2つのフェーズに分けて提示されます。
| 承継支援の実績 | 事業承継相談780件超 |
| 対応できる領域 | 自社株評価/相続税・贈与税/組織再編/事業承継税制の申請 |
| 得意な承継パターン | 親族内承継(相続・贈与) |
| 報酬体系 | 初回面談・提案・見積書の説明まで無料。2フェーズの見積もり制 |
| 体制・拠点 | 全国80か所以上・35都道府県/従業員2,354名。税理士290名・公認会計士65名 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
響き税理士法人

本記事の16社で唯一、顧問料の料金表を公開している税理士法人です。神奈川県内2拠点(横浜・横浜南)・25名の地域事務所で、対応エリアは東京・神奈川・埼玉・千葉・静岡。
月次顧問は3.85万円〜(年間取引額3,000万円以下)、決算・申告は顧問料の4か月分、贈与税申告は110,000円〜と、依頼前に金額の目安を確認できます。無料相談・無料見積もりにも対応。神奈川県内で顧問税理士を切り替えながら承継準備を進めたい中小企業に向いています。なお、東京・新宿の別法人「税理士法人・響」とは別の事務所です。
| 承継支援の実績 | 要問い合わせ |
| 対応できる領域 | 月次顧問/決算・申告/贈与税申告/事業承継相談 |
| 得意な承継パターン | 親族内承継(贈与・相続) |
| 報酬体系 | 月次顧問料+業務ごとの報酬。無料相談・無料見積もりあり |
| 体制・拠点 | 神奈川2拠点(横浜・横浜南)/25名。税理士5名。対応エリアは東京・神奈川・埼玉・千葉・静岡 |
| 料金目安 | 月次顧問3.85万円〜(年間取引額3,000万円以下)/決算・申告は顧問料4か月分/贈与税申告110,000円〜 |
MACコンサルティンググループ

東海地盤で、親族内承継の実績を内訳つきで公開している税理士法人グループです。中核はMACミッドランド税理士法人で、公式サイトでも「M&A仲介会社では実現できない税理士法人ならではの提案」を掲げています。
2022年4月〜2024年6月の事業承継関連実績128件を、組織再編39件・事業承継税制9件・持株会社化8件・遺留分除外合意8件と内訳まで開示しているのが特徴です。総勢約120名のうち、相続・事業承継に特化したコンサルタントが40名以上。拠点は愛知・東京・神奈川の3か所で、初回相談は無料です。
| 承継支援の実績 | 事業承継関連128件。内訳は組織再編39件・事業承継税制9件・持株会社化8件・遺留分除外合意8件ほか |
| 対応できる領域 | 自社株評価/相続税・贈与税/組織再編/持株会社化/事業承継税制 |
| 得意な承継パターン | 親族内承継 |
| 報酬体系 | 初回相談無料 |
| 体制・拠点 | 愛知・東京・神奈川の3拠点/総勢約120名、うち相続・事業承継特化40名以上 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
【M&A仲介・第三者承継型】の事業承継コンサルティング会社
【M&A仲介・第三者承継型】の事業承継コンサルティング会社は次の5社です。親族や社内に後継者がおらず、第三者への譲渡を検討する場合に向いています。5社とも中小企業庁のM&A支援機関に登録済みで、「中小M&Aガイドライン」の遵守を宣言しています。
株式会社日本M&Aセンター

累計成約11,000件超の、M&A仲介の最大手です。地方銀行の9割、信用金庫の8割、会計事務所1,118と提携し、全国から譲渡・譲受のニーズを集めています。専門コンサルタントは635名。
本記事の5社で唯一、着手金の金額を公開しています。着手金は企業評価料と案件化料で構成され、簿価総資産2億円以下で100万円、2〜10億円で200万円、10〜20億円で300万円、20〜30億円で400万円、30〜50億円で500万円、50億円超は総資産×0.1%。成功報酬は時価総資産を基準としたレーマン方式で、最低2,000万円です。7営業拠点に加えてサテライト14か所、海外5か国に展開しています。
| 承継支援の実績 | 累計成約11,000件超。M&A支援機関登録済み |
| 対応できる領域 | 譲渡先の探索/企業評価/条件交渉/成約後支援。地銀9割・信金8割・会計事務所1,118と提携 |
| 得意な承継パターン | 第三者承継(M&A) |
| 報酬体系 | 着手金(企業評価料+案件化料)+成功報酬(時価総資産レーマン方式) |
| 体制・拠点 | 7営業拠点+サテライト14/海外5か国/専門コンサルタント635名 |
| 料金目安 | 着手金 簿価総資産2億円以下100万円〜50億円超は総資産×0.1%/成功報酬 5億円以下5%〜100億円超1%、最低2,000万円 |
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社

着手金と企業価値評価が無料の、専任担当制のM&A仲介会社です。累計1,000組以上の成約があり、LSEG「日本M&Aレビュー2025年」では国内M&A件数の3部門で1位(案件数ベース・不動産除く)となっています。
費用は中間報酬(手数料総額の約10%)と成功報酬(約90%)に集約され、成約に至るまでの持ち出しが少ないのが特徴です。レーマン方式の基準は株価で、売り手と買い手で同一の料率を用いています。従業員は連結406名、拠点は東京・愛知・大阪・福岡の4か所。料率のテーブルは公開されていないため、見積もり時に確認が必要です。
| 承継支援の実績 | 累計1,000組以上。M&A支援機関登録済み |
| 対応できる領域 | 譲渡先の探索/企業価値評価/条件交渉。担当者が一気通貫で対応 |
| 得意な承継パターン | 第三者承継(M&A) |
| 報酬体系 | 着手金・企業価値評価は無料。中間報酬(手数料総額の約10%)+成功報酬(株価レーマン方式・売り手買い手同一) |
| 体制・拠点 | 東京・愛知・大阪・福岡の4拠点/連結406名 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
株式会社ストライク

着手金・企業価値算定・月額報酬のすべてが無料のM&A仲介会社です。創業以来3,700件以上の成約実績があり、企業価値評価は公認会計士が担当します。
費用は基本合意報酬と成功報酬のみ。基本合意報酬は資産総額10億円以下で100万円、10〜50億円で200万円、50億円超で300万円です。成功報酬はオーナーの受取額を基準としたレーマン方式で、4億円以下の部分に2,000万円、4〜5億円5%、5〜10億円4%、10〜50億円3%、50〜100億円2%、100億円超1%。受取額を基準にしているため、負債の大きい企業では総資産基準より安くなる場合があります。
| 承継支援の実績 | 創業以来3,700件以上。M&A支援機関登録済み |
| 対応できる領域 | 譲渡先の探索/企業価値評価(公認会計士が担当)/条件交渉 |
| 得意な承継パターン | 第三者承継(M&A) |
| 報酬体系 | 着手金・企業価値算定・月額報酬すべて無料。基本合意報酬+成功報酬(オーナー受取額レーマン方式) |
| 体制・拠点 | 8拠点+京都オフィス/グループ486名 |
| 料金目安 | 基本合意報酬 資産総額10億円以下100万円〜50億円超300万円/成功報酬 4億円以下の部分に2,000万円、4〜5億円5%〜100億円超1% |
株式会社fundbook

全国10万社規模のデータベースで相手先を探すM&A仲介会社です。譲渡側の着手金・中間金は無料(契約形態によっては中間報酬が発生する場合があります)で、費用は成功報酬に集約されます。
成功報酬は譲渡対象資産額を基準としたレーマン方式で、5億円以下の部分に2,500万円、5〜10億円4%、10〜50億円3%、50〜100億円2%、100億円超1%。最低報酬額は本記事の5社で最も高い水準のため、譲渡額が小さい案件では実質的な負担率を試算してから判断してください。拠点は東京本社と大阪の2か所で、公認会計士・税理士・司法書士が在籍しています。
| 承継支援の実績 | 非公開(全国10万社規模のデータベースを保有)。M&A支援機関登録済み |
| 対応できる領域 | データベースによる相手先マッチング/条件交渉/成約支援 |
| 得意な承継パターン | 第三者承継(M&A) |
| 報酬体系 | 着手金・中間金は無料(契約形態により中間報酬が発生する場合あり)+成功報酬(譲渡対象資産額レーマン方式) |
| 体制・拠点 | 東京本社・大阪の2拠点/公認会計士・税理士・司法書士が在籍 |
| 料金目安 | 成功報酬 5億円以下の部分に2,500万円、5〜10億円4%、10〜50億円3%、50〜100億円2%、100億円超1% |
M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社

譲渡側は完全成功報酬制のM&A仲介会社です。着手金・中間金・月額報酬のすべてが無料で、費用が発生するのは成約時のみ。成約しなければ支払いは生じません。
成功報酬は株価を基準としたレーマン方式で、5億円以下5%/5〜10億円4%/10〜50億円3%/50〜100億円2%/100億円超1%。最低報酬額は公開されていないため、見積もり時に必ず確認してください。役職員258名のうち、役員に公認会計士4名・弁護士1名が在籍。拠点は東京(丸の内・日本橋)と大阪の3か所で、M&A仲介協会の正会員です。
| 承継支援の実績 | 非公開(成約事例・インタビューを公開)。M&A支援機関登録済み |
| 対応できる領域 | 譲渡先の探索/企業価値評価/条件交渉。役員に公認会計士4名・弁護士1名 |
| 得意な承継パターン | 第三者承継(M&A) |
| 報酬体系 | 譲渡側は完全成功報酬制(着手金・中間金・月額報酬すべて無料)。譲受側は中間報酬10% |
| 体制・拠点 | 東京(丸の内・日本橋)・大阪の3拠点/役職員258名 |
| 料金目安 | 株価レーマン方式 5億円以下5%/5〜10億円4%/10〜50億円3%/50〜100億円2%/100億円超1% |
【中小・伴走特化型】の事業承継コンサルティング会社
【中小・伴走特化型】の事業承継コンサルティング会社は次の3社です。後継者がすでに決まっている、あるいは社外から迎えたうえで、育成と現場の実務まで支援してほしい場合に向いています。
株式会社Pro-D-use(プロディーユース)

月額15万円から、後継者の右腕として経営の現場に入る伴走型コンサルティングです。株式譲渡の仲介は行わず、承継後に事業を回していくための実務支援に特化しています。
本記事の16社で唯一、月額の料金表を稼働時間別に4段階で公開しています。働く顧問15〜20万円(月5時間)、事業部長21〜50万円(20時間)、並走役員51〜90万円(50時間)、ほぼ常駐役員91〜200万円(110時間)。3回まで相談無料で、受け入れは毎月10社までです。役員・パートナー8名に加え、コンサルタント約30名が在籍。東京都新宿区の1拠点から全国に対応しています。
| 承継支援の実績 | 要問い合わせ |
| 対応できる領域 | 経営の現場に入る伴走支援/後継者の右腕としての実務/新規事業。株式譲渡の仲介は行わない |
| 得意な承継パターン | 親族内承継/社内承継(後継者の育成期) |
| 報酬体系 | 月額顧問型(稼働時間別の4プラン)。3回まで相談無料、毎月10社限定 |
| 体制・拠点 | 東京都新宿区1拠点/全国対応。役員・パートナー8名+コンサルタント約30名 |
| 料金目安 | 働く顧問15〜20万円(月5時間)/事業部長21〜50万円(20時間)/並走役員51〜90万円(50時間)/ほぼ常駐役員91〜200万円(110時間) |
一般社団法人 日本プロ経営者協会

会員2,249名の中から、後継者となるプロ経営者を招聘する一般社団法人です。有料職業紹介事業(許可番号 13-ユ-318948)として、後継者が不在の企業に社外から経営者を紹介します。
会員2,249名、プロ経営者候補は2,000名以上。招聘事例8件を公開しています。提携ファンドを通じた資本承継にも対応しており、「後継者がいないが、会社は残したい」「同業への譲渡は避けたい」というケースの選択肢になります。就任後は初期の課題解決まで支援。相談は無料で、東京都千代田区の1拠点から全国に対応しています。
| 承継支援の実績 | 会員2,249名。プロ経営者招聘の事例8件を公開 |
| 対応できる領域 | 後継者不在企業へのプロ経営者の招聘/提携ファンドによる資本承継/就任初期の伴走 |
| 得意な承継パターン | 後継者不在(社外から後継者を迎える) |
| 報酬体系 | 要問い合わせ(相談無料) |
| 体制・拠点 | 東京都千代田区1拠点/全国対応。有料職業紹介事業許可 13-ユ-318948 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
株式会社NEX Consulting

相談303件の内訳を6分類で公開している、公認会計士主導の事業承継コンサルティング会社です。2025年度に受けた決算書を伴う相談303件の内訳は、事業承継76件・組織再編61件・相続対策45件・M&A相談41件・デューデリジェンス27件・相続申告25件ほか。件数を分野別に開示している数少ない一社です。
役員3名全員が公認会計士・税理士で、関連法人にNEX税理士法人があります。親族内承継・MBO・ファンド活用・第三者承継を横並びで比較して提案する方針を掲げ、自社でも事業承継ファンドを運営。初回相談と30分の事業承継診断は無料です。大阪本社・名古屋・東京の3拠点で、従業員は20名。「まず何を選ぶべきか」から相談したい場合に向いています。
| 承継支援の実績 | 相談303件。内訳は事業承継76件・組織再編61件・相続対策45件・M&A相談41件・DD27件・相続申告25件ほか。M&A支援機関登録済み |
| 対応できる領域 | 承継スキームの比較設計/自社株評価/組織再編/M&Aアドバイザリー/自社ファンド。関連法人にNEX税理士法人 |
| 得意な承継パターン | 親族内承継/MBO/ファンド活用/第三者承継を横並びで比較 |
| 報酬体系 | 初回相談・30分の事業承継診断は無料。以降は個別見積もり |
| 体制・拠点 | 大阪本社・名古屋・東京の3拠点/従業員20名。役員3名全員が公認会計士・税理士 |
| 料金目安 | 要問い合わせ |
事業承継コンサルティングのよくある質問(FAQ)
最後に、事業承継コンサルティングの利用検討で多く寄せられる質問をまとめました。
事業承継コンサルと顧問税理士、どちらに先に相談すべき?
顧問税理士から始めて構いませんが、「自社株の評価額を出してもらう」ところまでにしておくのが現実的です。相続税・贈与税の申告は顧問税理士の領域ですが、「誰に、いつ、どの方法で引き継ぐか」というスキームの設計は別の専門性が必要になります。評価額を見てから、税務中心で進めるのか、第三者承継も含めて検討するのかを判断してください。
何から手をつけるか決まっていない段階であれば、全国48か所の事業承継・引継ぎ支援センターへの相談は無料です。令和7年度の新規相談者は24,000者を超えています。
Q2. 着手金は払い損になるリスクがある?
あります。着手金は成約の有無にかかわらず返金されないのが一般的です。ただしM&A仲介では着手金無料が主流になっており、本記事で紹介した5社のうち着手金を明示しているのは日本M&Aセンターの1社のみで、残る4社は無料です。
むしろ注意すべきは最低報酬額のほうです。成功報酬に2,000万〜2,500万円の下限が設定されているケースがあり、譲渡額が小さいほど実質的な料率は跳ね上がります。契約前に「レーマン方式の基準は資産額か株価か」「最低報酬額はいくらか」の2点を必ず確認してください。
Q3. M&Aを検討した場合、社員にはいつ伝えるべき?
基本合意の段階ではなく、最終契約の締結後が一般的です。交渉中に情報が漏れると、条件の変更や破談、キーパーソンの離職につながるためです。伝える順番も、役員・幹部 → 事業のキーパーソン → 全社員と段階を分けるのが通例で、譲受側と足並みをそろえて説明の場を設けます。
参考として、令和7年度に事業承継・引継ぎ支援センター経由で成約した第三者承継は2,265件と過去最多でした。中小企業のM&Aはすでに珍しい選択肢ではありません。
Q4. 事業承継税制(特例措置)は誰でも使える?
誰でも使えるわけではありません。法人版事業承継税制(特例措置)を使うには、特例承継計画を令和9年(2027年)9月30日までに都道府県へ提出し、令和9年12月31日までに実際の贈与・相続を行う必要があります。計画の提出期限は令和8年3月31日から延長されましたが、適用期限は延長されていないため、提出から実行までの猶予は実質3か月しかありません。
加えて、対象は中小企業者であること、認定後5年間の事業継続と雇用の8割維持といった要件もあります。個人版は計画提出が令和10年9月30日、実行が令和10年12月31日までです。適用を検討しているなら、逆算すると準備に使える時間は多くありません。
Q5. 後継者候補が複数いる場合、コンサルはどこまで関与する?
候補者の評価と、選ばれなかった側への配慮の設計までが一般的な範囲です。「誰を後継者にするか」の最終判断は経営者が行いますが、コンサルは経営者としての適性の評価、株式の分散を避ける持株設計、遺留分に配慮した資産配分の設計を担います。
株式を分散させると承継後の意思決定が滞るため、経営権は1人に集中させ、他の相続人には金融資産や不動産で調整するのが定石です。社内・親族に候補がいない場合は、社外からプロ経営者を迎える選択肢もあります。
まとめ
事業承継は、承継のパターンによって相談すべき相手が変わります。自社株の評価や相続税を最優先するなら税理士法人型、後継者が不在で譲渡先を探すならM&A仲介・第三者承継型、後継者は決まっていて育成に時間をかけたいなら中小・伴走特化型が近い選択肢です。
費用は会社によって公開の度合いが大きく異なり、16社のうち具体的な金額を公表していたのは6社でした。初回相談を無料としている会社が多いため、2〜3社から見積もりを取り、「レーマン方式の基準」と「最低報酬額」を並べて比べることをおすすめします。
まずは、自社に合ったタイプを把握することが重要です。まだ診断ツールを試していない方は、ぜひ「事業承継コンサルティング会社一覧比較表」の下にある診断ツールから確認してみてください。


