インサイドセールスが活用すべきツール。業務別に14のツールを徹底比較。

「架電しても繋がらない」「メールの開封率が低い」「資料を送っても反応がない」
インサイドセールスの現場では、こうした課題が日常的に発生します。商談獲得という成果を出すためには、業務の効率化と精度向上が欠かせません。
その鍵を握るのが、ツールの活用です。
本記事では、インバウンド対応からアウトバウンド営業、架電分析、メール配信、資料トラッキング、ウェビナー、動画送付まで、インサイドセールスの業務を7つに分類し、それぞれに最適な14のツールを比較紹介します。
目次
インサイドセールスの役割
インサイドセールスの役割は、商談を獲得することです。
マーケティング部門が獲得したリードや、自社でリストアップした見込み顧客にアプローチし、フィールドセールスが商談できる状態をつくる。これがインサイドセールスの存在理由です。
ただし、すべての見込み顧客が「今すぐ商談したい」わけではありません。BtoBの購買プロセスは長期化することが多く、「3ヶ月後に検討開始予定」「上司の承認待ち」といったことはよくあります。
だからこそ、インサイドセールスは架電やメールを通じて、見込み顧客に「忘れられないようにする」役割があります。定期的な情報提供やフォローを行うことで、見込み顧客の検討タイミングが訪れた瞬間を逃さず、商談へとつなげていく。
インサイドセールスは、すぐに商談化できる顧客には即座に対応し、まだ検討段階の顧客には適切な距離感で関係を維持する。この両方を実践することで、商談獲得という役割を果たしています。
インサイドセールスが活用するツールの種類
インサイドセールスが活用するツールは多岐にわたります。ただし、本記事ではMAツールやSFA/CRMといった「管理系ツール」については触れません。
この管理系ツールは、マーケティング部門とセールス部門が顧客情報やリードの状態を管理・共有するための基盤となるツールです。もちろん重要ですが、HubSpot・Salesforceもう知ってますよね?使ってる企業も多いと思います。
いまさらその辺を紹介されても、参考にならないと思いますので、本記事では以下7つの業務別にツールを分類し、それぞれ2つずつ計14のツールを比較紹介していきます。
①インバウンド体制向き └ 紹介部へジャンプ ↓ | 問い合わせや資料請求などのインバウンドリードへの対応を効率化 |
②アウトバウンド体制向き └ 紹介部へジャンプ ↓ | ターゲティング・ターゲットリスト抽出・アプローチの自動化 |
③架電分析系 └ 紹介部へジャンプ ↓ | 通話内容の録音・文字起こし・分析により架電品質を向上 |
④メール配信系 └ 紹介部へジャンプ ↓ | 見込み顧客へのメール配信や追客を自動化・効率化 |
⑤資料トラッキング系 └ 紹介部へジャンプ ↓ | 送付した資料の閲覧状況を可視化し、最適なフォロータイミングを把握 |
⑥ウェビナー効率化系 └ 紹介部へジャンプ ↓ | ウェビナーの企画・運営・フォローを効率化 |
⑦動画送付系 └ 紹介部へジャンプ ↓ | パーソナライズされた動画メッセージで説明工数減・興味喚起 |
インサイドセールスツールの比較基準
インサイドセールスツールを選定する際、機能の豊富さや価格だけで判断してはいけません。実際の業務で使いこなせるか、組織全体の効率化につながるかという視点が重要です。
本記事では、以下3つの基準でツールを比較していきます。
- MA・SFA/CRMへの入力工数の小ささ
- フィールドセールスへの情報共有のしやすさ
- 導入・定着サポートの充実さ
MA・SFA/CRMへの入力工数の小ささ
インサイドセールスは、1日に数十件の架電やメール送付を行います。しかし、その後にSalesforceやHubSpotへ「誰に」「いつ」「何を話したか」を手動で入力する作業が発生すると、本来の商談獲得業務に充てる時間が削られてしまいます。
例えば、架電後に毎回5分かけて活動履歴を入力していたら、1日20件の架電で100分もの入力時間が発生します。これでは非効率です。
ツールがMA・SFA/CRMと連携し、通話内容や送信メールが自動で記録される仕組みがあれば、この入力工数を大幅に削減できます。「自動化の度合い」は、ツール選定において最も重視すべきポイントです。
フィールドセールスへの情報共有のしやすさ
インサイドセールスが獲得した商談をフィールドセールスに引き継ぐ際、顧客の課題感や検討状況といった情報がスムーズに共有されなければ、商談の質が下がり受注率に影響します。
よくある失敗例は、インサイドセールスが「商談設定しました」とだけ伝え、フィールドセールスが商談当日に「お客様の課題は何だったのか」「どんな話をしていたのか」がわからず、同じ質問を繰り返してしまうケースです。顧客からすれば「この会社、連携できていないな」と不信感を抱きます。
ツールが、ヒアリング内容や顧客の反応を自動で記録・共有できる機能を持っていれば、こうした情報の断絶を防げます。情報連携のしやすさが、商談から受注までの成功率を左右します。
導入・定着サポートの充実さ
どれだけ優秀なツールでも、現場が使いこなせなければ意味がありません。
例えば、高機能な架電分析ツールを導入したものの、設定が複雑で誰も使わなくなり、結局「ツール代だけ払い続けている」という状態になる企業は少なくありません。特にインサイドセールスは日々の業務が忙しく、新しいツールの学習に時間を割くのが難しい状況です。
導入時のオンボーディング支援や、定着までの伴走サポートが充実しているツールは、現場への浸透がスムーズです。それも、導入時だけではなく契約期間はいつでも相談可などの体制が整っていることが望ましいです。
インサイドセールスツールを導入する前の注意点
インサイドセールスツールの導入を検討する前に、立ち止まって考えるべきことがあります。それは**「本当にツールが必要なのか?」**という問いです。
既存のMA・CRMで対応できないか
多くの企業は、すでにHubSpotやSalesforce、MarketoといったMA・CRMを導入しています。これらのツールには、メール配信機能やワークフロー自動化、タスク管理機能が標準で備わっています。
新たにツールを追加する前に、既存のMA・CRMの機能を使い切れているか確認してください。使いこなせていないのに新しいツールを入れても、結局「ツールが増えただけ」で現場の負担が増すだけです。
内製化・自動化で解決できないか
インサイドセールスの業務には、ツールを導入しなくても解決できる部分があります。
例えば、問い合わせ後の商談設定業務。これは日程調整ツール(TimeRexやyoucanbookmeなど)をサンクスページに埋め込むだけで自動化できます。また、資料請求後のフォローメールは、GoogleフォームとGAS(Google Apps Script)を使えば、フォーム項目に応じた自動返信を無料で実装可能です。
実際、弊社Coneでは「インサイドセールス省略」という考え方で営業体制を構築しています。インサイドセールスに「人」を充てるのではなく、日程調整ツールや自動返信、フォーム項目別の送り分けなどを活用して、商談獲得業務を自動化。営業2名体制で月間100件の問い合わせに対応することができています。
詳しくは以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
では、ここからは実際に、業務種別でインサイドセールスツールを紹介していきます。
インバウンド体制向きのインサイドセールスツール
インバウンド体制向きのインサイドセールスツールを紹介します。
formmate(株式会社Cone)

株式会社Coneが提供する、商談獲得に特化したBtoBフォーム作成ツール。見込み顧客がformmateで作成したフォームを送信すると、サンクスページに営業担当の空き日程が表示され、その場でオンライン商談の予約が可能です。待っているだけで営業担当のカレンダーに商談が入る、というイメージ。
資料請求フォームならサンクスページで資料と営業担当の空き日程が同時に表示されるなど、フォームの回答項目ごとにサンクスページで表示するコンテンツ(どの資料、だれの日程調整ツール)をカスタマイズできます。
さらに、商談が予約されなかった場合は、その場でアンケートフォームが表示され、見込み顧客が「なぜ予約しなかったのか?」「他にどんな情報がほしいのか」などが回収可能。追客ヒントが得られるため、それをもとにフォローすることで商談化率向上も期待できます。
また、過去のリードに対しても、フォーム種類や回答項目別にワンクリックでメール配信できる機能や、送付した資料の閲覧行動をトラッキングできる機能も搭載。ハウスリストからの商談掘り起こしにも活用できます。
formmateは、社員数7名で月間100件の問い合わせに対応するConeが、自社で実践してきた「インサイドセールス省略」のノウハウを詰め込んだツールです。
- 料金:月額30,000円〜
- サイト:https://formmate.io/
OPTEMO(株式会社OPTEMO)

株式会社OPTEMOが提供する、WEBサイト上で訪問者とリアルタイムに商談できるインサイドセールスツール。自社サイトを閲覧している見込み顧客の画面を確認しながら、その場でチャットや音声通話を開始できます。
従来は「問い合わせが来るまで待つ」しかできなかったインサイドセールスですが、OPTEMOを使えば企業側からアプローチが可能に。WEBサイト訪問者のうち問い合わせに至るのは約1%という現実がある中で、残り99%の「問い合わせしようか迷っている層」にアプローチできるのが最大の特徴です。
温度感の高い訪問者を自動で検知して通知する機能があり、「料金ページを何度も見ている」といった行動パターンから、今まさにアプローチすべきタイミングを教えてくれます。SlackやChatwork、Teamsなどと連携できるため、通常業務の合間に新規商談を獲得できます。
導入企業では商談化率80%、初月から10件の商談獲得といった成果が報告されています。SalesforceやHubSpot、Marketoなど主要なSFA・MAツールとも連携可能です。
- 料金:個別見積もり(WEBサイト来訪数やユーザー数に応じて変動)
- サイト:https://optemo.co.jp/
アウトバウンド体制向きのインサイドセールスツール
アウトバウンド体制向きのインサイドセールスツールを紹介します。
Sales Marker(株式会社Sales Marker)

株式会社Sales Markerが提供する、インテントセールスを実現するアウトバウンド特化型ツール。企業のWeb検索行動データから興味・関心を把握し、「今まさに検討している企業」を自動で特定してアプローチできます。
520万社以上の法人データベースと毎日50億件のWeb検索データを組み合わせることで、「どの企業が」「いつ」「何に興味を持っているか」をリアルタイムに把握。AIがアプローチすべき企業を自動で提示してくれるため、リスト作成やターゲット選定の工数を大幅に削減できます。
さらに、570万件の人物データ、160万件の部署データも保有しており、部署直通の電話番号を使ってキーマンに直接アプローチすることも可能。受付突破率が向上し、リードタイムの短縮につながります。
導入企業では、アポ獲得率+300%、商談数10倍、受注率2倍といった成果あり。SalesforceやHubSpotなど主要なSFA/CRM/MAツールとも連携可能で、過去の失注案件や休眠顧客への最適な再アプローチタイミングも把握できます。
- 料金:要問い合わせ
- サイト:https://sales-marker.jp/
スピーダ(株式会社ユーザベース)

株式会社ユーザベースが提供する経済情報プラットフォーム。1,200万社以上のグローバル企業データと3,000本以上の業界・トレンドレポートを保有し、アウトバウンド営業におけるターゲット選定や商談準備を効率化します。
専属アナリストが執筆する業界レポートにより、短時間で業界の概要や市場環境、競争環境を理解できます。スピーダの活用により営業前の調査時間が1社あたり2時間から30分程度に削減され、商談化率も向上した事例も。
また、100以上のシナリオから適切なターゲットリストを作成できる機能があり、精度の高いリスト作成が可能。企業情報や財務データ、人物情報などを活用して、キーマンへの効果的なアプローチを設計できます。加えて、生成AI機能「Speeda AI Agent」を搭載しており、業界分析や企業調査、提案準備などの業務を自動化・高速化。
要するに、ABMにてエンタープライズ開拓を推進できるプラットフォームだということです。
- 料金:個別見積もり(無料トライアル7日間あり)
- サイト:https://jp.ub-speeda.com/
架電分析系のインサイドセールスツール
架電分析系のインサイドセールスツールを紹介します。
MiiTel Phone(株式会社RevComm)

株式会社RevCommが提供する、電話解析AIツール。インサイドセールスや電話営業での通話をAIが自動で録音・文字起こし・解析し、営業スキルを定量的に可視化します。
通話回数、トーク比率、会話速度などのデータから、AIが「どのタイミングで、どのような内容を、どのような話し方で訴求すると成果が出るか」を分析。週次でユーザーの強み・弱みをコーチングし、セルフコーチングを実現します。
生成AIによる議事録自動生成機能があり、アフターコールワークを大幅に削減。SalesforceやZoho CRMなど主要なCRM・SFAと自動連携し、架電後の入力工数も削減できます。
導入企業では、架電回数140%UP、アポ獲得率31%UP、新人の初アポ獲得期間が2週間から1週間に短縮といった成果が報告されています。録音データを倍速再生で共有できるため、成功パターンの横展開や新人育成が効率化されます。
- 料金:月額5,980円/ID(税抜、年次契約の場合)、初期費用0円〜
- サイト:https://miitel.com/jp/service/phone/
amptalk analysis

amptalk株式会社が提供する、電話・商談解析ツール。Zoom PhoneやDialpadなどのIP電話、Zoom Meetingsなどのテレビ会議システムと連携し、架電内容を自動で録音・書き起こし・解析します。
AIが会話のトーンや感情を解析し、重要なキーワードやフレーズを自動抽出。営業担当者が一方的に説明しているのか、顧客の課題を丁寧にヒアリングしているのかを自動で判定するため、録画を視聴しなくても短時間で売れるトークの特徴を把握できます。
書き起こしデータは自動でSalesforceやHubSpotの適切な項目に紐付けて入力されるため、毎日の活動記入作業から解放されます。4万件以上の架電データから産業別・役職別で最適な架電時間を分析するなど、データドリブンな架電戦略の立案も可能です。
Zoom Phoneと連携することでコストを1/3に軽減でき、複数のIP電話との連携に対応する唯一のサービス。導入企業では商談化率2倍といった成果が報告されています。
- 料金:Basicプラン月額4,000円/ユーザー、初期費用50,000円〜
- サイト:https://amptalk.co.jp/product/analysis
メール配信系のインサイドセールスツール
メール配信系のインサイドセールスツールを紹介します。
配配メールBridge(株式会社ラクス)

BtoB商談獲得に特化したメール配信ツール。メール配信とWeb来訪検知機能を組み合わせることで、ハウスリストから「今まさにニーズがある企業」を見える化し、効率的な商談獲得を支援します。
開封やクリックをしたユーザーに自動で追客メールを送付できる「フォローメール」機能や、前回の開封時間に合わせて配信時間をパーソナライズできる「メモリー配信」を搭載。Web来訪通知機能により、見込み顧客が料金ページや事例ページを訪問したタイミングをリアルタイムで通知するため、温度感の高いタイミングで架電できます。
さらに、国内最大級の企業データベース「BIZMAPS」からエリア・業種・売上高などで絞り込んだ企業リストをダウンロード可能。リスト作成の工数を削減しながら、質の高いターゲットリストにアプローチできます。Salesforceやkintoneとノーコードで連携し、メール配信結果やWeb来訪データを自動で同期。5ヶ月間の無償導入支援があり、初めてのメールマーケティングでも安心です。
- 料金:個別見積もり
- サイト:https://www.hai2mail.jp/bridge/
Musubu(Baseconnect株式会社)

Baseconnect株式会社が提供する、営業リスト作成とメール配信を一元管理できる企業情報データベースツール。140万件以上の法人データから、業種・地域・売上規模・従業員数など25種類以上の検索軸で絞り込み、成約見込みの高い企業だけをリスト化できます。
作成したアプローチリストに対して、そのままメール一斉配信が可能。メールの開封率やクリック率を業界別・従業員数別に分析できる機能があり、どの業界からニーズが高いかを素早く把握できます。配信したメールが迷惑メールに分類されたアドレスや配信停止されたアドレスは自動で除外されるため、到達率も維持されます。
さらに、過去の成約情報を参照して見込みの高い企業を数値で提案する「マッチ度算出機能」を搭載。営業案件の進捗管理やフェーズ管理もMusubu上で完結するため、複数のツールを行き来する必要がありません。
- 料金:月額50,000円(6ヶ月プラン)
- サイト:https://musubu.in/
資料トラッキング系のインサイドセールスツール
資料トラッキング系のインサイドセールスツールを紹介します。
Sales Doc(株式会社Innovation X Solutions)

株式会社Innovation X Solutionsが提供する、営業資料のトラッキングツール。送付した資料の閲覧状況を可視化し、「いつ」「誰が」「どのページを」「どれくらい」見ているかをリアルタイムで把握できます。
資料が閲覧されたタイミングで通知が届くため、顧客の興味が高まっているベストタイミングでアプローチが可能。さらに、資料を閲覧している顧客に対して自動でアポ打診のポップアップが表示される機能があり、興味を持った顧客とは自動で商談をセットできます。
資料ごとの閲覧状況を分析できるため、「どのページがよく読まれているか」「どこで離脱しているか」を把握し、データをもとに資料を改善することで「読まれる営業資料」を作成できます。営業資料を一元管理できる機能もあり、資料を探したり同じ資料を重複して作成したりする無駄も削減できます。
- 料金:月額3万円〜
- サイト:https://promote.sales-doc.com/
GRiX(AimyTech株式会社)

AimyTech株式会社が提供する、営業資料のトラッキングツール。送付した資料を「誰が」「いつ」「どのページを」「どれくらい」閲覧しているかを可視化し、顧客の検討状況を把握できます。
資料が閲覧されたタイミングでリアルタイム通知が届くため、顧客の興味が高まっている最適なタイミングでフォローが可能。資料に対してアンケートやAI要約機能、日程調整URLなどを自由に追加でき、顧客の検討状況をさらに引き出せます。
AIが閲覧データをもとに次にすべき営業アクションを提示してくれるため、「この顧客にいつ連絡すべきか」「資料を再送すべきか」といった判断が容易になります。SalesforceやHubSpot、Pardot、Marketoなど主要なMA・SFAと連携可能で、追加工数なく利用できます。
導入効果として、インサイドセールスの着電率2倍、商談化率1.5倍、初回商談後から次フェーズへ進む歩留まり率1.5倍といった成果が報告されています。
- 料金:個別見積もり
- サイト:https://www.aimytech.co.jp/
ウェビナー効率化系のインサイドセールスツール
ウェビナー効率化系のインサイドセールスツールを紹介します。
Bizibl(株式会社Bizibl Technologies)

株式会社Bizibl Technologiesが提供する、ウェビナーマーケティングSaaS。告知ページから申込フォーム、ウェビナー開催、アンケートまで一元管理でき、ウェビナー運営の工数を大幅に削減します。
ライブ配信した録画データを「自動ウェビナー」として自動配信できるため、一度作成したコンテンツを繰り返し活用可能。複数日程を1つの告知ページに登録できる機能があり、「参加したいけど日程が合わない」という機会損失を防げます。
申し込み情報、参加ログ、アンケート回答内容が自動で蓄積され、参加者情報やKPIの可視化が可能。HubspotやSalesforce Account EngagementなどのMAツールと連携し、データをリアルタイムで自動反映できます。ウェビナー開催後にはアンケート回答後のサンクスページから資料ダウンロードや問い合わせページへの導線を作れるため、インサイドセールスの架電工数を削減しながらホットリード獲得につなげられます。
企画戦略策定から運用支援、インサイドセールス連携まで手厚いサポート体制があり、100社以上の導入実績があります。
- 料金:個別見積もり
- サイト:https://bizibl.tv/
ネクプロ(株式会社ネクプロ)

株式会社ネクプロが提供する、ウェビナー・動画配信プラットフォーム。申込管理、メール配信、ウェビナー配信、アンケート、分析、MA連携まで、ウェビナー運営に必要な機能をオールインワンで提供します。
ライブ配信、疑似ライブ配信(録画を指定日時に自動配信)、オンデマンド配信の3つの配信方式に対応。疑似ライブ配信により、録画コンテンツを何度でも再利用でき、ウェビナー開催数を増やせます。
視聴履歴やアンケート回答から顧客の興味関心を分析し、閲覧履歴、視聴時間、資料ダウンロードなど多様な分析軸でデータを可視化。SalesforceやHubSpotなどのMA・CRMとリアルタイムに自動連携するため、データの出力・加工・インポート作業が不要になり、導入企業ではデータ入力工数が3日から0日に削減された事例もあります。
- 料金:個別見積もり
- サイト:https://nex-pro.com/
動画送付系のインサイドセールスツール
動画送付系のインサイドセールスツールを紹介します。
LOOV(株式会社LOOV)

株式会社LOOVが提供する、Video Agent(インタラクティブ動画)作成プラットフォーム。動画内に設問やフォームを設置し、視聴者の回答に応じて内容が自動で変化する動画を最短15分で作成できます。
AIが資料の内容をもとにプレゼンシナリオや台詞を自動生成し、AIナレーションやデジタルヒューマンを使ったプレゼン動画の作成も可能。インサイドセールスがメールで送付する際に、テキストだけでは伝わらないサービスの魅力や優位性を動画で自動プレゼンできます。
視聴履歴や設問回答データをリアルタイムで取得でき、「誰が」「どの部分を見たか」「どの設問を選択したか」が可視化されるため、顧客の興味関心を正確に把握可能。特定の条件にマッチした視聴者が現れた場合に通知を飛ばす機能があり、温度感の高いタイミングで架電できます。
- 料金:個別見積もり
- サイト:https://loov-video.com/for-marketing/
CEO クローン(タッチスポット株式会社)

タッチスポット株式会社が提供する、営業DXプラットフォーム。CEOやトップセールスの商談をインタラクティブ動画として再現し、Web上で顧客毎にパーソナライズされた営業プレゼンを24時間365日自動で届けます。
動画内でヒアリングを行い、視聴者の回答結果に応じてAIが最適なアジェンダを自動生成。顧客の興味関心に合わせてストーリーが分岐するため、必要な情報を無駄なく効率的に伝えられます。インサイドセールスがメールでURLを送付するだけで、トップセールスと同じ質の高いプレゼンを届けることが可能です。
視聴履歴やヒアリング回答データがリアルタイムで蓄積され、「誰が」「どの部分を」「どれくらい視聴したか」が可視化されるため、顧客の興味度合いを把握して最適なタイミングでアプローチできます。視聴があったタイミングで通知が届くため、ホットリードを逃さず架電できます。
- 料金:要問い合わせ
- サイト:https://about.ceoclone.com/
インサイドセールスで成果を上げるためのポイント
ここまで、業務別に14のツールを紹介してきました。しかし、ツールを導入すれば自動的に成果が上がるわけではありません。
インサイドセールスで成果を上げるために最も重要なのは、「顧客目線」に立つことです。自分たちの都合ではなく、顧客の都合に合わせたアプローチをする。これができなければ、どんなに優秀で高額なツールを使っても成果は出ません。
きっかけとニーズを掴むこと
インサイドセールスがやってしまいがちなのが、「今月の商談獲得目標が厳しいから、とにかく電話しまくろう」というアプローチです。これは完全に自分都合です。
顧客目線に立つということは、顧客のタイミングを掴むということです。
「この顧客はまだ検討初期だから商談打診はやめておこう」という判断を営業側がすることがありますが、無意味です。なぜなら、顧客の本当の検討状況は顧客にしかわからないからです。スコアが低くても急に予算が下りて「今週中に決めたい」と思っているかもしれません。
だからこそ、本記事で紹介したツールが重要になります。
資料トラッキング系ツールなら顧客が資料を開いたタイミング、ウェビナー効率化系ツールなら視聴したタイミング、動画送付系ツールなら特定の質問に回答したタイミングがわかります。これらは全て「顧客が自発的にアクションを起こした瞬間」です。このタイミングでアプローチすれば、商談化率は格段に上がります。
また、こちらから自然なきっかけを作ることも必要です。新しい導入事例の追加、料金改定、ウェビナー開催など、「情報提供」という価値を提供しながら接点を維持する。メール配信系ツールのセグメント機能を使えば、顧客に合わせた情報提供が効率的に実施できます。
重要なのは、常に「価値提供」を伴うことです。商談打診だけのメールや架電は顧客にとって価値がありません。
適切な情報・コンテンツを届けること
きっかけを掴んでアプローチしても、届ける情報が的外れであれば意味がありません。
顧客が何を求めているかを知るには、事前に情報を収集する必要があります。インバウンド体制向きツールならフォーム送信時に課題を聞く、架電分析系ツールなら通話内容を文字起こしして顧客の懸念を把握する、動画送付系ツールなら質問回答から興味を知る。このように、ツールを活用すれば顧客のニーズを効率的に収集できます。
そして、その情報をもとに次のアプローチをカスタマイズする。製造業の顧客に小売業の事例を送っても響きません。過去に「導入コストが心配」と言っていた顧客にはROI計算ツールを、「他社と比較したい」と言っていた顧客には競合比較表を送る。このパーソナライズが商談化率を上げます。
また、本記事で紹介したツールは全て顧客の行動データを取得できます。資料のどのページを見たか、ウェビナーのどのパートを熱心に視聴したか。これらのデータは顧客のニーズを示す貴重なヒントです。このデータを分析し、次のアプローチに活かすことで、ツール導入の価値が生まれます。
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本記事が、インサイドセールスツールの選定や業務の一助になれば幸いです。
