コンテンツセールスの重要性
04 コンテンツセールスはセールスイネーブルメントの手法のひとつ
コンテンツセールスに取り組むうえで理解しておかなければならない概念が「セールスイネーブルメント」です。コンテンツセールスはセールスイネーブルメントという概念のうちのひとつです。
セールスイネーブルメントとは?
セールスイネーブルメントとは、中長期的に組織全体で「成果を出す営業パーソンを輩出し続ける人材育成の仕組み」を構築していくための取り組みのことを指します。
“Sales enablement is the process of providing the sales organization with the information, content, and tools that help sales people sell more effectively.”
(セールスイネーブルメントとは、営業チームがより効率的に販売を行うための情報、コンテンツ、ツールを提供するプロセスである。)
参考:TOPO社「insights and Research for Maketing, Sales Development and Sales」
つまり、『いままで営業パーソンによってばらばらだった営業方法を整備し、誰でも効率良く成果が出せるようにしよう』という取り組みのことです。
セールスイネーブルメントの実践3手法
具体的に「セールスイネーブルメントとはどのようなことをするものなのか」を知っておく必要があります。その3つの手法を紹介します。
- 活用コンテンツの標準化
- 実施アクションの標準化
- 標準化のための教育・マネジメント
活用コンテンツの標準化
営業組織が活用するコンテンツの「使い方」を成果の出る方法に統一しよう、という取り組みです。たとえば、トップセールスの営業資料の使い方を商談録画等で確認し「スライドにはないが、顧客に合わせた導入事例を紹介している」などトップセールスのみが行っているような行動を全体の営業資料に落とし込むことで全員が同じ商談を行えるように。
また、これまで各人が各タイミングで顧客向けに作成していた提案資料やお役立ち資料などを共有することで、成果の上がるコンテンツ内容や送付タイミングの分析ができたり、とコンテンツ面から営業の標準化を実現していきます。
※ この一つの目の「活用コンテンツの標準化」がコンテンツセールスの考え方です。
実施アクションの標準化
架電・メール・商談での「トーク」や「ヒアリング」といった最も人それぞれやり方が違うアクションを成果の出る方法に統一しよう、という取り組みです。こちらも、トップセールスが商談を獲得する架電の内容を共有することで、他のメンバーも同様のトークができるようにしたりするなどして営業の標準化を行います。
また、商談のヒアリングで得たBANT情報からのアクションが営業担当によってバラバラな場合、成果が出ているケースのアクションのパターンを分析し、全員が同じ顧客フォロー方法を取れるようにしていくなどもこの実施アクションの標準化に含まれます。
標準化のための教育・マネジメント
コンテンツの活用・アクションの実施は一朝一夕で統一化・標準化できるものではありません。資料の活用方法の浸透をしたり、架電方法の教育を行ったりする必要があります。
結局実践するのは各営業担当になるため、強み・弱みやスキルの習得スピードも異なり、各人に合わせた教育やマネジメントが必要になります。また、コンテンツも「こういう使い方をしよう」と周知するだけではなく「このタイミングでこのコンテンツを送付する」や「〇〇業界の場合はこのスライドを活用する」などのルール整備をする、といったことも必要になります。
コンテンツセールスによるセールスイネーブルメントの実践
セールスイネーブルメントの実践では、営業データの蓄積・可視化・分析とそのデータの活用が重要になります。
しかし、CRMやSFAをはじめとしたクラウドツールは、使いこなすことが難しく、ツールを運用すること自体が目的化してしまい、本来の目的である営業の標準化が達成できていない企業も多いのが現実です。
そこでまず取り組んでほしいのが、資料コンテンツの改善による営業の標準化(コンテンツセールス)です。
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