ファーストビューのデザインで離脱させないコツ。成功事例15選と設計のポイントを解説 | Coneのコンテンツ制作所

ファーストビューのデザインで離脱させないコツ。成功事例15選と設計のポイントを解説

メディアマーケター 熊本羽那丸

「何時間もかけて参考サイトを探し、デザイナーと試行錯誤して作ったファーストビュー。それなのに、離脱率は下がらない…」

Webサイトの顔とも言えるファーストビューは、読み手が「読み進めるか」を判断する入口であり、離脱率を左右する需要なポイントです。

しかし、多くのWeb担当者が陥る落とし穴は、デザインの「良し悪し」を主観やセンスで判断してしまうことです。実は、ユーザーはページを開いた瞬間、脳でわずか数秒のうちに「自分に関係があるか」「何をしてくれるのか」をジャッジしています。

本記事では、ユーザーを離脱させない「1秒・3秒・5秒の壁」という考え方をもとに、参考になる15のファーストビュー事例を徹底解説します。

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ファーストビューとは

ファーストビューとは、Webページを開いてスクロールせずに最初に見える範囲のことです。

ファーストビューは、サイトに訪れたユーザーが「読み進めるか」を判断する入口であり、離脱率を左右する最重要ポイントでもあります。

例えば、ファーストビューで

  • 自分の課題に当てはまると感じられる
  • 何を提供しているかが一瞬で分かる
  • 次に何をすればいいかが迷わない

が成立しないと、ユーザーはスクロールする前に離脱してしまいます。つまり、ファーストビューは「見た目の良さ」よりも、ユーザーが直感で理解できるかどうかが最優先される場所と言えます。

なぜ参考デザインを真似しても成果が出ないのか?

ファーストビューのデザインを考えるとき、よくあるのが「良いサイトのデザインをそのまま真似する」というアプローチですが、これは成果につながりにくいケースが多いです。

その理由は、主に次の3つです。

  1. 「おしゃれ=成果が出る」とは違う
  2. 自社と前提条件が違うことを無視している
  3. 判断軸がなく、感覚で選んでいる

1. 「おしゃれ=成果が出る」とは違う

「おしゃれなサイト=成果が出る」という認識は、Web制作における大きな誤解のひとつです。デザインが洗練されていると、つい「これなら売れるはずだ」と盲信してしまいがちですが、ユーザーが求めているのは「美しさ」の前に「納得感」です。

ユーザーがページを開いた瞬間、脳はわずか1〜3秒で以下の3点を無意識にジャッジしています。

  • 自分に関係があるか(ターゲットの合致)
  • 何を提供しているか(価値の特定)
  • 次に何をすべきか(導線の明確化)

この判断に少しでもストレスを感じれば、ユーザーは瞬時に離脱します。 よくある失敗の典型は、キャッチコピーが抽象的すぎて、一見「良い言葉」に見えても実態が伴わないケースです。例えば「未来を変える」「可能性を広げる」といった表現は、耳触りは良いものの、具体的に何をしてくれるのかが伝わりません。

また、ビジュアルも同様です。どれほど高画質でも、意図の見えない抽象的な風景や人物写真は、情報のノイズでしかありません。ファーストビューにおけるビジュアルの役割は、ブランドの世界観を誇示することではなく、ユーザーに「これは自分のためのサービスだ」と直感させることにあるのです。

また、ビジュアルが抽象的すぎる場合も同様です。抽象的なイラストや風景写真は雰囲気は良いものの、提供価値が伝わりにくくなります。

ファーストビューでは、ビジュアルは“世界観を伝えるため”ではなく、“ユーザーが自分ごとだと感じるため”に使われるべきです。

2. 自社と前提条件が違うことを無視している

参考にしたサイトが成果を出しているのは、そのサイトが置かれている環境や前提条件が整っているからです。

例えば、既にブランド認知が高く競合が少ない市場であれば、ファーストビューが多少抽象的でもユーザーは「とりあえず見てみよう」となります。価格が圧倒的に安い、もしくは他社にない独自性がある場合も、ファーストビューの説明が薄くても成立します。

一方で、認知が低く競合が多い市場では、ファーストビューで「自分ごと化」できないと、ユーザーは即座に離脱します。つまり、参考サイトが強いのは「そのサイトだから成立している」のであって、自社にその条件がなければ同じデザインを使っても同じ結果にはなりません。

このズレは、デザインの方向性にも影響します。

大手企業の余白多めの高級感デザインを中小企業がそのまま真似すると、ユーザーは「何をしている会社か分からない」と感じやすくなります。

また、比較検討が多い商材で世界観重視のデザインに寄せると、ユーザーは「情報が足りない」と感じて離脱します。

3. 判断軸がなく、感覚で選んでいる

参考デザインを見て「かっこいい」「おしゃれ」と感覚で選ぶだけだと、最終的に“好みのデザイン”で終わります。すると、ターゲットが曖昧になり、何を一番伝えるべきかがブレてしまい、行動導線も弱くなります。

成果が出るファーストビューは、デザインの好みではなく「目的と行動に基づいた設計」がされています。そのため、デザインを決める際は、次のような判断軸が必要です。

  • 誰に向けたページか
  • 何を達成したいページか
  • どんな価値を伝えるべきか
  • ユーザーに次に何をしてほしいか

この判断軸がないままデザインを決めると、どんなに見た目が良くても成果は出ません。例えば、ターゲットが明確であれば、ファーストビューに載せる情報も自然と絞られます。逆にターゲットが曖昧だと、情報を詰め込みすぎて結局何を伝えたいのか分からなくなります。これではユーザーは迷って離脱してしまいます。

ユーザーを離脱させない「1秒・3秒・5秒の壁」と設計要素

ファーストビューは、ページを開いた瞬間にユーザーが目にする領域です。この領域で興味を持たれなければ、その後どれだけ内容が良くてもCVRは伸びません。

そこで重要になるのが「1秒・3秒・5秒の壁」という考え方です。

ユーザーは、最初の数秒で

  • ここは自分の課題に関係があるか(1秒)
  • 何を提供しているか(3秒)
  • 何をすればいいか(5秒)

を判断します。

この判断をクリアするための設計要素を、具体的な改善策とともに解説します。

1秒の壁|直感で「自分ごとか?」を判断される要素

ファーストビューを開いた瞬間、ユーザーの頭の中では「これは自分のための情報か?」という問いが一瞬で立ち上がります。ここで判断がつかなければ、ユーザーはスクロールする前に離脱してしまうため、ファーストビューの最初の目的は「ターゲットが自分ごとだと直感できること」です。

ポイントは、ヘッドコピーに“ユーザーが抱えている状況”を入れることと、メインビジュアルをコピーと一致させることです。

たとえば、資料作成代行サービスなら単に「資料作成の最適化を実現」ではなく、「成果に直結する資料を最速のオペレーションで。」とすることで、ユーザーが直面している具体的な課題を言葉にすると、1秒で自分ごと化しやすくなります。

さらに、ビジュアルも「抽象的な人物イラスト」ではなく、実際の成果物や利用シーンが分かる画像にすることで、ユーザーは一瞬で「このサービスは自分に関係がある」と認識できます。

ここで意識したいのは、情報の“正確さ”よりも“瞬時の理解”です。

ポイントとしては、次のような要素を取り入れると効果が出やすいです。

  • ヘッドコピーにユーザーの状況や悩みを具体的に含める(例:月末残業/採用難/売上が伸びないなど)
  • その状況に対する“解決の方向性”を一言で示す(例:自動化/短縮/支援)
  • メインビジュアルは、サービスの成果や利用シーンが分かるものにする
  • 「誰向けのサービスか」が一瞬で分かる言葉を入れる(業界・役職・規模など)

3秒の壁|「何を提供しているか」が理解できるか

1秒で「自分ごと」と感じてもらえたとしても、次にユーザーは「このサイトは何を提供しているのか」を理解しようとします。ここで理解できないと、関心がそこで止まり、スクロールが止まってしまいます。

3秒の壁を突破するために必要なのは、ヘッドコピーだけで完結させず、サブコピーやビジュアルで価値を補足することです。サブコピーは「1〜2行」で読みやすく、ヘッドコピーで刺さった感情を“論理的に裏付ける”役割を持たせるのが基本です。

例えば、ヘッドコピーが「成果に直結する資料を最速のオペレーションで」なら、サブコピーでは「コストパフォーマンスとスピードに優れた資料作成代行で目標達成を支援します」のように、提供するサービス内容・価値・結果を具体的に言語化することで、ユーザーは3秒で「何をしてくれるのか」を理解し、次の行動に進む準備ができます。

ポイントとしては、以下の要素を盛り込むと理解速度が上がります。

  • サブコピーで「何を」「どんな価値で」「どんな結果に」繋がるかを明確にする
  • メインビジュアルの横に、成果を示す数字や導入フローを配置する
  • 文字が多すぎる場合は、アイコンや短い図解で視覚的に補助する
  • 価値の言語化が難しい場合は、ユーザーが得られる「前→後」を一文で表す(例:手作業→自動化、提案→受注など)

5秒の壁|次に取る行動が迷わず分かるか

3秒で価値が理解できても、次の行動が分からなければユーザーはそこで止まります。ファーストビューの最終目的は、ユーザーに次のステップへ進んでもらうことです。

そこで重要になるのがCTAです。CTAはファーストビュー内に置き、文言を具体化することで、ユーザーが迷わず行動できる導線を作ることができます。

例えば「送信」「クリック」のような曖昧な文言ではなく、「30分無料相談を申し込む」「導入事例資料をダウンロードする」のように、行動の内容が明確な表現にすると、ユーザーは安心してクリックできます。

さらに、CTAは複数用意する場合でも、優先順位を明確にすることが大切です。関心度が高いユーザー向けに「相談」、情報収集段階のユーザー向けに「資料ダウンロード」といった形で選択肢を用意すると、離脱を減らしながらCVに繋げやすくなります。

ポイントとしては、以下を意識すると効果が出やすいです。

  • CTAをファーストビュー内に配置する(スクロールしないで見える位置)
  • CTA文言を「行動の内容+メリット」にする(例:無料相談/資料DL)
  • CTAの数を1〜2個に絞り、優先順位を明確にする
  • CTAの周囲に余白を持たせ、目立つ位置に配置する(視線誘導を考慮する)

ここからは、上記で解説した1秒・3秒・5秒の壁をもとに、ファーストビューのデザイン参考例を解説とともにご紹介します。

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「今すぐ行動させる」ファーストビューデザイン実例集

このカテゴリーに分類されるのは、不用品回収、水道トラブル、デリバリー、あるいは即戦力の採用ツールなど、「今、目の前にある問題を解決したい」という緊急度が高いサービスです。

ユーザーは「じっくり読む」ことよりも「早く解決できる場所か」を求めているため、デザインは装飾を削ぎ落とし、「自分にぴったりのメニューがそこにあるか」と「解決までの早さ」を最優先に設計しなければなりません。

以下はこのタイプのサービスのデザイン参考例です。

タイミー(Timee)

引用:タイミー

「今すぐ働きたい」という若年層の即時的な欲求を、最短距離でアプリ起動へ繋げている設計です。

このデザインで真似すべきは、ユーザーの懸念事項を先回りして打ち消す「心理的障壁の完全除去」です。メインコピーのすぐ横に、「お金は即日入金」「面接・履歴書なし」といったメリットを吹き出し形式で配置しています。これは、ユーザーが「やってみたいけど、手続きが面倒そうだな」と脳を動かす前に、その不安を視覚的に先回りして摘み取る手法です。

また、中央に置かれたスマートフォンの画面は、実際のアプリ内での「求人一覧」を見せており、言葉で説明するよりも早く「自分にもできそうな仕事がここにある」という直感を与えています。

1秒の壁(自分ごと化)「No.1」の巨大な文字とスマホ画面で、信頼できるサービスであることと利用シーンを直感させる。
3秒の壁(提供価値)「即日入金」「面接なし」など、ユーザーにとっての具体的メリットを吹き出し形式で一瞬で理解させる。
5秒の壁(次の行動)ストアボタンだけでなく「スマホアプリをインストール!」という黄色い吹き出しで次の行動を強力に促す。

Sansan

引用:sansan

名刺管理という日常の煩わしさを抱えるビジネスパーソンに対し、解決の「手段」を強烈にイメージさせています。

ここで真似したいポイントは、「理想の未来(営業が強くなる)」と「今やるべき物理的な動作(スキャン)」をセットで見せる手法です。ただ「名刺を管理します」と言うのではなく、スキャナーに名刺を通す一瞬の動作をメインビジュアルにすることで、導入後のワークフローが3秒以内に頭に浮かびます。

さらに、「3分でわかる資料」という文言は秀逸です。「営業担当者との商談」という心理的ハードルの高い行動を求める前に、まず「3分だけ時間をください」とハードルを下げることで、離脱を防ぐ高度な導線設計が行われています。

1秒の壁(自分ごと化)「営業を強くする」というベネフィットと、名刺スキャン画像で「名刺管理の課題」に直結させる。
3秒の壁(提供価値)企業データベースとの連携など、単なる管理以上の「売上に繋がる価値」を短いリード文で補足。
5秒の壁(次の行動)「3分でわかるサービス紹介資料」など、今すぐ情報を得たいユーザーに向けたハードルの低い導線を配置。

ベルフェイス

引用:ベルフェイス

BtoB商材でありながら、導入までの「重苦しさ」を排除し、スピード感を最大の武器にしている例です。

真似できる最大のポイントは、「サービス名を固有名詞(電話面談システム等)で明確に定義する」という潔さです。1秒で「何をする道具か」を特定させ、イラストで実際の使用イメージを提示することで、マニュアルを読まずとも「電話を繋ぎながら番号を打つだけだ」という仕組みを理解させています。

また、CTA(ボタン)の文言をあえて「問い合わせ」にせず、「接続ナンバーを発行」という体験型の動詞にすることで、ユーザーに「ちょっと押してみようかな」という好奇心を抱かせ、次のステップへ引き込んでいます。

1秒の壁(自分ごと化)「電話面談システム」という大きな文字と、「シェアNo.1」の紋章で、業界標準であることを即座に伝える。
3秒の壁(提供価値)イラストと操作画面を組み合わせ、サービス資料を読まずとも「電話で完結する」仕組みを理解させる。
5秒の壁(次の行動)「接続ナンバーを発行」という青いボタンが目立ち、まずは試してみるという行動へ誘う。

「比較・検討」を前提にしたファーストビューデザイン実例集

BtoBツールや高額なスクール、不動産などがこのカテゴリーに該当します。ユーザーはすでに特定の課題を抱えており、複数のタブを開いて「どのサービスが自分にとって最適か」をシビアにジャッジしています。

デザインのゴールは、「ここなら失敗しない」という確信と、検討に必要な情報をストレスなく提供すること

以下はこのタイプのサービスのデザイン参考例です。

マネーフォワード クラウド

引用:マネーフォワード クラウド

競合が非常に多いバックオフィス系ツール市場において、選ばれるための「客観的な証拠」を前面に押し出した設計です。

このデザインで真似すべきは、「利用事業者数」などの実績をキャッチコピーと同等に扱う手法です。比較検討層は「失敗したくない」という心理が強いため、「40万事業者が利用している」という事実は何よりの安心材料になります。

また、PCとスマホ両方の画面を見せることで、実務での運用イメージを直感的に伝え、検討段階のユーザーに「自分たちの環境でも使える」と確信させています。

1秒の壁(自分ごと化)「40万事業者突破」という巨大な実績を1秒で視認させ、「選ばれているツール」であることを証明する。
3秒の壁(提供価値)PCとスマホのUI(操作画面)を配置し、場所を問わずバックオフィスの悩みを解決できる具体性を見せる。
5秒の壁(次の行動)「資料ダウンロード」と「無料で使ってみる」を並置し、検討段階に合わせて適切な出口を用意する。

c-slide

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専門性とスピードが求められる「資料作成」という領域で、圧倒的な成果物のクオリティを可視化しています。

ここで真似したいのは、「ターゲットが最も欲しがる成果物」をメインビジュアルの主役に据える手法です。言葉で「高品質」と言う代わりに、実際に制作した美しいスライド見本を並べることで、3秒以内に「ここなら任せられる」という納得感を与えています。

また、下部に並んだ有名企業のロゴ一覧は、担当者が社内決裁を通す際に必要な「信頼の裏付け」として機能しています。

1秒の壁(自分ごと化)「成果に直結」というコピーと、実例のスライド画像を1秒で視認させ、クオリティを直感させる。
3秒の壁(提供価値)導入実績800社以上や満足度No.1などの客観的数字を並べ、論理的な信頼性を構築する。
5秒の壁(次の行動)ボタンの上に「かんたん60秒で入力完了」と添え、忙しい担当者の行動ハードルを下げる。

スタディサプリ

引用:スタディサプリ

教育・学習という「成果が目に見えにくいサービス」に対し、ターゲット別の入り口を明確に提示することで、迷いなく検討を進めさせる設計です。

ここで真似すべきポイントは、「多岐にわたるターゲットを一画面で網羅し、瞬時に自分向けのコースへ振り分ける誘導力」です。「大人の英語も、受験勉強も。」という包括的なコピーを添えつつ、ビジュアルでは「英会話を学ぶ大人」と「勉強に励む学生」を左右に分けて配置しています。

また、すべてのコースに「お得なキャンペーン実施中!」という一文を添えることで、今すぐ行動すべき理由を強調している点もポイントです。無料体験へのハードルを下げるだけでなく、「今始めればお得」という情報をセットで届けることで、他社と比較して迷っているユーザーの背中を強力に押し、5秒以内のクリックを誘発しています。

1秒の壁(自分ごと化)「大人の英語も、受験勉強も。」というコピーと、ターゲットを反映した写真で、全ユーザーに「自分ごと」と感じさせる。
3秒の壁(提供価値)小学・中学・高校・大学受験といったコース分けをアイコンとテキストで明示し、何が提供されているかを即座に理解させる。
5秒の壁(次の行動)各コースに「キャンペーン」のラベルを貼り、お得感を演出することで、詳細ページへの遷移を強力に促す。

「信頼・安心」を最優先するファーストビューデザイン実例集

「信頼・安心」が成約の鍵となるカテゴリーでは、ユーザーは「本当に任せて大丈夫か?」「失敗したくない」という強い不安を持っています。弁護士、医療、金融、あるいは高額なBtoB取引などがこれに該当します。

このタイプのデザインでは、派手な演出よりも「誠実さ」「清潔感」「客観的な裏付け」を強調し、ユーザーの心理的なガードを下げる設計が求められます。 抽象的なイメージでごまかすのではなく、確かな事実を積み上げることで信頼を構築していく必要があります。

以下はこのタイプのサービスのデザイン参考例です。

弁護士ドットコム

引用:弁護士ドットコム

法律トラブルという、ユーザーが最も不安でナイーブな状態にある時に「解決の糸口」を提示している設計です。

ここで真似すべきポイントは、「圧倒的な歴史と規模」を可視化し、孤独な不安を「みんなが利用している」という安心感に変える手法です。サービス開始20周年を記念した巨大な「20th」という数字は、それだけで業界のパイオニアとしての信頼を証明しています。

また、画面下部にはあえて文章ではなく、地域や分野から即座にアクションを起こせる「検索窓」を大きく配置。これは、ユーザーに「膨大なデータから自分の悩みを解決できる弁護士が必ず見つかる」という確信を1秒で与えるテクニックです。

1秒の壁(自分ごと化)「20th」という巨大な数字と、「弁護士をもっと身近に。」という誠実なコピーで公的な信頼感を直感させる。
3秒の壁(提供価値)登録弁護士数や累計相談件数を具体的な数字で明示し、実績に裏打ちされた安心感(社会的証明)を提示する。
5秒の壁(次の行動)分野別・地域別の検索窓を中央に置き、迷いによる離脱を防ぎながら、具体的な相談アクションへ導く。

LIXIL

引用:LIXIL

住宅設備という「失敗が許されない高額な買い物」に対し、利便性と実績を掛け合わせて心理的ハードルを下げている事例です。

真似すべきは、「客観的な受賞実績」を権威付けとして活用し、サービスの質を保証する手法です。「日本子育て支援大賞」のロゴをファーストビューの目立つ位置に配置することで、親しみやすさと公的な信頼を同時に獲得しています。

また、ビジュアル面では「実際の接客風景(オンラインショールーム)」と「利用者の笑顔」を対比させることで、未知のサービスに対する不安を払拭。累計30万組突破という具体的な数字を添えることで、検討者が「自分も試してみよう」と思える安心感の土壌を作っています。

1秒の壁(自分ごと化)「累計300,000組突破」という実績と、清潔感のある人物写真で、メジャー感と安心感を即座に伝える。
3秒の壁(提供価値)日本子育て支援大賞などの受賞ロゴを視界に入れ、「他者に認められたサービス」という証拠を脳に焼き付ける。
5秒の壁(次の行動)「詳しくはこちら」というオレンジの目立つボタンを配置。まずは情報を知るためのハードルの低い出口を用意する。

湘南美容クリニック

引用:湘南美容クリニック

体に関わるデリケートな課題に対し、誠実な「約束」を明文化することで不安を払拭している事例です。

真似したいポイントは、ユーザーが抱く「強引な勧誘」や「価格への不安」に先回りして答える「3つの約束」の提示です。ビジュアルにはアンバサダーを起用しつつも、主役はあくまで「お客様が望まない勧誘はしません」「適切な価格で提供します」といった倫理的な宣言に置いています。

業界全体に対して抱かれがちなネガティブな懸念(摩擦)を、ファーストビューで自ら言語化して否定することで、ユーザーとの深い信頼関係を3秒以内に構築しています。

1秒の壁(自分ごと化)「湘南美容の約束」という大きな文字で、利益優先ではなく「誠実さ」を最優先する姿勢を直感させる。
3秒の壁(提供価値)勧誘・価格・専門知識という、ユーザーが最も懸念する3要素を「約束」として提示し、心理的障壁を下げる。
5秒の壁(次の行動)カテゴリメニュー(美容皮膚科、AGA等)を整理して配置し、自分の目的に合った情報を迷わず探せるように誘導する。

「共感・世界観」で惹きつけるファーストビューデザイン実例集

「共感・世界観」を重視するカテゴリーでは、機能やスペックによる差別化が難しい商材(化粧品、食品、ライフスタイル、ブランド支援など)が該当します。ユーザーの感情に訴えかけ、「このブランドが好きだ」「自分の感性に合う」という直感的な結びつきを作る設計が求められます。

以下はこのタイプのサービスのデザイン参考例です。

Soup Stock Tokyo

引用:Soup Stock Tokyo

「食べる」という行為の先にある、温かみや丁寧な暮らしの空気感を一瞬で伝える設計です。

ここで真似すべきポイントは、画面を大胆に分割し、異なる利用シーン(店舗とオンライン)をビジュアルだけで対比させる手法です。左側には店舗で提供される熱々のスープ、右側には家庭で楽しめる冷凍スープを配置し、言葉で説明するよりも早く「どこで、何が楽しめるのか」を直感させています。

余計なキャッチコピーを排除し、シズル感溢れる写真そのものを主役に据えることで、ユーザーの五感に直接訴えかけ、「今日、これを食べたい(あるいは贈りたい)」という本能的な共感を引き出しています。

1秒の壁(自分ごと化)左右に分割された美しい料理写真で、店舗の専門店であることとオンラインショップの存在を同時に直感させる。
3秒の壁(提供価値)「食べるスープの専門店」「冷凍スープのオンラインショップ」という短い言葉で、サービスの提供形態を瞬時に理解させる。
5秒の壁(次の行動)上部ナビゲーションに「店舗検索」や「オンラインショップ」を配置し、ユーザーの今の欲求に合わせた出口を用意する。

I-ne

引用:I-ne

「Social Beauty Innovators」として、洗練された美意識とブランドの哲学を提示しています。

真似すべきは、プロダクトの「佇まい」を見せる左側と、ブランドの「精神性」を語る右側を、美しい対比で構成する手法です。左側には代表的な製品である「YOLU」などをオブジェのように美しく配置し、品質の高さを無言で証明しています。

一方、右側には夕暮れ時のエモーショナルな風景と共に「Chain of Happiness」というメッセージを添え、単なるメーカーを超えた、社会を幸せにする存在としての世界観を表現しています。タイポグラフィの美しさと静かなビジュアルの調和が、ブランドへの深い信頼と憧れを醸成します。

1秒の壁(自分ごと化)洗練されたプロダクト写真と情緒的な風景ビジュアルで、ブランドが持つ高い美意識とクリーンな世界観を即座に伝える。
3秒の壁(提供価値)「Social Beauty Innovators」という一文により、単なる美容メーカーではない、革新的な姿勢を理解させる。
5秒の壁(次の行動)画面中央右寄りのメッセージが視線を誘導し、上部の「BUSINESS」や「SUSTAINABILITY」といった詳細情報へ自然に誘う。

Snow Peak

引用:Snow Peak

「人生に、野遊びを。」というブランドテーマを、圧倒的なビジュアルとストーリーで表現しています。

真似したいポイントは、製品スペックではなく「その製品があることで実現する特別な時間」を主役に据える手法です。夜明け前の静かな湖畔でキャンプを楽しむ一場面を切り取ったビジュアルは、ユーザーの「あそこに行きたい」という憧れや情動を強烈に引き出します。あえて説明を削ぎ落とし、「New Products 2026」という最小限のテキストに留めることで、ブランドが提唱するライフスタイルそのものへの共感を生み出しています。

また、下部に「オンラインストア」から「読みもの」まで機能的に整理されたナビゲーションを置くことで、世界観に浸った後のユーザーをスムーズに回遊させる実利的な設計も秀逸です。

1秒の壁(自分ごと化)大自然の中に溶け込むギアと人物のドラマチックなビジュアルで、非日常のワクワク感とブランドの哲学を直感させる。
3秒の壁(提供価値)「New Products 2026」というシンプルな告知により、常に進化し続けるブランドとしての期待感を抱かせる。
5秒の壁(次の行動)下部に色分けされた明確なメニューバー(オンラインストア、宿泊申込等)を配置し、次のアクションを迷わせない。

「情報が多いサービス」のファーストビューデザイン実例集

情報量が多いプラットフォームやポータルサイトでは、ユーザーが「自分に必要な情報を探すのが大変そう」と圧倒されないための工夫が必要です。

ここでは、膨大な選択肢を整理し、ユーザーを迷わせずに目的の場所へエスコートしている3つの実例を紹介します。

クックパッド

引用:クックパッド

380万品を超える膨大なレシピデータを抱えながらも、ユーザーの「今日の献立どうしよう」という悩みに即座に答える設計です。

ここで真似すべきポイントは、「検索窓」を画面中央に孤立させて主役にしつつ、その直下に「具体的な選択肢(人気の食材)」を画像で提示する手法です。何を検索していいか迷っているユーザーに対し、「キャベツ」「豆腐」といった具体的なキーワードをシズル感のある写真と共に並べることで、思考の負担を劇的に減らしています。

また、左側にナビゲーションをまとめ、中央のコンテンツエリアを広く取ることで、情報量が多くても「清潔で使いやすい道具」としての印象を1秒で与えています。

1秒の壁(自分ごと化)巨大な検索窓と、美味しそうな料理写真付きの「人気の食材」パネルで、解決への期待感を即座に与える。
3秒の壁(提供価値)「つかいたい食材は?」という問いかけと具体的な食材名の提示により、検索への初動を3秒以内に促す。
5秒の壁(次の行動)オレンジ色の目立つ「検索ボタン」により、入力後のアクションを迷わせない。

リクナビNEXT

引用:リクナビNEXT

130万件以上の求人情報を扱いながら、ユーザーが「自分に合う仕事」を最短距離で見つけられるよう設計されています。

真似すべきは、「検索条件の絞り込み」をデザインの主軸にし、ユーザーの思考を「地域」という具体的な軸で整理する手法です。画面上部に職種・勤務地のメイン検索窓を配置するだけでなく、そのすぐ下に「東京」「神奈川」といった主要エリアを美しい写真付きパネルで配置しています。

これにより、テキスト入力という面倒な工程をスキップさせ、1クリックで「自分の居場所」に関連する情報へアクセスさせる「エスコート型の導線」を構築しています。

1秒の壁(自分ごと化)巨大な「検索ボタン」と圧倒的な掲載件数の数字により、仕事探しの場であることを1秒で特定させる。
3秒の壁(提供価値)地域別の写真パネルにより、文字を読まなくても「自分の地域から探せる」ことを直感させる。
5秒の壁(次の行動)検索ボタンを鮮やかな赤色で強調。条件選択から検索実行までのスピードを最大化する。

グーネット

引用:グーネット

50万台を超える中古車在庫を、ユーザーの「こだわり(ブランドや形)」に合わせて鮮やかに仕分けています。

ここで真似したいのは、「メーカーロゴ」という強力な視覚記号を並べることで、膨大な情報を一瞬で「好き・嫌い」のフォルダに分かせる設計です。中古車選びは選択肢が多すぎて迷いやすいですが、レクサスやトヨタといった馴染みのあるロゴを並べることで、ユーザーに「探す苦労」ではなく「選ぶ楽しさ」を1秒で提供しています。

さらに、車をシルエット化した「タイプから探す」導線を併記することで、車種に詳しくない層も5秒以内に目的のページへ導いています。

1秒の壁(自分ごと化)各メーカーのロゴを一覧で見せることで、自分の探しているブランドがあることを一瞬で確信させる。
3秒の壁(提供価値)「メーカー」と「車のタイプ(形)」という2つの探し方をアイコンで提示し、探しやすさを理解させる。
5秒の壁(次の行動)顧客満足度No.1という権威性バッジを配置し、情報の海から選ぶことへの不安を安心感に変える。

ファーストビューのデザインチェックリスト

ここまでの事例分析、お疲れ様でした。理屈ではわかっていても、いざ自分のサイトとなると「あれもこれも入れたい」と迷ってしまうのがファーストビューの難しさですよね。

そこで、今回紹介した「勝てるサイト」たちのエッセンスを凝縮し、作成・改善時に横に置いておける「これさえ守れば外さない」チェックリストを作成しました。

デザインの良し悪しを「センス」で片付けず、ユーザーの心理に寄り添ってチェックしてみてください。

このチェックリストを埋めていくと、デザインがどんどん「研ぎ澄まされていく」のが実感できるはずです。

もし、「自分たちでやってみたけれど、客観的な判断が難しい」「プロの視点で一度診断してほしい」と感じたら、サイト制作を行ってくれる会社に依頼するのも一つの手です。ただし、サイト制作会社はデザインは作ってくれますが、それよりも訴求や動線の方が大事なので、そこまで設計してくれる会社を選びましょう。

サイト制作を行ってくれる会社は以下の記事で紹介しているので、合わせてご覧ください。

関連記事:Web制作会社おすすめ15選!3タイプ別の選び方や失敗事例も解説!
関連記事:LP制作に強い制作会社16選。費用だけで選んではいけない理由から選び方まで解説

BtoBサイトは「c-web」が改善します

「自分たちでやってみたけれど、客観的な判断が難しい」「プロの視点で、自社に最適な動線と訴求を設計してほしい」と感じているなら、弊社Coneが提供するBtoBサイト制作サービス「c-web」が力になれます。

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特に、以下のような課題を抱えている方に最適です。

  • 最初の訴求設計から一緒に固めたい
  • より強いコピーとデザインのセットを作ってほしい
  • ABテスト前提で複数案を出してほしい
  • LP全体の改善もまとめて見てほしい

「c-web」では、デザイン制作だけではなく、LPOを前提としたLP設計や改善のサポートまで一貫して行います。特に、BtoB企業特有の「複雑な意思決定プロセス」や「ターゲットの多様なニーズ」に対応したファーストビュー設計に強みがあり、1ページ75,000円〜というシンプルな料金体系を採用しています。

この記事で紹介したような論理的な設計をもとに、「LPから成果を出したい」とお考えの場合は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。

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メディアマーケター

熊本羽那丸

自社オウンドメディアのコンテンツ制作を中心に、メディアマーケターとしてSEO戦略から記事設計、執筆まで幅広く担当。数字やデータをもとに改善を重ねながら、読者にとって本当に役立つ情報を届けることを大切にしています。 文章ひとつで人の心を動かす、その可能性を信じながら日々コンテンツと向き合っています。

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