SEO記事作成の手順5ステップ。構成テンプレート付きで徹底解説
オウンドメディアの運用でだれしもが課題に感じる記事作成。上位表示されることで多くの読者の目に触れ、自社サービスの認知度向上や問い合わせ獲得に寄与する「記事」ですが、この記事の書き方によって問い合わせが獲得できるのか、そもそも上位表示されるのかの成果が大きく変わります。
今回は、その記事を書く手順と「良い」記事を書くポイントを解説します。記事作成代行サービスを運営する弊社が蓄積したノウハウが詰まっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
本記事のステップ通りに進めていけば、一定のクオリティの記事が書けるように、以下各種テンプレートも用意しています。今後の記事作成に役立てていただけると幸いです。
構成テンプレート | Googleスプレッドシート | コピペで作成可能 |
原稿テンプレート | Notion | 無料会員登録→複製可能 |
記事作成ワークフロー | formwork | 無料会員登録→複製可能 |
記事管理シート | Googleスプレッドシート | コピペで作成可能 |
では、まずはそもそもどんな記事を書けばいいのかの前提から解説していきます。
弊社は、記事作成代行サービス「c-blog」を運営しています。記事作成でお困りの際はお気軽にご相談ください。
→ 記事作成代行サービス「c-blog」:サービスサイトへ
そもそもどんな記事を書けばいいのか
オウンドメディアはビジネスの課題を解決するための手段ですので、明確な運用目的があるはずです。まずはその目的を明確にしましょう。
たとえば、電子契約のクラウドサービスを提供する企業が「電子契約関連に特化したコンテンツを更新して、自社サービスの問い合わせを獲得する」という目的といった具合です。
その目的に沿ったテーマの記事を書いていきます。それがいわゆるキーワード選定です。先ほどの電子契約のクラウドサービスのオウンドメディアの場合だと「電子契約 ツール」「電子契約とは」などのキーワードで記事を書いていきます。
自社サービス | オウンドメディア目的 | キーワード |
---|---|---|
電子契約のクラウドサービス | 問い合わせ・リード獲得 | ・電子契約 とは ・電子契約 ツール など |
自社のオウンドメディアの目的を達成するためのキーワード選定(テーマ選び)をしましょう。
具体的なキーワード選定の方法は、こちらの記事の「キーワード選定手順(2ステップ)」で解説しています。
SEO記事を作成する際に重要な考え方
記事を作成する際にもっとも重要になる考え方が「差分」です。記事を読む前と読んだ後でなにができるようになったのか、です。
たとえば「卵焼き 作り方」で検索した人に対して、卵焼きの手順が説明されている記事があるとします。卵焼きが作れないから検索しているわけなので、絶対につくらないといけない「差」は【卵焼きが作れなかった↔卵焼きが作れるようになった】です。
この「差分」がない記事(ここで言う「卵焼きがつくれるようにならない」記事)は、「読むだけ時間の無駄」なコンテンツとなり、価値がありません。
記事を書く際は、まずこの「差分」の設定から始めましょう。
詳しくは以下の記事で解説しています。
SEO記事作成の手順5ステップ
ここからは実際に記事を書いていくステップについて説明していきます。各所でテンプレートを用意していますので、ダウンロード・コピーしながら進めてみてください。
こちらは、本記事で解説する記事作成の手順のワークフローテンプレートです。ざっと目を通してから手順の解説を読むと理解しやすいかと思います。
下記リンクからワークフローの概要がご覧いただけます。リンクにアクセスして「テンプレートからワークフローを作成」をクリックすると無料会員登録→利用ができます。
以下が解説する記事作成の手順です。
- ゴールを設定する
- 記事の構成を立てる
- 原稿を書く
- 図解・キャプチャを入れる
- チェック・公開する
1. ゴールを設定する
まずは記事のゴールを設定します。このゴールとは先述の”読者が記事を読む前と読んだ後でなにができるようになったのか”という「差分」にあたります。記事作成の際、この「差分」の設定が非常に重要になります。
差分の設定が間違えていると読者のニーズを満たせない価値のないコンテンツになってしまいます。
たとえば「オウンドメディア 制作」のキーワードで記事を書く場合、差分として「オウンドメディアが制作できるようになる」を設定してしまうと上位表示されない可能性が高いです。実際に「オウンドメディア 制作」で検索するとオウンドメディアの制作会社を一覧で紹介する記事が上位を占めています。つまり、設定すべき差分は「オウンドメディアの制作会社が知れる」だったということになります。
では、どのように差分を設定すれば良いのか。以下のステップで進めていきます。
- 1-1:キーワードを調査する
- 1-2:競合記事を調査する
- 1-3:読者ニーズを想定する
1-1. キーワードを調査する
読者が「なにを知りたいのか」を想定するためにキーワードを調査します。サジェストキーワードと再検索キーワードから読者のニーズを想定します。
■ サジェストキーワードとは
検索窓にキーワードを入力した際に表示されるキーワード候補のことで、Googleによる「ユーザーへの提案」のキーワードです。「あなたこれ知りたいんじゃないの?」と提案されるキーワードなので読者ニーズが反映されていると考えることができます。
そのサジェストキーワードは、ラッコキーワードというツールを用いて洗い出すことができます。
対象キーワードを検索窓に入力すると、以下のようにサジェストキーワードが一覧で表示されます。まずは「全キーワードをコピー」して、メモしておきましょう。(先述のワークフローにはメモ欄を用意しています→ワークフローテンプレートリンク)
サジェストキーワードをメモできたら、次は再検索キーワードを洗い出します。
■ 再検索キーワードとは
検索結果の最下部に表示されるキーワード候補のことで、検索クエリ、関連サイト、共起語などを参考に表示されており、つまりは「検索意図を満たせなかった場合、このキーワードで検索するとあなたの知りたいことがわかるかもしれません」というキーワードです。
その再検索キーワードは、再検索キーワード調査ツールで洗い出します。(このツールは、パスワードが必要です。毎週更新されますのでこちらから確認)
対象キーワードとパスワードを検索窓に入力し、「スマホ」「PC」を選択し実行。下記画像のように「全キーワードコピー」し、先ほどのようにメモしておきましょう。
ここでメモした「サジェストキーワード」と「再検索キーワード」は後ほど、読者ニーズを想定し「差分」を設定する際のヒントに使います。
1-2. 競合記事を調査する
次に、競合記事を調査していきます。
■ まずは競合記事を読み込む
そもそも、自社で記事を書く際は、現在上位表示されている記事よりも良い内容の記事を書かないと新しく世の中に公開する意味がありません。そのため、まずは競合記事を「目が腐るほど」読み込みます。
内容を理解するのはもちろん、読者がなにを知りたいのか、が上位表示記事には詰まっています。目安としては上位1ページ目(5〜10記事程度)を2回ずつ読むイメージです。
■ 競合記事の構成を記録する
競合記事を読み込んで、内容の理解ができたら、構成を立てるために「競合記事の見出し」をメモします。
サジェストキーワードの洗い出し部分でも活躍したラッコキーワードの「見出し抽出(上位20サイト)」という機能を使います。
見出しを「h2」「h3」に絞って抽出し、CSVをダウンロードします。
ダウンロードしたCSVデータから見出し部分をコピーし、メモしましょう。(先述のワークフローにはメモ欄を用意しています→ワークフローテンプレートリンク)
h3まで入れてしまうと、ごちゃごちゃする場合もあるので「h2」まででも大丈夫です。
1-3. 読者ニーズを想定する
キーワードと競合記事の調査結果から読者のニーズを想定し、書く記事のゴールを設定します。
①まずは、読者のニーズと現状の記事で満たせていないニーズを想定して書き出します。
②じゃあそれを自社の記事ではどのように満たすのかを「差分」として設定します。
③さらに、その記事内にどんな情報が必要なのかを洗い出します。
「記事作成 手順」というキーワードで執筆する記事を書くとすれば、以下のように①〜③を整理します。
ここまで整理できたら、ようやく構成に取り掛かります。何度も伝えますが、上記の「差分(=この記事を読めばなにができるようになるのか)」の設定が重要になります。
2. 記事の構成を立てる
次に記事を執筆するための構成を立てていきます。以下のステップで進めていきます。
- 2-1:大枠の構成を立てる
- 2-2:構成シートを埋めていく
- 2-3:タイトルをつける
2-1:大枠の構成を立てる
ステップ1で設定した差分とその他の情報をもとに大枠の構成を立てます。
競合記事の見出し(構成)も参考にしながら「差分」を満たせる構成を立てていきます。大枠の構成とは、以下画像のような2階層構造程度でわかりやすく示した構成のことです。
2-2:構成シートを埋めていく
大枠の構成をもとに、構成シートを埋めていきます。
※ 構成シートのテンプレートは以下から「コピーして作成」することができます。
→ 構成シートテンプレート(Googleスプレッドシート)
下記画像のように、
- h2,3,4を埋めていく(h4は必要であれば)
- 内容・備考欄に原稿で書きたい内容の補足などを記載
していきます。
上記画像を確認すると「大枠の構成」から追加や削除されている箇所があると思います。
- 追加:「1-1. キーワードを調査する」などのh4
- 削除:「記事作成ステップで使えるツールまとめ(全無料)」のh2
内容・備考欄に、書くべき内容を記載していくと、h2での説明が不要だったり追加で説明が必要な箇所が出てくるため、調整が必要になります。(※上記例に関しては、「使えるツール」はh2ではなく記事作成ステップの中で紹介したほうが読者ににとって「真似しやすい」と判断して構成の変更が行われています)
逆にこの調整がないまま大枠の構成のまま進めてしますと読者にとってわかりづらい構成になる可能性があるため「大枠の構成→構成シート」という順序で構成を立てるようにしましょう。
2-3:タイトルをつける
最後にタイトルをつけます。タイトルのポイントは
- タイトルが、記事内容の要約になっているようにする
- タイトルが見きれないように、28文字〜35文字程度でおさめる
- 左側に対策キーワードを入れる
- 単純に読みたくなるタイトルか?を確認する
です。
最後の「単純に読みたくなるタイトルか?」については、はてなブックマークやnoteなどのブログプラットフォームで多くの人に読まれている記事を参考にしてみてください。多くの人に読まれているだけあってタイトルが「読みたくなる」ように工夫がなされています。
ただ、最も重要なのは「記事の内容を要約したタイトルになっているかどうか」で、読者の期待を下回らないことなので、上3つのポイントを先に押さえてから工夫をするようにしましょう。
3. 原稿を書く
構成シートが完成したら、実際に原稿を書いていきます。原稿執筆に使うドキュメントツールはGoogleドキュメントを利用する方が多いと思いますが、Notionの方が公開時の記事の見た目と近い形で原稿を執筆することができるため、Notionをおすすめしています。
※ Notionの原稿テンプレートは以下から「複製」して利用することができます。
→ 原稿テンプレート(Notion)
以下のようなイメージとなります。
■ 原稿執筆
原稿を執筆する際のポイントは、また別の記事でも解説しますが、一旦は競合記事の書き方と下記記事を参考にしてみてください。
→ 最高の記事コンテンツは「指」単位の行動まで書いてくれている。
→ SEO記事作成で「オリジナリティ」を出す5つの方法
原稿を書き終えたら、以下の項目で原稿をチェックしましょう。
■ 原稿チェック
- 構成シートの「内容・備考」に記載している内容は記載しているか
- 差分は満たせているか
- 競合記事では満たせていないニーズは満たせているか
- 各種キーワードを見出し(h2,3,4)に適切に入れられているか
- オリジナリティは出せているか
上記、チェック項目と参考情報はすでに紹介済みのワークフロー内に組み込んでいます。(ワークフローテンプレートはこちら)
4. 図解・キャプチャを入れる
文章がかけたら図解・キャプチャを入れていきます。原稿執筆時にすでに画像を挿入する部分を想定しておきましょう。
画像を活用するポイントは、画像があったほうが理解するまでのスピードがあがるところに挿入すること。
たとえば、
【1】操作方法が画面がないとわかりづらい→画面キャプチャ
【2】文章での具体例がわかりづらい→パワポ図解
図解はパワーポイントやGoogleスライドを活用して作成しますが、図解に時間がかかってしまう場合は、以下でパワーポイントの素材集を販売していますのでご活用ください。
5. チェック・公開する
最後に、文章の校閲だったり、齟齬がないかどうかを確認してWordPressに入れて公開します。
公開後に記事のリライト(順位を上げるために内容やタイトルをブラッシュアップすること)がしやすいように、「対策キーワード」「構成担当者」「原稿担当者」などをスプレッドシートに整理しておきます。
上記が記事管理をするためのスプレッドシートになります。
テンプレートを用意していますので、ステータス等は自社用にカスタマイズしてご活用ください。
→ 記事管理シート(Googleスプレッドシート)
良い記事の作り方
ここまで「記事作成の手順」について解説してきました。これで記事を書けるようにはなったかと思います。最後に、本セクションでは「良い記事にするためのポイント」について説明します。
ポイントは以下3つです。
- 想定読者に知りたいことを聞く
- 自社独自の情報を入れる
- 「保存」したいと思う内容を入れる
想定読者に知りたいことを聞く
最初のポイントは、自社に想定となる読者がいる場合は「この記事構成でわかる?」「この原稿で〇〇できるようになる?」と聞くことです。
一人で構成や執筆を行っていると、ある程度解釈や想定が独りよがりになってしまいがちです。それを防ぐために、構成を他の人に見てもらったり、原稿を公開する前に想定読者と同じ課題を持っている人に聞いてみたりすることで、自分と読者の間の「溝」を把握することができます。
たとえば、「〇〇のメリット」などの見出しで構成を立てていても、読者はメリットはすでにわかっているので説明不要ということも。
自社独自の情報を入れる
記事を書くときは「オリジナリティを出しましょう」と言われることが多いと思います。しかし、読者はオリジナリティを求めているわけではなく、「〇〇できるようになる」ことを記事に求めているだけなので、無理やりオリジナリティっぽいことを入れても良い記事にはなりません。
なぜ自社独自のオリジナリティが必要だ!と言われるかというと、現状の上位記事では「読者が〇〇できるようになっていない」からです。
読者が〇〇できるようになるために、どんな情報が必要なのかを考えたときに「Web上に落ちていない自社にしかない情報」が”結果的に”必要になります。
読者のニーズを満たすための、情報や経験が自社内にないかを探してみましょう。
「保存」したいと思う内容を入れる
読者が保存(ブックマーク)したいと思う内容を記事内に入れ込むのも効果的です。たとえば、本記事でも採用している「〇〇のテンプレート」や「〇〇個のチェックリスト」などが該当します。
保存したいと思うような内容は「シェアがされやすく」「再度訪問されやすい」コンテンツになります。そのため、普通の記事に比べてアクセス数が多くなり記事の評価があがりやすくなります。
土台となる考え方はこちらも同じで、読者は〇〇できるようになる記事を求めているため、テンプレートやチェックリストは「真似すればできるようになる」コンテンツが評価されやすくなるのも頷けるはずです。
まとめ
今回は、記事作成の手順について解説しました。記事作成の手順は以下5ステップです。
- ゴールを設定する
- 記事の構成を立てる
- 原稿を書く
- 図解・キャプチャを入れる
- チェック・公開する
上記解説したステップで記事を書けるようになってきたら、以下の「良い」記事を書くポイントを意識して書けるようにしていきましょう。
- 想定読者に知りたいことを聞く
- 自社独自の情報を入れる
- 「保存」したいと思う内容を入れる
最後に、本記事で紹介したテンプレートを再度掲載しておきます。
構成テンプレート | Googleスプレッドシート | コピペで作成可能 |
原稿テンプレート | Notion | 無料会員登録→複製可能 |
記事作成ワークフロー | formwork | 無料会員登録→複製可能 |
記事管理シート | Googleスプレッドシート | コピペで作成可能 |
すべて無料で利用できますので、ぜひご活用ください。
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