SEOと文字数の関係とは?自社メディア調査で見えた検索上位記事の特徴も解説

「SEOにおいて、文字数はどれくらいが良いのか?」「文字数は多ければ多いほど良いのではないか?」というような疑問を持つ方は多いと思います。
結論、文字数を増やすだけでは検索エンジンからの評価は得られませんが、検索エンジン・検索ユーザー双方からの評価を獲得するには、結果として記事の文字数は多くなる傾向があります。
本記事では、SEOにおける記事の文字数の考え方について、弊社メディアの調査結果も交えながら詳しく説明します。
目次
SEOと文字数の関係
冒頭でも述べたように、『ただ文字数を増やす』という行為はSEOに直接の影響を与えません。検索エンジンのアルゴリズムは、文字数そのものを評価基準に置いていないためです。
実際、Google社のJohn Mueller(ジョン・ミュラー)氏が2016年に以下のように言及しています。
原文:
We don’t have an algorithm that counts the words on your page and says, “Oh, everything until 100 words is bad. Everything between 100 and 500 is fine, and over 500.”We don’t look at it like that. We try to look at the pages overall and make sure that this is really a compelling and relevant search result to users. And if that’s the case, then that’s perfectly fine — whether it’s long or short, has lots of images or not.
翻訳:
私たちには、「ページ内の単語数を数えて、100語までは悪い、100〜500語なら良い、500語以上なら良い」と判断するアルゴリズムはありません。 そういった見方はしておらず、ページ全体を見て、ユーザーにとって本当に魅力的で関連性の高い検索結果になっているかを確認するようにしています。 もしユーザーに魅力的な検索結果となっていれば、そのページが長くても短くても、画像が多くても少なくても、まったく問題ありません。
また、Googleが掲げる10の事実にも、Googleが何を重視しているかが記載されています。

出典:https://about.google/company-info/philosophy/
一つ目の「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」という項目を見て分かるように、ユーザーにとって価値あるコンテンツを作ることが、最善の結果につながると明記されています。
このことから、ただ文字数を増やすだけではSEOで良い結果を得られないことは理解できたと思います。
とはいえ、記事の文字数と上位表示は本当に全く関係がないのでしょうか。答えはNoです。
なぜなら、ユーザーにとって価値あるコンテンツを作ろうと思えば、必然的に記事の文字数は多くなるからです。
次章以降では、弊社メディアの分析をしてみて分かった上位表示と文字数の関係や、文字数が多い記事が結果として上位表示を獲得しやすくなる理由を詳しく説明します。
上位表示記事と文字数の調査(自社メディア調査)
弊社Coneが運営するメディア「Coneのコンテンツ製作所」は、資料作成、記事制作、サイト制作など、BtoBコンテンツに関する情報を発信しており、2025年9月現在、公開記事数は200本を超えています。
その中から、対策キーワードで「1位〜3位を獲得できている記事」「4位〜10位の記事」「11位〜の記事」の文字数を比較すると、以下のような結果となりました。

弊社メディアには「パワポ 画像 丸く切り抜き」のような、パワーポイントの操作方法を説明する記事もありますが、操作方法説明系の記事は文字数が2,000前後と少ないため、上記グラフはそれらの記事を除いて集計しています。
グラフからも分かるように、検索結果の1ページ目に表示される目安である『10位以下』の順位を獲得できている記事は、11位以上の記事と比べて、明確に文字数が多くなっています。
このことからも、『文字数そのものは検索エンジンに評価されない』ものの、『文字数が多いことが間接的に上位表示に貢献している』とはいえそうです。
上位記事の文字数が多い理由
前章の『上位表示記事と文字数の調査(自社メディア調査)』にて、上位表示を獲得できている記事は、文字数が多い傾向があることが分かりました。
ここでは、弊社メディアの記事をいくつか例に挙げ、上位表示を獲得できている記事にはどのような特徴があり、どのような理由で上位表示を獲得しているのかを考察します。
▪️上位記事の文字数が多い3つの理由
- 文字数が多いと検索ニーズを満たしやすい
- 文字数が多いとE-E-A-Tを満たしやすい
- 文字数が多いと滞在時間が長くなる
文字数が多いと検索ニーズを満たしやすい
繰り返しになりますが、検索エンジンが最も重視していることは、記事の文字数ではなく、『ユーザーにとって価値あるコンテンツであるかどうか』です。『ユーザーの検索ニーズを満たすコンテンツであるかどうか』と言い換えることもできます。
検索エンジンを利用するユーザーは、何かしらの悩みや疑問を持っており、それを解消したくて検索しています。
例えば、「営業資料 作り方」というキーワードで検索するユーザーは、「営業資料の作りたい」というニーズがあると想定されます。
また、「営業資料を作りたい」というニーズに加え、「すぐに真似できるデザイン例がほしい」「受注率に直結する要素を知りたい」というようなニーズもあると仮説立てすることもできます。
実際、弊社メディアの営業資料の作り方を解説した記事には、「無料でダウンロードできるデザインテンプレート」や「比較検討の勝敗を左右するページ」といった要素を入れることにより、「営業資料」や「営業資料 作り方」のキーワードで継続的に1位表示を獲得しています。
▪️営業資料のテンプレート

▪️比較検討の勝敗を左右するページ

また、文字数も約9,000字と、読みごたえのある記事になっています。
このように、ただ「営業資料の作り方」というキーワードの内容に応えるだけの記事ではなく、検索ニーズや検索ユーザーの抱える課題・疑問を予測し、それらを満たす内容を盛り込むことで、結果的に文字数が増え、ユーザーにとって価値のある(=上位を獲得できる)コンテンツにすることができます。
ユーザーの検索ニーズの把握の仕方や、ニーズを満たす記事構成の立て方は、以下の記事で詳しく説明しているので、ぜひご覧ください。
また、弊社Coneが運営する記事作成代行サービス「c-blog」は、BtoBの豊富な知見と深い事業理解を元に、検索ニーズを満たす記事構成の作成から執筆まで支援しています。
⇨c-blogについて詳しくはこちら
文字数が多いとE-E-A-Tを高めやすい
E-E-A-Tとは、Googleの検索品質評価ガイドラインに提示されている、コンテンツの品質評価基準です。「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の4つで構成されており、記事内にこれらの要素を盛り込むことがGoogleからの評価につながり、上位表示の獲得に寄与します。
例えば、弊社メディアのSEO記事の構成の立て方を解説した記事では、構成の立て方を12ステップに分け、構成シートのテンプレートやチェックリストを提供することで、E-E-A-Tを満たしています。
- 1,000社以上のBtoB企業のコンテンツマーケを支援をしてきた株式会社Coneが(権威性)
- 実際に社内・社外の記事作成の際に資料している構成シートやチェックリストを提供(専門性)
- 構成シートを使用して作成した記事は上位獲得多数(経験・信頼性)
のような形で記事内にE-E-A-Tの要素を盛り込むことで、結果的に文字数が増え、Googleから評価されやすい(=上位を獲得できる)コンテンツにすることができます。
▪️構成シートのテンプレート

▪️記事構成を作る際のチェックリスト

この記事では、記事構成の立て方の12ステップの解説に加え、テンプレートの使い方やチェックリストの各項目の詳細説明もしており、約12,000字と読みごたえのある記事になっています。
また、「SEO 記事構成」「記事構成 作り方」などのキーワードで1位〜5位を継続的に獲得しています。
E-E-A-Tや独自情報を記事に入れる方法については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
また、弊社Coneが運営する記事作成代行サービス「c-blog」は、深い事業理解と独自のオペレーションでお客様独自のナレッジを入れ込んだ記事の作成が可能です。
⇨c-blogについて詳しくはこちら
文字数が多いと滞在時間が長くなる
文字数が多いと滞在時間が長くなる理由として、以下の2点が考えられます。
- 情報量の多さ・読みごたえ
- 情報量が多いと、しっかりと読み込む必要があり、ユーザーは長くページに留まる。
- 有益なコンテンツだと認識される
- そのキーワードについて情報量が多く詳しく解説されていると、ユーザーはそのコンテンツを信頼し、役に立つ・有益な情報だと認識し、読了率が上がる。
逆に、「情報量が少なすぎるコンテンツ」「検索ニーズに合わないコンテンツ」「面白みのないコンテンツ」などは、ユーザーはすぐに離脱してしまい、検索エンジンからは「ユーザーにとって価値がない」と判断されてしまうことになるでしょう。
記事を書く際は、文字数を増やし、ユーザーの滞在時間を伸ばすことを意識しましょう。
ただ、一つ注意してほしいのが、文字数を増やすためにわざと冗長な言い回しをしたり、やたらと詳しく解説しすぎるのは、逆効果になることです。情報を増やす際は、意味の薄い情報を入れるのではなく、前述の「検索ニーズを満たす」情報や「E-E-A-Tを高める」情報を入れるようにしましょう。
また、もう一つ注意してほしいのが、読みやすい文章デザインに整える必要があることです。どれだけ読者にとって魅力的な情報が詰まっていたとしても、論文のように単調にテキストのみが何千何万字と続く記事だと、読者は途中で読むのをやめてしまう恐れがあります。
「適度な改行を入れる」「文章を補足説明する図解や表を挿入する」といった工夫により、なるべく読者が理解しやすくストレスなく読み進められる記事の執筆を心がけましょう。
文章デザインさえ整っていれば、文字数が多くなっても読了率は下がりません。実際に弊社メディアの記事を例に挙げて説明します。
「ホワイトペーパー デザイン」のキーワードで1位を獲得しているこちらの記事は文字数が約4,500字であり、ヒートマップを見ると読了率は約30%となっています。

それに対し、「WordPress オウンドメディア」のキーワードで1位を獲得しているこちらの記事は、文字数が約9,000字と、「ホワイトペーパー デザイン」の文字数の2倍となっていますが、読了率はむしろこちらの方が高く、50%となっています。

「WordPress オウンドメディア」の記事内では「表を用いた本文の補足説明」「キャプチャを用いた詳細説明」などをふんだんに入れていることが、読者を飽きさせず、高い読了率につながっていると考えられます。
▪️表を用いた本文の補足説明

▪️キャプチャを用いた詳細説明

この例からも分かるように、適切な文章デザインで記事を作成すれば、文字数が多くても読者の離脱が少ないコンテンツにすることができます。
以下の記事では誰でも分かりやすい文章を執筆するコツについて解説しているので、ぜひご覧ください。
文字数は少ないが上位表示される記事の特徴
『上位表示記事と文字数の調査(自社メディア調査)』では、上位獲得できている記事は文字数が多い傾向があることが分かりました。
一方で、弊社メディアの中には、文字数が多くなくても1位が獲得できている記事も一定数あります。
- 例1)「パワポ 画像 丸く切り抜き」:約2,000字と少ない文字数だが1位を獲得。
- 例2)「パワポ ピラミッド」:約2,000字。メディア立ち上げ直後から現在まで永続的に1位を獲得。
これらの記事に共通する特徴が、文字による説明より、画像や実際の操作画面のキャプチャなどを用いた説明の方が理解しやすい(読者にとって価値が高い)、ということです。
例えば「パワポ 画像 丸く切り抜き」の記事の場合は、パワポ上で画像を丸くトリミングする方法を解説した記事なのですが、テキストにて、
画面上部にある「図形の書式設定」タブをクリックしてください。すると「トリミング」という項目が現れると思います。その横に小さな下三角の印が出てくるので、そこをクリックしてください。
と説明するより、

この画像のように『1行程度のシンプルな説明+実際のパワポの画面キャプチャ』で説明する方が、読者は直感的に理解がしやすく、満足度の高い記事となります。
また、弊社メディアには該当記事がないのですが、検索意図が明確ですぐに答えが得られるようなキーワードも、文字数が少なくても上位表示が獲得しやすくなります。
例えば、「ニューヨーク 時差」というようなキーワードが該当します。こうしたキーワードについては、検索窓のすぐ下に回答が表示されることが多く、上位表示の記事でさえもクリックされないことが多くなります。

今後、優先して書くべき記事
ここまで、上位表示の記事の文字数が多い理由や、逆に文字数が少なくても上位表示されている記事の特徴について解説しました。これらの考察を踏まえ、最後に今後、優先して書くべき記事について解説します。
- 実体験やノウハウが詰まった記事を優先して書く
- 文字数が少ない記事は書かなくても良い
実体験やノウハウが詰まった記事を優先して書く
実体験やノウハウが詰まった記事を優先して書くようにしましょう。「E-E-A-Tや自社記事ならではの情報を記載できる記事」とも言い換えることができます。それらの記事が、自然に文字数を増やしながら、読者の満足度と検索エンジンによる評価を最も獲得しやすい記事であるためです。
逆に、「ノウハウを出せそうにない」「他者の記事と同じような内容になってしまう」といった場合は、その記事に着手するのは時期尚早です。自社の事業が伸びたタイミングであったり、記事作成担当者の知見や経験が溜まってきたタイミングで着手するようにしましょう。
ですが、ノウハウや独自情報を出せないのは、タイミングが早いのではなく、「出し方を知らない」だけの場合もあると思います。そんな方に向けて、以下の記事では独自情報を出す5つの方法を詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
また、弊社Coneが運営する記事作成代行サービス「c-blog」は、深い事業理解と独自のオペレーションでお客様独自のナレッジを入れ込んだ記事の作成が可能です。
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文字数が少ない記事は書かなくても良い
先ほど『文字数は少ないが上位表示されている記事の特徴』にて、画面キャプチャを用いて操作方法を解説するような記事や検索意図が明確ですぐに答えが得られるようなキーワードの記事、は、文字数が少なくても上位表示が獲得できると説明しました。
ですが、このような文字数が少なくなりがちな記事は、書かなくても良い(書くとしても後回しで良い)でしょう。
理由は、こういった文字数の少ない記事はAI検索に淘汰されつつあるからです。

このように、わざわざサイトに訪問しなくてもニーズが満たせるため、記事を書いて上位を獲得できたとしても、アクセスを稼ぐことができない恐れがあります。
実際、弊社メディアで公開している「パワポ 画像 丸く切り抜き」や「パワポ ピラミッド」のような操作方法を説明する記事は、順位は下がっていないものの、徐々にアクセス数が低下している傾向があります。
従って、文字数が少なく、自社のノウハウや独自性の出しにくい記事は後回しにし、文字数が多く、ノウハウを発揮できる記事を優先して書くことをおすすめします。
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まとめ
本記事では、上位記事の文字数が多い理由や、文字数が少なくても上位表示が獲得できる記事の特徴について解説しました。
上位表示を獲得する上では、ただ単に文字数を増やせば良いのではなく、検索ニーズを理解した上で、ニーズを満たす情報や、自社独自の情報を盛り込む必要があります。
「文字数を増やすために独自情報を入れる」のではなく、「独自情報や読者のためになる情報を入れた結果、文字数が多くなる」というような意識で記事を書くようにしましょう。
本記事の内容や、弊社メディアの調査結果が、貴社のメディア改善や記事執筆に少しでも参考になれば幸いです。
