商談獲得を標準化する
04 アウトバウンド営業における1to1コンテンツの活用
まだ接点のない企業をリストアップし、テレアポやフォーム営業にて商談化を目指す方法ですが、この方法が最も商談化率が低い傾向にあります。冒頭で示した表でわかるように、自社を認知していない可能性が高く、かつ課題があるかどうかも不明だからです。
アウトバウンドで重要になるのは「課題を抱えていそうな見込み顧客に、興味を持ってもらえそうな情報でアプローチすること」です。
つまりは「リスト」と「文面」と「コンテンツ」になります。リストは自社サービスで解決できる課題を抱えている可能性が高い見込み顧客をリストアップするようにしましょう。
以下、「文面」と「コンテンツ」について解説していきます。
アウトバウンド営業時の文面
アウトバウンド営業は未接点企業へのアプローチのため、信頼構築がゼロの状態からスタートします。そのため、「だれにでも送付している」「興味のない情報」はフルシカトされます。
裏を返せば、「貴社だけに送付している」「興味がある情報」なら反応してもらえる可能性が高くなるでしょう。
たとえば、記事広告を販売している場合なら、営業文面は以下のようなものを用意します。
突然のご連絡失礼いたします。
株式会社〇〇の〇〇と申します。
この度は、貴社が「XXXX XXXX」というワードでリスティング広告へ掲載しているのを拝見し、ぜひ弊社の広告枠もご紹介させていただけないか、と思いご連絡させていただきました。
弊社では現在以下の記事での広告枠の販売を開始しております。
https://~~~~~~~~
(フォーム営業などの場合資料が添付できない場合があるため、Googleスライド等で代用)
それぞれGoogleのSEOで、1位、1位、2位となっており、貴社の顧客ターゲットが月間〇〇人訪問しております。
ご掲載にご興味を持っていただけましたら、一度オンラインで詳細をお話させていただければと思いますので、以下URLよりご都合の良い日時をご予約いただけますと幸いです。
https://~~~~~~~~
※ 広告枠は1記事あたり5社程度となっておりますので、枠が埋まってしまった場合は直近でのご掲載ができない可能性がございますがご了承くださいませ。
「貴社だけに送付している」「興味がある情報」を文面で表現できています。
加えて、文章は限りなく短くしておきましょう。お問い合わせやSNSで受け取るメッセージの数がどんどん多くなっていく現代で、知らない企業からの長文メッセージほど苦痛なものはありません。
用意すべきコンテンツ
文面のところでもお伝えした通り、アウトバウンドでのアプローチで厳守するべきルールは以下のとおりです。
- 貴社だけに送付している
- 興味がある情報であること
- 端的な情報であること
送付する資料コンテンツも同様に考えて、最低限の以下のスライドだけ作成して送付しましょう。(目安3〜6枚程度)
- サービス概要:1枚
- 3つ程度簡単なサービスの特徴:1~3枚
- 具体的なプラン・シミュレーション:1〜2枚
サービス概要
どんなサービスを提案しているのかがわかるサービス概要のスライドです。サービスのイメージが分かる画像と解決できる課題や導入効果を添えます。
サービスの特徴
サービスの特徴を3つ程度整理し、1〜3枚程度にまとめます。「サービス概要」とこの「サービスの特徴」のスライドで、サービスの内容がある程度理解できる状態にしておきます。
プラン・シミュレーション
最後に、具体的なプランとシミュレーションを示すスライドです。「このプランであれば貴社の場合これくらいの効果が見込めます」や、先ほどの記事広告販売の商材の場合だと「〇〇に掲載した場合は、これくらいのインプレッションとコンバージョンが見込めます」といった具合です。このスライドが先述の「貴社だけに送付している」という条件を満たします。
シミュレーションは図解でわかりやすく示すというよりは、スプレッドシートに数値を記載するようにリスト形式で作成するのがおすすめです。過度な装飾ではなくメリットを端的に示すのが未接点企業へのアプローチでは効果的です。