業種別BtoBオウンドメディアの事例10選。成功の4条件と立ち上げ手順も解説
「オウンドメディアを立ち上げたい」と思って事例を探しているとき、いちばん困るのは成功しているメディアを見ても、なぜ成功しているのかが分からないことではないでしょうか。
デザインがきれい。記事の本数が多い。更新が止まっていない。どれも事実ですが、そこを真似しても成果は再現できません。
本記事では、BtoBオウンドメディアの成功事例を、人事労務・法務・情シス・総務など領域ごとに10社紹介します。ただ並べるのではなく、成果を出しているメディアに共通する4つの条件を先に提示し、その物差しで1社ずつ見ていきます。
なお、「何から手をつければいいか分からない」という段階でのご相談も承っています。弊社が運営する記事作成代行サービス「c-blog」では、記事の執筆だけでなくキーワード設計からリライトまで対応しています。
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BtoBにおけるオウンドメディアの役割
BtoBにおけるオウンドメディアの役割は、事業課題を解決することです。
「自社の情報を発信する場所」でも「ブログを更新し続ける場所」でもありません。解決したい事業課題が先にあって、その手段としてメディアを選ぶ。順番はこちらが正しいです。
「箱」から始めると必ず止まる
ありがちな失敗が、目的を決めないまま箱だけを作ってしまうパターンです。
サイトを立ち上げて、更新担当を決めて、月に4本記事を出す。数字も一応追っている。ただ追っているのはPVだけ。そして半年後、「これは何のためにやっているんだっけ」という空気が社内に流れ、更新が止まります。
止まる理由は、記事のクオリティでもSEOの知識不足でもありません。最初に解くべき課題を決めていないから、成果を定義できず、続ける理由が消えるからです。
役員から「で、いくら儲かったの?」と聞かれたときに答えられない施策は、遅かれ早かれ予算を失います。
事業課題が先、メディアは後
逆に、成果が出ているオウンドメディアには例外なく「解決したい課題」があります。
| 部門 | 抱えている課題 | メディアに期待する役割 |
|---|---|---|
| マーケティング | 広告費が高騰し、リード単価が合わない | 検索から継続的にリードを獲得する |
| 採用 | 面接のたびに会社説明から始まる | 応募前に事業と社風を理解してもらう |
| 営業 | 商談で毎回同じ質問を受ける | 事前に読める状態を作り、商談の質を上げる |
課題が決まると、作るべきコンテンツもKPIも自動的に決まります。
リード獲得が課題なら、追うべき数字はPVではなく資料ダウンロード数です。採用が課題なら、増やすべきは社員インタビューであって、SEO記事を量産しても意味がありません。
「何を書けばいいか分からない」という悩みは、たいてい「何を解決したいか」が決まっていないサインです。
本記事が扱うオウンドメディアの範囲
一口にオウンドメディアといっても、目的によって型が分かれます。弊社では、以下の5つのタイプに整理しています。
| タイプ | 目的 | 例 |
|---|---|---|
| SEOマーケティングメディアタイプ | 検索上位を取り、継続的に集客する | ・Coneのコンテンツ制作所 ・SmartHR Mag など |
| マネタイズメディアタイプ | 広告・掲載・コンテンツ販売でメディア自体を収益化する | ・ferret Media ・slide lib など |
| 採用メディアタイプ | 社風や社員の声を伝え、人材を獲得する | ・mercan ・サイボウズ式 など |
| インデックス型メディアタイプ | 網羅的な解説で、信頼できる情報源の地位を築く | ・キーエンス 機械加工入門 ・ノイズ対策.COM など |
このうち本記事が扱うのは、SEOマーケティングメディアタイプです。
検索エンジン経由で見込み顧客を集め、資料ダウンロードや問い合わせにつなげる。マーケティング課題を解決するためのオウンドメディアに絞って解説していきます。
なお、いまご覧いただいているこのメディア「Coneのコンテンツ制作所」自体も、SEOマーケティングメディアタイプとして運営しており、年間300万UUを獲得しています。本記事は、このメディアを内製で立ち上げ、運用してきた経験をもとに書いています。
オウンドメディアが売上を上げる流れ
オウンドメディアが売上につながる流れを図にすると、教科書的にはこのパターンです。

ただ、実際にこれだけ綺麗に進むことは、ほとんどありません。
理由はシンプルで、記事にたどり着いた人は「買いたい」と思って検索したわけではないからです。彼らが検索したのは、目の前の困りごとを自分で解決するためです。
これは感覚論ではなく、数字にはっきり出ます。
米国のWeb制作会社Orbit Media Studiosの共同創業者アンディ・クレストディナ氏が公開したデータでは、自社サイトの記事ページの直接コンバージョン率が0.03%だったのに対し、サービス紹介ページは1.55%。実に50倍の差がありました。
参考記事:最良のコンテンツマーケティング戦略とは? ビジネス成果に貢献する5つのTips
実際は「何度も接触したあとに、思い出される」
では、成果が出ているオウンドメディアでは何が起きているのか。
実際の流れは、こうです。
- 見込み顧客が、業務上の困りごとを検索する
- あなたの会社の記事にたどり着き、課題を自力で解決する(この時点ではCVしない)
- 別の困りごとで検索する。またあなたの会社の記事に当たる
- 3度目、4度目と、似た領域の検索で繰り返し同じ会社の名前を目にする
- やがて課題が大きくなり、自力では解決できなくなる
- そのとき「この領域ならあの会社だ」と思い出され、問い合わせが来る
CVが発生するのは6のタイミングです。しかし、それを起こしているのは2〜4の積み重ねです。
もちろん、1回目の訪問でそのままサービスサイトに回遊し、フォームを送信してくれる人もいます。ただ、それは全体のごく一部だと考えたほうが、施策の設計を間違えません。
記事の本当の役割は「情報源として認識されること」
この流れを踏まえると、記事の役割が定義できます。
クレストディナ氏は、記事の役割を「ある領域において、自分たちが重要な情報源だと人々に認識されるよう促すこと」だと述べています。役に立つ情報を発信し続けることで、その分野の専門家として認知されること。それが記事の仕事だという整理です。
弊社の言い方に置き換えると、こうなります。
見込み顧客にとって役に立つ良いコンテンツを提供し続けることで、「この会社は〇〇領域の専門家であり、最も信頼できる情報提供元だ」というイメージを、見込み顧客の頭の中につくる。
そうすれば、彼らの課題が大きくなったとき、内製では解決できなくなったときに、声がかかります。
なお、信頼できる情報源として参照やシェアが増えると外部リンクが集まり、ドメイン全体の権威性が上がります。CVRが50倍高いサービス紹介ページの検索順位も押し上がるため、ここも売上への経路のひとつです。
成功しているオウンドメディアの4条件
前章で、オウンドメディアの役割は「この領域の専門家であり、最も信頼できる情報提供元だ」と認識してもらうことだと書きました。
では、そう認識してもらえるメディアと、そうでないメディアは何が違うのか。成果を出しているBtoBオウンドメディアを見ていくと、共通して4つの条件を満たしています。
以降の事例紹介も、この4条件を軸に見ていきます。
- オリジナル調査を実施している
- ブックマークコンテンツがある
- 画像でブランドが想起できる
- SEO向け記事とSNS向け記事の区別がある
① オリジナル調査を実施している
自社しか持っていないデータを、コンテンツにしているかどうかです。
検索すれば出てくる情報をまとめ直した記事は、読者にとって「どこかで見た内容」でしかありません。信頼できる情報源だと認識してもらうには、そこでしか読めない事実を提供する必要があります。
弊社では「コンテンツ調査」というカテゴリを設けて、この種の記事を継続的に公開しています。たとえば、支援前の営業資料100件を22種類のスライド項目リストに照らして分析した記事では、21%の営業資料に「コストシミュレーション」のスライドが入っていない、といった事実が見えてきました。さらにこの分析に見込み顧客222名へのアンケートを重ねて、全100ページのガイドブックにまとめています。


調査コンテンツは制作コストが高い代わりに、一次資料として参照され続けるという性質を持ちます。他社の記事に引用され、被リンクが集まり、ドメイン全体の評価が上がっていく。前章で触れた「サービスページの順位も上がる」経路は、主にここから生まれます。
そして、実施している企業は多くありません。Mantis社の報告では独自調査を発信したことがある企業は47%にとどまる一方、Hinge Marketing社の調査では高成長企業はオリジナル調査を他社の3倍実施しているという結果が出ています。
② ブックマークコンテンツがある
読み終わったあとも、手元に置いて使い続けられるコンテンツがあるかどうかです。
記事は基本的に、読まれた瞬間に消費されて終わります。しかしテンプレートやチェックリストは、業務が発生するたびに開き直されます。この「開き直される回数」が、そのまま接触回数になります。前章で書いた「何度も接触したあとに思い出される」を、意図的に起こす仕組みです。
弊社の場合、「営業資料の作り方」の記事に、そのまま編集して使えるPPTXテンプレートを添付しています。さらにテンプレートだけを集めた一覧ページも用意しています。


このタイプのコンテンツで重要なのは、個人情報の入力を必須にしないことです。リード獲得を急いでフォームで囲うと、使い続けてもらう機会そのものを失います。弊社がSpeakerDeckで公開している「パワーポイントのデザインパターン集」は、入力なしで誰でも見られる形にしていますが、161万PVを超え、これを見て自作を試みたものの上手くいかなかった方からの相談が継続的に発生しています。
③ 画像でブランドが想起できる
記事の画像を見ただけで、どこのメディアか分かる状態になっているかどうかです。
BtoBの見込み顧客は、複数回、別々のキーワードであなたの記事にたどり着きます。ただし本人は「同じ会社の記事を読んでいる」と自覚していません。社名は記憶に残りづらいからです。
そこを繋ぐのが視覚情報です。アイキャッチのトンマナが揃っていて、記事内の図解にロゴが入っていれば、3回目の訪問で「あ、またこのメディアだ」となります。この気づきが発生して初めて、複数回の接触が1社への信頼として積み上がります。
弊社では、アイキャッチをイラストと文字で統一し、記事内の解説図はすべて自社のスライドで作成しています。スライドにはロゴが入っているため、図解が他社に引用されたときにも認知が広がる設計です。


逆に言うと、フリー素材の写真をアイキャッチに使っているメディアは、何回接触されても記憶に残りません。4条件の中で最も軽視されがちですが、複数回接触を前提とするBtoBでは効き方が大きい条件です。
④ SEO向け記事とSNS向け記事の区別がある
検索を狙う記事と、狙わない記事を、意図的に書き分けているかどうかです。
検索需要のあるキーワードだけを追いかけると、メディアは「誰が書いても同じ記事」の集合になります。それでも流入は取れますが、専門家としての印象は残りません。一方で、インタビューや自社の実践記録のような検索需要のないコンテンツは、シェアされ、被リンクを生み、ブランドを想起させます。
両方が必要で、しかも求められる作り方がまったく違います。SEO向けは検索意図と網羅性で組み立てますが、SNS向けは主張の強さと「人」の要素で組み立てます。書き手の名前や顔が出ているかどうかで拡散量が変わるのは、後者の性質です。
弊社では、SEO向けの解説記事に加えて、インタビュー記事や教科書的にまとめたコンテンツを置いています。先ほどのデザインパターン集は、はてなブックマークで1,000以上のブックマークを獲得しました。検索順位からではなく、シェアから流入を得ているコンテンツです。


BtoBオウンドメディアの成功事例10選
ここからは、実際に成果を上げているBtoBオウンドメディアを10社紹介します。すべて4条件に照らして見ていきます。
まず全体像です。
| メディア | カテゴリ | 調査 | ブックマーク | 画像 | SEO/SNS |
|---|---|---|---|---|---|
| Sales Marker|ナレッジ | 営業 | ◯ | ◎ | ◯ | ◯ |
| HubSpot 日本語ブログ | マーケティング | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
| 才流|知見 | 営業・マーケティング | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ |
| PR TIMES MAGAZINE | PR / 広報 | ◯ | ◎ | ◯ | ◎ |
| SmartHR Mag. | 人事労務 | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ |
| Money Forward Bizpedia | 経理 | △ | ◎ | ◯ | ◯ |
| クラウドサインブログ | 法務 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| コクヨマーケティング|コラム | 総務 | △ | ◎ | △ | ◎ |
| wiz LANSCOPE ブログ | 情シス | ◎ | ◯ | △ | △ |
| Coneのコンテンツ制作所 | デザイン / Web制作 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
1. Sales Marker|ナレッジ(営業)
インテントセールスSaaS「Sales Marker」のオウンドメディアです。

メディアURL:https://sales-marker.jp/report
広告とPRが主体だった同社が、新たなリード獲得チャネルとしてオウンドメディアに着手。半年かからずにオーガニックトラフィックが約1,200から6,000へと5倍に伸びています(現在は15,000)。ExcelテンプレートをCVポイントに設定した記事では、月間10件程度のコンバージョンを獲得しました。
【メディアの特徴】
突出しているのはブックマークコンテンツです。記事ごとにその業務で使えるExcelテンプレートを用意し、ダウンロードをCVポイントに設定しています。SEO/SNSの区別も効いていて、「問い合わせフォーム代行」などの購買キーワードで刈り取りつつ、大型イベントのレポートで拡散を狙う二層構造です。

※本メディアは弊社の記事作成代行サービス「c-blog」で支援しています。
2. HubSpot 日本語ブログ(マーケティング)
CRMを提供するHubSpotの日本法人が運営するメディアです。

メディアURL:https://blog.hubspot.jp/
日本のBtoBマーケティング領域で最大級のトラフィックを持つメディア。特筆すべきは、編集長がMarkeZineの取材で「リード創出数をメインの目的には置いていない」と明言している点です。CV数ではなく、メディアとして成長させることを主眼に置いています。
【メディアの特徴】
オリジナル調査で言うと、2019年から毎年「日本の営業に関する意識・実態調査」を実施しており、第7回はマクロミルに委託して売り手1,545名・買い手515名という規模で実施。しかも各回のデータを1ページに集約した専用ページまで用意し、調査結果を単発で終わらせずアーカイブ化しています。無料テンプレート群も同様に、記事とは独立した集客資産になっています。

3. 才流|知見(営業・マーケティング)
BtoBセールス・マーケティングのコンサルティング会社が運営するメディアです。

メディアURL:https://sairu.co.jp/method/
年間数千件のリードを獲得し、厳密なROI測定が不要なほど回収できていると自社で公表しています。特に象徴的なのが、ホワイトペーパー1本に1,000万円規模を投資し、広告費ゼロで累計5,856リードを獲得した事例です。
【メディアの特徴】
ブックマークコンテンツが異常です。200ページ規模のホワイトペーパーを複数テーマで公開しており、メソッド記事そのものが手元に置かれる設計になっています。ただ、本当に注目すべきは体制側で、コンサルタントの採用基準に「コンテンツメーカーであるか」を含めている点です。書ける人を採る、という組織設計でコンテンツの継続を担保しています。

4. PR TIMES MAGAZINE(PR / 広報)
プレスリリース配信サービスPR TIMESが運営する、広報PR担当者向けメディアです。

メディアURL:https://prtimes.com/magazine/
オーガニックトラフィック80,000/月超え。専任の編集長を置き、現在も編集長候補の採用を継続している体制からは、メディアが成長レバーとして位置づけていることが読み取れます。
【メディアの特徴】
4条件をもっともバランスよく満たしている1社です。ブックマークコンテンツではメディアリストや議事録などのテンプレートを配布し、SNS向けでは広報PR担当者へのインタビューを独立カテゴリとして大量に蓄積しています。カテゴリ構成も「広報・PR/プレスリリース/マーケティング/人事・採用/メディア/PRパーソン」と、業務カテゴリと人物カテゴリを併置しており、SEO向けとSNS向けの区別が情報設計のレベルで実装されています。

5. SmartHR Mag.(人事労務)
クラウド人事労務ソフトSmartHRが2016年に立ち上げたメディアです。

メディアURL:https://mag.smarthr.jp/
立ち上げ後に停滞期を経験しますが、5つの「やらない判断」で打ち手の範囲を絞り込み、2019年3月時点で30万UU、前年同月比3.9倍まで回復させています。具体的には、働き方改革法の施行に照準を合わせ、その期間に公開した107本のうち34本、実に3本に1本を同テーマに集中させました。記事をeBookに再編集する二次利用でも、2021年上期に約4,000件のリード獲得に寄与しています。
【メディアの特徴】
ビジュアルの統一度が高く、アイキャッチだけでSmartHRだと分かります。また、ユーザーからのリクエストを起点に専門家監修で記事化する仕組みや、人事労務担当者同士の横のつながりをつくる企画もあり、検索経由以外の接点が設計されています。

6. Money Forward Bizpedia(経理)
マネーフォワードが2014年に開始した、バックオフィス業務全般のメディアです。

メディアURL:https://biz.moneyforward.com/blog/
2019年時点で100万PVを達成。KPIはPV・CTR・CVRに設定し、サービスページへの送客とブランディングを目的に据えています。
【メディア】
ブックマークコンテンツの作り方が独特で、テンプレート配布はもちろん、辞書型で攻めています。「会計用語集」「確定申告の基礎知識」「請求書の基礎知識」「IPOの基礎知識」といった基礎知識シリーズを領域ごとに整備し、業務のたびに引かれる状態をつくっています。記事末尾のサービスバナーとサイドバーの資料ダウンロードで導線を確保しつつ、バックオフィスで働く人にフォーカスしたインタビュー記事でブランディングも担保しています。

7. クラウドサインブログ(法務)
電子契約サービス「クラウドサイン」のメディアです。

メディアURL:https://www.cloudsign.jp/media/
オーガニックトラフィック60,000 / 月超え。立ち上げの目的が、集客ではなく電子契約という市場そのものをつくることで、検索ボリュームがまだ存在しないキーワードに先に記事を置いておくという戦略を取っています。同社が現在、電子契約ツールのベンダーシェア首位(富士キメラ総研、2024年度実績)に立っていることは、この戦略の到達点と言えるでしょう。
ブックマークコンテンツが想像以上に厚く、業務委託契約書、NDA、雇用契約書、労働者派遣契約書などのひな形を弁護士監修のWord形式で無料配布しています。「契約書ひな形・テンプレート」の専用タグだけで5ページ分蓄積されており、解説記事の中から直接ダウンロードできる導線です。

8. コクヨマーケティング|コラム(総務)
オフィス家具の販売と内装工事を手がける、コクヨの販売会社が運営するメディアです。

メディアURL:https://www.kokuyo-marketing.co.jp/column/
オーガニックトラフィック40,000超え。オフィス家具や総務というカテゴリでのメディアが少ない中で、「オフィス移転」「オフィスレイアウト」といった総務領域のキーワードで面を押さえています。
【メディアの特徴】
SEO/SNSの区別が10社中でもトップクラスです。「総務ブログ」では自社の総務部門が実際にやっていることを発信していて、フリーアドレスでの文具消耗品の管理、デスクの書類整理術、会議システムを使ってみたレポートなど、検索を狙っていない一次情報が並びます。ブックマークコンテンツも「はじめての移転マニュアル」に加え、働く環境診断「はたナビ プロ」のようなツール型を用意。

9. wiz LANSCOPE ブログ(情シス)
IT資産管理・セキュリティ製品を提供するエムオーテックスのメディアです。

メディアURL:https://www.lanscope.jp/blogs/
オーガニックトラフィック130,000超え。社内リソース不足を背景にナイルへ運用を委託し、効果分析の最適化を進めています(2023年9月時点)。
【メディアの特徴】
公開記事が約500で、オーガニックトラフィック100,000超えの検索面に異常に強みを持つメディアです。検索面以外だと、SEO向けとSNS向けの区別が、カテゴリ構造として実装されているのが特徴。「イベント・ニュース」が独立カテゴリになっていて、セミナーレポート、ユーザーズイベント「LanScopeコンソーシアム」の開催記、会報誌『LanScope NEWS』の紹介記事などが継続的に蓄積されています。検索を狙った記事ではありませんが、既存ユーザーとの接点として機能している領域です。

10. Coneのコンテンツ制作所(デザイン・Web制作)
手前味噌ですが、いまご覧いただいているこのメディアです。

メディアURL:https://cone-c-slide.com/see-sla/
年間300万UU。資料作成・記事作成・サイト制作の3サービスへのリード獲得を担っています。月間獲得リード数は50〜100件と売上面での成果創出に貢献してくれています。
【メディアの特徴】
4つすべてを実装しています。調査は「コンテンツ調査」カテゴリで、営業資料100件の分析と見込み顧客222名のアンケートを組み合わせた全100ページのガイドブックなどを公開。ブックマークは記事内の編集可能なPPTXテンプレートと、テンプレート専用の一覧ページ。画像はアイキャッチをイラストと文字で統一し、記事内の図解はすべて自社スライドにロゴ入りで作成。SEO/SNSの区別は、「パワーポイントのデザインパターン集」がはてなブックマーク1,000以上・61万PV超を獲得しています。
↓
このメディアを運営しているチームが、そのままc-blogです
ここまで挙げてきた4条件は、すべて自社のメディアで実際に試してきたことです。調査記事が思ったより伸びなかった時期も、テンプレートのダウンロード導線を作り直した回数も、それなりにあります。
その運用をそのまま外部に提供しているのが、記事作成代行サービス「c-blog」です。事例1でご紹介したSales Markerも、弊社が支援しています。
- 支援事例が気になる方→ c-blog資料ダウンロードはこちら
- メディアのご相談→c-blogへの無料相談・お問い合わせはこちら
成功事例でわかる内製の難しさ
10社を見てきて、気づいたことがあるはずです。
4条件は、それぞれ別の職能を要求します。
オリジナル調査には調査設計と集計の力が要ります。ブックマークコンテンツには業務理解とテンプレート設計。画像の統一にはデザイン。SNS向け記事には取材と編集。記事が書ける人が1人いても、この4つは揃いません。
成功事例に「担当者が自分で書いている」メディアはない
事例10社の運営体制を調べたところ、公開情報から確認できた範囲で、こうなっていました。
| メディア | 記事を書いているのは誰か |
|---|---|
| SmartHR Mag. | 社会保険労務士・弁護士・労務人事のプロフェッショナルをライターに起用 |
| Money Forward Bizpedia | マネーフォワード クラウド公認メンバーの税理士・公認会計士が執筆・監修をサポート |
| Sales Marker|ナレッジ | 記事制作を外部の代行会社に委託(弊社c-blogが担当) |
| wiz LANSCOPE ブログ | オウンドメディア施策をナイルに委託。社内リソース不足による業務効率化と効果分析の最適化が依頼内容 |
| 才流|知見 | 内製。ただしコンサルタントの採用基準に「コンテンツメーカーであるか」を設定 |
| Coneのコンテンツ制作所 | 内製。ただし記事作成代行が本業のため、社内全員が書き手 |
パターンは3つに分かれます。
- 外部の専門家に書いてもらう(SmartHR、Bizpedia)
- 制作会社に委託する(Sales Marker、LANSCOPE)
- 書ける人を採用する(才流、Cone)
方法は違いますが、どれも「専門性を外から調達している」点は同じです。才流の採用基準は、外注しない代わりに採用段階でコンテンツ職能を確保するという判断であって、「今いる人にがんばって書いてもらう」とは違います。
つまり、成功しているBtoBオウンドメディアの共通点は、マーケティング担当者が片手間で記事を書いていないことです。
調査データが示す、内製の限界
弊社Coneが、自社オウンドメディアの運用経験者214名に実施した調査でも、同じ傾向が出ています。
オウンドメディア経由の売上比率で3群に分けて体制を比較した結果です。
| めっちゃ成果が出ている (売上比50%以上) | 成果が出ていない (10%未満) | |
|---|---|---|
| 運営体制 | 約67%が 「一部のみ外部に依頼」 | 約44%が 「完全に社内だけ」 |
| 運営人数 | ・11人以上が36.1% ・6〜10人が30.6% | ・1人運営が17.2% ・「わからない」が31.7% |
| 専任担当者 | 11人以上が45.9% | ・専任なしの兼任が34.7% ・1人が18.7% |
| 外部委託費 | 月50万円以上が51.9% | 月10万円未満が37.5% |
関連記事:オウンドメディアで成果を出すには「内製」か「外注」か?
完全内製は、成果が出ていない群の最頻パターンでした。
ただし、成果が出ている群も67%は「一部のみ」外注で、内製を捨ててはいません。事業理解や企画は社内に残しています。問題は全部を自社で抱え込むことです。
外注している場所が、逆になっている
同じ調査で、もっと示唆的な差が出ました。どの業務を外注しているかです。


- 成果が出ている企業:サイト分析(64.4%)、記事執筆・構成・リライト(50%超)
- 成果が出ていない企業:記事執筆(41.7%)が最多。それ以外はほぼ自社対応
成果が出ていない企業は、一番外注しやすいところだけを外注しているのです。記事執筆は成果物が分かりやすく、単価も見積もりやすい。だから最初にそこを出す。
しかし本当に専門性が要るのは、その手前です。どのキーワードを狙うか、どういう構成にするか、公開後の数字をどう読むか。ここを自社に残したまま執筆だけ外に出すと、方向が間違ったままの記事が量産されることになります。
成果が出ている企業は逆でした。サイト分析という、もっとも専門性が高く、もっとも成果への影響が大きい部分を外に出しています。
※ もちろん、社内にメディア運用に長けたメンバーがいる場合などは、外注ライターをマネジメントするだけで運用できます。SmartHR Mag.は、ひとり編集部がやることを削り、テーマを集中させ、士業をライターに採用することで、少人数でも成果を出した例になっています。
内製でのオウンドメディア立ち上げステップ
ここからは、実際に立ち上げる手順です。全体像は5ステップになります。
1. 目的を明確にする
「顧客獲得のため」では粗すぎます。「広告費を下げるために検索面から問い合わせを獲得する」「〇〇領域のコンテンツで自社の信頼性を高める」くらいまで具体化します。この記事の最初に書いたとおり、ここが決まっていないと後の判断がすべてブレます。
2. サイトに必要なコンテンツを整理する
SEO記事だけとは限りません。専門家インタビュー、データベースページ、テンプレート配布。4条件を思い出しながら、目的に必要なコンテンツの種類を洗い出します。
3. キーワードを選定・設計する
洗い出しと絞り込みの2ステップです。「リード獲得用」「リード育成用」「認知拡大用」の3分類に振り分け、どれにも当てはまらないキーワードは落とします。弊社が実際に使っている記事管理シートのテンプレートを公開しているので、そのままコピーして使えます。
解説記事:SEO記事の構成・原稿・管理のテンプレートを公開。使い方と活用方法まで解説
4. サイトを制作・構築する
制作会社に外注(300万円〜)、WordPressで自社構築、CMS導入の3択です。立ち上げ段階なら後ろ2つで十分です。
5. コンテンツを制作・分析する
公開して終わりではなく、順位とアクセスを見てリライトします。調査でも、成果を分ける決定的な要因はリライト本数でした。
各ステップの詳細な手順は、別記事にまとめています。特に3のキーワード選定と4のサイト構築は、実際の画面キャプチャ付きで解説しているので、手を動かす段階になったらこちらをご覧ください。
最初に外注すべきは「記事執筆」ではありません
立ち上げ段階でよくある判断が、「まず自分たちで書いてみて、回らなくなったら執筆を外注する」です。
ただ、先ほどの調査が示していたのは、それが成果の出ていない企業の典型パターンだということでした。記事執筆だけを外に出し、キーワード選定と分析を自社に残す。結果、狙いがズレたまま記事が積み上がっていきます。
調査から導かれる現実的な処方箋はこうです。キーワード選定・記事構成・サイト分析といった専門性の高い工程を、月10万円程度から外部に出す。そのうえで、社内には事業理解と企画を残す。成果が出ている企業がやっているのは、この配分です。
弊社の記事作成代行サービス「c-blog」は、執筆だけでなくキーワード設計からリライトまで対応しています。
事例で紹介したSales Markerでは、伸び悩んでいたオーガニックトラフィックが半年かからずに約1,200から6,000へと5倍になりました。CVポイントになるExcelテンプレートの作成も、費用に含めてご提供しています。
「SEOをハックする」のではなく、その会社がどう認知されたいのかから一緒に考えるスタンスでやっています。まだ何も決まっていない段階でのご相談も歓迎です。
記事作成代行サービス「c-blog」資料ダウンロード
新規リードの獲得、商談化率の向上、そしてメディアの長期的な資産化を目指すなら、ぜひ一度「c-blog」にご相談ください。


