オウンドメディア向きCMS10選比較。タイプ別のおすすめと選び方を解説 | Cone-os ナレッジ

オウンドメディア向きCMS10選比較。タイプ別のおすすめと選び方を解説

代表 / マーケター / デザイナー 佐藤 立樹

マーケティングのリード獲得や、採用の母集団形成の手段となるオウンドメディア。しかし、社内・チーム内にエンジニアがいないと高額な費用をかけて制作会社に頼むしかありません。

が、制作会社に頼まずともエンジニアがいなくともオウンドメディアの立ち上げを可能にするのがCMS(コンテンツマネジメントシステム)です。

本記事では、オウンドメディアを簡単に構築・運用開始できるCMSを3つのタイプ別に紹介します。

CMSとは

CMSとはコンテンツ・マネジメント・システムの略で、Webサイトの構築・コンテンツの管理・運用を行うためのツールです。

通常、WebサイトはHTMLやCSSなどのプログラミング言語で構築され、ページの編集や追加などの更新をしたい場合は、プログラミングの専門知識が必要となります。

専門知識やスキルを持つ人材が社内にいない場合は、外注して構築・更新を行う必要があり、手間がかかるため、このPowerPointやWordを扱うように「だれでもかんたんに扱える」CMSが導入されています。

オウンドメディアでのCMS導入

CMSは簡単に言うと、専門知識なしで、だれでも簡単に、Webサイトを「作って」「更新する」ことができるシステム。つまり、どのWebサイトも該当するため、コーポレートサイトもランディングページもオウンドメディアもCMSで構築することができますが、更新頻度やページが比較的少ないコーポレートサイトなどよりも、記事を更新し続けるオウンドメディアの場合はCMSの導入が必須とも言えるでしょう。

オウンドメディア向きのCMSは、SEO対策・CTA管理・アクセス解析機能などが付いている場合があるため、オウンドメディアを立ち上げたいと考えている方は、オウンドメディア向きのCMSを検討しましょう。

オウンドメディア向きCMSの分類・選び方

CMSは初心者にとっては複雑なシステムのように感じるかもしれません。そこで、本記事ではオウンドメディア向きのCMSを3つのタイプに分類して紹介してきます。

  1. WordPressテンプレート型
  2. ツール・SaaS型
  3. プラットフォーム型

1. WordPressテンプレート型

WordPressはオープンソース型のCMSのため無料で利用することができますが、WordPress単体で導入する際は、HTMLやCSSなどで構築する必要があります。

そこで、各社がWordPressのテーマファイルを構築して、すぐに導入できるテンプレート形式で販売されているのがこのタイプ。

WordPressをベースとしているので、記事執筆・公開・運用の中心となるSEO対策機能面は充実しており、月額料金はかからず買い切りとなるのも嬉しいポイント。また、社内にHTML・CSSを扱える人材がいる場合は自由にカスタマイズが可能。

2. ツール・SaaS型

サーバー一体型でクラウドで提供されるため、サーバー環境の準備の必要がなく、社内に専門知識がいなくともすぐに運用開始できるタイプ。

このタイプが提供するオウンドメディアは、あらかじめデザインが数パターンに限られているためカスタマイズ性は低いものもありますが、オウンドメディア向きに開発されているツールもあり、アクセス解析やCTA管理など、CVRを向上させるための機能が揃っているものも。

基本的には、初期費用+月額料金の契約形態となり、導入時はベンダーからのサポートも充実していて、記事作成などの業務を外注できるサービスも。

3. プラットフォーム型

ブログプラットフォームを運営しているベンダーが、そのブログサービスのフォーマットそのままにオウンドメディアの構築・運用が可能なタイプ。

デザインを自社用にカスタマイズすることはできないですが、そのブログプラットフォームをすでに活用している場合、操作に慣れているためすぐに記事公開を進めていけます。

また、記事を公開すればそのブログプラットフォーム内にも同時に記事が公開されるため、自社メディアのみで公開するよりも多くの人に自社コンテンツを届けられるのもオウンドメディアを運用する上で嬉しいポイント。

オウンドメディア向きCMSの比較ポイント

オウンドメディア向きのCMSを選ぶ際に、比較するポイントは以下の3つです。

  • 機能面
  • サポート面
  • カスタマイズ性

機能面

オウンドメディアの運用目的・目標によって必要な機能が異なります。たとえば、潜在リードの獲得が目的であればCTA管理やアクセス解析機能などを有したCMSを。採用候補者獲得が目的であれば、ATSなどの機能が付いているCMSを。

マーケティング面では、MAツールまで付随して提供しているCMSもあり、獲得したリードのステータス管理から新たに公開した記事のメルマガ配信等まで実施できるものも。

サポート面

CMS導入は経験者や知識を有した人でない限り、スムーズに進めるのは難しいことも。そのため、導入時のサポートが充実しているサービスがあります。

導入直後のキックオフミーティングにて、CMSの使い方の説明があったり、導入後記事作成を品質高く継続していけるよう記事作成代行サービスまで提供するサービスも。

カスタマイズ性

サイトのデザインや仕様を自社専用にしたい場合に、カスタマイズして制作してくれるかどうかもひとつの比較ポイントとなります。

CMSを導入すると、デザインや機能はある程度そのベンダーが提供するCMSに寄りますが、ブランディングの観点でサイトデザインを独自にカスタマイズしたい場合や、機能が不足している場合にはこのカスタマイズ性という項目もチェックしておきましょう。

オウンドメディア向きCMS10選一覧比較表

以下は、本記事で紹介するオウンドメディア向きのCMSの一覧比較表です。

CMS・サービス名タイプ特徴料金
XeoryWordPressテンプレ・無料のオウンドメディア向きテーマ
・より成果を上げたい場合は上位互換CMSも提供
無料
NULLWordPressテンプレ・バナー・PRスペースの設置など自由度が高い
・閲覧数やいいね数で記事表示順を変更可能
20,000円
c-webWordPressテンプレ・CTA管理やお役立ち資料ダウンロードページ
・デザイン/仕様のカスタマイズまで対応可能
500,000円
CREAMツール・SaaS・手軽に記事作成・編集・更新が可能
・運用に必須のキーワード管理まで可能
初期費用:15,000円〜
月額費用:15,000円〜
Clipkitツール・SaaS・記事編集アイテムが豊富に用意
・サイト訪問者数や記事ごとのPVなどの解析
初期費用:30,000円〜
月額費用:10,000〜
ferret Oneツール・SaaS・フォーム作成/メルマガ配信/問い合わせ管理など
・施策の進め方や改善策の提案まで
初期費用:100,000円
月額料金:100,000円〜
Hikoma cloudツール・SaaS・Indeedなどの求人検索エンジンに掲載
・企画・撮影・記事作成・運用支援まで
問い合わせ
studioツール・SaaS・ノーコードでデザイン性の高いメディアが作れる
・WordPressインポート機能や、分析機能も
月額:2480円
※ CMSプラン
note proプラットフォーム・noteの投稿画面そのままに投稿作業が可能
・noteトップにレコメンドされる可能性が2倍に
問い合わせ
はてなブログMediaプラットフォーム・最新のSEO状況に合わせた自動アップデート
・はてな各種サービスに記事が表示される
問い合わせ

【WordPressテンプレート型】でおすすめのオウンドメディアCMS

オウンドメディア向きのWordPressテーマを紹介します。

Xeory

引用:Xeory

コンテンツマーケティング支援事業のバズ部が提供する「無料の」WordPressテーマ。Googleのガイドラインに沿った内部構造や、CTA・LPが簡単に作成できる設計など、コンテンツマーケティングに特化したテーマになっています。また、より成果を上げたい場合は同社が提供するCMSである『 bazubu-shiki 』も。Google Analyticsと連携した管理画面や記事ごとのクリック数などのKPIも一覧で確認可能。

特徴・無料のオウンドメディア向きテーマ
・より成果を上げたい場合は上位互換CMSも提供
料金無料
URLhttps://xeory.jp/

NULL

引用:NULL

NULLは、WordPressテーマ販売のTCDが提供する、開発者ブログのためのテーマです。開発者ブログ向けと記載がありますが、どの企業でも導入可能。3タイプのヘッダーデザインやバナー・PRスペースの設置など自由度も高く、デザインの変更がしやすいのが特徴。また、閲覧数やいいね数で記事表示順を変更することができたりとPV数を伸ばすための施策がテンプレート内に施されています。

特徴・バナー・PRスペースの設置など自由度も高く、デザインの変更がしやすい
・閲覧数やいいね数で記事表示順を変更可能
料金20,000円
URLhttps://xeory.jp/

c-web

引用:c-web

c-webは、BtoBのオウンドメディアに必要な機能を搭載したWordPressテーマです。基本となるSEO対策されたサイト構造や簡単な編集画面、記事カテゴリーの設定。また、コンバージョンに必要なCTA管理機能やお役立ち資料ダウンロードページも用意されており、さらに記事内サイドバーにバナー広告を設置することも可能。サイトのデザインや仕様をカスタマイズしたい場合も対応可能だったり、公開後の記事作成も代行可能などサポート面も充実しています。

特徴・コンバージョンに必要なCTA管理機能やお役立ち資料ダウンロードページも用意
・デザイン/仕様のカスタマイズ依頼、記事作成まで対応可能
料金500,000円
URLhttps://c-web.cone-c-slide.com/media/

【ツール・SaaS型】でおすすめのオウンドメディアCMS

クラウド型のオウンドメディア向きCMSを紹介します。

CREAM

引用:CREAM

CREAMはSEOに強いオウンドメディア構築CMSです。GUIの編集ツールを備え、HTMLがわからなくとも手軽に記事作成・編集・更新が可能。また、オウンドメディア運用に必須のキーワード管理まで、タグを付けて記事との関連性を整理ができたり、任意の場所に広告を表示することも可能。CREAM契約企業のみに限り記事作成代行も提供。

特徴・GUIの編集ツールを備え、手軽に記事作成・編集・更新が可能
・オウンドメディア運用に必須のキーワード管理まで
料金初期費用:15,000円〜
月額費用:15,000円〜
URLhttps://www.cream-cms.com/

Clipkit

引用:Clipkit

Clipkitは記事制作を行う方の使いやすさを追求したCMSです。色・サイズなどのフォント設定や、吹き出しや動画埋め込みまで記事編集アイテムが豊富に用意されています。また、上位プランでは、サイト訪問者数や記事ごとのPV、性別、年齢、前月との比較データなどアクセス解析ができる管理画面まで。

特徴・吹き出しや動画埋め込みまで記事編集アイテムが豊富に用意
・サイト訪問者数や記事ごとのPV、性別、年齢、前月との比較データなどの解析
料金初期費用:30,000円〜
月額費用:10,000〜50,000円
URLhttps://clipkit.co/

ferret One

引用:ferret One

Webマーケティングメディア「ferret」運営会社が提供する、BtoBマーケティングに特化したCMS。サービスページも作成することができメディアと一体型での運用が可能。フォーム作成・メルマガ配信・問い合わせ管理など、MAツールとしての活用もできるため、外部のMAツールを導入する必要がないのも嬉しいポイント。また、施策の進め方や改善策の相談、マーケティング人材の派遣など伴走サポートが手厚いのも特徴です。

特徴・フォーム作成/メルマガ配信/問い合わせ管理などMAツールも
・施策の進め方や改善策の提案、人材の派遣など手厚いサポート
料金初期費用:100,000円
月額料金:100,000円〜
URLhttps://ferret-one.com/

Hikoma cloud

引用:Hikoma cloud

Hikoma cloudは、採用のオウンドメディアに特化したCMSです。採用サイトにブログが付いているCMSとなっており、人事・採用チームにエンジニアがいなくともいつでも簡単に情報の追加・更新が可能。また、採用サイトに掲載した情報はIndeedなどの求人検索エンジンに求人情報として掲載されるため、メディアを運用していると母集団形成まで対応が可能な点が特徴。さらに、企画・取材・撮影・記事制作・運用・マーケティング支援まで一気通貫のサポートも。

特徴・採用サイトに掲載した情報はIndeedなどの求人検索エンジンに掲載
・企画・撮影・記事作成・運用・マーケティング支援まで
料金問い合わせ
URLhttps://hikoma-cloud.jp/

stuido

引用:studio

studioは、ノーコードでデザイン性の高いメディアが作れるCMSです。サービスページやコーポレートサイトでの導入事例が多くなっていますが、コンテンツごとのSEO対策ができるなど、オウンドメディアでの活用も可能。CMSはデザインがある程度フォーマット化されるというデメリットを、自在なデザインエディターにより解決。また、1クリックでコンテンツ移行ができる「WordPressインポート」機能や、サイト全体のPVを把握できる分析機能も。

特徴・ノーコードでデザイン性の高いメディアが作れるCMS
・1clickでコンテンツ移行ができるWordPressインポート機能や、分析機能も
料金月額:2480円(CMSプラン)
URLhttps://studio.design/ja

【プラットフォーム型】でおすすめのオウンドメディアCMS

ブログプラットフォームが提供するオウンドメディアCMSを紹介します。

note pro

引用:note pro

ブログプラットフォームnoteが提供するオウンドメディアCMS。基本的にインターフェイスはnoteそのままですが、独自ドメイン・ロゴ/カラーの変更やメニューのカスタマイズが可能で、運用には十分。かつ、noteの投稿画面そのままに投稿作業が行えるので、使い方に慣れている場合は習得期間も不要。最大の強みは、noteトップにレコメンドされる可能性が2倍になるため、自社コンテンツが多くのユーザーに届く可能性があり、採用ブランディングとして活用してる企業が多くなっています。

特徴・noteの投稿画面そのままに投稿作業が可能
・noteトップにレコメンドされる可能性が2倍に。
料金問い合わせ
URLhttps://pro.lp-note.com/

はてなブログMedia

引用:はてなブログMedia

はてなブログが運営するオウンドメディア専用のCMS。10年以上のサービス運営で培われたノウハウをCMSに反映し、かつHatena MediaSuiteという編集支援サービスも用意しており、サポート体制も充実。最新のSEO状況に合わせた機能の自動アップデートというSEO面で、「はてなブックマーク」との連携が可能で、各種サービスに記事が表示され、多くの人にコンテンツを届けることができるSEO外集客面をカバーしています。

特徴・最新のSEO状況に合わせた機能の自動アップデートというSEO面
・はてな各種サービスに記事が表示されるSEO外集客面
料金問い合わせ
URLhttps://www.hatena.ne.jp/contentmarketing/hatena-blogmedia

まとめ

本記事では、オウンドメディア向きのCMSの選び方や比較ポイントについて解説してきました。まずは以下の項目にて、自社に最適なタイプを選びましょう。

WordPressテンプレート型WordPressのテーマファイルを構築して、
すぐに導入できるテンプレート形式で販売されているタイプ。
ツール・SaaS型サーバー環境の準備の必要がなく、
社内に専門知識がいなくともすぐに運用開始できるタイプ。
プラットフォーム型ブログサービスのフォーマットそのままに
オウンドメディアの構築・運用が可能なタイプ。

また、その中でも3つの比較ポイントにて絞り込みます。

  • 機能面
  • サポート面
  • カスタマイズ性

本記事が、最適なオウンドメディア向きCMSを選ぶ一役になれば幸いです。

オウンドメディアの立ち上げ後、記事作成の社内リソースが不足している際や、どんな記事を書いていけばいいかわからない場合は、弊社の記事作成代行サービス「c-blog」にご相談ください。

また。オウンドメディアの記事のCV(コンバージョン)ポイントとして、お役立ち資料を記事に設置する必要がある場合があります。その際は、本メディア運営の資料作成代行サービス「c-slide」に制作をお任せください。

代表 / マーケター / デザイナー

佐藤 立樹

立命館大学在学中に、ベンチャー2社でインターンを経験し、卒業と同時に株式会社Coneを設立。資料作成代行サービス「c-slide」を運営。リリース後1年半で支援企業300社を突破。セールス/マーケ領域の資料が得意。

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