SEOのキーワードは「数」より「配置と自然さ」【9社メディアを調査】

SEOでよく話題になる「キーワード数」。しかし実は、この言葉には記事単位での出現数とメディア全体で狙うキーワード数の2つの意味があり、混同すると施策が空回りすることがあります。
さらに、多くの記事では単に「何個キーワードを入れるか」という話に終始しており、実際にCV(コンバージョン)につながるかどうかまで踏み込んだ分析は少ないのが現状です。
そこで本記事では、記事単位とメディア全体のキーワード数の違いを整理しつつ、弊社独自調査の結果も交えて、CVに直結するキーワード設計の考え方を解説します。
この記事を読むことで、ただ闇雲にキーワードを詰め込むのではなく、成果につながるキーワードの選び方・配置方法を理解できるようになります。
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SEOにおける「キーワード数」の意味とは
SEOの文脈で「キーワード数」という言葉が出てきたとき、実は2つのまったく異なる意味で使われていることがあります。まずはその違いを整理しておきましょう。
「キーワード数」は2つの観点がある
SEOにおける「キーワード数」という言葉は、実務の中で大きく2つの文脈で使われています。

◼︎ 「メディア全体」で狙うキーワード数(戦略レベル)
これはSEO戦略を立てる際に考える「どの領域の検索キーワードをどこまで網羅するか」という観点です。
たとえば、採用サービスを展開している企業なら「求人広告」「採用代行」「面接マニュアル」といった幅広いキーワード群をどのくらい拾っていくか、という話になります。
ここで重要なのは「記事数を増やすために無作為にキーワードを集める」のではなく、自社のサービスや商品につながるCV(コンバージョン)を生みやすいキーワードを優先的に選ぶことです。
◼︎ 「1記1本」に入れるキーワード数(ライティングレベル)
これは記事制作の現場でよく話題になる観点で、「1ページにどのくらいキーワードを入れるべきか」「関連ワードを何個盛り込むべきか」といった出現頻度や配置の話です。
「狙うキーワードをとにかく何度も入れると順位が上がる」といった時代もありましたが、現在の検索エンジンは文章の自然さや検索意図への適合度を重視するため、“何回入れるか”よりも“どこに配置し、どんな文脈で使うか”が重要になっています。
このように、同じ「キーワード数」という言葉でも、
- メディア全体の設計に関わる“戦略的なキーワードの数”
- 記事1本の中での“表現上のキーワードの数”
の2つを指すことがあるため、混同しないよう注意が必要です。
誤解されやすいポイント
SEOを考える際に、次のような誤解を持ってしまう方が少なくありません。
- 「とにかく記事数を増やせばSEOが強くなる」
- 「キーワードをたくさん詰め込めば上位化できる」
しかし現実には、どちらも成果につながるとは限りません。記事数だけ増やしても、読者が本当に欲しい情報やニーズに応えられなければ流入はCV(コンバージョン)に結びつきません。また、無理にキーワードを詰め込むと文章が不自然になり、検索エンジンからの評価も下がってしまいます。
重要なのは、自社のサービスや商品につながるCVが起こりやすいキーワードを見極め、そのキーワードを軸に記事を作成することです。
SEOの本質は「数」ではなく「質」。どんなキーワードを、どのように活かすかが成否を分けるポイントになります。
弊社Coneが運営する、記事作成代行サービス「c-blog」では、SEO記事の構成・執筆はもちろん、KW設計などの戦略部分からサポートしておりますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。
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メディア全体のキーワード数(記事数)の考え方
「SEOはとにかく記事数を増やすことが大事」と考えている方も多いのですが、実際には記事数やキーワードの数だけで成果が決まるわけではありません。
ここでは、メディア全体のキーワード数をどう考えるべきか整理していきます。
キーワード数と記事数の誤解
よくある誤解のひとつが、「記事を大量に増やせば成果が出る」という考え方です。
確かに記事数を増やせば流入キーワードの幅は広がりますが、ボリュームの大きいキーワードばかりを狙っても、実際の問い合わせや資料請求といったCVにつながらないケースは珍しくありません。
たとえば「SEOとは」「広告とは」といった月間検索ボリューム数万規模のキーワードで流入を稼いでも、その多くは情報収集段階のユーザーです。ビジネスに直結する行動を取ってくれる可能性は低く、最終的な売上への貢献度は限定的です。
つまり、記事数をKPIにしてしまうと“やった感”は出るものの、肝心の売上に結びつかないという落とし穴にはまってしまいます。
とはいえ、ある程度の記事数がなければGoogleに専門性を認めてもらえないため、記事数も少なからず大事になってきます。以下の記事では、SEOにおける記事数について詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
関連記事:記事数はSEOに無関係?成果を出すための「量と質」の関係性を徹底解説
CV起点で考えるキーワード設計
本当に成果を出すには、「どの記事がどれだけCVを生んでいるか」を可視化し、そこから逆算してキーワードを選ぶことが必要です。
弊社Coneが運営する、資料作成代行サービス「c-slide」の事例として、「サービス紹介資料」という月間検索ボリューム200程度のキーワードで上位を獲得したところ、毎週3件以上のCVを生み出せるようになりました。ボリュームは小さくても、明確に購買意欲のあるユーザーが検索するキーワードであれば、記事1本が大きな売上を支える資産になります。
このように、検索ボリュームに惑わされず、最短で売上に寄与するキーワードから優先的に記事を作成することがポイントです。
しかし、どの記事からどれくらいのCVが発生しているのかを管理することは簡単ではありません。そこで、弊社が普段使用している「CV管理シート」をテンプレート化して無料で配布しております。

このCV管理シートの詳しい使い方は以下の記事にて詳しく解説しているので、お困りの際は参考にしてみてください。
関連記事:【テンプレート付】SEOの費用対効果を算出する計算式とCV管理シートの使い方
【独自調査】CV寄りキーワードと全体のキーワード数の関係
ここまで、メディア全体のキーワードは「数」ではなく「質」が大事という解説をしてきましたが、実際に現存するメディアの状況はどうなっているのでしょうか。
そこで、弊社Coneでは記事作成代行サービスを展開する9社のオウンドメディアを対象に、「CV寄りキーワード」と「メディア全体のキーワード数」の関係性を調査しました。
調査したデータ項目は以下の通りです。
総記事数 | 各メディアが公開している記事の合計数 |
総記事数あたりのCV寄り記事数 | メディア全体の記事数のうち、CVに貢献している記事の数 |
CV寄りキーワードと総キーワード数の比率 | CVに貢献するキーワードが、メディア全体を占める割合 |
CV寄り記事あたりの上位表示KW数 | CVに貢献する記事が、どのくらいのキーワード数で上位表示(1ページ目)されているか |
調査結果は以下のようになりました。

成果を出しているメディアの多くは、CV寄りキーワードの比率が10%以上となっています。
なかでも、メディアC、メディアE、メディアHは12%を超える高い比率を維持しており、効率的にCVを獲得できていることがわかります。一方で、メディアDやメディアFは比率が低く、CVにつながりにくいキーワードで流入を稼いでいる可能性があります。
CVに貢献する記事が、どれだけのキーワードで上位表示されているかも重要な指標です。
メディアBはCV寄り記事が76本ある一方で、上位表示されているCVキーワードは22個と少なめです。これは、CVにつながるキーワードは獲得できているものの、他の関連キーワードでの上位表示ができていないことを示唆します。つまり、1つの記事でCV獲得を最大化できていない可能性があります。
一方でメディアHは、記事数が275本に対し、CV寄り記事が34本、上位表示キーワードが11個と、高い比率を維持しています。これは、「量よりも質」を重視し、CVにつながる記事を丁寧に作成しているからだと考えられます。
今回の調査から、CVに直結するキーワードが全体の10%以上を占めているメディアが、効率的に成果を出していることが明らかになりました。
闇雲に記事数を増やすのではなく、「どのようなキーワードがCVを生んでいるか」を把握し、そこから逆算して記事を作成する。この考え方こそが、売上に直結するオウンドメディア運営の成功のカギと言えるでしょう。
1記事内のキーワード数の考え方
SEO記事を作成するとき、多くの人が悩むのが「キーワードをどれくらい入れればいいのか」という問題です。検索エンジンで上位表示を狙うには、ただ闇雲にキーワードを詰め込むだけでは不十分で、記事の構造や読者に伝わる自然さが重要になります。
ここでは、1記事内でのキーワードの基本的な考え方や、どの部分にどのように配置すれば効果的かを、実際の上位表示記事の分析結果も交えて解説します。これを押さえるだけで、読者にも検索エンジンにも評価されやすい記事作りが可能になります。
1記事1キーワードが基本
SEOにおいては、基本的に「1記事=1キーワード」が最も効果的です。無理に複数のキーワードを詰め込むと、記事全体の検索意図がぼやけ、読者にも検索エンジンにも伝わりにくくなります。そのため、メインのターゲットキーワードを決めたうえで、関連キーワードや類義語を自然に盛り込み、記事全体でテーマを明確に伝えることが重要です。
例えば、メインキーワードが「SNS広告 運用代行」の場合は、関連KWとして「広告費 最適化」「運用代行 料金相場」「広告代理店 比較」などを散りばめることで、記事の幅を広げつつも中心テーマをぶらさない構成が可能です。
キーワードを入れるべき場所
キーワードをただ文章中に並べるだけだと効果は限定的です。特に重要なのは次の3箇所です。
◼︎ タイトル

この記事のキーワードは「BtoB 記事作成」です。
記事タイトルにメインキーワードを入れることで、検索エンジンに記事のテーマを伝えやすくなります。クリック率にも直結するため、自然で魅力的なタイトルにすることが重要です。
なお、キーワードはタイトルの出来るだけ前の方に入れることがポイントです。
◼︎ h1・h2見出し

見出しは読者のスクロール行動や理解を助けるだけでなく、検索エンジンにとっても記事構造を把握する指標になります。h1は1記事1つ、h2は各セクションで関連KWを使うと効果的です。
◼︎ メタディスクリプション

検索結果に表示される説明文には、必ずメインキーワードを含めつつ、読者がクリックしたくなる文章にすることが望ましいです。過剰なキーワード詰め込みは避け、自然な文章で訴求しましょう。
【独自調査】上位表示記事のキーワード数・配置分析
ここまで、1記事内のキーワードは「数」よりも「配置と自然さ」が重要だという解説をしてきましたが、実際に上位表示されている記事はどのような状況なのでしょうか。
そこで、弊社Coneでは、「営業資料」というKWでGoogle検索上位10位以内に入っている記事を対象に、「上位表示記事のキーワード数」と「キーワードの配置状況」の関係性を調査しました。
調査したデータ項目は以下の通りです。
記事内で使用されているKWの数 | 上位表示記事で実際に使われているキーワードの総数 |
KWが配置されている位置の比較 | タイトル、h2、本文冒頭、メタディスクリプションなど、各位置でのKWの使用状況を比較 |
調査結果は以下のような傾向が見られました。

調査対象記事のキーワード総数は、最小で14回、最大で134回と大きなばらつきがありました。しかし、注目すべきは本文中の出現回数です。
平均すると、1記事あたり約50回のキーワードが出現しており、その大半が本文中に配置されていました。これは、本文のコンテンツ量が多いほど、自然とキーワードの出現回数も増えることを示唆しています。
しかし、メディアDやHのように極端に多い場合もあります。これらの記事は、関連性の高いキーワードを豊富に盛り込むことで、記事の専門性を高めていると考えられます。
今回の調査から、上位表示されている記事は、キーワードの「数」だけに頼っているわけではないことが明確になりました。
キーワードの「数」は、記事のボリュームや網羅性を示す一つの指標に過ぎません。極端に少ない記事は評価されにくく、多すぎる記事はキーワードスタッフィングと見なされるリスクがあります。
キーワードの「配置」と「自然さ」が、Googleと読者の両方から評価されるための最も重要な要素です。タイトルや見出しで記事のテーマを明確に伝え、本文で関連キーワードを網羅し、ユーザーの検索意図を深く満たすことが、上位表示への最短ルートと言えるでしょう。
「ユーザーにとって価値のある記事を作る」という大前提のもと、戦略的にキーワードを配置することが、長期的なSEO成功の鍵となります。
価値のある記事作成の方法は以下の記事にて詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
関連記事:SEO記事構成の作り方12ステップ完全版。テンプレート・チェックリスト付
関連記事:SEO記事の書き方5法則。仕組みさえわかれば誰でもわかりやすい文章がかける
最適なキーワード数の解
前段の調査や分析から見えてきた、CVにつながる最適なキーワード数のポイントを整理します。記事単位・メディア全体の両方で、数より「配置と自然さ」が重要という前提を押さえておきましょう。
- メディア全体で対策するキーワード数は最低でも50個
- 記事単位に入れ込むキーワード数は20〜40個
① メディア全体で対策するキーワード数は最低でも50個
今回の調査で、メディア全体で対策すべきキーワードの数は最低でも50個は必要とわかりました。しかし、成果に直結しないキーワードをどれだけ書いても意味がありません。
ポイントは以下になります。
- CVに直結するキーワードは全体の約10%前後を意識
- 記事数を増やすこと自体は必要だが、流入の質(CVにつながるか)が最重要
- ボリュームの大きいキーワードばかり追いかけず、購買意欲が明確なユーザーが検索するキーワードを優先
弊社Coneが運営する記事作成代行サービス「c-blog」なら、キーワード設計からサポートしております。

メディアのフェーズに合わせて最適なキーワード戦略を立案し、提案させていただきます。お困りの際にはお気軽にご相談ください。
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もし、予算的にまだ外注を検討していない場合は、以下記事でキーワードの選び方を解説していますので、参考にしながら内製で頑張ってみてください。
② 記事単位に入れ込むキーワード数は20〜40個
記事1本に入れ込むべきキーワード数はタイトル・見出し・本文合わせて20~40個がベストなことがわかりました。
記事内にキーワードを多く入れれば上位表示されるという考えは間違いで、実際に今回調査した記事の上位3つは「20~33個」という結果になったことから、量ではなく「キーワードを入れる位置と自然さ」が重要であることがわかります。
記事内にキーワードを入れ込む際のポイントは以下になります。
- 見出し(H1,H2)に主要KWを自然に入れる
- 関連KWは本文中に会話的に織り込む
- 読者の関心が高まるポイントでCTA(資料請求・問い合わせボタンなど)を配置する
弊社Coneが運営する記事作成代行サービス「c-blog」なら、キーワードを自然に配置しつつ、読者のニーズを満たせるような構成の作成も行っています。

記事1つに対して読者のニーズや検索意図などを細かく調査・分析を行い、上位表示を獲得しつつ読者が抱える課題を解決できるような記事構成を作成しています。お困りの際はお気軽にご相談ください。
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