営業部向け案件管理ツール10選。特徴別の選び方とエクセルでの管理方法も | Cone-os ナレッジ

営業部向け案件管理ツール10選。特徴別の選び方とエクセルでの管理方法も

代表 / マーケター / デザイナー 佐藤 立樹

営業案件が増えるにつれて、ひとつひとつの進捗確認に追われている方も少なくないと思います。本記事では、その案件の進捗確認や数値分析ができる営業部向けの案件管理ツールを、4つの特徴別に紹介します。

営業部向け案件管理ツールとは?

案件管理ツールとは、進行前〜進行中〜契約・納品などの取引ステータスの進捗確認・管理するためのツールです。ただ案件管理と大きな一括りだと、ホームページ制作や広告クリエイティブ制作の案件のプロジェクト進行まで内包されます。本記事では「営業部向け」の営業担当それぞれが受注のために案件を管理するためのツールを紹介していきます。

シンプルな画面で進捗確認がしやすいものから、数値分析や自動化など営業活動自体の効率化や再現性UPのためのツールまで存在します。

エクセル / スプレッドシートとの違い

案件管理にエクセルやスプレッドシートを活用している企業も少なくありません。正直、エクセルでも案件管理は十分にできます。しかし、案件管理ツールを導入する企業が増えている理由は、その使い勝手と機能性です。

  • 今進行中の案件が”ひと目”ですぐわかる
  • 案件名だけではなく、すべてのやり取り(メール・電話内容など)を蓄積できる
  • 各案件の情報は”セル”内の小さい文字ではなく、各案件ごとにページに蓄積できる
  • “だれ”が”どれくらい”成果を上げているのかがわかる
  • エクセルにアクセスせずとも次のアクションが通知される

など、「営業向け」に最適化されているツールなのです。(とはいえ、結局使い慣れたエクセル / スプレッドシートがいいな、と感じた方のために本記事最下部にてエクセルでの案件管理方法を紹介しています:テンプレート付き)

営業部の案件管理の目的

案件管理の目的は「案件情報を確認する手間を省きたい」「営業活動のデータを分析して効率的な営業活動を」と企業によってさまざまなものがあると思いますが、本質的なところは

  • 成約率の向上
  • 失注の防止
  • 各営業担当のスキル平準化

による「売上向上」です。

進捗把握やデータ分析を通して、大崩れしない営業組織を構築していくことが案件管理の大目的と言えます。「管理しないと!」の前に、自社の営業組織のどこに課題があるのか、を明確にしたうえでの導入を検討しましょう。

弊社Coneは「成約率を向上させる営業資料の改善」「失注を防止する検討資料の作成支援」など、資料などのセールスコンテンツを整備することで営業組織の標準化を図るサービスを提供しています。ツールの導入が難しい場合はお気軽にご相談ください。
⇒ Cone-os:営業プロセス標準化支援サービス

営業部向けの案件管理ツールの種類

営業部向けの案件管理ツールを、本記事では特徴別に4つのタイプに分類しました。自社のニーズや営業部全体のリテラシーに合わせて選ぶことをおすすめします。

  • シンプルな操作・進捗管理タイプ
  • データ蓄積・数値分析タイプ
  • アポイント獲得・アウトバウンド営業タイプ
  • 商談〜受注・営業活動効率化タイプ

シンプルな操作・進捗管理タイプ

直感的な操作で複雑な機能はなく、案件の進捗が一覧でぱっと把握できるタイプ。営業部向けといったもののこちらはどの業務でも進捗管理に使えるものです。カンバン形式で取引ステータスがひと目でわかり、操作もドラッグアンドドロップなものが多くなっています。

また、担当者を案件ごとに割り振ることでフィルタリングをかければ営業担当は自分の案件のみを表示することが可能で、エクセルのような同時編集の煩わしさもナシ。数値分析うんぬんより、まず自社の営業活動の煩雑さ、確認の手間を省きたいという場合におすすめ。

データ蓄積・数値分析タイプ

案件管理はもちろん、営業活動のデータを蓄積・分析することができるタイプ。案件情報は営業部向けに最適化されており、取引ステータス・提案している商材・見込み金額・確度・次回アクションなど案件ごとの詳細の情報記録が可能。

また、営業担当ごとの受注額や、商談から受注までのリードタイム、売上見込み金額と着地金額などの数値をレポートで確認できるため、営業活動改善のヒントが得られ、売上向上に活躍するタイプとなっています。

アポイント獲得・アウトバウンド営業タイプ

テレアポなどの未接点顧客へのアウトバウンド営業を実施している営業部の案件管理におすすめのタイプ。このタイプは企業データベースがツールにセットになっており、数百万社の企業データベースから営業リストの作成が可能

そのリストにアプローチをし、アポイントメントを獲得、見込み顧客となった場合は他のタイプ同様、商談以降の案件進捗の管理画面も用意されています。

商談〜受注・営業活動効率化タイプ

案件の一覧表示に加え、顧客とのコミュニケーションを促進する「管理+進行」タイプ。案件一覧画面では、取得したデータからフォローの優先度が高い顧客がひと目でわかるものが多くなっています。

また、見込み顧客に共有する資料をWebページにまとめて、そのページ上でコミュニケーションができたり、商談動画からAIがBANTC情報を抽出したうえで、フォローメールを自動で送信してくれるツールも。とにかく管理というよりは、管理する必要なく案件を進行させる機能を持ったツールとなっています。

【進捗管理】におすすめの案件管理ツール

直感的な操作で複雑な機能はなく、案件の進捗が一覧でぱっと把握できるタイプの案件管理ツールを紹介します。

Jooto

引用:Jooto

カンバン方式でプロジェクトを表示でき、直感的に操作できるシンプルなプロジェクト管理ツールです。カンバンごとに案件ステータス名をつけることで案件管理ツールとして利用できます。ステータスに割り振ったボード内に、案件の売上見込み金額や提案商材などの詳細情報を記録し、取引ステータスが進めばカードをドラッグ&ドロップで移動させることができます。

ラベル機能を利用すれば案件の優先度「低」「中」「高」などをフィルタリングすることもできるなど、案件の進捗管理には不自由ない機能が揃っています。

  • 料金:月額980円 / ユーザー(※ 無料プラン有)

Stock

引用:Stock

ノート形式で社内情報を蓄積できる情報ストックツール。「ノート」機能に案件情報を記録し、営業チーム内でリアルタイムで共有することができます。そのノートにはタスクを紐づけることができ、ネクストアクションの記録・確認が可能。

また、メール自動転送機能を活用すれば、普段利用しているメールボックスに届いたメール内容を自動でツール内に転送・記録することができるため、進捗管理だけではなく顧客とのやり取りまで管理し、メールボックスを遡る確認の手間を削減することもできます。

  • 料金:月額500円 / ユーザー(※ 無料プラン有)

formwork

引用:formwork

ステップ形式のフォームに入力・完了すれば、ステップが進むプロジェクト管理ツール。フォームが内包されたステップを複数作成した「1:顧客情報入力」「2:商談情報記録」「3:資料送信」などのワークフローを構築することができ、そのステップに沿ってフォームに回答すれば、だれでも同じように営業活動の進行が可能。

ステップはカンバン形式の管理画面と連動しており、ステップの完了ボタンをクリックして次のステップに進めば、カンバン内のカードも自動で進行するため、ドラッグ移動のし忘れの心配も無用。また、ステップごとに外部に共有することもできるため、ヒアリングのステップを作成すれば、顧客にフォームを回答してもらうことで情報入力の手間を削減することもできます。

  • 料金:月額2,980円 / ユーザー(※ ライトプランの場合)

【営業数値分析】におすすめの案件管理ツール

案件管理はもちろん、営業活動のデータを蓄積・分析することができるタイプの案件管理ツールを紹介します。

Mazrica Sales

引用:Mazrica Sales

現場での使いやすさを重視した営業案件管理ツール。案件管理はカンバンボード形式で、複数の案件のステータスがひと目で確認でき、カードに「見込み金額」「優先度」などを表示することができ、クリックせずとも案件情報の確認が可能。

また、売上進捗や推移、着地見込みなどの営業活動数値をダッシュボードで把握することができ、営業メンバーのアクションの改善に活用することができます。そのダッシュボードは、初期設定不要で標準搭載されているため、はじめてツールを導入する企業も安心です。

  • 料金:110,000円 / 月(※ グロースプラン:10人のユーザーを含む)

Sales Cloud(Salesforce)

引用:Sales Cloud

言わずと知れた世界トップシェアのSFA / CRM。顧客情報や商談情報などさまざまなデータを一元管理することができるため、受注後のカスタマーサポートなどにも活用することができる、全社導入型の顧客管理システムです。広告・展示会・テレアポ・商談・失注・お問い合わせ・クレームなど、顧客接点すべてのデータを蓄積できるため「どんな顧客が受注しやすいのか」といった顧客分析で大いに活躍します。

また、さまざまな他のクラウドサービスとの連携に強みを持っており、自動で顧客情報の追加記録などもできるため、入力工数の削減も。

  • 料金:9,600円 / ユーザー(※ Professionalプラン)

Zoho CRM

引用:Zoho CRM

業種・規模を問わず、世界180ヵ国25万社に導入されているCRM / SFA。「顧客管理」「案件管理」の機能は充実し、高機能にも関わらず月額1,680円というリーズナブルな価格帯が特徴。

個別目標の達成状況やチームの活動状況、エリア別の売上割合などの営業活動データの蓄積・分析も可能。高機能という点では、商談や顧客情報をもとにAIが売上を予測したり、顧客属性や商談の進捗からスコアリングし、フォロー優先度の高い顧客の把握まで可能。

  • 料金:月額1,680円 / ユーザー(※ スタンダードプラン)

【アポイント獲得】におすすめの案件管理ツール

テレアポなどの未接点顧客へのアウトバウンド営業を実施している営業部の案件管理におすすめのタイプの案件管理ツールを紹介します。

ホットプロファイル

引用:ホットプロファイル

フォーム営業ツール・名刺管理ツール・営業支援ツールの機能を持ち合わせるSFA。480万社以上の企業データベースから営業リストを作成し新規開拓を実施できるフォーム営業ツールが搭載されているため、アウトバウンド体制の営業組織に最適。

フォーム送信に反応があった企業は自動で顧客データベースに登録され、案件の進行まで管理が可能です。また、商談の低迷や大型案件の発注の発生などをアラート設定しておけば、タイミングを伸ばさずにフォローを行うことも。

  • 料金:要問い合わせ

Musubu

引用:Musubu

累計導入社数10万社超を誇る営業リスト作成・案件管理ツール。企業データベースは、スクレイピングやクローリングといったコードに加えて、人の目と手で確認し最新で生きた情報を取得しています。そのデータベースから企業規模や業界、採用募集情報などでフィルタリングし、営業リストの作成が可能。

アプローチして反応があった企業やもともと取引がある企業は「取引先」として登録することができる取引先管理機能や、企業ごとに具体的な営業プロセスの記録を残し、営業活動の進捗を管理することができる営業活動管理機能など、アプローチ〜アポイント獲得〜商談といったアウトバウンドの営業プロセスの管理が可能。

  • 料金:50,000円 / 月(※ 6ヶ月プラン)

【商談〜受注】におすすめの案件管理ツール

案件の一覧表示に加え、顧客とのコミュニケーションを促進する「管理+進行」タイプの案件管理ツールを紹介します。

DealPods

引用:DealPods

商談の管理・進行が可能な商談管理ツール。資料や議事録などの商談情報をひとつのWebページにまとめることができ、顧客とそのページを見ながら商談を進行。商談が終了したら、そのWebページ顧客に送付・共有することができ、実施した商談は一覧管理が可能。

送付したWebページ上で、顧客がどの資料をどのページまで見たのか、何回アクセスがあったのかなどの顧客行動のトラッキングが可能で、検討状況や興味関心の把握ができます。また、自社の営業担当と顧客側のタスクまで同一画面で管理することができるため、顧客ともに検討を進めることができます。

  • 料金:システム利用料(要問い合わせ)+5,000円 / ユーザー(※ Proプラン)

SalesBolt

引用:Sales Bolt

インテントセールスツールSales Markerを提供する同社の商談サポートツール。No-CRMを掲げ、案件「管理」ではなく案件「進行」に重きを置いており、AIがさまざまな機能で商談のサポートをしてくれます。商談録画から議事録書き起こし、BANTC情報の抽出まで自動で行われ、商談動画やメール内容からフォローメール内容をAIが作成し、自動送付まで可能。と営業担当のフォロー業務の手間を削減する機能が搭載されています。

案件「管理」も、予算や取引ステータスなどの情報の一元管理は可能で、かつ成約に近い案件の可視化も。自動化&検討度把握によりなるべく工数をかけずに成約数を向上させるツールです。

  • 料金:要問い合わせ

エクセルでの案件管理方法(テンプレート付)

ここまで案件管理ツールを紹介してきましたが、予算が合わなかったり、操作性がイメージできなかったりで導入が難しいと感じた方もいるかと思います。

そこで最後に、エクセルで案件管理を行う方法と、すぐ使えるテンプレートをご用意しています。

以下URLクリック後、左上の「ファイル」タブから「コピーを作成」してご利用ください。
※ エクセルで利用したい場合は、「ファイル」>「 xls. でダウンロード」

売上・案件管理シート テンプレート(GoogleSpreadsheet)

上記リンクのテンプレート内に、以下の画像のようなシートが入っています。このシートで、各案件の売上金額や進行ステータスの管理を行います。

1行目の青色で囲ったセルの列に、必要情報を記載します。(オレンジのセルは自動で数値が反映されるため記載の必要ナシ)

青色で囲ったセルの項目は以下

  • クライアント名
  • 事業
  • 案件概要
  • 担当者名
  • 売上
  • 原価
  • 社内担当者名
  • 売上月・入金月
  • ステータス
  • 請求書
  • 着金
  • ネクストアクション・備考

この欄を入力すると、上記画像とは別の「売上管理シート」に自動で数値が反映されるようになっており、そこで案件と連動して売上管理ができます。

ここからの詳細については、以下記事で詳しく解説していますので「やっぱりエクセルがいいな」となった方は以下URLにアクセスいただき、使い方をマスターしていただければと思います。

【テンプレート付】Googleスプレッドシートを用いた売上管理の方法を解説

まとめ

今回は、営業部向けの案件管理ツールを紹介しました。案件管理ツールは以下の4つのタイプから自社に最適なタイプを絞り込みましょう。

  • シンプルな操作・進捗管理タイプ
  • データ蓄積・数値分析タイプ
  • アポイント獲得・アウトバウンド営業タイプ
  • 商談〜受注・営業活動効率化タイプ

もし、自社に合うものがなければエクセルでも構いませんので、その際は本記事で紹介したテンプレートを使ってみてください。

先述のとおり、進捗把握やデータ分析を通して、大崩れしない営業組織を構築していくことが案件管理の大目的と言えます。「管理しないと!」の前に、自社の営業組織のどこに課題があるのか、を明確にしたうえでの導入を検討しましょう。

弊社Coneは「成約率を向上させる営業資料の改善」「失注を防止する検討資料の作成支援」など、資料などのセールスコンテンツを整備することで営業組織の標準化を図るサービスを提供しています。ツールの導入が難しい場合はお気軽にご相談ください。

⇒ Cone-os:営業プロセス標準化支援サービス

代表 / マーケター / デザイナー

佐藤 立樹

立命館大学在学中に、ベンチャー2社でインターンを経験し、卒業と同時に株式会社Coneを設立。資料作成代行サービス「c-slide」を運営。リリース後1年半で支援企業300社を突破。セールス/マーケ領域の資料が得意。

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