営業活動における顧客フォロー業務 | Cone-os ナレッジ

顧客フォローを標準化する

01 営業活動における顧客フォロー業務

一般的に「後追い営業」とも呼ばれる顧客フォロー業務は、”商談後のアプローチ”を指します。商談で「検討します」と言われた、受注確度が中〜高の見込み顧客に対する追いかけや追客のこと。

この検討顧客に対するアプローチをすることで、他社との比較検討の勝率を向上させたり、アプローチをして受注になるタイミングを早める商談期間の短縮を目的とする営業活動になります。

正しく顧客フォローを行うことができれば、受注率を向上させ「売上が上がって」、商談期間が短縮できることで「ひとりが持てる商談数が増える」ようになります。

  • 対象:商談後の検討顧客
  • 目的:受注・商談期間の短縮

他の追いかけ業務との違い

検討顧客ではない他の対象に対する顧客フォロー業務と似ている活動がありますので、その違いを説明します。

対 未商談リード(リードナーチャリング)との違い

まずは、未商談リードと呼ばれる「リスト(名前やメールアドレスなどの顧客情報)は持っているものの商談をしたことがない」見込み顧客に対するフォロー業務。

こちらは、顧客フォローや後追い営業と呼ばれるものではなく、「リードナーチャリング」と呼ばれるマーケティング部が担当する業務を指します。メールマーケティングが主流で、リード(見込み顧客)に定常的にメールを配信して、興味が引き上がってきたタイミングでインサイドセールスが架電などのアプローチをして商談化を目指すアプローチのことです。

  • 対象:未商談リード
  • 目的:商談化

対 失注顧客(掘り起こし)との違い

次は、失注顧客と呼ばれる「一度商談をした or 過去に契約していたが解約になった」顧客に対するフォロー業務です。

こちらも後追い営業ではなく「掘り起こし」営業と呼ばれるもので、営業担当もしくはカスタマーサクセスが実施する活動になります。メールや架電などのアプローチで、機能追加や最新の情報などを送付して再度自社サービスに興味を持ってもらい商談化を目指すアプローチのことです。

  • 対象:失注顧客
  • 目的:商談化

つまり、顧客フォロー業務(後追い営業)は、他の業務が「商談化」を目指すのに対し、「受注」を目指す業務だということです。

顧客フォローが必要な理由

顧客フォロー業務は「やらないといけない」とはわかっていても、手間がかかるうえに成果につながっているかどうかが見えないのが難点ですよね。

しかし、この後追いができているかどうかで大きく差が出てきます。ここで、顧客フォロー業務が必要な2つの理由について説明します。

  • BtoBの決裁には平均11人が関わる
  • 商談した顧客の8割は他社に流れる

BtoBの決裁には平均11人が関わる

BtoBセールスが理解しておくべき前提」でも説明した通り、ガートナー社の調査によると、BtoBの購買意思決定に関わる人数は平均11人とされており、商談後の検討期間は必然的に長くなるため、その期間中に「購買意欲の減少」や「社内状況の変化」により、見込み顧客が離れてしまう可能性があることは容易に想像ができます。

この、検討のステップにおいて、適切なフォローを行うことで「検討の手助け」を行うことができれば、受注につながる可能性があるということです。

商談した顧客の8割は他社に流れる

シリウスディシジョンズ社(現Forrester社)の調査では、営業担当者が「見込みなし」と判断して、フォローしなかったリードのうち、8割が2年以内に競合他社から製品を購入しているという結果が出ています。

逆に言えば、この8割の失注としてしまった顧客(つまり検討が長い顧客)に適切なフォローを行っていれば、受注につながる可能性があるということです。

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