BtoBサイトのリニューアルを成功させるには?進め方や予算もご紹介!

「サイトからのお問い合わせを増やしたい」
「サイトが古くなってきたのでデザイン(情報)を新しくしたい」
「更新作業に手間がかかる、もっと使いやすくしたい」
このような理由から、「BtoBサイトのリニューアルを進めたいが、なかなか踏み出せない」とお考えの方は多いのではないでしょうか。
今回は、そんな方のために、
- リニューアルで得られる成果
- どんな目的で、どれくらい予算をかけるものか
- 具体的なリニューアル手順 など
について、調査データをもとに解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
目次
BtoBサイトをリニューアルする意味はある?
サイトのリニューアルには、時間も費用もかかります。本当にリニューアルすべきなのか?と疑問に思う方が多いのではないでしょうか。
しかし、実際には、多くの企業がすでに取り組みを進め、成果を上げています。
株式会社イノーバのBtoB企業のサイトリニューアルに関する実態調査によると、2020年以降に「BtoB企業の75%がサイトのリニューアル経験がある」と答えており、以下の成果を得られているようです。(上位5つ)
満足している点 | 回答した企業の割合 |
---|---|
集客力(UUやPV)の向上 | 50.6% |
見た目の改善 | 48.1% |
検索順位(SEO効果)の向上 | 37.0% |
ブランディングの向上 | 28.4% |
コンバージョンの向上 | 28.4% |
実際に弊社のお客様の中でも、リニューアルによって「Web経由のお問い合わせ増加」や「ブランド統一と営業効率の大幅改善」など、明確な成果を得られています。
成功事例について詳しくは、以下をご覧ください。
BtoBサイトをリニューアルする目的は?
なぜBtoBサイトをリニューアルするのか?その目的は企業によって様々です。
株式会社イノーバの調査によると、リニューアルの「背景」と「期待する成果」は以下になります。
リニューアルの背景 | リニューアルに期待する効果 |
---|---|
・製品・サービスの変化を反映するため ・事業内容の変化を反映するため ・デジタルマーケティングを強化するため ・コンテンツの刷新・強化のため ・デザインが古くなってきたため など | ・集客力(UUやPV)の向上 ・見た目の改善 ・ブランディング向上 ・顧客満足の向上 ・検索順位(SEO効果)の向上 など |
このデータから、リニューアルの主な目的を以下の5つにまとめてみました。順番に解説しますので、自分はどの目的に当てはまり、どんな対策をすべきなのか、考えていきましょう。
- 事業やサービスの変化を反映する
- 集客力・リード獲得を強化する
- ブランドイメージを刷新・向上させる
- 顧客体験(UX)を改善する
- 運用効率を高める
事業やサービスの変化を反映する
新しい製品やサービスを展開したものの、サイトに反映できていないケースも少なくありません。リニューアルは、このような事業の進化を伝える絶好のタイミングです。
- 新製品・新サービスが掲載されていない
- 事業拡大や海外展開が反映されていない
- 事業内容が古く、現状とズレている
このような悩みを抱えている場合は、製品・サービスページを整理し、新規事業や海外向け情報を追加することが大切です。
また、多言語対応やカテゴリ分けを行うことで、新市場の顧客にもアプローチできます。常に最新の事業を反映することで、営業機会を逃さず、顧客からの信頼を得られるサイトになります。
集客力・リード獲得を強化する
BtoBサイトの最も大きな役割は「リードの獲得」といっても過言ではありません。リニューアルでは、SEOやコンテンツ施策を組み込み、確実にリード獲得へ導く設計が必要です。
- アクセス数はあるが、問い合わせが増えない
- 事例紹介やホワイトペーパーが不足している
- 問い合わせまでの導線を整えたい
このような悩みを抱えている場合は、ブログ・事例ページを追加し、検索からの流入を増やす施策を検討したほうが良いでしょう。
さらに、ホワイトペーパーやセミナー案内などを導入して「見込み顧客の接点」を増やすのも効果的です。フォーム改善やCTAの最適化により、訪問から商談化までの導線を整備できます。
ブランドイメージを刷新・向上させる
古いデザインや統一感のないサイトは「この会社大丈夫か?」と受け取られ、競合よりも劣って見える可能性があります。リニューアルは、ブランドを体現する場としての役割も果たします。
- デザインが古く、時代遅れの印象を与えている
- ロゴやビジョンの刷新がサイトに反映されていない
- 競合と比較して印象が弱い
このような悩みを抱えている場合は、最新のデザインやトレンドを取り入れ、コーポレートカラーや理念、ロゴなどを統一的に反映するのがおすすめです。
また、写真や動画を活用して「信頼できる実績」を可視化することで、営業活動を後押しできます。見た目の改善は、商談における第一印象の強化にもつながります。
顧客体験(UX)を改善する
情報が探しにくいサイトは、ユーザーのストレスを高め、問い合わせ前に離脱される可能性を高めることに繋がります。BtoBサイトは複雑な製品や情報を扱うことが多いため、ナビゲーションや導線の最適化が必須といえます。
- 必要な情報にたどり着けず、離脱率が高い
- スマホで見づらい、操作しにくい
- FAQやマニュアルが整理されておらず、問い合わせが増えている
このような悩みを抱えている場合は、情報設計を見直して、カテゴリや検索機能を整備しましょう。
FAQや事例データベースを設置すれば、顧客が自己解決できる場を提供できます。また、モバイルファーストでデザインを最適化することで、展示会や営業後のスマホアクセスにも対応可能になります。
運用効率を高める
「更新に時間がかかる」「外注しないと修正できない」のような運用上の非効率は、多くの企業で共通の悩みとなっています。リニューアルは、運用体制を抜本的に見直すチャンスです。
- 更新作業に時間がかかり、情報がすぐ古くなる
- 外注費がかさみ、コストが高い
- 社内で情報が共有されず、更新が滞っている
このような悩みを抱えている場合は、WordPressなどのCMSを導入して、担当者が自分で最新情報を発信できる体制を整えましょう。
特に、更新頻度の高いコンテンツに関しては、できる限り担当者だけで編集できるよう、操作画面をこだわることをおすすめします。
BtoBサイトのリニューアルにかけた予算は?
株式会社イノーバの調査によると、BotBサイトのリニューアルにかけた予算は、「300万円」以内が半数を占めるようです。
かけた予算 | 回答した企業の割合 |
---|---|
100万円未満 | 14.8% |
100~299万円 | 30.9% |
300~499万円 | 14.8% |
500~999万円 | 17.3% |
1000万円~ | 4.9% |
リニューアルサイトの規模やシステム要件などによって、費用は大きく変わりますが、だいたい100〜300万円程度はかかるものと認識しておくと良さそうです。
次に、同調査の予算配分に関するデータをみていきます。「Q6.お勤め先企業のサイトリニューアルについて、予算の配分をランキング形式で教えてください。」をみると、特に予算金額をかけているのは、以下の工程になるようです。
- プランニング(要件定義・調査・戦略設計)
- サイト設計(ワイヤーフレーム、システム設計など)
- デザイン(ビジュアルデザイン、UI/UX設計)
- コンテンツ作成
このデータから分かるのは、リニューアルは「見た目を変える作業」だけではないということです。
成功するサイトには、事前の戦略立案や情報設計に十分な予算が投じられ、さらにリード獲得につながる導入事例や製品説明といったコンテンツ制作が重視されています。
これらをバランスよく整えることが、投資対効果を高めるリニューアルの条件となりますので、今後の参考にしていただければ幸いです。
BtoBサイトのリニューアル手順
サイトのリニューアルを行うための手順を5つの工程にまとめました。自社でやるべきこと、制作会社がやってくれること、それぞれ記載してますので、参考にしてください。
- 目的・要件定義
- サイト構成
- デザイン・開発
- コンテンツ制作
- テスト・公開
目的・要件定義
最初のステップは、リニューアルの「目的」を明確にすることです。リード獲得強化やブランド刷新など、「なぜリニューアルするのか?」を整理しないと、方向性が定まりません。
ここが曖昧だと、制作会社に依頼したとしてもミスマッチが発生しやすくなりますので、できる限り以下の準備を済ませておきましょう。
自社の準備 | ・リニューアルの目的を整理 ・自社の現状課題を洗い出す ・競合サイトの事例や参考デザインを収集する |
制作会社の役割 | ・ヒアリングを通じて目的を整理 ・要件を具体的に落とし込み、達成のための戦略や構成を提案 ※制作会社に進め方による |
また、この目的は「月間リード獲得数◯件」など、できる限り具体的に決めておいた方が良いです。
サイト構成・情報設計
次に、リニューアル後のサイトには、どんなページを設置して、どのように情報を配置するかを決めていきます。「サイトの設計図」を作る工程といえます。
自社の準備 | ・必要なコンテンツのリストアップ(サービス紹介、実績紹介など) ・ページの優先度を決定(トップページは重要、FAQは後回しなど) ・簡易的なサイトマップがあると理想的(できれば) |
制作会社の役割 | ・サイトマップやワイヤーフレームを作成 ・ユーザー導線やSEOを考慮した情報設計を実施 ※制作会社に進め方による |
この時、サイトに必要なページの多さで制作にかかる費用が異なります。
予算を超えた時のために、各ページには「絶対に必要」なのか、「後から実装でもOK」なのか優先度を明確に決めておくと、スムーズに進めやすいのでおすすめです。
デザイン・開発
設計が固まったら、デザインとシステム構築に進みます。ここでサイトの見た目や使いやすさ、更新のしやすさなどが決まります。
このフェーズでは、主に制作会社が作業を進めるので、自社で対応するのは、確認とフィードバックがメインになります。
自社の準備 | ・ロゴ、写真、動画、会社資料などの素材を準備 ・コーポレートカラーやブランドガイドラインの提供 ・デザイン案に対するフィードバック |
制作会社の役割 | ・デザイン制作、CMS(WordPressなど)の実装 ・フロントエンド/バックエンド開発 ※制作会社に進め方による |
フィードバックをする時は、「なんかイメージと違う」などの曖昧な表現は避けましょう。制作会社に意図が伝わらず、修正コストが増える可能性が高まります。
「修正箇所」+「理由(目的)」をセットで具体的に伝えるとスムーズに進められます。
BtoB商材のサービスサイト、BtoB企業のコーポレートサイトは以下記事にてワイヤーフレームを無料でDLできる形で提供していますのでご自由にご利用ください。
コンテンツ制作
サイトに掲載する文章や情報を用意して中身を充実させていくフェーズです。製品説明、会社概要、導入事例などの一次情報は、自社でしか用意できないので、必ず準備しておきましょう。
自社の準備 | ・原稿作成(会社紹介、導入事例、サービス紹介など) ・社内承認や法務チェック |
制作会社の役割 | ・原稿の編集・校正 ・ライティングを代行する場合も ※制作会社に進め方による |
ここで、集客用のSEO記事を作成しておきたいなら、記事作成サービスを依頼するのも良いです。
マーケティング支援に強い制作会社であれば、記事作成代行サービスも同時に依頼できますので、最初のフェーズで相談しておくと良いでしょう。
弊社ConeもBtoB記事作成代行サービス「c-blog」を運営・提供しています。BtoB企業で自社サイトで集客したいと考えている方はお気軽にご相談ください。
⇒ BtoB記事作成代行サービスc-blog:サービスサイトへ
テスト・公開
ここまでくれば、サイトの完成間近の状態です。公開前には必ずテストを行うので、誤字脱字やリンク切れ、スマホ表示に問題がないかなど確認しましょう。
自社の準備 | ・テストサイトでの確認(文章・画像の誤りチェック) ・問い合わせフォームやメール通知の動作確認 |
制作会社の役割 | ・サイト全体の動作確認・デバッグ ・サーバー設定、本番公開 ※制作会社に進め方による |
システムは環境によって動作が異なることが多いので、チェックする際には、必ず複数デバイスで行うよう心がけましょう。
また、社内スタッフにもテストを依頼し、できる限り多くの方に確認してもらうと安心です。
BtoBサイトのリニューアルを成功させるには?
ここまでリニューアルの良さについてご紹介しました。
しかし、株式会社イノーバの調査によると、50.6%がサイトリニューアルで「失敗した」と感じているようです。その具体的な理由は以下になります。
- デザインが凝りすぎていて、クリックすべきところがわかりづらくなった。
- デザイン面に費用がまわせなかった。
- サイト内のたどり着きたい箇所にたどり着きにくくなった。
- 情報更新に手間がかかる。
- CMSの使い勝手が悪くなった。
これらの失敗例は、おそらく要件定義や検証作業の不足が招いたものと考えられます。
以下にサイトリニューアルで絶対に抑えておきたい10個のポイントをチェックリストにまとめましたので、ぜひ事前に確認してみてください。
1. 目的は明確にする | リード獲得、ブランド刷新など、ゴールは明確ですか? |
2. 目的の優先順位を決める | 上記の目的が複数の場合、それぞれに優先順位をつけてますか? |
3. 定量的な目標を設定 | 月間問い合わせ件数やCVR改善など数値でKPIを設定していますか? |
4. 競合サイトの分析 | 競合の強み・弱みを調査し、差別化ポイントを整理していますか? |
5. 更新頻度の高いページを洗い出す | ブログやニュース、事例など運用を意識した設計になってますか? |
6. 管理画面の使いやすさ | 外注せずに社内で更新できるか、操作は直感的か? |
7. デザインと機能のバランス | 見た目に偏らず、成果につながるUI/UXになっているか? |
8. 適切な費用配分 | 初期制作費だけでなく運用コストを見込んで予算を組んでいるか? |
9. 公開前のテスト計画 | 複数デバイス確認、フォーム送信テスト、ユーザーテストを実施予定か? |
10. 公開後の効果測定方法 | Google Analyticsなどで成果を追える仕組みを整えているか? |
まとめ
BtoBサイトのリニューアルについて解説しました。
リニューアルは、単なるデザイン刷新ではありません。成功させるには、自社の課題を整理し、どんな成果を求めるのかを明確にしたうえで、信頼できる制作会社に相談しながら進めることが大切です。
もし、BtoBの企業サイト(サービス、ブランド、コーポレート、オウンドメディアなど)のリニューアルをお考えでしたら、弊社サービスの「c-web」にご相談ください。

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